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3-21話 サヴェージ・ガーデンその1

「隼人君、4組に転入生来たらしいんだけど知ってる?」

「転入生?知らねぇ。そいつがどうかしたの?」

「それがさ、十二歳の女の子らしいんだよ。僕もまだ見たことないけど」

「何!?十二歳!?ってことは、飛び級ってこと!?」

「うわ、汚えっ!侃士お前、飲み込んでから喋れよ」

 藤堂清虎との1件から1週間後、昼休み。学食に集まって昼食を摂る隼人、恵一、侃士の3人は先日来た転入生の話題で盛り上がっていた。

「しかし飛び級なんて本当にあるんだな」

「十二歳ってことは、本来なら中学に入学するところをすっ飛ばして高校ってことだよな?天才か?」

「今授業で習ってる範囲なんかはもう完璧に出来てるらしいよ。もしかしたら高校で習う範囲すらもう完璧かも知れないって噂があるんだ。でもなんでこの学校なんだろう?そんなに頭が良いならもっと別の進学校とかいくらでもあったのに」

「さぁな。天才の考えることなんてわかんねーよ」

「なぁ、今思い出したんだけど、天才と馬鹿は紙一重って言うよな?ってことは俺ももしかしたら…」

「「それはない」」

「え、何で?」

3人で駄弁っていると、ふと隼人は視線を感じて振り返った。しかしそこには誰も居ない。

「どうした、隼人?」

「いや、何でもない。気のせいだったわ。でも最近見られてる気がするんだよなぁ」

「それって、もしかして伊達さんかな?」

「何で伊達さんが俺を見るんだよ」

「眼帯の人伊達さんって言うのか…いい名前だなぁ。あ、そういやお前ら清虎のとこ行ってきたんだよな?あの野郎竹中について何か知ってたか?」

 隼人と恵一は先日二人で入院している清虎に竹中悟志について知っていることがないか聞きに行っていた。侃士は絶対に取り乱して話にならないと思ったので連れて行かなかった。

「いや、俺達の記憶を読んで知ったことの他には何も知らなかった。俺達の記憶を読んで初めて竹中がこの街にいるって知ったみたいだしな。仮に知ってたら、アイツのことだし取材の為とか言って俺達よりも先に竹中を探してるはずだし、何よりどちらかが無事じゃすまないだろ」

「だからって隼人お前、清虎の言うこと全部そのまま信じたのかよ!?アイツのことだから嘘言ってるかもしんねーぞ!」

「もし嘘だったとしても、その内姿を現すだろ。清虎の件もあったし、能力者同士が引き寄せ合うっていうお前の兄ちゃんの言ってたことはホントだと思うんだよ。だからまたあいつに会う前にあの電撃と人間離れした身体能力をどうするか考えようぜ」

「…そ、そうだな…」

 そして時は流れ、放課後。隼人と恵一が生徒会室に入ると、既に来ている人物がいた。

「お疲れーっす。…ゲッ、てめー上杉!」

「よぉ、隼人。久しぶりだな。東高1の色男、不死身の凌ちゃん華麗に復活したぜ」

「誰?」

その人物は以前隼人に屋上から吹き飛ばされて入院していた2年の上杉凌馬とその取り巻き達。生徒会室でも相変わらずイチャイチャしている。

「何でお前ここに居るんだ!?」

「何コイツさっきから、凌ちゃんを屋上から吹っ飛ばしといて謝りもしないわけ!?」

「凌ちゃん死にかけたんだからね!」

「ちょっとあんた、どうオトシマエつけてくれんのよ!?」

取り巻き達が隼人に次々と詰め寄るが、凌馬がこれを制した。

「やめろお前ら、もう終わったことをいつまでも根に持つのは美しくない。それにもうこいつは敵じゃねぇ。屋上から吹っ飛ばされた時はこの俺様も流石に死ぬかと思ったが、この3人に看病してもらってゆっくり休めたし、怪我が治ってみれば何か前よりも魅力が増したような気もする。そこんとこは寧ろ感謝してんだぜ」

「危うく殺されかけたのにあっさり許しちゃう凌ちゃん素敵!カッコいい♡」

「そういうとこも凌ちゃんの魅力なのよね〜♡」

「あんた凌ちゃんの懐の深さに感謝しなさいよね!」

「看病してもらったとかそういう事聞いてんじゃねーっすよ!何でここにいんだよ!」

「それはそいつ等が一応生徒会の役員だからだよ」

隼人の背後、生徒会室の入口から隼人に声をかけたのは生徒会長の吉良明良。そして同じく生徒会役員の伊達紅愛。

「…何かが、間違っている…!」

「それは私もそう思うが、これが現実だ」











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