婚約
皆さん、はじめまして!!
俺はアルフレッド・シェルザート、シェルザート伯爵家の長男です。
と、自己紹介している場合ではない!!
俺は意識を目の前の椅子に座る男に向け、問う。
「父上、今なんといいました?」
そう、目の前にいる男はアスフ・シェルザート、現シェルザート伯爵であり、俺の父親だ。
父は少し間を置き再び口を動かす。
「お前の婚約者が決まっ‥る事になるかもしれん」
「はい?婚約者ですか?」
「うむ」
「お相手は?」
「フルーラ公爵令嬢、アマリリス・フルーラ嬢だ」
「は?冗談ですよね?」
「冗談ではない」
フルーラ公爵家はこの国、アプル王国で4つしかない公爵家の一つ、そこの令嬢が俺の婚約者?なぜ?確か年は俺と同じ15歳だったはずだけど、普通に考えて同い年の王子と婚約するような方がなぜ俺と?意味がわかりませ~ん!!
と現実逃避は置いておいてだ、とりあえず
「なぜ俺と?」
一番詳しそうな父に聞くのが一番だよな!!
「私も詳しくは知らないんだが、どうも御息女本人からの希望らしい」
父の説明を聞いてますますわからん。
だって面識ないよ?まぁ以前に王子の婚約者と側近を決める為のお茶会でチラッとみたことはあるけど別に挨拶とかもしなかったし?
「実はな、私とフルーラ公爵は学生のころから親交があってな、話を聞くと…」
すると父はコホンっと咳払いをし、急に立ち上がると
「お父様、私シェルザート伯爵家のアルフレッド様と婚約します!!」
いきなり甲高い声を出し、身体をくねくねさせながら叫ぶ40歳の父、すると後ろに控えていたうちの家令のリーマスもコホンと咳払いをし
「アマリリス!?どうしたんだいきなり!?」
と低音で驚くように返す
え?
もしかしてフルーラ公爵と令嬢のやり取りを再現してるの?
俺が唖然としていると父はさらに続ける
「だから、アルフレッド様と婚約したいの!!」
また甲高い声を出す父、てか身体のモーションきついなぁ~
「お前にはまだ婚約なんてはやい!!それに王家から第一王子と縁談もきているし、」
「嫌です!!私はアルフレッド様と婚約します!!ダメならお父様なんて大っ嫌い!!」
「アマリリス……」
と床に膝をつき項垂れるリーマス
なにこれ?
「‥‥‥」
そしてに父が振り返り笑顔で
「とまぁこんなやり取りがあったらしい」
「はぁ」
俺はとりあえず父のキモさにドン引きしていたのを隠しながら曖昧に返事を返す。ついでにいつの間にか立ち上がり父の後ろに控えてるリーマスは満足そうな顔でいる。
え?なに?まさか練習したの?
というか詳しく知ってるじゃえねーか!!
「という訳で明日アマリリス嬢とお前の顔合わせを行うことになった。場所は我が家で行う、準備をしておくように」
「はぁ、はい」
俺は自分の婚約話より父とリーマスのキモさにドン引きしていてそれどころではない。




