2-衝撃!BraveHeart
ギルド<TkD>のメンバーらが決勝トーナメントに進出したことで、控室が彼らに用意された。そこはとても快適な空間であり、会場の風景が閲覧できるテレビがあった。
「やっぱBraveHeartはBブロックの決勝にコマを進めやがったか・・」
タケイが言う。テレビのチャンネルは現在402に設定されているおり、それは、レベル99以下の部Bブロック準決勝の様子が映し出されているチャンネルだ。
「次の決勝が、最後ですよね、各ブロックの」
「あぁ。ほかのブロックはもう終わってんのに、このブロックだけおせぇ」
ユーヤの問いかけに、タケイが寝そべりながら返事をした。そしてみゆきがユーヤの隣に来て言う。
「お前、この大会が終わったら、どうするんだ」
「へ?どうって・・」
「ここのギルドに残るか」
「そりゃ、そうだろ。ほかに行く宛もないし」
「そう。じゃ、よろしくね、これから。」
「おう。よろしくな。」
親密な二人の会話に、<TkD>のメンバー、ロッド使いのななみ、本名霧川七美が首をつっこむ。
「いや~、若いねぇ。タケイさーどうすんのこの二人付き合ったら」
「そりゃ、まーギルドに餓鬼が1人増え
「あほ!!!」
みゆきがタケイの頭を思い切りたたく。と、同時に、テレビから歓声の大旋風が巻き起こる。
ゥォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!という騒音に、ギルドメンバーは全員テレビにくぎ付けになる。
何が起こったか、全員が把握できていなかった。しばらくのメンバーの沈黙――ののちに、彼らは目を疑った。テレビに映し出されたもの、それは
<BraveHeart> 0 - 2 <闇団>
の文字だった。そう、その文字は、儚く、<TkD>の野望を根底から覆すものだった。
「おい・・・どういうことだよ?」
タケイが言う。その後テレビから
「ギルド<闇団>ンンンンンンン!!彼らは一体何者だ!!前回王者の今回大会優勝候補、ギルド<BraveHeart>をなんと2-0で下したァアァアアアアアアアアア!なんと、<闇団>、メンバーを2人残しての勝利ぃぃ!!すごい、すごすぎるぞォォォ!!」
レベル99以下の部ながらも、会場は大歓声に包まれていた。それとは対照的に、ギルド<TkD>の控室は、沈黙の2文字だった。しばらく、その2文字が彼らの空間を支配した。
そして、タケイがリモコンを持ち、【電源】スイッチを押す。
「決勝トーナメント、出場辞退するか」
みゆきが言う。
「いんや、トゥートゥーヘアーとやらに申し訳ないだろ。進むよ。」
タケイの言葉には熱意があった。気がした。
そして彼らは、決勝トーナメントの組み合わせ抽選を行った。
決勝トーナメントの組み合わせは次の通りだ。
1<春風の月>ーー┓
2<桜-sakura>ー┛
3<闇団>ーーーー┓
4<日本侍>ーーー┛
5<TkD>ーーーー┓
6<数学Ⅲ愛好会>┛
7<キーッwwwwww>┓
8<ギルド戦専用>ー┛
許して(PCで表記すんのこれが限界)
ま、トーナメント的な奴だからお次は1-2の勝者vs3-4の勝者(Aとする)、
5-6の勝者vs7-8の勝者(Bとする)、んでお次がAの勝者vsBの勝者。
お分かりいただけたろう。君たちなら。
「数学Ⅲ愛好会?1回戦がですか。」
「うわー、きもいギルドがいたもんだな、まったく」
ユーヤとタケイがトーナメントの組み合わせ表をのぞく。
「ちょっと、あたしもみたいのよ、かして」
ななみが奪う。
「ちょ、数学Ⅲ愛好会!?!?なにこれ!!」
「え、なに、見せて」
みゆきがななみから受け取る。
「数学Ⅲ愛好会!?」
「え、なんだって、みゆき」
ギガ、―というのもなんなので、本名上田カイト、ことカイトがみゆきから受け取る。
「数学Ⅲ愛好会ぃ!?!?!?!?!?!?!?」
全員して1回戦の相手に驚いていた。
「1回戦は飯の後だから、はやく食えよ」
タケイがメンバーに呼びかける。
「そういえば、今地球で言ったら何時くらいなんですか?」
ユーヤがタケイに聞く。
「んー遊星と地球は時間の流れが同じだ。そうそう、WBのボタンを押してみれば、地球時間が表示されている。押してみろ。」
「んー、えっと、日曜11時20分」
「飯食お飯」
みゆきがユーヤを連れて食堂にむかった。
さて、ここからはお楽しみのランチターイム♪です。
「WBのボタン押してみて。」
「あ、うん」
ユーヤが右手のWBに手をかける。
「お、ランチってボタンがある」
「そう。遊星では、ランチボタンが押せる空間があるの。ここフェイトスタジアムの食堂もその一つ。
私らTkDのギルド本拠地でも押せるよ。Tを払えばいくらでも食べれちゃうんだよね」
「太るな」
「うっさい!!!!!」
これ以上の描写はみゆきちゃんが暴徒と化すのでやめよう。
1食500Tの食事を済ませた彼らは、いよいよ決勝トーナメント1回戦へ向かう――