【第六話】桃の太郎が鬼退治!?
いつもありがとうございます。
俺は、朝になって八兵衛さん達に桃を渡しながら作戦をもう一度聞かせる。
一通り話し終える頃にはお昼になっていた。
まずは、監視鬼を倒さなくては…
多種力交換 スズメバチ
俺は、監視鬼が寝ているすきに、針を指した。
監視鬼は動かなくなったが、死んではいないみたいだった。
たぶん、鬼がでかいから致死量の毒が注入されなかったんだな…
まぁいいか
目的はみんなでこの島から出ることだ。
俺は、牢獄のような部屋の扉を開けて、みんなを外に出した。
それから、家の裏のような細い路地を通り無事に城につくことができた。
俺たちが城の裏の通路に行ったとき、何かにぶつかった。
でも、前には何もない。もう一度進んでみても、何かに当たる。
「透明な壁?バリアがはられている?」
そう言ったとき、強者の気を感じた。
後ろを見ると、きれいな青い瞳の若い小柄な鬼が立っていた。
「しまった」
「あれが龍鬼だ」
八兵衛さんが教えてくれる。
龍鬼がなにか喋ってる。
種間伝達
「どう?僕のスキル獄監人の空間封鎖は?出たいなら僕を倒さないと無理だよ」
龍鬼…俺と同じスキル持ちか…
ここから出るには、こいつを倒さないと…
そう思ったとき、龍鬼が消えた。どこだ…
多種力交換 犬
犬になった俺は龍鬼の匂いを頼りに探した。
すぐに見つかった。城の隣の木の上に乗っている。
多種力交換 さる
あっという間に木に登り、龍鬼のことを引っ掻く。龍鬼は嫌がっていた。
勝てる‼
そう思ったとき龍鬼が龍に変身した。名前のとおりだった。
多種力交換 キジ
龍の背中に乗った俺は、龍の目を潰し龍鬼が地面にドスンと落ちた。
龍鬼は、スキルの力を過信しすぎて自分の力の限界を考えていなかった。龍鬼は生きているが、悪事をはたらくことはできなそうだ。
それから、俺は通路を通って、船に乗り、脱出することができたのだ。
俺たちは船に乗って3日後に伊予(今の愛媛県)についた。ここで八兵衛さんたちとはお別れである。
「桃の太郎、ありがとう。お前のおかげで助かった。」
挨拶を終えると、俺は京都を目指し、讃岐(今の香川県)の方に向かって海沿いを歩いていた。
六話目です。桃太郎編は終わりです。
次回もお楽しみに