【第七話】助けたカメにつれられて…
このぐらいのペースで投稿することになると思います。
俺は、八兵衛さん達と別れて3日ほど、黙々と歩いた。
瀬戸内海に面している讃岐(今の香川県)の、浜を歩いていた。
「さすが、瀬戸内海。波が穏やかで気持ちいいな〜。暑いし少し泳ぐか。」
今は夏の真っ盛りである。
「元の世界だったら、もうすぐ夏休みか〜」
俺は夏休み前がきらいだ。休みが近くて、勉強をしたくないのもあるが、友達から夏休みに遊ぶ誘いが来ないからだ。周りは楽しそうにしているのに…
まぁこの時代には夏休みはないからいいや。
そんなことを考えながら泳いでいくと、砂浜に丸い影が見える。
「なんだろう?」
その影に近づいて見た。
影の正体は、30代くらいの女の人がうずくまっていた。目がきれいな青色をしている。外国人かな?
俺は、女の人に残っていた2つの桃を渡し、寝かせた。
落ち着いたら話を聞こう。
一時間ほどたって
「ここは?」
あ、気がついたみたい
それから、俺は色々教えたり教えてもらったりした。
わかったことは
・女性の名前はカメさん
・年は32歳
・多種力交換の特化したスキルである変容者の持ち主である。
変容者の能力は、能力や姿を生き物のものと変えることができるのはもちろん、さらに、いくつかの生き物を掛け合わせることもできる。例えば、馬と鳥でペガサスになる。
・海で泳いでいたところ、海流に流されたのだという。
などなど…
スキルを持っている人は意外といることがわかった。
「これから、帰りますがお礼がしたいと思います。わたしの家に来てください。」
ちょうど、桃も尽きたし、よっていこうかな…
「はい。ありがとうございます。家はどこですか?」
「海の中よ」
「はい?」
「海の中よ」
え〜‼海の中〜‼
空気は?ご飯は?
そう思った俺を察したのか
「わたしのスキルでは人魚になれるの。あなたもスキルを持っているでしょ。スキル持ちは目が青くなるのよ」
「え、僕の目って青いですか?」
「ええ、青いわよ」
鏡を持っていれば、すぐに確認しただろう。
そういえば、龍鬼の目も青だった気がする。
「私みたいに海の中で息できるようになるスキルあるかしら?」
「動物に返信する能力があります。」
「今から行ける?」
「いけますよ」
こうして、俺はカメさんの家に行くことになった。
七話目です。なんの昔話か、わかった人が多いと思います。
ブックマークや、感想、アドバイスをいただけたら嬉しいです。