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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第一章-スプリングフィールド王国編-
76/602

-第一章七十五節 ミノタウロス司祭と将軍の本気と人キメラの正体-



さて、時間は戻り場面も変わって大平原…マサツグ達がアデリアと戦闘を始めようとするその一方で、連合軍の方はと言うとほぼ無限湧きに近い…人キメラの波に押され始めて前線を後ろへと後退させていた。王国軍&冒険者達が懸命に戦うもやはり物量が物を言うのか最初の勢いは失われ、ラインハルトも今だあのミノタウロス司祭と戦闘を続けては大平原の兵士達、そしてマサツグ達の援護に入る事が出来ず…遂には王国軍第一防衛ラインが突破されようとしていた。


__ワアアアアアアァァァァァァァ!!!!…


「前線を後退させよ!!…

今は護りに徹するのだ!!…

守りに徹し!…各個撃破に勤めよ!!!」



「ッ!!…さすがにこうも敵が多いと

我が軍も飲み込まれたしまいそうね!…

ハアアァァ!!……あの子達は無事かしら…」


「心配は解るけど!!…今は目の前に集中!!…

私達がやられてしまっては送り出したあの子達が

帰って来れなくなる!…今は信じよう!…」



まさかの前線に王様(スティング)王妃様(アムネス)が並んで立っては戦闘に参加し陣頭指揮を執る!…そんな普通では考えられない光景に兵士達も士気を上げて答えようとするのだが中々押し返す事が出来ず、第一防衛ラインで他の兵士達に混じってスティングとアムネスが人キメラの波と戦い…さすがのアムネスもこの様子に自分の娘の心配をしていると、スティングは信じるようアムネスに言い聞かせては必死に兵士達と共に国を守るよう奮闘していた!…


そしてラインハルトはミノタウロス司祭と一騎打ちを続けているのだがさすが亡国の将軍!…戦闘慣れしているせいか普通に手強く、攻撃した所で受け止められてはそのまま弾かれ、ラインハルトも息を切らしては如何したものか?…と悩み始めていた。


__ブォン!!…ガキイィィン!!!…ブォン!!!…


「ぬぅ!!…さすがは亡き帝国の将軍!!…

ぜぇ!…中々に手強い!!…」


「フン!!…

貴様ニ我ラガ悲願ノ邪魔ハサセン!!

ハアアアァァァァァ!!!」


ラインハルトが幾ら力を込めて斬り掛かろうとも、人キメラとして作り変えられ強化された体に傷を付ける事は出来ず、ミノタウロス司祭も過去の経験が生きて居るのかラインハルトの動きを予測しては、最小限の動きと動作で攻撃を受け止める!…歴戦の記憶に強化された人キメラの体…この二つが合わさったミノタウロス司祭はまさに化物の一言に尽き、ラインハルト将軍が徐々に劣勢に追い込まれ始めると、遂に事が起きてしまう!…


__ガキイィィン!!…ガキイィィン!!!…

ガキィ!!…


「グッ!?…しまった!!…」


「ッ!!…貰ッタゾ!!!…」


__ッ!!…ガッ!!…ドゴオォァァァ!!!……

…ジャララララ…


かれこれ数時間に及ぶ化け物との鍔迫り合いに弾き合い!…その限界が来たのかラインハルトがミノタウロス司祭の攻撃を受けて大剣を弾かれてしまうと体勢を崩してしまい、その隙を狙ってミノタウロス司祭がチェーンハンマーをラインハルトの体に目掛けて投げ付けては、そのままラインハルトの後ろに生えていた樹ごと挟むよう押し潰そうとする!ラインハルトも体勢を崩されながらでも大剣をすぐに手放してはチェーンハンマーを受け止めに掛かろうとするのだが、体勢を崩されて居る為思う様に力が入らずそのまま後ろに薙ぎ倒される!…その際鈍い音だけが辺りに響き…ミノタウロス司祭も手応えが有ったと笑みを浮かべてはチェーンハンマーを引っ張って回収し、回収し終えた後着弾地点を確認すると大の字で倒れるラインハルトの姿が有った。


