表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第一章-スプリングフィールド王国編-
68/602

-第一章六十七節 悪役ムーブと激励と友とは?-



スプリングフィールド王国・王城…会議室のベランダにてマサツグとモツの暴言に怒った様子を見せるハイドリヒ…マサツグとモツを睨んでは先程の言葉に対して訂正するよう求めるが二人は全く聞く耳を持たず、ただ互いに顔を見合わせてはフッと笑いハイドリヒの方を振り向くと嫌味な笑みを浮かべ始める。明らかに反省・訂正する気など微塵も感じさせない二人の様子にハイドリヒが更に眼光鋭く睨み付けては再度訂正するよう声を掛け始める。


「ッ!!……もう一度言う!…訂正しろ!!…」


「……嫌なこった!…」


「ッ!!…」


「事実をまんま口にして何が悪い?…

違ったら違ったで何かしら反論する筈だろうに、

黙って項垂れたまま今だ何もしようとはしない!…

こんな奴らが役に立つとは思えねぇよな?…」


ハイドリヒの言葉にマサツグが笑みを浮かべて反論するとその態度に対して更にハイドリヒが怒りを燃やし、自分達の代わりに怒りを燃やすハイドリヒの様子を臣下達が黙って見詰めていると、その様子を止める事無く王様とアムネスも見守っていた。その際アムネスはハイドリヒとマサツグ達の様子を見ては心配の表情を浮かべているのだが、王様は心配をするのでは無く真剣な表情で三人を見詰めてはアムネスが止めに入らないよう肩を抱き留めて居る…そうして状況が悪化して行く中、ハイドリヒがまだ理性を残している様子で三度マサツグに話し掛け始めるのだがその声は震えており、何処と無く怒りとは別の感情が聞いて取れる。


「……もう一度!!…もう一度だけ言うぞ!!…

先程の言葉を訂正しろ!!…でないと!!…」


「……何度言われても返って来る言葉は同じだぞ?…

答えはNOだ!!…」


「ッ!!!…ッ~~~~!!!!…」


__ザッザッザッザッザッザッ!…


震えた声でマサツグに訂正するよう声を掛けるがやはり無駄…マサツグはくどい!と言った様子で若干苛立ち交じりの表情を見せてはハイドリヒに反論し、呆れた様に首を左右に振って見せるとその言葉と態度を見て聞いたハイドリヒが目をカッと見開き、ショックを受けた表情を見せる。そして一向に態度を改めないマサツグにキッ!…とまた眼光鋭く睨み出すと我慢の限界とばかりにマサツグの方へ詰め寄り出し、マサツグがその場から逃げる事無く詰め寄られハイドリヒに胸倉を掴まれると最後の忠告を受ける!…


__ガッ!!…ッ!?……


「いいか!?…これが最後の忠告だ!!…

今この場で殴り飛ばされバルコニーから

落ちたくなければ訂正しろ!!…

今の私はとても不機嫌だ!!!…

さぁ!!今すぐに!!!…」


「……だが断る!!!」


ハイドリヒがマサツグの胸倉を掴み殴り掛かろうとする姿を見たアムネスが不味い!と感じたのか、直ぐにハイドリヒを止めに入ろうとするのだが何故か王様に止められる!…その王様の意図が分からないアムネスはただ戸惑う事しか出来ず、王様の方を振り向いてはその困惑した表情を見せるのだが、王様は表情そのままにアムネスへ首を左右に振っては理由を話そうしない。そんな王様の様子にアムネスは更に困惑した表情を見せては戸惑い始めるのだが、その間にもハイドリヒがマサツグに詰め寄り、訂正するよう最後の忠告と言ってはマサツグをバルコニーの手すりへと追いやり、自身が求める答えを要求する!…この時、ハイドリヒの表情は散々馬鹿にされて悔しいのか怒りと悔しさに満ちさせては目に涙を溜めており、その表情を見たマサツグが思わず息を呑んでしまうのだがそんな状況下に置かれてもまだ態度を改める気は無いのか、岸辺〇伴の様に返事をして見せてはハイドリヒを困惑させる!


「ッ!?……」


「…俺はどんな状況下に置かれても

答えを変える気は無いぞ?

