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とある休日の破滅使者  作者: てんてん
ラティナの秘宝
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5-新システム実装!(新章)

ユーヤが目を覚ましたのは、明るく見慣れた部屋だった。

そこはギルド<TkD>の本拠地のリビング。また随分と眠っていた気がする・・・しかし、そうでもなかった。ユーヤのWB(ウィークエンドバングル)は、土曜のAM1:30を指していた。つまり、地球からワープした時の時間より30分くらいしか違わない。そう、ユーヤはたったの30分ですさまじい距離があるであろう地球と遊星との間を移動したのであった。

ユーヤの目の前には<TkD>のギルドメンバーがくつろいでいた。

と、そんな様子はなかったように思える。全員が、彼らの左手につけてあるWB(ウィークエンドバングル)を真剣なまなざしで見つめていた。

「どうしたんですか?・・みんなして」

ユーヤが彼らに質問する。

「あぁ。それが、なんと今週から≪新たな≫システムが導入されたらしい」

みゆきが答えた。

新しいシステム?なんぞや、それは。ユーヤがそう思ったのは当に(しか)るべしだろう。

とりあえず聞いてもうっさいとしか返してこなさそうな切羽詰(せっぱつ)まったような雰囲気だったので、ユーヤは(おの)ずから自分のWB(ウィークエンドバングル)に手をかけた。

そこには、A new information つまり日本語で、新しい情報、と書かれていた。

ユーヤがその近未来的装置WBの画面をタップする。すると、次のような文章が浮かび上がった。

【新機能、「<図鑑>による能力値の増幅(ぞうふく)」7/5(土)より搭載(とうさい)。この機能は、モンスターを倒すことでそのモンスターの情報が<図鑑>登録され、とある能力値がアップする、アイテムを登録することでそのアイテムの情報が<図鑑>に登録され、とある能力値がアップする、という機能である。たとえば、マライヤ平原の<スライム>を倒すと、<スライム>の情報が<図鑑>に登録され、またそのプレイヤーの攻撃力が1アップする。ただし、それぞれのモンスターについて、どの能力値が、どのくらいアップするのかは未知である。また、アイテムを登録したい場合は、<図鑑>を開き、登録したいアイテムを右手に持ちながら、「登録」というボタンを押す。するとそのアイテムは消滅してしまうが、そのアイテムの情報が<図鑑>に登録され、かつそのプレイヤーの能力値がアップする。たとえば、トロイヤ洞窟の奥地に眠る秘宝<トロイヤの杖>を登録すると、<トロイヤの杖>自体は消滅してしまうが、代わりに<トロイヤの杖>の情報がそのプレイヤーの<図鑑>に登録され、そしてそのプレイヤーの最大MPが50アップする。ただし、同じくそれぞれのアイテムについて、どの能力値が、どのくらいアップするのかは未知である。このように、モンスターやアイテムを登録することによってあなたはどんどん強くなってゆく。さぁ、君も今日から図鑑をコツコツうめていき、ほかのプレイヤーと差をつけよう。(ちり)も積もれば山となる。とことんまでこの機能を活用しよう。】

なるほど、つまり、図鑑を登録しまくれば強くなれるんだな。

ユーヤはなんとなく理解した。いや、理解せざるを得なかった。こんなに長たらしく説明を書いたのは誰だ。そしてこの世界、遊星の管理人はいったい誰だ。そうとうな暇人だな。いや、俺もだけど。

ユーヤはそのシーンとした<TkD>ギルド本拠地で一人たたずんでいた。誰かしゃべる人はいないか・・・と何かを待ち続けていた。するとなんとタケイがこんなことを言い出す。

「あ、ユーヤいたのか」

ショックだった。

「そういえば30分おそかったな、なにしてたんだ?」

「え?」

みゆきがユーヤに問う。30分おそいって・・・?

「私たちは1:00ちょうどにここについたんだが・・・

お前だけ違うとこにワープしちゃったとか?」

そんなことはない。きっかりAM1:30にここに着いた。お前らが速いんだよ。ていうか、1分かかんないで地球からここ遊星までワープするって頭おかしいだろ。いや、それがワープっていうのか。

それとも俺だけなんかシステム異常?

今日のユーヤの思考は少し乱雑のように思える。

「いや、少し眠いから、俺寝るわ」

「あ、うん。おやすみ」

口調がやわらいだみゆき。ユーヤはそのツンデレっぽい感じがたまらん!と思いながら寝室に向かう。

本当に本当に俺はみゆきの事が好きなんだなぁ、と思うと顔が紅潮(こうちょう)した。いやー、かわいいなぁ、と少しきもいユーヤでござった。


翌日、<TkD>のギルドメンバーの5人のうちみゆきとユーヤを除く3人が早速前夜に実装された新機能を使いうためにどこかへ行ってしまった。置手紙によると、

【あーゆーやとみゆき。おれらちょっくらーそこらへんでもんすたー的なの(いじ)めてくるわ。

飯は適当にくっとけ!】

みゆきによると、これをみたみゆきは相当気が狂ったらしく、なんで私だけ仲間はずれなのよ!ユーヤはいいとして!とビリビリにひき破ろうかと思ったけどまだユーヤにこれを見せてないので破ることはできず、そんでユーヤに見せてから木端微塵(こっぱみじん)にしたという。

そんなかんなでこれから一軒家に2人だけ、というラブコメ的展開になるのか?と思うが、そんなことはなかった。昼から夕方まで、そこはかとなく時間はすぎていき、2時間くらい会話のない時間もあった。

「ユーヤ、なんかして遊ぼう」

みゆきが口を開いた。

「は、なにして?」

「そう、とらんぷ、トランプやろ!」

「あ、いいね」

「トランプ、どこにしまったかな・・」

みゆきがトランプを探して歩き回る。ベッドの下、クローゼットの中、などいろいろ探した。

ユーヤがベッドの上に座りながら、

「まだかー」

と言う。

「うっさい!!」

相当イライラしてきたみゆき。どんだけこいつら暇なの?と第三者が見たら言うであろう。

ベッドの近くのイスに上がりながらトランプを探していたみゆきだったが、もうご察しであろう。

みゆきののっていたイスの足がぐらつき、ユーヤが座っているベッドの上に転落。

「きゃぁ!」

そして、ユーヤの上にみゆきがのっかるような形になった。

「うう、い、いてぇ~、だ、だいじょうぶか・・」

ユーヤは現状をよく理解できていなかった。なんとまぁラブコメにありがちな展開である。

「ユーヤ、足つったみたい、やばい」

自分がユーヤの上に乗っかっていると気づいていないみゆきであった。

「おい大丈夫か、・・・てか、お前・・・」

2人はやっと何が起こったのかわかった。するとお互いがお互いの目をずっと見つめあった。

そして顔を赤くしながらみゆきがユーヤから遠ざかった。

「ごめん、ごめん!!」

みゆきが足をつりながらも全力でユーヤにあやまる。

「あ、いや、いやいやいや、こちらこそ・・・」

そこからはしばらく、謎の重く冷たい空気が<TkD>ギルド本拠地に漂った。




いたずらでした。ほんとに今回は序章みたいな感じですので落書き程度に済ませておきました。ほんと落書きだから。

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