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3-33話フラッシュその4


 タクシーで草薙霊園手前まで来た男性、伊弉波蒼介いざなみそうすけのマナーモードにしていたスマホが震える。画面を見ると、彼について来ようとしていたが、鬱陶しいので東京に置いてきた妻からメッセージが届いていた。どうせ置いていったことへの文句とかだと思ったが考えが甘かった。

「…」

メッセージアプリの画面には「新メニュー考案したし☆」というメッセージと共に、フルーツやらクリームが器から溢れんばかりにこれでもかと盛り付けられたいかにも頭が悪そうなパフェと共に撮られた自撮りの写真。新メニューより自分がアップでメインになって写っており、新メニューを見せたいのか自分を見せたいのかよくわからない。とりあえず自撮り画像を保存し「却下」とだけ返信してアプリを閉じた。

「はぁ〜…加藤と福島も居るから大丈夫だとは思うが、やっぱり連れて来るべきだったかなぁ…とにかく今はやることやって早く帰らなくては」

 気を取り直して草薙霊園に足を踏み入れようとした時、蒼介の足下を小さな人形が駆け抜けて行った。

「!?何だ、今のは…?竹中の他にも能力者が居るのか、ここに?ここで何が起きているんだ?…行くしかないか」

改めて草薙霊園に足を踏み入れた瞬間、蒼介の姿はエレベーターに乗ったときのような独特な浮遊感と共に忽然と消えた。

「隼人お前なんで来たんだって聞いてんだよ!」

「だから気になって見に来たって言ったろバカ。俺も加勢するぜ」

しかし侃士は少し迷った挙げ句、

「隼人…悪ぃけど、竹中とは俺一人で決着つけてーんだ。じゃなきゃ俺の気がすまねぇ!」

「はぁ!?何言ってんだこのバカ!カッコつけてんじゃねー!大体さっきだって俺が来なきゃお前死んでただろ!死にてーのか!?」

「死んだって構わねぇ!!…あいつに因縁の無いお前にはわかんねぇよ!兄貴の墓と遺骨まで粉々にされた俺の気持ちはわかるはずがねーんだよ!…確かに俺一人であいつを倒すのは無理かもな。もし俺に何かあったら、そん時は頼むわ」

「…侃士、お前本当にバカだな」

「何だと!?」

「あの時命懸けでお前を守ったお前の兄ちゃんの気持ちと覚悟を無駄にする気かよ?あの世で兄貴の仇討ちの為に死にましたって伝えてお前の兄ちゃんが喜ぶとでも思ってんのかよ!?」

「…でもよ…!!」

「お前の兄ちゃんが一番喜ぶのは、お前が元気で生きてることだと思うよ俺は。ただ、お前の気持ちもわかる。だからここは二人で協力して生き残ったうえであいつを倒そうぜ」

「…わ、わかっ…!?な、何だ!?」

 隼人の提案に侃士が答えるよりも早く、吹き飛ばされた竹中が両手に眩くスパークする電気を纏って接近していた。その輝きに目が眩む。

「誰かと思えばあん時のガキの一人か。俺を無視して喋ってんじゃねー!!こっちを見ろボケ!!」

「マズい…!」

隼人は超スピードで接近する竹中との間に空気のバリアーを展開するが、それよりも速く竹中はそのバリアーの内側に入り込んでいた。

「ガキが一人増えたところでなぁ!」

竹中は隼人の隣、侃士に狙いを定め、電気を纏った手を伸ばす。

「させるか!」

隼人は侃士を空気のバリアーで囲ったが、それに竹中はニヤリとほくそ笑む。

「本命はお前だよボケ!!」

「ぐはっ…!?な、なに…!?」

竹中の強烈な蹴りが隼人に直撃。視線のフェイントによって完全に侃士に攻撃すると思い込んでいたので『エアマスター』のバリアー展開が間に合わずまともにくらってしまう。隼人は何度かバウンドしながら草薙霊園の入り口手前まで吹き飛ばされた。

「隼人!!」

「…ぐ、うぁ…!!」

「まずはあの面倒な能力を持ったガキから消し炭にしてやる。お前はその後だ」



 











 


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