自分が本当に間違って居ると思わない限り!…

訂正する気も改める気も無い!…

寧ろ言われて仕方が無いのは

あいつ等の方だろうが?…」


「ッ!!!…ッ~~~!!!!…

…うああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


__ボガァ!!!…ドサアァ!!…


マサツグは慌てる表情一つ見せる事無くハイドリヒに反論しては鉄の意志で訂正しないと言い、更に臣下達を馬鹿にする様な事を言い出すとその言葉を聞いたハイドリヒが遂にマサツグへ手を出す!その際葛藤した様子で叫んでは大きく振り被ってマサツグの頬を捕らえるのだが、まだ理性は残っていたのかバルコニーから突き落とさないようマサツグの体を横に振ってずらす様に殴り飛ばし、マサツグが殴り飛ばされバルコニーの床に倒れるよう崩れると、直ぐに上半身だけ起こしては殴られた自身の頬を摩り始める。その様子を見ていた臣下達は驚き戸惑った表情をしてはただ息を切らした様子を見せるハイドリヒを見詰め、王妃様もマサツグが殴り飛ばされた事に戸惑った表情を見せるも心配はハイドリヒの方に向けていた…ただ、王様のみがその場の様子を公平な目で見る様に観察しては何も言わず…ただ成り行きを見守って居ると、ハイドリヒが俯いては体を震わせマサツグに問い掛ける。


「……何故なのだ?…」


「いつつつつ……あぁ?…

あんだって?…」


「何故平然とあんな事を!!…」


「ッ!…えぇ!?…

スマンがもっと大きな声で言ってくれるか!?…

ボソボソ言われても全然聞えないんだわ!?」


先程から声を震わせた様子でハイドリヒが話し掛けるもその声は妙に小さく、倒れるマサツグが自身の頬を撫でてはハイドリヒの言葉が聞こえなかった様子で聞き返すと、今度は聞き取れる様にとハイドリヒが若干興奮した様子で再度尋ね直す。この時…ハイドリヒの言葉からは明らかに怒りとは別の感情が聞いて取れ、その反応にマサツグがピクっと反応すると悪い笑みを浮かべては立ち上ろうとする。そのマサツグの笑みを見たモツもハッと反応した様子を見せるとここが正念場!…と急に真剣な表情をして見せ、マサツグがワザと煽るようハイドリヒに聞こえないと言い出すと、その言葉がトリガーとばかりにハイドリヒが顔を上げ感情を爆発させる!


「どうして!…

どうしてそんな事が平然と言えるのだ!!!…」


「ッ!?……」


ハイドリヒが顔を上げるとそこには涙を流す女性が一人…幾ら厳つい鎧で身を包もうとも顔は完全に泣き顔の乙女で、その表情を見た臣下達は酷く驚いた表情を見せてはその場に固まり動かなくなる。誰も何も言わない…ただ遠方で轟く瘴気の大竜巻の轟音のみがその場に居る者達の耳に入り、一体何が起きているのだ!?…とただ困惑し固まって居ると、ハイドリヒは再度マサツグに訴えるよう質問をし始める!…


「どう…して…ッ!!…

どうしてそんな酷い事が言えるのですか!!…」


「ッ!?…」


この時…轟音が鳴り響く外に居ると言うのに不思議と泣きながら訴えるよう叫ぶハイドリヒの声だけはハッキリと聞こえ、それは決して轟音に負けないよう叫んでいるから等と言う…物理的な物で無いと言う事に気付かされるとマサツグとモツが驚かされる。そしてそれは周りの者達も感じているのか…それともハイドリヒが泣いて居る事に驚いて居るのか…とにかく驚き戸惑った表情のままハイドリヒの事を見詰めて居ると、ハイドリヒは感情そのままにマサツグへ話し掛け始める。


