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3-34話フラッシュその5

「…ぐっ、ゴホッゴホッ…!」

「地面に叩きつけられる瞬間に空気のクッションで衝撃を殺したか。空気を操って固めたりする能力…いいねぇ!そこのバカを相手にするより楽しめそうだ!」

 衝撃を殺してなんとか意識を保ってはいるが、まだ立ち上がることが出来ない隼人に竹中が近づいてくる。

(…ヤバい、やられる!)

しかし立ち上がろうにも何度もバウンドしたことで頭がクラクラして思うように立ち上がれない。するとふいに何かに服を引っ張られた。そのままズルズルと引きずられていく。

「な…なんだ?」

「「「オーエス、オーエス!」」」

「ヤロウドモ、アトチョットダゼ!」

「お前ら、何で…?」

隼人を引きずる何かは、隼人の同居人、織田アリスの能力で生み出されたサヴェージ達だった。サヴェージ達は隼人の服を引っ張って草薙霊園の入り口まで少しずつ引きずって行こうとしている。しかしこのままでは竹中に気づかれてしまう。

「おい待てコラ!お前の相手は俺だ!!」

倒れて立ち上がれない隼人を庇おうと侃士が竹中の注意を引き付ける。

「お前はあとだって言ったろうが!」

「うげっ!!」

竹中は侃士を蹴飛ばして再び隼人に向き直ると、そこには既に隼人の姿はなかった。

「なに!?どこ行ったんだあの派手頭は!!…少し目を離した隙にあのダメージで逃げ切ることは出来ねー筈なのに!おい、何しやがった!?」

「…俺より近くに居たお前にわかんねーのに俺にわかるかよ」

「…あれだけのダメージを受けながら一瞬で姿を消すなんざ出来るはずがねぇ!クソガキが…!」

入り口に足を踏み入れた竹中の姿が一瞬にして消え、草薙霊園には侃士が一人残された。

「き、消えた!畜生、行くしかねぇ!」

侃士も意を決して竹中に続いて入り口に突っ込む。竹中と同じように入り口をくぐった瞬間、エレベーターに乗った時のような独特な浮遊感と共に一瞬眼の前が真っ暗になり、気がつくと陽の光も届かないほど鬱蒼とした森の中に居た。

「!?…え、何で何で?」

周りを見渡してみてもそこには竹中の姿も隼人の姿もなかった。ただただ薄暗い森が広がるだけである。

「俺達以外にも誰か能力者があの場に居たってことかよ…?そいつ敵なのか?いや、それよりも隼人達もここに来てるはずだ。竹中の野郎に隼人が見つかる前に合流しねーと!」

「ギャア!!!」

「グエッ!!」

「な、なんだ!?こいつら!?」

 茂みから小さな人形が次々と飛び出して来た。隼人を探す為今にも駆け出そうとしていた侃士はなんだか出鼻を挫かれた気分でつい足を止めてしまった。人形達はどんどん形を変えて植物になっていく。

「え!?」

「…ふぅ、見つけたぞ。君がこの空間の主だな?昔このタイプの能力者と戦ったことがあるけど、なんだか知らん空間に閉じ込められるってのはかなりのストレスなんだ。さっさと出させてもらうぞ。『パーフェクト・ブルー』」

人形達が飛び出して来た茂みをかき分けて男性が現れた。その男性の体から分身が飛び出す。その分身は常に歯を食いしばり、威嚇するように低く唸っている。その姿は鬼のようでもあり、同時に悪魔のようでもある。負の感情をそのまま形にしたような禍々しくおぞましい姿だ。

「…」

「…」

「…誰!?」












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