「ッ!!…ガフッ!!…さすがに効いた!!…」


「ッ!?…ホウ?…マダ生キテ居ルノカ…

我ヲ相手ニ良クココマデ戦エタモノダ…」


「グッ!!…フハハハ!…これでも!…

将軍をしているのでな?…

早々簡単に倒れる気は毛頭無い!!…」


さすがのラインハルトも堪えた様子で吐血しては倒れながら血を腕で拭い、まだ生きて居る事にミノタウロス司祭も若干驚いた様子を見せてはラインハルトを称賛する…敵ながらに天晴!…そんな風に聞こえる言葉にラインハルトがゆっくり起き上がるとまだ戦う意思は有るのか、ミノタウロス司祭に対して不敵に笑って見せると構え始める!腰に差してある剣に手を伸ばし構える姿を見たミノタウロス司祭は驚いた表情を見せるも、もう一度!…と言った様子でチェーンハンマーを振り回し始めると止めを刺そうと意気込む!…


__ジャララ…ガッ!……ブォン!!…ブォン!!…


「フン!!…ダガココマデダ!!…

幾ラ頑丈ナ装備デ身ヲ固メヨウトモ所詮ハ人間!!…

次ノ攻撃ヲ防ゴウニモ…

ソノ細イ剣デ我ノ一撃ヲ止メル事等叶ウ筈モ無イ!!!…

サァ!…コレデ仕舞イダ!!!」


__ブォン!!…ブォン!!…バビュン!!…


「コノママ押シ潰サレ大森林ノ養分ト化スガ良イ!!!」


チェーンハンマーを振り回し勢いを付けると、ラインハルト目掛けて投げ付ける!…ラインハルトが静かに構えて居る事すら気にしていない様子で投げては勝った気で居るのか威勢の良い言葉を並べて最後の言葉を口にし、ラインハルトが潰れる光景を見ようと興奮した様子で目を見開くのだが、次の瞬間ミノタウロス司祭の目の前でトンデモナイ光景が広がる!…


「スゥ……ッ!!…フン!!!…」


__ガイイィィン!!!!!…


「ッ!?!?!?!?!?…バ、馬鹿ナ!?…」


「久しいなぁ!…この剣を抜く事になろうとは!!…

最期に抜いたのはいつ以来だろうか?…」


ラインハルトはその場で腰を深く落としては軽く息を吸い、チェーンハンマーが自身の間合いには居ると、カッと目を見開いては左腕で薙ぎ払うようチェーンハンマーを殴り飛ばす!その際金属製の快音が響くと殴ったチェーンハンマーはラインハルトに当たる事無く横に逸れ、その光景を見たミノタウロス司祭が有り得ないと言った様子で驚き戸惑った反応を見せて居ると、ラインハルトは腰に差していたロングソード位の鞘から一振りの剣を抜いて見せる。抜いた際懐かしいと言った様子で語っては剣を掲げて見せ、ミノタウロス司祭がそのラインハルトが掲げて居る剣に視線を向けると更に驚いた表情を見せる!…


