3−59話ハンドレッドその6
今回は…いや、今回だけじゃないですが、カタカナの過多により読み辛いと思います。申し訳ありません。
『サヴェージ・ガーデン』の城でアリスが余裕ぶっこいている間にも百華の能力『ハンドレッド』の侵略は続く。高熱で赤く変色した百の手形によって森の木々は次々に炎上し、身を潜めていたサヴェージ達にもどんどん引火していく。周囲は百華を中心としてまるで地獄のような有り様だ。
「ヒメ、マジデヤベェッスヨ!」
「だからうるせぇですわ!あのバカ女をこの箱庭の中に誘い込んだのは火をつけさせる為ですわ。そしてそうとは知らずまんまとやりやがりましたわね。まぁ、たとえ火をつけなかったとしてもサヴェージ共でそのままリンチして終わりですけれど。つまりこの箱庭に入った時点で詰みってやつですわ!」
『サヴェージ・ガーデン』大炎上に焦る案内役サヴェージとは打って変わってアリスは微塵も焦った様子は無い。
「ナンデ!?モットワカルヨウニオネガイシマスヨ」
「はぁ〜、実際に見た方が早いですわね。モニターを持ってきなさい」
アリスの命令を受け、案内役サヴェージはキャスター付きのモニター台を押してきてセッティングするとアリスの隣に来て一緒に画面を見る。画面には『ハンドレッド』によって盛大に燃え上がる森の木々とサヴェージ達が映し出された。
「アチィーッ!!」
「ウオォォ、シヌゥ!!」
「あははは!あのアホそうな奴が火だるまになったのを見た上でこんな燃えやすいものだらけの空間に誘い込むなんて、あんたらのご主人様はこうなるってわからなかったのかしら?このまま燃やし尽くしてやるわ!」
「ヒエェー!アチチチ!!」
「オ、オレハモウダメダ…!ヒメノコト、タ、タノンダ…ゼ…!」
「ミ、ミンナ…!!コンナノカテッコネェゼ、オレハシニタクナイ!」
サヴェージ達の中には炎上する自分達の箱庭を見て戦意を喪失し逃げ出そうとするものまで出てきた。
「バカヤロウ!!タトエオレタチハシンデモヒメヲマモルンダヨ!ココデニゲタッテヒメガシンダラドノミチオレタチモシヌンダゼ!!ヒメサエイキテテクレリャ、オレタチハマタフッカツデキル!オレハサイゴマデヒメノタメニタタカウゼ!!」
「ソ、ソウカ、ソウダナ。オカゲデメガサメタゼ!マタフッカツデキルンナラヨォ…ヤッテヤルゼ!!イーハーッ!!」
逃げ出そうとしていたサヴェージは仲間の叱咤によって再び戦う勇気を胸に、自ら燃え盛る炎の中へ飛び込んでいく。
「アイツダケニイイカッコハサセネーゼ!!ヤロウドモ、オレタチモツヅクゼ!!」
「「「「イーハーッ!!」」」」
それを見たサヴェージ達も次々と炎の中へ飛び込んでいく。
「な、何やってんのよあいつ等!?炎の中へ飛び込むなんて自分から死にに行くようなもんじゃない!…ふふん、成る程。この状況でヤケになっちゃったのね、炎だけに。だけどその最後の足掻きも全て無駄なのよ。『ハンドレッド』!」
燃えながら突進して来るサヴェージ達を赤い手形が迎え撃つ。サヴェージ達は途中で燃え尽きたり手形に攻撃され数を減らしながらも、それぞれ手にした武器で手形を切り払い捨て身の突進を続ける。次第にサヴェージ達と百華との距離が縮まっていく。
「こ、こいつ等…まさか!」
ここに来て百華はこの小さな人形達はヤケになったのではなく、この状況において自分達の最善の行動をとっているのだと理解した。
「『ハンドレッド』!そいつ等を絶対に寄せ付けるんじゃないわよ!全て焼き尽くしなさい!!」
赤い手形が再びサヴェージ達に襲いかかる。しかし、ここまでの戦闘でサヴェージ達の数を上回っていた手形はいつの間にか大きく数を減らしていた。そのなけなしの手形をサヴェージ達は切り払いながら更に距離を詰めてくる。
「コノテガタハヨォ、カズガオオイダケデセントウノウリョクデハオレタチニカナワネェヨウダゼ!アトスコシダ!イクゼヤロウドモ!!」
「「「「イーハーッ!!!」」」」
「や、わっ、ちょっ…!」
火だるまになったサヴェージ達は百華に一斉に飛び付いていく。サヴェージから百華の服に引火し、瞬く間に炎に包まれた。
「イヤアァアアァ!!熱っづゥゥゥ!!!!」
「ほら、ワタクシの勝ちですわ。さ、出口の用意をなさい。お兄様のところに戻りますわよ」
「ヒ、ヒメ、モシカシテサイショカラオレタチサヴェージガコウスルッテワカッテタンスカ!?イヤ、コウイウコウドウヲシゼンニトルヨウニオレタチヲシツケテタッテコトカ…!」
案内役サヴェージは自分のマスターであるアリスに初めて本気で恐怖を覚えた。しかし今更気づいたところで、彼もまた既にアリスに躾けられているのだ。
龍造寺百華、能力『ハンドレッド』全身に火傷を負って入院。ついでに侃士も入院。




