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3-29話Crazy older sister

箸休め?回です。

 私立東高校生徒会長、吉良明良。文武両道にして容姿端麗、生徒会長選挙では他の候補に圧倒的な差をつけて生徒会長に就任。就任後はすぐに生徒たちの要望に応え学校の古くなった設備の修繕、交換や果てはちょっとした学校のリフォームまでも実現させ、今や不良たちですら彼女に逆らうものは一人も居ない。全校生徒から絶大な支持を集める東高校の生きる伝説であり圧倒的カリスマ。今回はそんな東高校の女王の朝に密着した。

 明良の朝は早い。毎朝5時に起床し日課のロードワーク。弟の通学路を周回し、危険物、ゴミ等を処理するついでに自分の体力作りも行う。常に弟のことを考え行動し、同時に自分の日課もこなしていく。そこには全く無駄がない。

「タバコの吸い殻か…誰が咥えていたのかもわからん汚らわしいゴミを弟の目に入れるわけにはいかん。『マッド・クイーン』」

4本腕の異形の女王蜂が出現し、拾った吸い殻を宙に投げ空中でミサイルによって爆破。跡形もなく消し飛ばす。

「む、この木の枝、少し伸び過ぎている。もし引っ掛けて怪我でもしたら大変だ。切り落とせ」

『マッド・クイーン』は4本腕を巧みに操り、手刀で枝を剪定。

「よし、上出来だ」

暫く行くと最近近所に建ったヤクザの事務所が見えてくる。

「何だぁ?このガキは」

「ヒヒヒ、迷子かい?お嬢ちゃん」

「どけカス」

たまたま入り口付近に居たチンピラ二人を『マッド・クイーン』のミサイルで攻撃。爆音と共にチンピラは事務所の入り口をぶち破りながら吹き飛ぶ。明良はそこから事務所内に侵入。

「な、何じゃあ!?カチコミか!?」

「うらぁ!!タマとったらぁ!!」

「『マッド・クイーン』」

ヤクザ達がエモノを抜くよりも早くミサイル攻撃で吹き飛ばしていく。

「うげぁっ!!?」

「ぎゃあああ!!」

「よし、これで全部か…ん?」

ヤクザ達を全員始末して帰ろうとしたが、ふとテーブルに置かれたジュラルミンケースが目についた。何故か気になってそのケースを開ける。そこには大きめのディスクが一枚大切にしまわれていた。

「何だこのディスクは?CDではなさそうだが…」

「…そいつに触るんじゃねぇこのガキ…!」 

一人残らず『マッド・クイーン』で始末したと思ったが、一人だけまだ意識があったらしく、ドスを片手によろめきながら立ち上がる。反撃を受ける前に『マッド・クイーン』の4本腕で素早く壁に押し付けてハチ型ミサイルの詰まった下半身を突きつけることで動きを封じる。

「『マッド・クイーン』の攻撃を受けてまだ意識があるとは、なかなか根性あるな。ちょうどいい、このディスクについて知っていることを喋ってもらうぞ」

「誰が言うかよボケが!ぎゃあ!!?う、腕が…!!」

『マッド・クイーン』がヤクザの片腕をその細腕で簡単にへし折る。

「次はもう片方の腕を折る。その次は脚だ」

「わ、分かった!喋るよ!そいつは『アカシックレコード』…それを挿入すりゃああんたのこのハチみたいなやつと同じような特殊な能力を引き出してくれるって代物よ。だが誰でも能力を手に入れられるってわけじゃない。運が悪けりゃその負荷に耐えられずに死んじまうか廃人になっちまうって話だぜ」

「もういい、大体わかった」

『マッド・クイーン』は拘束を解き、少し離れたところですかさずミサイルを撃ち込む。その爆撃で今度こそヤクザを意識ごと吹き飛ばした。

「ふぅ…おっと、もうこんな時間か。学校に遅れてしまうな。帰ろう」

明良は“ディスク”が入ったジュラルミンケースを持って事務所を後にする。

(能力者同士は運命的に引き合う…この“ディスク”もそれに関係しているのか?なんとなく放っておけずに持ってきてしまったが、私がこれを持ち帰ることもその運命とやらで決められているというのか?)

「…まぁいいか」

 後日、テレビでは何者かの襲撃を受けて爆破されたヤクザの事務所のニュースでもちきりだった。











早起きヤクザ

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