「ッ!?!?…バ、馬鹿ナ!?…

ソンナ!!…ソンナ!!!…」


「ワシの二つ名はなぁ!…

[黒鉄の破壊王]と呼ばれておるのだが…

その理由は分かるか?…」


「キ、貴様ァ!!…何処デソレヲ!!!…

ソノ剣ハ!!…代々ワールウィンド帝国ノ!!!…」


「なぁに?…ただ蚤の市で見つけた骨董品よ!…

しかしこの剣は長年の友の様な物でな?…

仲で言うとスティング…リイシアより長いやもしれん…

…まぁそんな事は如何でも良い!…

…で、理由は分かったか?…」


まるでラインハルトの掲げた剣に見覚えが有るのか、ミノタウロス司祭はその剣を見た途端に後退りし始め、ラインハルトはラインハルトで掲げた剣をスッと構え直し…突如自身の二つ名を明かし始めるとその理由をミノタウロス司祭に尋ね始める。しかしその質問よりミノタウロス司祭は聞きたい事が有ると言った様子で慌てて戸惑い続け、その剣が元々あった場所について語り始めるがラインハルトが適当に流しては再度二つ名について尋ね出し、一歩…また一歩と歩き出しては殺気を放ち、完全に本気になった様子でミノタウロス司祭を睨み付けていた!…その際ラインハルトが握っていた剣はまるでムーンラ〇トソードとダークでソウルなゲームに出て来る武器の様な刀身をしており、先程までロングソード位の鞘に仕舞われていたとは思えない分厚い大剣に早変わりしていた!…眩し過ぎず…淡過ぎず…若干明るめの青い光を放ってはラインハルト将軍の凶悪な表情を照らしており、片手で化け物の投げる鉄球を薙ぎ払い!…殺意ある表情!…オーラを纏い歩いて来る!…ミノタウロス司祭がラインハルトに恐怖し始めると錯乱を起こす!


「キ!…貴様ハ一体!!…

何者ナノダ!?…貴様本当ニ!!!…」


「…冥途の土産に教えてやろう!…

何故ワシが[黒鉄の破壊王]と呼ばれる所以を!!…」


「ッ!?……コ…コノ程度!!…

アノ時ノ事ヲ思エバァァァ!!…

ウ!…ウオオオオォォォォォォォォ!!!!」


__ブォン!!…ブォン!!…バビュン!!…


ラインハルトが青く光る大剣を手に静かに一歩…一歩と歩き、その様子に恐怖したミノタウロス司祭が錯乱すると慌てた様子でチェーンハンマーを手繰り寄せて、再度ラインハルトに向かい投げつける!今度は確実に仕留める!…そう殺意を感じさせる様な勢いで急速に振り回し、縦に振り下ろすようチェーンハンマーを投げ付けたのだが、ラインハルトは弾くまでも無いと言った様子で避けて見せると反撃の一撃を放つ!


「オオオオオォォォォォ!!!」


__バシュン!!…ズバアァァン!!!…

ブシュアアアアァァ!!!…


「ッ!?…ギャアアアァァァァァァァァァ!!!!…」


「ぬぅッ!?…

久しぶり過ぎて急所を外してしまったか!!…」


チェーンハンマーを投げたミノタウロス司祭とラインハルトの距離は約5m…幾ら大剣とは言え振り下ろした所でその刃が届く筈が無いのだが、ラインハルトがミノタウロス司祭に向かって大剣を縦に振り下ろした瞬間、ミノタウロス司祭の右腕が宙を舞う!…ミノタウロス司祭の右肩から腕一本丸ごと無くなりその断面図からは出血なのか、腐敗した異臭を放つ緑色の液が噴き出し、ミノタウロス司祭が腕を失った苦痛で武器を放しその場で藻掻き始めると、ラインハルトが外したと言葉を漏らす。まるでこの一撃で決める気で居たのか若干ショックを受けた様子を見せ、体勢を立て直そうとスッと振り下ろした状態から立ち上がると、目の前に居た筈のミノタウロス司祭は斬られた腕を回収…押さえては大森林の方へと逃げ出し始める!…


__ガシ!!…ダダダダダダ!!!…


「ムッ!!…貴様!!何処へ逃げる気か!?」


「チィ!!…コレデ勝ッタト思ウナ!!…

今ハコレデ引クガ次ニ会ッタ時ハ必ズ!!…

コノ屈辱ヲ晴ラサン!!!」


「チッ!!…このまま追い掛けても良いが…

深追いは禁物か?…後ろの戦場も気になる所だが…

さて如何したものか?…」


大森林に逃げようとするミノタウロス司祭の様子を見ては卑怯者と言った様子でラインハルトが吠え、ミノタウロス司祭は体を治す術が有るのか捨て台詞を吐いては大森林の奥へと姿を消して行く。ラインハルトがミノタウロス司祭の様子に追い掛けるか追い駆けまいかと悩み出すと、地面に垂れた血痕を辿るよう見ては判断に戸惑い…後方の様子も気になると言った様子で更に悩み始めると、とにかくこの剣だけは直そうと言った様子で謎の魔剣を鞘に仕舞う。その際鞘に何の抵抗も無く青く光る大剣が仕舞われると青い光も消えて無くなり、ラインハルトが仕舞った剣を見詰めては再度悩み出そうとすると、ここでラインハルトを探していたのか伝令兵が馬に乗って駆け寄って来る!


