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エピソード8  現実逃避ラテは苦い味がした

11月13日 月曜日


折り畳み傘はずっとバッグに忍ばせている。どんなに晴れた日でも、雨は絶対降るから。


今日はザ・デニムコーデ、異素材のダメージデニムに白いニットとデニムベスト、そして寒くないように、その上から革コート、ビーズのヘアピンを両サイドに一つずつ、甘めコーデの完成だ。抹茶ラテを求めに、とりあえずカフェへ。


でも今日は空いてなかった。抹茶飲みてー、そう心で叫んでから、違うカフェへ。いつもソファか窓際に座るのが好き。抹茶ラテはそこ以外そんなに美味しくないので、また今度だ。そしていつものごとくカプチーノを頼む。


雨はそんな好きじゃないけど、カフェで暖かいものを飲みながらは、見てるのが好き。そこでエピソード7の編集をしていた。いや、もっと本来を言うのなら、電車に乗って学校に行っているはずなんだけど、遅延は何本も出ていた、しかも雨。だから、とりあえずカフェへ行かないと、元気もやる気も出ない。大きな窓からは、交差点を行き交う人達と自転車や自動車がたくさん。そして雨は、誰かがリモコンで操作してるのみたいに不規則に変わり続けた。私も操作してみたい。記憶を巡らせながら、カチカチしていると。友達からメッセージが。もうすぐでこっちに着くからお昼一緒にどう?


久々に会えてない彼女とやっと時間が合うのは嬉しい。ミュージシャンあるあるかもしれないけど、授業や演奏が一緒にならない限り、基本予定は1ヶ月先か、当日急な誘いが多い。


ふと、どこかで聴いたことある、ことわざっぽい何かを思い出した。人間それぞれ、一生で会える回数が決まってて、会うごとに一回ずつ減っていく、みたいな。だから毎回毎回大事にしたい。


電車が着くとまた連絡してくれるとのことで、二人とも行きたかった店の前で待ち合わせをすることに。私はカフェを出て、駅の方へ向かう。電話が掛かってきたのを取り損ねて、電源が落ちた。雨の中人を待たせるわけにはいけないので、早歩きで向かった。行きたい店の場所を、それぞれ違う間違え方で思っていたみたいで、諦めて、いつも食べにいくところにした。


朝からアイスアメリカーノしか飲んでなく、それに授業をしてきたので、ヘトヘトのお腹ペコペコだった。そして着いたお店でやっと携帯の充電をでき、彼女からのメッセージがいっぱい届いてた。ごめんねっと言って、仲良くマーラータンの具材を選びに行った。


トングで食べたいものをお椀に入れ、測ってもらい、その後にスープを選ぶ。彼女は店長と仲がよく、飲み物をサービスしてもらった。近況報告をしあい、彼女の忙しさに驚いた、本人は大丈夫って行っているけど、絶対にクリスマスまで持たないようなスケジュールに、私はちょっと心配した。そして、こういうスケジュールが今後の生活をどう影響するかもよく知っている。努力もいいし、頑張っているのも、とてもカッコいい、でも無理はしちゃいけないことの重要さを、この年になって、よくわかった。だからどうか耐えてほしい、そして無理そうな時は、一緒にお酒を飲みにいく約束をした。同い年の彼女も、最近年下くんたちに、よく付き纏われているらしい。もう老けたのかな、なんて言いあって、ゲラゲラ笑った。そうかもね、でも私の頭の中はまだあの子。彼氏が一時帰国しているので、寂しい彼女の暇つぶしにはなりそうだ。


私はニヤニヤしながら、ドラマの台本にでも、出てきそうなシーンをスープ啜りながら、聴いていた。彼女は嬉しいと困惑が混ざった表情で、ワクワクその話をしていた。そしてそこから駅へ一緒に行き、ホームに上がる前に、ドーナッツを買って、バイバイした。彼女はこれから仕事へ、私は練習へ。


