4-3話 シャイニーガールその3
「いてーなくそっ…!全然動かない…!!」
旭の左脚を挟んだ自動ドアをこじ開けようにも旭の腕力ではびくともしない。
「旭!よし、こいつで!」
響はテーブル席のイスを手に大きく振りかぶる。
「お、お客様!?それはマズイですよ!」
「今のこの状況の方がマズイでしょ!!あたしの友達に何かあったらどうしてくれんだよてめー!!」
響は店員の制止を振り切って旭の左脚を挟む自動ドアにイスを振り下ろすがその刹那、それを邪魔するように飛び出してきた配膳ロボットに激突され、イスは自動ドアに当たることなく空を切った。響はその衝撃で突き飛ばされる。
「うわっ!?いって…!こいつ、配膳ロボットのパワーじゃないでしょ!?」
“自動ドアを破壊するなんてそんなことさせるわけないだろ!ほら、早く『アカシックレコード』を出せ!”
「人のスマホから勝手に喋りやがって…!うちらの話聞いてたんならさぁ…、あんたが欲しがってる物がうちの宝物だってのも聞いてただろ!」
自動ドアを渾身の力を込めた肘打ちで叩き割り、自動ドアから脱出。
“しまった!自動ドアが!”
「ああっ!店の自動ドアが!!て、店長ー!!」
「響、外に出るよ。うちらを襲ってくる奴がどこにいんのか知らないけどさぁ、この店内はもうそいつに支配されてると思うんだよね」
「…何が何だかよく分かんねーけど、あんたについてくよ」
店の外に出ると、夕暮れ時の通りにはそれなりの交通量がある。
「外に出たのはいいけど、ここからどうすんの?」
「どうしようか?なんにも考えてない。うちだって訳分かんないしこの状況。だからもう、出来ることは一つ」
旭は鞄から蒼介に貰ったお守りを取り出した。
「何とかしてくださいお願いします」
お守りを手に祈り始めた旭を見た響はついて行くと言ったことを後悔した。
「もう、だめかもしれん…」
“店の外に出たくらいで逃げ切れるわけないだろ!むしろ好都合!”
道路を走る車が一台、コントロールを失って旭と響に向かって猛スピードで向かって来る。車は運転席のドアを開けて、中の運転手を道端に吐き出した。
「まさか、店の中だけじゃなく、全ての機械という機械が支配下にあるのか!?旭、マジでヤバいって!祈ってる場合じゃねーって!」
“無駄無駄!!どこにも逃げ場なんて無いんだよ!!”
「マジで一生のお願いです…お?」
「?どした?」
「見てよ。ケースが勝手に開いた。祈りが届いたってことじゃん?」
「え?」
旭のお守りのディスクが入ったクリアケースがひとりでに開き、旭はそれにつられるように中身のディスクを手に取った。
「何で取った?って、旭!腕!腕が!」
「?な、なんじゃこれ!?」
ディスクを取った旭の右前腕にスロットが出現し、ディスクはそこに吸い込まれていく。
「いってぇええ!!ヤバいヤバいマジで死ぬ…!」
「いやちょっともう何がどうなってんだよ!!」