__パカラッ!…パカラッ!…パカラッ!…パカラッ!…


「ッ!…居た!!…将軍!!!…

ラインハルト将軍~~~~!!!」


「ッ!?…おぉ!!お前は!…

ッ!…ワシの馬を連れてきてくれたのか!!…

スマン!助かった!!…で、戦況は!?」


伝令兵が大声でラインハルトの事を呼んでは馬を走らせ、その際ラインハルトの馬も回収していたのか一緒に連れて来ると、気付いたラインハルトが伝令兵に感謝する。連れて来た馬をラインハルトが一撫でしては馬に乗り始め、そしてついでとばかりに伝令兵に大平原の方の戦況について真剣な面持ちで質問し始めると、伝令兵は若干慌てた様子で敬礼し返事をしては戦況について答え出す。


「ハッ!!…

では失礼ながら馬に乗りながらご報告させて頂きます!!

現在、前線が化物に押され後退!!…

王の命により今は守りを固めよとの事!!

敵は数任せの様子で押し来ては我々を押し込み!…

もう直ぐ第一防衛ラインに到達する勢いに御座います!!!

将軍も今一度戻り!…前線にて防衛に尽力を!…

と、王からの命を預かっている次第に御座います!!」


「ッ!?……なるほど…

あいわかった!…直ぐに戻る!

お前達は先に前線にて奮闘せよ!!」


「ハッ!!…それでは!!…ハイヤァ!!」


兵士が現在の戦況について話すのだが芳しくないと言った様子で話し出し、その話を聞いたラインハルトが若干驚いた様にも取れる困惑気味の表情を見せていると、次に伝令兵がスティングからの命令を伝え始める。その内容も余程で切羽詰まっているのかラインハルトに戻って来るよう指示する命令で、それを聞いたラインハルトが目を見開き戸惑った表情を見せると、直ぐ後ろに有る大森林の方に目を向ける。やはり逃げたミノタウロス司祭が気掛かりなのか数十秒の間大森林を見詰めては戸惑った表情を見せるも、スティングからのSOSの方が優先と考えると伝令兵に戦場へ戻るよう指示し、その指示を聞いて伝令兵が敬礼し返事をすると戦場の方へと馬を走らせ戻って行く。そしてラインハルトも自身の馬に跨っては大森林を再度見詰めるも、スティングの援護に向かう為その未練を断ち切る様に戦場の方へと向き直し、馬を走らせると心の中でマサツグ達の無事を祈る!…


{あの亡国の将がリーナ達に遭遇しなければ良いが…

……えぇ~い!!今は考えて居ても仕方が有るまい!!…

今は防衛せねば!!…

王都が落とされては元も子もない!!…

リーナ達の帰る場所を守るのがワシの使命!!!…

……我が最愛の弟子!…冒険者殿達!!…

無事を願う!!…}


「……ッ!!ハイヤァ!!…」


こうしてラインハルトが大平原の方に戻って戦闘に参加すると何とか持ち直し始めるのだが、それも時間の問題と言った様子を見せては早急な教祖の討伐がマサツグ達に求めるのであった。


そして話は元の時間軸に戻って今現在…マサツグ達が教祖と睨み合いの膠着状態に入って居ると、リーナは何を思ったか突如教祖に対し一歩前に出ては質問を始める。その際一旦武器を降ろす様な素振りを見せてはマサツグとモツを戸惑わせ、慌てて二人がリーナの前に立って守るよう構えていると、リーナはそれに甘えるよう質問を続ける。


「……一つ…貴様に聞きたい事が有る!…」


「ッ!…はい?…」


__ッ!?…スッ…


「ッ!…

…今まで攫って来た民を何処に連れて行った?…」


「……ッ?…」


リーナが尋ね出したのは誘拐された人達の行方についてであった…あの旧・大聖堂での戦いが終わった後でも、その後まだ見つかって居ない…行方不明の者がまだ居ると言っては警戒しつつも心配している様子で教祖に話し掛け、その問い掛けに対して教祖が首を若干傾げて困惑の様子を見せて居ると、マサツグとモツが辺りから漂う嫌な気配を感じ取っていた。