天気はカフェや電車の中で、見ていたものよりも強く、折り畳み傘は何度もひっくり返さられる。立ち止まって傘を戻していると、大きな木の前で、落ち葉たちが、いつもより豪華な舞を見せてくれた。イヤホンに流れるOh Wunder の曲にぴったりで、息の飲むほど綺麗だった。


大自然の美しさに、いちいち驚いてしまう近頃、きっと思っている以上に、自分が疲れているに違いない、心も体ももう年末だから、休んでくれと。


練習を終え、さっき買ったドーナッツを晩ごはんに、ホームタウンへ帰る。家に食材がもうないので、スーパーによる。そしてBe real というアプリをダウンロードした。遊び方とか知らないことは色々あるので、教えてもらおう。友達追加欄で元彼たちがびっしり、びっくりしてとりあえずアプリを閉じた。



11月14日 火曜日


5時に目が覚める、雨のパラパラと風でガタガタ、ヒューヒューがうるさい。イヤホンか耳栓を探しに、一旦布団を出る。ポーン、そう鳴って、携帯はワイヤレスイヤホンが繋がった。


眠気はびっくりするぐらい、ない。とりあえず、スリープタイマーを20分にして、波の音を聴いた。いつも、眠れない時はこうすると、知らないうちに寝落ちしている。でも、そうはいかなかった、そこでインスタを開いてしまい、45分はたった何分の様に、すぐさま立っていった。おっとこれは、またまた中毒症状が起こる。


そこからポッドキャストを付けて、携帯を枕元に戻した。45分後にエピソードを聴き終えたが、未だに寝れない。そして君の書いた詩も読んで、少し人生について考えてた。それでも眠れず、でも画面は見たくないので、最近好きなドラマを見ず、聴くことにした。一度見たことあるから、聴いてるだけでも絵が脳内に浮かんでくる。そして目を閉じたまま、第一話が終わった。


外はまだ真っ暗、今起きるわけには行かない、でも寝落ちもできないから、起きて振り返りエッセイと詩を書いた。ちょっと寒いので、何か温かいものを入れよう。


そして、キャンドルとボトルライトをつけた。ルイボスティーの香りがする。5分のタイマーが鳴り、ティーバッグを取り出す。湯気がモクモク上がり、ライトのせいでちょっとオレンジ掛かっている。


そこからは学校に行こうとでも、正直思っていた。昨日は練習できたし、でもどうも天気が悪過ぎる。本当にだめなのはわかってる、よくわかってる。それでも飛行機ボタンを推して、先生に仮病Eメールを送って、今日はサボることにした。甘え野郎は、退学処分でも受けていい、きっと。でも本当にそうなったら、世界旅行でも計画して、いろんなところに行きたいな。はー、ぶっ飛んでる、本当にぶっ飛んでる、なにもかも。


そこからアニキが起きて、さっきまであんなに目が覚めてたのに、急に安心でもしたのか、眠気に襲われた。二つのぬいぐるみを抱きながら、布団もちゃんと被らず、すぐに寝落ちした。


多分、何度か金縛りに遭っていた気がする。起きたくても、起きれず、意識は起きたのに、体だけが沈んで行く感じ。とっても怖く、声を出したいけど全然出ない。そして、怖い中、また眠りに落ち、起きたときにはもう忘れていた。今度は本当に起きて、朝ごはんを食べてから、SNSとYOUTUBEを行ったり来たりしてた。


そこからは支度、服を着替えるだけでメイクしなくていいなのは、本当に楽チン。アニキと一緒にスーパーへ行った。久々に二人で行ったきがする。忙しい時は、二人とも帰りが遅くなってしまうから、どちらかが、閉店間際にスーパーによる。私やっぱり多分、誰かのための何かをするのが好きで、嬉しい。たとえ、それが自分の好きなことでも、そうでないことも。


帰りにザラミピザを買って帰る、家でゆっくり食べる。ピザもそういえば久々だ、本当何やってんだが。家にレモンとコーラがあるから、それをお供に。最高!もうなんでもいいや!


