2-22話裏切り者奮闘記その1
丈志郎達との戦闘からしばらくしたある日、とあるハンバーガーチェーン店。そこに一人の男が訪れた。
「えーと、ベーコンチーズバーガーのセットを一つ」
「ドリンクはどれになさいますか?」
「えー、コーラで」
「サイドメニューはポテトで良いですか?」
「…ポテトで良いですか?だと…?おいおいおい、ポテトで良いですか?って何だよ?何で俺の食いたいもんをオメーに決められなくちゃいけねぇんだよ!!え?この店は客の注文を店員が決めんのか!!?何とか言えやコラァ!!」
「も、申し訳ありません!!」
バイト店員が謝るが、男の怒りは収まらない。
「申し訳ありませんじゃなくて客の注文を店員が決めんのかって聞いてんだろうがよ!!オメーじゃあ話になんねぇから話の分かるやつ誰か呼んで来いよ。ほら、早くしろ!」
「お、お客様?当店のスタッフが何かお気に触ることでも?」
店の奥から店長らしき人物が慌ててこちらに出て来た。
「あんた店長か?この店の従業員の教育どうなってんだよ!?この店は客の注文を店員が決めろって教えてんのか!!?」
「大変申し訳ありませんお客様!ポテト以外のサイドメニューが良かったのに勝手にポテトだろうと思い込まれたことに怒っていらっしゃるという事でしょうか…?」
「…いや、ポテトで良かったんだけどさぁ。あーもう良いや、ちゃんと教育しとけよな!ボケが」
「はい、よく言って聞かせますので。ほら、何やってんの!ポテトセットさっさと用意して!」
一悶着あったものの、男は無事に目当てのハンバーガーセットを手に入れて店を後にした。外に出ると、来店時には青空が広がっていたのに、いつの間にか空は雨雲に覆われており、もうすぐ雨が降り出しそうな天気だった。ハンバーガーを食べながらスマホの天気予報アプリで天気を確認すると、やはり一、二時間後には雨が降り始める予報だった。
「いい天気だ、ハンバーガーも美味い。やはり冒険せずにいつものやつにして正解だった。そしてこの今にも一雨来そうな天気、これは天の神様が俺に伊弉波を殺れと言っているということだな。だがまだだ。常に焦らず慎重に冒険せず、堅実に行動するんだ。時には回り道に感じても、この堅実さが最終的に一番の近道となる。今は雨を待つんだ。ハンバーガーもあるしな」
男は天気予報アプリの雨雲レーダーを見ながらハンバーガーセットを食べ進めていく。