「……ッ!…マサツグ!!…」


「分かってるよ!…モツさん?…

感知(サーチ)!!…」


__ピィーン!……ポポポポポポ!…


「ッ!…案の定!…大体の所に隠れてやがるな!…

数は…まぁ…森の中に比べたら圧倒的に少ないが…」


モツは辺りから感じるその嫌な気配をマサツグに教えるよう呼び掛け…その呼び掛けにマサツグが言わなくても分かるとばかりに静かに返事をすると、武器を手に構えたまま感知(サーチ)を発動する!…するとその嫌な予感は的中とばかりにマサツグのミニマップ上に赤い点滅の敵性反応が表示され、その反応を見てやっぱり!…と言った様子で言葉を漏らすと廃墟内の隠れられそうな場所周辺を見渡し、状況を確認する。


__チラッ!……チラッ!……


{……俺達から身を隠せそうな場所は見た感じ…

柱…ベンチ…二階…階段裏…後は教祖後ろの祭壇…

って所か?……反応も大体そんなもんか……}


「……その様子だと…」


「…ッ!…察しが速くて助かる!…」


マサツグがミニマップからの情報と照らし合わせるよう敵が隠れて居そうな場所に視線を向けると、何やら物陰に隠れてこちらの様子を確かめる影を見つける!…この廃墟を支える柱の影に座ったら壊れそうな古いベンチ…瘴気に隠れるよう薄っすらとしか見えない二階の手摺にその二階に行く為の階段裏と、とにかく隠れられそうな場所から視線を感じる!…そうして敵の位置を確認した所でマサツグの様子を察してかモツも敵の位置を確認するよう見回して察知し、マサツグがモツの察しの良さに感心し改めて武器を構え始めると、マサツグとモツはまるで任意で出せる様になったのか連携技の赤いオーラを体から放ち始める!


__ブワアァ!…ッ!?…


「ッ!?…マサツグ!?…モツ!?…」


「安心しろ!!…まずは掃除をするだけだ!!」


「マサツグ!!…合わせろよ!!」


突如目の前で赤いオーラを放ち始めたマサツグとモツにリーナが戸惑った反応を見せるも、マサツグが大丈夫と言うと大剣を…モツは剣を手に二人揃って構え出し、モツが主導で技を放つよう合図を出すと、互いにそれぞれ技を放って攻撃を開始する!…モツは自身の剣に氷を纏わせると右から薙ぎ払う様に!…マサツグは大剣に炎を纏わせると左から薙ぎ払う様に!…同タイミングで放つと炎の斬撃と氷の斬撃はお互いの属性を相殺し合う様に混ざり合い、霧散化しては蒸気の塊になってしまうと連携技に昇華する!


__チャキッ!!…ボボボボ!!…ヒョオオォォ!!…


「「ッ!!…ハアアアァァァァ!!!」」×2


__ボシュウゥゥ!!!…ゴゴゴゴ!!!…

ドシュシュシュシュ!!!…


「「スチーム!…ブリンガー!!」」×2


それはブルーベルズの農村がカルト教団に襲われた時…マサツグとモツが偶然かつ初めてやって見せた連携技の鋭い蒸気の刃であった。蒸気の塊がマサツグとモツの目の前で浮遊しては蒸気の刃に変化し、無数の刃と化した蒸気が四方八方に飛んではベンチごと薙ぎ払うよう物陰に隠れて居た者を一掃すると辺りから悲鳴が聞こえ始める!…恐らく隠れていたのは人キメラで有ろう…濁った声で悲鳴を上げてはその場に倒れる物音、または二階から崩れ落ちては地面に叩き付けられる音等が辺りから聞こえて来る!


