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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第七章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 ~ #4編

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第20話 早朝、マキ襲来

「いや……あの、ちょっと……次の定期公演が近くて……。ぶっちゃけ超忙しいんですけど……」


『うるせ~! わたしが来いって言ったら来いよ~!』


 うわ、なんか荒れてらっしゃる……。

 

 電話の相手はマキだ。

 だけどさ……今、朝の5時なんですよね。人様に電話をかけるのには、ちょっと非常識な時間じゃないですかね……。すごく眠いです。


『8時にわたしのマンションに集合しろ!』


「いや、その……今ですね、事務所から外出禁止令が出てまして……」


 テロとかいろいろあるので、今は敷地外には出られないのですよ。アイドルだけじゃなくてマネージャーもね。


『じゃあ今からわたしがそっちいくわ! 許可とっといて~。よろしく~ちゅっ♡』


 うわっ、一方的に通話切られた。

 許可って……。まあ、身元が保証されていれば来客の受け入れは大丈夫だけどさ。今日の今日か……。端末からフォームで申請、と。


 眠い。おやすみなさい。

 二度寝二度寝。



 ん……なんか外が……ドアを叩く音?


「うるさいなあ」


 むにゃむにゃ。


「かえでくん、起きてください」


「ん? もう朝?」


「はい、朝です」


 マキからの電話で中途半端に起こされたからまだ眠いよ……。あと2時間……。


「かえでくん、起きてください」


 ん、何で小声なの?


「もうマキさんがいらっしゃっています」


「えっ⁉」


 慌てて起き上がり、端末の時計を見る。

 AM8:01。


 マジか。もう8時過ぎてたわ。寝坊寝坊ー。


「そっか、もうマキが来てるのか。ってことは、寝室のドアを激しく叩く音はもしかして?」


「はい。マキさんです」


「もうリビングに通してるってこと? そこにいるの?」


「はい。30分前からいらっしゃってます」


「約束の時間の30分前に来るって非常識極まりない……」


 いや、そもそも一方的に要求を叩きつけられただけで、約束すらちゃんとしたわけじゃないんだけど!


「かえでくんが寝ているとお伝えしたら、30分間は静かに待ってくださったんですよ。静かに紅茶を5杯おかわりされました」


 それを言われると……。仕方ない、起きますか……。


「全自動お助けモード(緊急)を作動させますか?」


「はい。待たせるとあれなので、速やかにお願いしても大丈夫ですか?」


「全自動お助けモード(緊急)を実行します」


 ボクが瞬きを1回する間にパジャマと下着が一気に脱がされ、2回目の瞬きの間に新しい服を着せられ、3回目の瞬きの間に顔を洗って、歯を磨き、髪の毛を整えてくれた。


 全自動お助けモード(緊急) すごい……。しかもサイドの髪が編み込まれていてかわいい!


「ありがとう。いつも助かるよ」


「いってらっしゃいませご主人様。……くっ殺せ!」


 えっ、この全自動お助けモード(緊急)は、くっころの人だったの⁉



「マキ、おはよー」


 レイ(くっころ)がボクの部屋にいることがバレないように、さっと扉を開けてリビングに出る。


「おはようじゃない! 何時だと思ってるの⁉ 遅いぞ!」


「朝5時に電話してくるのはどうかと思うよ……」


「役者たるもの日の出よりも早起きしてランニングするべし!」


「それは役者じゃなくてボクサーとかがするやつだよ……」


「役者もボクサーも突き詰めれば芯の部分は同じ! ストイックに生きなさい!」


「は~い。ししょー~、勉強になります~」


 あら、メイメイもいたの? ずいぶんと眠そうだけど。それと――。


「私もランニングしようかしら……」


 ハルルもいたのね。


「2人ともマキに呼ばれたの? 朝5時に?」


 ボクが尋ねると、メイメイもハルルも小さく頷く。


「今日みんなに集まってもらったのはほかでもない、次の舞台のお誘いなのさ!」


 着信。

 マキが手元の端末を操作して、何かを送ってきたようだ。


「ふむふむ。『梅雨シーズンのモヤモヤを吹き飛ばせ! 親子で楽しむ演劇~雨の雫と妖精と~』なるほど?」


 どうやら子ども向けの演劇をやるらしい。

 タイトルだけだといまいちピンとは来ないけれど、梅雨っぽい劇なのかなってことだけはわかるね。


「うちの劇団で公演するんだけど、あ、今回は1Dayのみ。昼と夕方1回ずつの2回公演ね」


「親子で楽しむ演劇なんて素敵ですね! 出てみたいです!」


 ハルルが目を輝かせている。

 ハルルはその生い立ちの影響からか、「親子」みたいな話には反応しがちだ。早くに両親を事故で亡くして大変苦労しているからね。今では麻里さんのことをホントの親みたいに敬っているみたいだけど。


「は~い。私はどんな役ですか~? 主役ですか~?」


 挙手するメイメイ。

 客演なのに主役の座を狙うとは豪胆な……。

 さすがにそれは経歴的にも厳しいのでは。


「主役よ」


「「「えっ⁉」」」


 聞き間違い⁉

 いや、メイメイは自分で主役をねだっておいて驚くんじゃないよ!


「今回は全員、妖精役のオファーなの。だから主役ってことでお願いするわ」


 なるほどね。

 劇のサブタイトルにある『雨の雫と妖精』の妖精が主役のお話なのね。

 

「メイメイ、良かったね。初主役だ!」


「やりました~。SNSに喜びを報告しよう~っと♪」


「こらー待ちなさい!」


 何さらっと情報漏洩しようとしてるのさ。


「こういうのは情報解禁の日が決まっているってあれほど教えているでしょ! ちゃんとできないならSNSアカウント取り上げるよ?」


「いやです~。ごめんなさい~」


「反省したならよろしい」


 メイメイはちゃんと謝れる良い子!


「メイメイちゃんごめんね~。キャストを発表していいのは、6/1からなのよ。それまでは待ってね」


「は~い!」


 良い返事だね。えらいえらい。


「あの~。妖精役は私とサツキとマキさんですか? ほかにもいらっしゃる?」


「妖精は5人姉妹ね。赤青黄紫白の妖精さんが梅雨の日に雨の雫と遊ぶお話なのよ」


「へぇー。童話っぽいね。さすが子ども向けだ」


 どんなストーリーなのか詳しく聞きたいね。


「つまり、ここにいる5人が主役よ」


 ……はい? えっと……ハルル、メイメイ、マキで3人。


 ということは――。


 黄色がボクで、紫がレイだー⁉


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