「確かに…今の現状から逃げようとする

この者達は貴方達にとっては臆病者に

見えるでしょうけど!!…

それでもこの者達が今までに努力をして来た事を

私は一番知っています!!…

…どんな日でもどんな状況下でも悪党と戦い!…

どんな訓練でも皆がやり遂げられるよう

手を取り合い!!…

どんな強敵が現れても一緒に困難に立ち向かって来た

仲間だと!!…私が一番知っています!!…」


「ッ!?…」


ハイドリヒが兵士達に手を差し向けては泣きながらにマサツグへ彼らの話をし始めるのだが、ハイドリヒの口調がいつもの男勝りと言うか…上から目線と言うか…とにかく変わって居る事にマサツグとモツが驚いてはその肝心の話が耳に入って来ず、ただ口調が変わった事に戸惑いを覚える。そして今までの彼らの活躍について熱弁し終えると今度は臣下の話をし始めるのだが、やはり口調は戻る事無く…違和感を感じる口調のまま臣下の話をマサツグに話す!


「彼らもそうです!!…

確かに下らないプライドに振り回されては

あの会議の様な悪態を吐く事が有ります!!…

ですが!!!…

我が王国の為に尽力し色々な国と貿易…

政治交渉をして来た事を私は知っています!!…

ある村で食糧難に陥った時も!!…

またある町で流行り病が発症した時も!!…

何日も寝ずに解決策を模索し難を乗り切った事を

私は知っている!!…

そんな者達が一生懸命に護って来たこの国の事を!!……

幾ら貴方!…マサツグであろうとも馬鹿にすると

言うのなら!!!…ッ!!…

私が絶対に許しません!!…」


__ッ!?!?!??………ニィッ!!…


臣下達の苦労話をする際…ハイドリヒはその態度が悪かった事を認めるのだが、直ぐに彼らの功績を話し出してはこの国を支えて来た功労者であると涙ながらに話し、その話を聞いて項垂れるだけの臣下達がハッ!と目を覚ました様な表情を見せると頭を上げ始める。そして自分達の為に一生懸命姫様が弁明してくれていると感じたのか、徐々に目に活力が戻って来るとただハイドリヒの事を見詰め出し、その様子にモツが反応するよう何か身構える様なポーズを取り出すと、ハイドリヒが最後に許さないとマサツグへ言い渡す。状況からして一番の悪者はマサツグ!…そしてそれを注するはハイドリヒと言った構図なのだが、この瞬間を待って居たとばかりにマサツグが突如笑い出すと、その表情を見たモツがまるでそれが合図とばかりに動き出す!


「…おい!お前ら!!!…」


__ッ!?…


「テメェの国の姫様にここまでの事を言わせておいて!…

まだそうやって項垂れてるつもりのかよ!!…」


__ッ!?!?…


モツが項垂れる・嘆く・逃げると言った様子を見せる臣下の方を振り向くと、ハイドリヒの事を持ち上げては怒気の混じった声で吠え始める!まるで逆境に立ち向かうよう火を付けるが如く!…国家が相手だろうと全く物怖じしない態度で今の臣下達の様子を情けないと話し出してはそのモツの言葉に臣下達が戸惑い、王様やアムネスがモツの変わり様に驚き始める!…まるで最初からこれが狙いだったかの様にモツが動き出し、マサツグは一仕事終えた様子で座り込んで居るとモツが更に臣下達を煽る!…