__ギャアアアァァァァ!!!…

…ドサァ!!…バタァ!!…ドスンッ!!…


「な!?…何が!?…一体何を!?…」


__…スッ……コツンッ…


「「ナ~イス!…」」×2


二度目のマサツグとモツの連携技を目の当たりにしたリーナが戸惑って居ると、マサツグは左手…モツは右手で拳を握っては正面を見たまま互いに軽く拳をぶつけ合い、技が上手く出た事にやってやったぜ!…と喜ぶと互いを褒め合う。その際二人は悪い笑みを浮かべており、場面だけを見れば何方が悪者か分からない状況になるのだが、暫くして蒸気の塊も刃を飛ばし切ったのか徐々に萎むよう小さくなっては消滅し、辺りが良く見える様になると目の前には人キメラ達の凄惨な姿が広がっていた。粉々に砕けたベンチが辺りに散乱しその下敷きなったり重なる様になったり…狼型の人キメラが倒れては全身から蒸気を放っており、それはあの時のマンティコア司祭の時の様に切り口から蒸気が出て居る様に見え、狼型の他にも動物型と思われる人キメラの死骸が蒸気を放ちながら一階の床に倒れているのを見つけると、その余りの光景にリーナが驚き戸惑い目を逸らしそうになる。


「ッ!?…なっ!?…」


「さぁ~て?…

これでもう邪魔は入らないだろうから入らせて貰うぜ?…

…リーナ?質問は良いのか?…」


「ッ!?…え?…あ、あぁ…いやそれよりも…」


マサツグとモツの攻撃で息絶えた人キメラ達が光となって消えて行く中…二人がこれで大丈夫と言ってはズカズカと教会の中へと入って行き、粉々になったベンチを踏み締めては思い出した様にリーナへ話し掛ける。教祖からまだ答えを貰って居ない事に…質問の邪魔をしてしまった事に対する謝罪なのか…マサツグがリーナの方に振り返り若干申し訳なさそうにしては問い掛けると、リーナはそれより…と言った様子で辺りを見渡すと戸惑った様子を見せ、そんな三人の様子を見て教祖が玉座に座ったまま大きく溜息を吐くとマサツグとモツを非難し始める。


「……はああぁぁぁ~~~…酷い事をしますねぇ?…」


「ッ!…テメェよかマシだと思うが?…

人を攫っては信者に仕立てて!…

それよりもリーナの質問に!…」


教祖は自分だけが残った事に何の驚きも戸惑いも無いのか、落ち着いた様子を見せては以前マサツグ達を見下した様子で話し出し、その様子にモツがカチンっ!…と来ると教祖に食って掛かる!教祖より自分達の方がよっぽど人道的!…完全に教祖を悪と言った様子でモツが教祖に指を差し、リーナの質問に対し答えるよう文句を口にして居ると、突如教祖が気になる一言を言い出しその言葉に三人が固まる。


「今さっき殺したではないですか?…」


「……ハ?…」


「だから!…さっき殺したでは無いですか?…

貴方方の言う…()()()()()を!!…」


「ッ!?…ま、まさか!?…テ、テメェ!!…」


恍けた様子で教祖はマサツグ達が殺したとリーナの質問に答えるよう言い出すと、その言葉を聞いたマサツグとモツが戸惑った声を漏らしては教祖を睨み付ける。信じたくない台詞で有る為リーナは完全に硬直し教祖の方を見詰めては困惑の表情を見せ、三人が完全に理解出来ないと言った様子で教祖を睨み付けその場から動かないで居ると、教祖はそんな三人の様子に若干の苛立ちを覚えた様子で再度答えては今度は分かる様にハッキリと()()()()()の言葉を口にする!そう…今さっき倒した人キメラは全員リーナの言っていた行方不明者の成れの果てであり元国民…それは望んでなったものなのか…強制なのか…今となってはただの肉塊となり何も喋らず光となって消え、その答えを聞いたマサツグとモツが戸惑いを覚えると同時に怒りを覚えて居ると、リーナは目をカッと見開き俯くとプルプルと震え始める!…


