【第五話】1つ食べれば100人引き!?
五話目です。学校があるので、ペースは落ちますが、がんばります。
隣の部屋に捕まっている人の名前は、八兵衛さんと言うらしい。
他にわかった情報は
・ここは、鬼が人間を食べる前に一時的に置いとく場所
・だいたい30人ほどが捕まっている
・監視の鬼が1人
・今の瀬戸内海に浮かぶ島の1つだということ
・鬼の王の名は、龍鬼 魔法のようなものを使えるらしい
・鬼は夜行性 (龍鬼は例外)
ということらしい
「太郎、なにか食べ物はないか?」
八兵衛さんに桃を渡した。桃は甘いし栄養もある。さらに、水分を取れる。情報をくれたお礼である。
「うまい、生き返った。」
次は作戦を考えよう。
「監視の鬼は、どんな感じなんだ」
そう聞くと
「茶色で、ずっと部屋の前にいるが、食事以外はだいたい寝てるやつだ」
ここが臭い理由がわかった。まず、監視の鬼を倒さなきゃ
その後は、トンボになって、島に地形を確認する。
最後に、牢屋を開けて隠れながら脱出。大体のながれはこんな感じ。幸い、扉は外側からは簡単に外れるようになっていた。
その前に
「八兵衛さん、この桃を全員に渡してください」
腹が減っては戦はできぬ
まぁ戦わないで逃げるけど
「それじゃあ、作戦を決行します。」
じつは、まだ俺の能力のことを話していないので、何をするのかわかっていないと思うけど…まぁ何もしてもらうことはないけど…
多種力交換 トンボ
俺が窓から外に出て最初に目についたのは鬼の街だ。そして、奥にひときわは大きな建物がある。多分あれが鬼の王の龍鬼の住むところだろう。
外部に出るための港は、龍鬼の住んでいるであろう城の反対側にあった。でも、そこは鬼が多いから絶対に見つかる。
ふと、考えが思いついたが…危険である…
その内容はこうだ。
普通、城には敵が攻めてきたときのために裏口や隠し通路が少なからず存在する。
この島にもあるはず…
探し始めて、1時間半ほどが過ぎた頃に、城の後ろに海へ出れる通路があることがわかった。鬼が乗る船もあった。そこから出て航海すると、四国にたどり着くことができる。しかし、通路は龍鬼の住んでいる城の裏だ。危険極まりない。
しかし、それ以外道はない。ここから逃げよう。
牢獄のような部屋に戻った俺は、桃を配りながら八兵衛さんたちに説明した。桃は甘くて栄養もある。さらにみずみずしい。
「出発は明日の、お昼ぐらいです。鬼は夜行性ですので」
一通り説明したあとゆっくり休んだ。
俺は八兵衛さん達から、”桃の太郎さん”と呼ばれるようになった。
夜、俺は思った。
この世界に来たとき、俺の服は汚れていなかった。
もしかしたら、電車にひかれる前にこの世界に来たのではないか。
転生ではなく転移したということになる。
それなら、元の世界に戻れる確率は高くなる。
「元の世界に戻るための方法も探さないとな〜」
俺は色々なことを考えているうちに寝てしまった。
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