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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第四章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 ~ #1(Pre)編

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第28話 『メイメイのゲリラ雷雨』第41回目1~ガチャガチャのし過ぎでお金なくなっちゃった?

「記念すべき第41回!『メイメイのゲリラ雷雨』はじまりはじまり~」


 中途半端! 41回中途半端! ラッキーナンバーか何かなの?


“うぉー記念の回だ~”

“41!”

“記念碑立てたわ”

“おっすおっす”

“今日も41してる~?”


 キミたちも飽きないねぇ。

 いやなんかもう、返しの適当さに感動するわー。


「今日はね~。短めに話そうかなって思ってますよ~。なぜなら~?」


 メイメイがカメラに向かって耳を澄ますポーズをとる。


 え? あ~、「明日から舞台だから早めに寝たいー!」ってことで合っている?


“シェフの新作のスーツが出る日!”

“そろそろ新作が出る周期だな”

“新作のレポよろ”

“そろそろシェフをゲストにだな”

“シェフのスイーツ食べたことないのに毎日食べてる気持ちになってくる”

“シェフ!シェフ!”


「さっすがみんな大正解~!」


 うっそ。ボクだけ不正解じゃん……。メイメイ非公式ファンクラブ会員No.1としてのプライドが……。


「カエくんそんなに落ち込んでどうしたんですか? スイーツ食べたくなっちゃいましたか?」


 違うわい! だからカメラ外のボクをいじるんじゃない!


「ちゃんと買ってあげますよ~。ガチャガチャのし過ぎでお金なくなっちゃったんでしょ?」


 あ、こら! 余計な情報を!


“ガチャガチャ草”

“子どもかよw”

“かわよwww”

“何のガチャガチャにはまってんのw”

“かぶったやつメルカリで出品しろw”

“チィタマのかっこうした写真と一緒に売れば高値で売れるぞw”


 それシオの怪しげな壺を売る時のやり口だからね……。絶対やんないよ。


「カエくんがハマってるのは~、いきもの大図鑑シリーズだよ~」


 ああっ、はずかしいから言わないで!


「ずっとシリーズ追いかけてるから、部屋がいっぱいになってきちゃってるらしいよ~」


“ダンゴムシならオレも集めたな”

“スズメバチはリアルすぎてキモイ”

“ダイオウグソクムシのレアカラー持ってるぜ”

“箱に入ったメタリックダンゴムシセット持ってるw”

“ありシリーズいっぱいいるwww”


「え~、みんなカエくんのお友達なの~? 虫好きな人多いね~」


「ダイオウグソクムシ良いよね!」


「カエくんいらっしゃい♪」


「あ、つい……」


 オタク丸出しで配信に入ってしまった……。また釣られた……。


“かえできたwww”

“レギュラー定期w”

“ダイオウグソクムシいいよな!”

“新作のレオパとクレスの話しようずwww”

“やっぱりまんまるこがねっしょ!”


「だんごむしシリーズも好きー。第1弾から追っていくと、だんだん裏側がリアルになっていくのがキモカワだよねー」


 最初は四角くてプラモデルみたいな作りだったのが、だんだんリアルなムシの可動部になっていく進化がすごい。


「あの技術の進歩がたまらないんだよー」


「うん……。私、ちょっとわかってあげられなくてごめんね……」


“メイメイひいてるやんw”

“オタクマネージャー、アイドルを引かせるw”

“事案w”

“はいカエデきもいw”


「ちょっと、手のひら返し! お前らこっち側じゃないのか!」


 またみんなに裏切られた!

 オタクはオタク同士仲良くしてくれよー!


「でもほら、前にカエくんがくれたちっちゃいダンゴムシのキーホルダーはカバンにつけてるよ!」


「まんまるスイングのクリアブルーね! メイメイにぴったりだと思って!」


「あ、うん。青いし?」


「……なんかごめん」


 ぜんぜんうれしそうじゃなかった。

 もっとかわいいやつをプレゼントすれば良かったな……。


「ううん! うれしかったですよ~。カエくんがくれるものならなんでもうれしいよ~」


 天使のような微笑み。

 いや、天使がボクに微笑んでくれている。


「ありがとう天使様。これで思い残すことはございません……」


“落ち込んだと思ったら急に昇天すなw”

“画面が忙しすぎるw”

“楽w屋wでwやwれw”

“ここだけアイドルとマネージャーというより、アイドルとオタクの関係なの草w”

“楓の反応がいちいち俺たちw”

“プレゼントしたものを身に着けてもらえたらそりゃ昇天するわなw”


「みんなカエくんの気持ちが理解できるみたい~。カエくんと仲良くしてあげてね」


“はーい”

“しょうがないにゃあ”

“かえで、お前もこっち側だろ、こいよw”

“しかたねーから仲間に入れてやっか”

“ファンクラブの会費一口10万だぞ?”


「もう全員名前覚えてるからな! 握手会があってもメイメイと握手させないぞ!」


“わかりやすい職権乱用だ!”

“これは上司にチクらなw”

“もしもし偉い人?”

“あのマネージャー態度悪いよw”

“クビになったら俺らと一緒に握手会の列並んでそうw”


「カエくん、みんなと仲良くね~」


「はい……」


“ま~たメイメイに怒られてw”

“ここまで楓のご褒美タイムw”

“お肌つやつや案件”

“メイメイちゃん天使~”

“楓イジリも飽きたから、そろそろ明日の舞台の話しようぜw”


「おい、ボクをいじるのをトークの導入みたいに使うんじゃないよ!」


「カエく~ん? みんなと仲良くできるかな~?」


「はい……」


 くぅん。メイメイの笑顔がちょっと怖いよぉ。


「じゃあカエくんが静かになったところで~、明日から始まる舞台の話をしようかな~」


 お願いしましゅ……。


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