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7 僕の「おはよう」

 ふう、と教室の扉の前で一息つく。ここで気合を入れなおすのが習慣になった。


 なかなか入る決心がつかないでいると、背中をつつかれた。


「おはよう、卓也。もう1週間になるけどまだそんなことやってんのか」


 顔は笑ってるけど、内心はかなりあきれているようだ。誰が見てもそう思うだろうけど。


「おはよう、茂。うん、なかなかなれなくてね」

「おまえらほんとにカップルなのかよ。ほら、入るぞ」


 茂に引っ張られるように教室に入った。もうすでに教室にはたくさんの人がいたけど、僕の目に入ったのはたった1人だった。


「おっはよー、葉子ちゃん!」


 いつかは僕も茂みたいにおはようがいえるようになるのだろうか。


「お、おはよう」

「佐々木君、西尾君、おはよう」


 まぶしい、まぶしすぎる。そんな葉子さんの笑顔を見れるなんて、幸せだな。


「卓也、気持ちは分かるけど朝からそんなデレデレした顔をしないでくれ」

「ごめんごめん、ってそんな顔してた!?」


 自分でも気づかなかった。葉子さんに会うたびに僕はそんな顔をしてたのか。


「もう憎たらしいくらいにね。それよりあいさつくらいで何緊張してるのさ」


 そう、あの日からもうすでに1週間。変わったことといえば朝、あいさつをするようになったことと、一緒に帰るようになったくらい。だけど、あいさつだって満足にできないし、帰るときだって半分以上無言の状態。恋人どころか友達ともいえるか分からない。どうにかしたいのだが、女性の前に立つとがちごちになってしまってどうにもできないのだ。


「僕もどうにかしたいんだけどね、どうしても女性は苦手で……」


 背中にぞくぞくする、冷や汗がでる。だめだ、あのことを思い出すわけにはいけない。バランスを崩して茂に寄りかかった。


「卓也!? 悪い、変なことを言っちまったな」。


 1回深呼吸。なんとか気を落ち着ける。


「うん、何とか大丈夫」

「そうか?ならよかった」


 この程度のことでふらつくなんて、僕にはやっぱり無理なのか。



 僕たちは席についた。茂とはとなりどおしだ。


「お前たちが俺たちと席さえ近ければ俺が何とかしてやるのになぁ」

「そうだな、茂がいればなんとかなるかも」

「その話、本当だな?」


 ぬっと現れたのは新橋さん。明らかに何かたくらんでいる顔をしている。


「えっと、はい…… まあ」

「そんなら、わしに任せとけ! そろそろ席替えの時期だしな。お、ちょうどいいとこにあけみっちが」


 あけみっちっていうのは、僕たちの担任の先生の寺田明美先生。今年で教員3年めで、気が弱いことで有名だ。新橋さんにいろいろ言われて半泣きになっているみたい。


「あかねもすごいな、何をするかはなんとなく想像できるが」

「まったくだよ、あの行動力を僕に半分くらいわけてほしいな」


 結局先生は壁際まで追い込まれて座り込んでしまった。新橋さんはこっちに向かってグーサインをしている。

 僕は苦笑いしてグーサインを返した。


なんだかぐだぐだしすぎですね。

もうちょっとしゃきっとした文がかけるように頑張ります。

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