3−24話サヴェージ・ガーデンその4
「ガ、ガトリングガン!?それはナシだろ!」
口からガトリングガンを飛び出させた人形は上杉に照準を合わせて銃撃を開始。上杉はコロッセオ内を必死に逃げ回る。それを見る観覧席の人形達も盛り上がる。
「ムカつくぜ畜生!この俺様が人形共の見世物とは…!待てよ、ガトリングガン…?成る程!『スピン・ジャイロ・スミス』!!」
上杉は砲身を回転させながら弾丸をバラ撒くガトリングガンに逆方向の回転を無理矢理加えてガトリングガンの回転を止めることでこれを無力化。
「この人形風情がぁ!!」
更に回転を加えてガトリングガンを捻じ切る。そしてトドメに人形にネジを撃ち込む。
「ハハハ!どうだ見たかこの野郎!敵を完全に無力化して勝つ。実に美しい勝ち方だ」
上杉の目の前の鉄格子が天井へと上がっていき、建物の出口が開いた。
「成る程、この人形は所謂ボスキャラみたいなもんか?大したこと無かったな、先を急ごう」
しかし出口は先程まで観客席で騒いでいた人形達が陣取り、進めなくなっていた。
「ダスワケネーダロ、コノアホガ!!」
「テメー、チョウシニノッテンジャネーゾ!オレタチガイルコトヲワスレタノカ!!」
「ココデシンデモラウゼ!」
人形達はそれぞれ一斉に武器を構える。それを見た上杉は攻撃される前にネジを撃ち込み、何体か倒すが、残った人形達は構わず攻撃してくる。
「くそっ、俺の『スピン・ジャイロ・スミス』では一度に多くの敵を相手にするのは向いてない、どうする…!?」
飛んでくる矢をなんとか躱したが、次から次にどんどん飛んでくる。
「ニゲキレルトデモオモッテンノカ、バカガ!」
飛んでくる矢を躱しきれず、命中する寸前、まるで目の前に見えない壁でもあるかのように矢が弾かれる。
「まずい!…あれ?こ、これは空気のバリアー!隼人か!?」
上杉の居る建物の上空から隼人と恵一がフワリと着地した。
「間一髪、間に合ったみたいだな。恵一、こいつ等任せていいか?」
「任せて。これだけ集まってれば一気に倒せるよ!行け!!」
恵一から身体とその手に持った大鎌が薄っすら透けた足のない死神が飛び出し、出口に陣取る人形達をまとめて斬りつけると、人形達は何かに押し潰されるように地面にめり込んでいき、やがて動かなくなった。
「やっぱり頼りになるぜ恵一。危なかったっすね、無事に見つけられて良かったぜ」
「お前ら、何でここに!?それより、あいつ等は!?花音とアサミと凛子は!?」
「安心しなよ。その3人ならここには飛ばされてないっすよ。あんたが消えたって生徒会室に戻ってきたんすから」
「そうか…なら良かった。忘れかけてたが、副会長もこっちに飛ばされてるかもな。敵がなんの目的でこんなことしてんのか知らねぇが、さっさと副会長も探して戻ろうぜ」
上杉は出口に向かって歩き出すが、隼人がそれを止めた。
「このまま地上を行くのはまずいっすよ」
「あん?どういうことだ?」
「あの人形達、どれくらいいるのか知らないが、猟犬並みの嗅覚で俺達を追ってきてんすよ。このまま地上を行ったら確実にまた見つかるぜ」
「だからって他に方法なんてねぇだろ」
「それなら、俺の『エアマスター』でどうとでも出来る。さっき俺達が上空から降りてきたの覚えてねーんすか?」
「まさかお前…」
「そう、そのまさかっすよ。さぁ、行きますぜ。もっと近くに寄りなよ」
隼人は恵一と上杉を自分ごと空気のバリアーで包み込む。
「お、おい待て!心の準備ってのがあんだよ!」
「よし、行くぜ!」
空気のバリアーに穴を開けると、そこから空気を勢い良く噴出させて、3人は上空へ飛び上がる。
「うわあああああ!!!これはトラウマなんだよぉ!!」




