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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第二章 学園・大学病院 編

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第40話 楓エゴサをする

 初の生配信は終わった。

 なんとなく良い感じに終わったけれど、それだけで終わらせてはいけない。


 ファンたちの反応を確認しなくては。

 マネージャーたちが担当する重要な仕事だ。


 SNSでエゴサをして良い反応も悪い反応もまとめていく。自ら積極的に発信しているアカウント、他人の発言を広めていくアカウントを分けて整理していく必要がある。


「お、さっきの生配信の感想をライブ配信でしゃべってる人がいる。見てみよう」


 SNSやブログで文字にするだけではなく、音声や映像でライブや配信の感想を語ったり、誰かとセッションして語り合ったりするファンは少なくない。

 ファンの中でもヒエラルキーは存在していて、そういった発信を多くしていくファンに自然とフォロワーが集まっていき、有名オタとしての認知・そして派閥化していくことが多いのだ。

 なんだがなつかしい世界だなあ。



「俺は思うわけよ。断然、桜だね。ポテンシャルが他のメンバーと違う。いろんなアイドルを見てきたからわかるんだけど、桜は売れるよ」


 おお、サクにゃん推しの人か。

 視聴者は……ボクも含めて4人か。まあまあ悪くない。


「お1人様いらっしゃい。さっきの配信見てた人? 良かったらコメントくださいね」


『はじめまして。さっきの配信見てここにきました』と。


 一応アイサツをする。

 情報収集なので積極的に絡むつもりはないけれど、礼儀としてね。


「配信見てた人ね。ビギサマいいよな! ひさびさに期待の新人が出てきたなって思うわ」


 そう言ってもらえるのは素直にうれしい。


「とにかくビジュアルがいい。ダブルウェーブも本気出してきたな。キャラが定まってない感じが初々しくて推せる。あ~あ早く握手会やってくんないかな」


『桜ちゃん推しですか?』


「コメントありがとう。あの中なら間違いなく桜だな。華がある。MVも見たけど、センターだし。最年少で伸びしろあるよな。小動物みたいな愛されキャラはバラエティー向きだし、MCにいじってもらえるから、たぶんソロでも人気出るぞ」


 なるほどねー。まだほとんど情報がないはずなのに、ちゃんと分析してるなあ。

 たしかに、以前のサクにゃんは不動のダンスセンターだった。必然的にメディアでの応対もサクにゃんに集中することが多かったが、頭の回転が速くて機転が利くので、テレビ番組でもうまく笑いを取ったりしていた印象が強い。


「でもさ~、マネージャーが5人もいて専属なのは笑ったな。ダブルウェーブ本気出すのそこかよw ビギサマ、マジで売る気じゃねw」


 売れる気しかないんで、ボクたちマネージャーもがんばりますけど!


『マネージャーの顔出しって実際どうよ?』


 絡まないと言いつつ個人的な質問をしてしまった……。


「おもしろくていいんじゃ? 俺は好きよ。5人ともかわいかったし、なんならそのまま対抗グループとしてデビューさせてもw」


 なんでけっこう肯定的なんだ……。スタッフやマネージャーの名前を憶えて絡んでいくファンはどこにでも一定数いるものだけれど、基本裏方は顔出ししないから良いんじゃないのかなあ。


“公開オーディションに参加した組なんだけど、その時は今と1人メンバーが違ったんよ”


 おお、他の視聴者からコメントが。公開オーディションも見てくれたのね。……うう、アカリさん……。


「そうなんだ? デビュー前に離脱はよくある話だけどな」


“それがどうもそういう感じじゃなくてさ、新しく入ってきたのが海ちゃんなんだけど、オーディションに参加してたのはマネージャーの代理ちゃん。カエデって子だった”


「マネージャーがオーディションにも参加してたのか? カエデってあの中じゃ一番地味な子だよな」


 そうだよ、地味だよ! ほっとけ!


“オーディション前日にトラブルがあったらしい。メンバーが1人家庭の事情で抜けた穴埋めだったらしいけど、VTRで見た1次選考の曲はやばかったぞ”


「やばい? 気になる。詳しく」


“穴埋めで入ったってレベルのパフォーマンスじゃなかったな。完全にメンバーに溶け込んでたし、なんならたぶんあの中で一番うまいまであった”


 それはほめすぎ。ちょっとーここに本人がいますよー。


「カエデって地味なのにすごいのか。そう言われてみれば、配信中も出てきた後は話題の中心的なところはあったか」


“オーディションのリハーサルでマネージャー組と対バン形式で練習したって言ってたから、他の4人もたぶん踊れるぞ”


「マジ何なのw 本気でマネージャーもデビュー狙ってるとか? 配信に出てきたのは台本にない感じだったけど、そのわりにはばっちり衣装も着てたしなあ。研究生かなんかなのか?」


 そういうんじゃないんですよ……。


“おれはそれ、ちょっと期待してる。ちなカエデ推し”


 ちょっ! やめてやめて、怖い怖い怖い。ちゃんとメンバーを推してよぉ。


(かえでくん、ファンができて楽しそうですね)


 レイ! ボクたちマネージャー陣、変な期待されちゃってるよ……。


(かえでくんならファンもたくさんできますし、みんなに愛されて輝けますよ)


 ボクには≪初夏≫のみんなをトップアイドルにするという夢が……。


「それにしてもスポフェス楽しみだな。高まるわ。もしかして、マネージャーちゃんたちもバックダンサーとして踊ったりするのか」


 ないない。


「メンカラーわかんね。誰か知らないか?」


“カエデちゃんはオーディションの時、イエローの代理ちゃんって名乗ってたな”


「幻のイエローちゃん。スポフェスで出てきたら何色振るか迷う」


 迷うんじゃない! サクにゃん推しなら迷わずピンク振っておけ!


“おれは一応黄色を用意しておく。出てこなかったらメイメイのマネージャだし、青振っとくわ”


 OH……とても複雑。消去法でメイメイ推しに……。ちゃんと普通にメイメイを推しても良いんだよ⁉


『あの中だとメイメイがビジュアル最強だったよな』


「そうかあ? 顔は整っているけど、なんか影が薄いっていうか。スイーツ好きだけだと今どきそれだとキャラ薄いんだよな」


 ぐぅ、自演失敗。

 メイメイのキャラを確立させるのはもっとも重要な課題。思いっきり現実を直視させられてしまった。ホントどうしたらいいんだ……。


「前に出てこない美人は今のアイドル界では勝てないよな~。それこそモデル系とか、演技ができて本格女優路線にいくとか、そうなっちゃうよな」


 アイドルとしてしっかりアピールできないと、アイドルの本業とは外れていってしまう。売れれば何でもいいのかもしれないとは思いつつも、やっぱりアイドルとしての人気も出てほしいと思うわけで。


「おし、30分の枠もそろそろ終わるし、延長なしで今日は終わるわ。またきてくれよな」


“おつー”

『おつかれー』


 ファンの生の声を聞いてしまったなあ。

 メイメイの方向性をどうしていったらいいのか、とても難しい問題だ。

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