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愛と死は見分けられない

 空を飛びながら愛しの君に交尾を申し込むエ・プシロン君の表情は、哀れさを感じさせるほど真剣で必死なものだった。一方、求愛されている相手のメスは見る者に恐怖を抱かせるくらい真剣な顔で餌のオスに喰らいついていた。発情期を迎えたメスでも空腹だと、自分に接近するオスを食べてしまうことがあるのだ。悪いことに、エ・プシロン君の種族のメスは、オスよりも十数倍の大きさがある。大きな体で圧し掛かられたら、まず逃げられない。さらに悪いことに、メスが発情して迫ってきているのか空腹で近づいてきているのか、オスには見分けられないのだ。

 だから今、メスが他のオスを捕食している状態は比較的、交尾のチャンスだった。一人食べたのだから食欲が満たされ、次は性欲を満足させようとするかもしれないのだ。

 ただし、まだ腹を減らしている恐れは十分にある。もう一人、食べとくか! と思ってエ・プシロン君を胸に抱き寄せるかもしれないのだ。

 愛しの君が食欲と性欲のどちらを満たそうとするのか、事前に彼が知るすべはない。それでもエ・プシロン君は愛を求める。なぜか? それが生き物というものだからだ。

 以下、次号!

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