21話キラーズの戦場その2
「どうした、来ないのか?友達をこんなにされて何もしないのか?最初に戦闘機で攻撃した女の子の事は知らんが、この金髪はまだ死んではいない。まだ助かるかもなぁ?もっとも、このまま放っておけばそのうち死んでしまうがね」
(ふむ…この程度なら、ここで全員消せるな。うん、そうしよう。自分の目で消し飛ぶところを確かめたほうが安心できる)
「この外道…!!」
(クソ、あの余裕の態度、まだ地雷が埋まってるんだ。それに勇太郎をエサに俺達を誘ってやがるんだ!地雷はともかく、あの兵隊さえ居なければ…!)
「…何勝手にあたしを殺った気になってるわけ?」
兵隊達の足元の地面から無数の槍が飛び出し、兵隊を一体残らず串刺しにする。兵隊達は体を貫かれ消えていく。
「『キラーズ』が、バカな!?」
「あたしもやれば出来るじゃない。ただ『フルクロス』を使った鉄分不足とミサイルのダメージでこれ以上は動けないけど…慧次、あとはやれるわね?」
「やれます!『ペーパー・ムーン』!!」
慧次にかかる重力が1/6にまで軽くなる。毛利の方に思い切りジャンプして一気に距離を詰め、その勢いのまま拳を連続で叩き込む。
「これはお前とたった一人で孤独に闘って殺された黒田さんの分!これは伊弉波先輩と勇太郎の分!!そしてこれはお前に殺されていった人たち全員の分だああああ!!!!」
拳を叩き込む度に毛利にかかる重力は1/6になっていく。
「吹っ飛べ!!!」
アッパーで毛利を空高く打ち上げる。
「うぐあああぁ!!」
毛利は暫く空中に留まった後、能力解除により急に重力がかかり落下し、公園に植えられているツツジの植え込みに突っ込んだ。
「はぁ、はぁ…や、やった…!」
「…う、くっ、ば、バカな…!このわたしが、こんな…!肋骨が何本か折れているかも知れない、い、痛いよぉ…!なんて痛いんだ!」
「こいつまだ意識があるのか!?なんてタフなやつだ。だがもう終わりだ!」
「…こんなところで、負けるわけにはいかん…!わたしは、生き残る!『キラーズ』!!」
毛利を囲むように兵隊達が出現する。
「なっ!?まだこんなに動かせたのか!どんどん増えていく!」
毛利の異常なまでの執念の精神力によって兵隊達がどんどん増えて、その数は百体は超えている。
「…わたしは人を殺さずにはいられないという性を持っているが、それでも幸福に、平穏に住み慣れたこの街で生き抜いてみせるぞ!『キラーズ』!!わたしを守れ!こいつ等を一人残らず始末しろ!!」
兵隊達はそれぞれ毛利の壁となるように展開し、慧次達にアサルトライフルの標準を合わせる。兵隊達にその場を任せ、毛利自身は公園の外に向かってフラフラとした足取りで走って行く。