「ここまで言わせておいて逃げるとか!?…

ただ嘆くだけで動かないとか!?…

まだそんな甘ったれた事をやるって

言うんじゃねぇよな!?…

…こんだけテメェらは姫様に期待されてんだよ!?…

信じて貰ってんだろ!?…

…だったらちゃんと答えてやるのが

真の臣下って奴じゃねぇのかよ!?!?」


__どよ!?!?!?…


「おら如何した!?…

いつまで地面を這い蹲ってんだ!?…

相手をよく見ろ!!…観察しろ!!!…

あの竜巻が動いている様に見えるか!?…

ただデケェだけで全然動いてねぇだろうが!!!…

あんなモン作っておいて使わないって事は

あの竜巻は別の何か!!…

単純に考えれば結界か何かみたいなモンで

誰も近づけさせたくない!…

あの中に弱点があるって考えられるよな!?…

そうじゃ無かったら今頃あの化け物共使って

王都を攻めて来たりしねぇよな!?…

あの竜巻でこの王都を襲えば

それで済むんだからよ!?…」


「ッ!?…そ、そうだ!…

何で気付かなかったんだ?…」


モツが臣下達に激怒した様子で吠えては先程のハイドリヒの言葉を思い出させるよう激励し、その言葉を聞いて臣下達が力を取り戻したよう徐々に立ち上がろうとすると、モツが更に激励する!その際竜巻の方を振り向いてはその竜巻の様子を確認するよう臣下達に指示を出し、臣下達がモツの言葉に従い竜巻の様子を確認し出すと、モツが現状考えられる状況を説明する。この時のモツの様子はもはや鬼軍曹の様な説明をしており、同時に二つ名の由来を感じさせる様な圧を全面に放っては、それが目を覚ますきっかけにとばかりに兵士や騎士達が活気付く!…まるでこの場に居ない将軍の代わりをする様なモツの変貌ぶりにハイドリヒが驚いた表情を見せ、アムネスもその様子を見詰め若干戸惑った表情を見せて居ると、貴族や役人達も釣られて活気付き始める!…


「……嘆くだけでは助からない!!…

何をしていたんだ私達は!?…」


「今すぐ対策を!!……こんな事…

幾度となく体験し対処して来たじゃないか!!…」


「そうです!!…これも今までと同じ様に!!…

トルネードが王都を直撃した時だって…

我々で対処出来たではありませんか!!…」


「何より我々の姫様が信頼を

置いて下さっているだぞ!?…

これ以上信頼を欠く様な!!…

泣かせる様な事が有ってはなるまい!!!…」


徐々に貴族や役人…ハイドリヒの言葉や表情を思い出してはやる気を出すと同時にかつての自信を取り戻し、完全に復活した様子で全員が立ち上って見せると、その様子にアムネスが驚く!…意気消沈からの復活!…それも最悪の状況からの復活にただ驚いた様子でモツの事を見詰めては何が有ったと困惑し、王様は王様でその火の元を見るようマサツグを見詰めては若干微笑む。そうしてその場の全員が復活した所で兵士達は更に己を鼓舞させるようある言葉を言い出すのだが、その言葉にマサツグは戸惑いを覚える。


「そうだ!!…

将軍のあの地獄の特訓に比べたらこの位!!」


「将軍のあの地獄の特訓に比べたらこの位!!!」


__将軍のあの地獄の特訓に比べたらこの位!!!…


{……将軍のあの地獄の特訓に比べたらこの位!!!…

って、将軍は一体何をしたんだ?…}


兵士達が今ある困難を軽い物と言った様子で吹っ切って今までで辛かった事を口にし始めるのだが、その鼓舞する内容に必ず将軍の名前が出て来ては地獄の訓練と…仕切りに兵士や騎士達が話しては何故か遠い目をし始める。自分達で言っておきながらその心はここに在らずと言った様子で徐々に目からハイライトを失い、その様子を見たマサツグが一体どんな訓練をしたのだ?…と将軍に対して疑問を感じながらもその場から立ち上がると、殴られた際についた埃をパンパンと打ち払う。そうして辺りを見渡すともうウダウダと悩む…まだ絶望していると言った者達はそこには居らず、完全に全員がやる気を取り戻した様子で活気付いて居るとその様子を前にしたハイドリヒが目に涙を溜めたまま戸惑って居た。


「な!…何で?…一体?…如何して?…」


__…ポン……


「ッ!…お父様?…お母様?…」


モツの激励にハイドリヒの涙…色々な物が要因となって臣下全体が復活し、その復活した理由が分からないハイドリヒは目の前の様子にただただ困惑する。そんな困惑するハイドリヒの後ろからそっと王様とアムネスがやって来ると親子の様にハイドリヒの肩へ手を回し、二人の存在に気が付いたハイドリヒが困惑の表情のまま振り返って王様とアムネスの事を呼び出すと、王様はハイドリヒに笑い掛けては徐にこう話し始める。


「……()()()

お前は良い友を持ったな…」


「え?……な!…何を言っているのですか!?…

先程マサツグ達は!!…」


王様が気になる名前を口にしてはマサツグとモツを自分の娘の友達として認め、その二人を良い友だと自慢げに笑いながらハイドリヒに話し掛けると、ハイドリヒはその言葉に戸惑いを覚える。何故ならハイドリヒはまだマサツグが臣下達に暴言を口にした事を根に持っており、その事を訂正しない限りは許さないと言った構えで居たからである。その旨を戸惑った様子で話そうと王様の方を振り向くのだが、王様もハイドリヒの心情を知ってか諭す様に話し掛けると、あの二人が何をしたのかを分かり易く…周りの様子を見せる様に説明し始める。


