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【―プロローグ―】
【プロローグ】
「突然、訪れるものってなんだと思う?」
「う〜ん……リストラ?」
「それは、現代思考過ぎるね……」
「そうかなぁ〜?」
「もっと極端な事だよ……」
「極端……? 恋とか?」
「それもあるね……でも、もう一つある……」
「もう一つ……? もう、じらさないで教えてよ」
「生命の『死』さ……」
「形あるものは、いつか壊れる……」
「それがこの世界のルールさ……」
「その証拠に君も……」
「え……? 私?」
「ふふ、そう……下を見てごらん?」
下を見ると、私が車の下敷きになって、車の下から血が滲み出てくるところだっ た……。
「そ、そんな……」
「さぁ、これからが見物さ……君はどれだけの人に思われているかね……」
そう言って、青年は不気味な笑いをしながら姿を消した……。
今の青年は、死神だったんだ……私が死んだ事を知らせる……。
みんなは……私の周りにいるみんなは、私が死んだ事……悲しんでくれるのだろ うか……?
死は、突然訪れる……。