仮病で授業をサボって喜んでいる、いい大人は人間として終わりに終わりきっている。でもこんなに喜んでいるのは、きっとインナーチャイルドがずっと望んでいたことに違いない、そう強く感じた。


それか私の中のモーターはもう腐っているのかもしれない、回らないのは力不足か壊れたのか、知りたい。

もうなんでもいいや。



11月15日 水曜日

仕事


11.16 木曜日

(日曜日、カフェで土曜日の振り返りを書いてから木曜日のも書く。というのは半分嘘で、半分本当で、次の火曜日の夜にやっと書いている。)


今日はストライキで電車が走ってない。緊急プランで、何時間かは一回来ているらしいけど、そんな苦労してまでも行かなくてもいい。その分の給料は出ないから、一層サボってしまい、またいつかの週末に振り返り授業をすればいい。


生徒さんたちには、ストライキの影響で授業の延期を伝えて、アニキと街へ出た。彼も授業があったけど、いつ来るかわからない電車は待たなくていい。


そしてアニキがずっと行きたがってた、蕎麦屋さんへ。でも調べると、今日は残念ながら休業日らしい、なので計画変更のラーメン屋へ。アニキは塩ラーメンの特別トッピングを、私は辛味の大盛りを頼んだ。生小とあったかいお茶を頼み。イカゲソ揚げは注文したかったけど品切れだった。


お昼から食べるラーメンは、普段より一段と美味しかった。鱈腹美味しいものを食べたあとは、どんなにお腹がいっぱいでも甘いものが食べたくなる。冗談げに、次はパンケーキ屋さんだ、と言ったら大笑いされた。じゃあじゃあカフェにしようと決めて、お店を後にする。


その後、近くのカフェへ。アイスとホットのアメリカーノにさつまいもケーキと抹茶ラテを頼んだ。カロリー爆弾、幸福感爆発の1日だ。一息ついたところで、アニキは帰宅し、私はパソコンで作業をした。4時間後にカフェを後にし、家へ帰る。


11月17日 金曜日

仕事


11月18日 土曜日

(水木金を振る帰る気にもならない、せめて木曜日は書こう。アニキを久々に連れ回すことができたから。)


またモチベの低い日々が続いてしまった。本当にどうしてしまったんだろう、自分でも本当に分からなくなってなってきた。


予定もあったのに、デートにも、友達にも誘われたのに、大人数の飲み会も楽しみにしていたのに、まるでどっかの古いRPGゲームみたいに、雨が降れば家を出れない呪いでも掛かったみたいに、私はごめんなさいのメッセージを入れることもできず、全てをすっぽかした。


すっぽかして、どこか快感を得ることができた、人間として、心臓はまだ動いているけど、きっともう壊れ切っている。ここで書いても意味ないだろうけど。親愛なる皆様、また勝手にすっぽかしてごめんなさい!!


それでも、心のリセット用に大掃除は何があってもする!


勉強を頑張れないぶん、生活はせめてちゃんとしよう。部屋を綺麗に片付けて、植物の世話をして、寒くても、窓を開けて換気して、料理して、食器も片付けて、ピアスもちゃんとペアを探してあげて、収納する。あとはソファーで、携帯とパソコンを支えに、時間が経つのをひたすら待つ。


そして夕方になり、やっと少し外に出ようと思えた。外は大雨に強すぎる風、それでも暖かいカッコをして、ヘッドホンを装着し、勇者は呪いから放たれて、家を後にする。


当然とりあえず、ミッションクリアのご褒美にカフェへだ。


雨は思っていたのより、だいぶ強く、歩きの距離で行けたけど、バス停へ向かった。ヘッドホンをしていると、世界が騒音のない平和郷になる。音量を上げ、辺りを見渡す。映画の中に迷い込んだみたいに、この世界は綺麗だ。