「ッ!?…」


「……プッ!!…アッハッハッハッハッハッハ!!!…

ロクに確認もしないでいきなり仕掛けて来たのは

そちらでしょう?…

今まで貴方達が相手して来た人キメラ…

アレは全て元は()()です!!…

あの町での布教活動!…大聖堂での戦闘!!…

そして今大平原に大森林と!!…

今まで相手して来た物全部が!!!…

全てがその行方不明者なのですよ!?…」


「ッ!?……」


「…まぁ…さすがにそれだけでは

あれだけの数を賄えないので?…

眠っていた人達にも協力を仰ぎましたが…

私はただ永遠の命を与えたに過ぎません!!…

…もっともぉ?…

日の光を浴びれば溶ける様に身が焼けて

死んでしまいますがね?…ククク!!…

アッハッハッハッハッハッハ!!!…

アァ~ッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!…」


衝撃の事実!…と言うよりは薄々感づいては居たものの…改めてその事を告げられマサツグとモツが教祖に対し怒りを覚えて居ると、教祖は今まで何故気付かなかった?…と言った様子で馬鹿にしては高笑いをし、その教祖の様子にリーナがショックを受けるよう反応して居ると、更に教祖は人キメラにした事を自慢げに話しては顎が外れん勢いで高笑いをする!…その明らかなまでに反省の色が見られない教祖の様子にマサツグとモツが我慢の限界と言った様子でブチ切れると教祖に対して武器を構えては吠え始める!


「ッ~~~!!!!…

テ、テメェだけは!!!…テメェだけは!!!!!…」


「……こんな事言われてよぉ!…

頭に来ねぇ奴はいねぇぜ!!!…」


「「テメェだけには絶対負けねぇ!!!…

地獄に送り届けてやる!!!!」」×2


「ッ!……ほう?…出来るものならやって欲しい…」


これはゲーム…されどゲーム!…まるで現実(リアル)の様なNPCと出会って触れ合い…向こうがちゃんと接してくれるならこちらも返す…そんなやり取りを重ねているとやはりある種の感情を覚え…今まで出会って来たNPCの事を思い出しては現実(リアル)に置き換え…そんな彼らの命を玩具にして居ると言う事実に!…ゲームの中だと言う事を忘れる位にマサツグとモツが怒りを燃やし!…また連携技を放つ構えを取り出しては教祖を絶対にぶっ倒すと意気込んで居ると、それを煽る様に教祖が見下した様子で笑みを零す!…そしてその様子を見てマサツグとモツが更に激昂すると教祖に対して攻撃を開始しようとするのだが、二人より先に…教祖がまだ話して居ると言うのに後方から突如攻撃が飛んで来る!…


__ボウ!!!!…ッ!?…


「ッ!?…」


__バッ!!!…ズシャアァァン!!…

ドゴオォォ!!!……


「ッ!?…リ、リーナ?…」


マサツグとモツの後ろから飛んで来たのは見覚えの有る突き技…それは言うまでも無く…リーナのエルレイドフルーレであった。勿論標的は教祖で有り、一直線に飛んで行ったエルレイドフルーレは突如祭壇裏から教祖を庇う様に出て来た人キメラを薙ぎ倒しては尚止まらず、教祖の玉座ごと粉砕しては後方のステンドグラスに巨大な風穴を開ける!…そんな様子を目にしたマサツグとモツが驚き戸惑うとマサツグが後ろに居るリーナに話し掛けるのだが、その時のリーナはマサツグにおちょくられた時より…冷血…かつ殺意の満ちた目で教祖を見ては剣を握り構えていた。


「私を!!…本気で怒らせたな!?…貴様は!!!!…」


「……ほう…少々驚きましたが…

大した事が無くて良かったです…」


「ッ!?…」


「なら大した事になるまで何度だって放ってやる!!!…

貴様は私が必ず討つ!!!!」


そこには怒りに我を忘れそうになっているリーナの姿が有り、教祖に対し剣を構え直しては二撃目を放つ体勢を整える様子が目に映る。その際最初の一撃を貰った方の教祖はと言うと何事も無かったかの様に祭壇の前に立って堂々とした様子で杖を突いており、リーナの攻撃を驚いたの一言で片付けると以前三人を見下ろした態度で構える。その言葉と様子にマサツグとモツが戸惑いを覚えて居ると、リーナは絶対に許さない気で居るのか教祖を必ず倒す!と公言し、教祖の様子など御構い無しに再度お得意の突き攻撃を放ち始めるのであった!…



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