雨がそんなに好きじゃない、理由が実はもう一つ。いつもより、街の騒音が生々しい。誰かこれわかる人いるかな?だから、ガッツリヘッドホンをしていたら、ジメジメを耳で体験しなくて済む。


カフェでカプチーノを頼み、パソコンを開き、またカチカチした。


雨の中は好きじゃないけど、カフェで見る分にはいい、いや、なんなら好きかも。まだ5時なのに、外は真夜中と同じぐらい真っ暗、街をネオンたちが華麗だ。雨水付きの大きな窓ガラス越しに見たらさらに、色気を纏って、もっと綺麗に見える。そこから閉店時間までたっぷりいてから、スーパーへ向かった。ちょっと買い物をし、またバス停に向かい帰る。


明日はどうなるかな、来週はどうなるかな。ちょっと天気も心も晴れてくれたら嬉しい。


11.19日曜日


流石に休み過ぎたし、来週は仮病も何も通じない。ここは一肌脱いで、ガッツリ練習しますか。

いや、なんならこの時にはまだやる気は出せていなかった、気持ちが切り替わったのは一通のメッセージのおかげで、内容はお助けメッセージだった。


来週はクラスの演奏会があり、同じクラスの彼がアンサンブルの仲間に見捨てられた。別に仲良くないし、バカバカざまあみろ、とでもメッセージを、送ろうと思ったけど、ここはお姉さまがお助けしてあげましょう!エッヘン!


どうやら本来は、モーツァルトのカルテット演奏予定だったけど、取り消しになってしまった。これもまた一種のあるあるで、この世界で、一番信じていけないのはセフレとアンサンブルの仲間だ。でも特別例として、後者の場合は同じ日に試験があったら、びっくりするぐらいチームワークが働く。同じ船の海賊は仲良くなれる、みたいな感じのことわざってなかったけ。


まー、話を戻すと、モーツァルトの連弾を弾くことになった。そんなに難しくないので、今日一緒に譜読みも兼ねてリハーサルを。

すごい、やっぱり誰かのためになるとやる気が出てくる、自分で半強制的なミッションを引き取る、そしてついでに、来週レッスンで披露する曲も練習しよう。


特にデートも、誰とも会わない練習日は適当コーデ、メイクもなしにの帽子一丁で出かける。今日は久々に晴れてる、そのおかげでちょっと元気なのかも。


本当に晴れ切っていたので、傘をわざわざカバンから出した、後から雨が降るのも知らずに。


駅に着いたはいいが、電車がまたまたまた、ご冗談を、しかもたっぷり。たくさん取り消しになっていたので、とりあえずカフェへ向かった。人が溢れかえっている駅に突っ立っていてもしょうがない。


そしてドリンクを取り終え、窓際の席へ。大きな窓ガラスは、スクリーンみたいで、行き交う人々は、映画のワンシーンにでも出てきそうなキャラクターでいっぱいだった。そして急に雲行きが悪なり、傘を刺す人が増え始めた。あっそうですか、またですか。と独り言を心の中でいった。



電車の時刻を調べ、タイミングを見計らいながら、カフェを出る。ホームには人が溢れかえっていた、そして、いつものごとく、また更に遅れ出した。やっときた電車には、当然みんなが乗りたがっていた。席どころか、立っている場所ももうないぐらい人がいっぱいだった。


ザワザワな車内はイヤホン必須だった、私はテーション爆上がりのNEEアルバムを聴き、ナンプレを開いた。難易度難しいだとすぐ終わってしまうので、エキスパートを選び、時間を潰していた。結果から言えば、電車はめちゃめちゃ遅れた、160分も。けど着いた、やっと着きあがった。そこからは練習、リハーサル、楽しかった。やる気が出なくても、強制参加で、できる限り来よう。


時間はすぐ過ぎて行き、またホームタウンを目指して駅へ。家に着くと、生理アプリから通知がきていた。あと一週間で生理らしい、通りで気分が晴れないものだ、これで全てこのせいにできる。


来週は頑張れますように!!お願いします!!

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