「お前も良く分かって居る筈だぞ?…

目の前の者達を奮い立たせたのは誰か?…

態々誰もやりたくない者を演じて状況を

好転させたか?……良く見なさい!…

今のこの状況を!…」


「……ッ!…」


「おい!…今すぐ将軍の元に向かうぞ!!…

戦いの準備を整えろ!!!」


「我々は避難勧告を!!…

もっとスムーズに進むよう考えるのです!!!」


何故彼らは改めて立ち上がる事が出来たのか?…何故マサツグとモツはあんな悪態を吐いたのか?…その理由を考え理解させるよう王様がハイドリヒに説明をすると、ハイドリヒは改めて辺りを見渡す。するとそこには先程まで現状の状況に嘆き、挙句の果てには自分だけが助かろう!…逃げ出そうとしていた騎士や貴族達が立ち直った姿が有り、事態の対処に当たろうとしている様子が目に映る。本当に立ち直った事にハイドリヒが改めて気付かされていると若干驚いた表情を見せ、その表情を見た王様は軽い笑みを浮かべるとその光景の理由の説明を続ける。


「…彼らはその場でワザと悪者になる事によって

皆を奮い立たせようとした…自分達が馬鹿にしていた

連中に馬鹿にされて終わるのか?…

そんな軽い火種のつもりだったのだろうけど…

…リーナ…君が怒ってマサツグ君に向かって行った時!…

この王都…いや、この国への思いの詰まった言葉を

叫んだ事によって彼らは目を覚まし!…

決意して勇気を持てたんだ!…

これはマサツグ君とモツ君!…

あの二人が考えたシナリオなんだが…

リーナの含めた三人が起こした奇跡であるんだよ!…」


「ッ!!…」


「その際良かったのはあのモツ君と言う

冒険者の激励だね?…

彼が焚き付ける様に激励した事によって

更に皆が意識を新たにした!…

…彼らは間違いなくリーナの良き友人と

言っても過言では無い!…

…良い冒険者達だと思うよ?…」


「……ッ!…マサツグ!…」


王様は最初から分かって居たと言った様子で話し出してはマサツグとモツのその時の思考を読むよう簡単に説明し、ハイドリヒがそのシナリオに乗せられていた事を話すと、ハイドリヒは目を見開き戸惑た表情を見せる。しかしそれが良かったと王様が話して、ここまでの事をする勇気…処罰されるかもしれないと言う覚悟を持った二人の事を褒めて良い冒険者達と感心した様子で話し、その話を聞いてハイドリヒは意図を理解して驚き戸惑った表情を見せてはマサツグの居る方を振り向く。するとそこには疲れた様子でバルコニーの手摺りにもたれ掛かるマサツグの姿と、マサツグを労わる様な苦笑いするモツの姿が有り、その二人の様子を見てふとマサツグを殴り飛ばした事を思い出しては途端にマサツグの心配をし始める。


「ッ!…そうだ!…私!……ッ!!…」


殴った事を謝ろうと考えたのかハイドリヒはマサツグ達の方へと歩き出す…だが、ここでふとある事を考えると途端にハイドリヒは違和感を覚える…


{あれ?…何で私…

マサツグに謝ろうとしているのだ?…}


マサツグはただでさえ貴族達を面と向かって馬鹿にした張本人であり、その罰として殴ったとすれば別に自分は謝る必要性はない!…恐らく本人達の様子や王様…アムネスのその点を言っていない事から認識は間違っていない。だがそれは()()()()()()()()()()()()()()ならと言う意味で、それを考えてしまう自分は?と考え始めると何やら自分の中である物が芽生え始めては様子がおかしくなる!……その一方でマサツグはと言うとバルコニーの手すりにもたれ掛かっては状況打開と動き出した役人や騎士達の様子にホッと一安心し、モツに労りの言葉を掛けられては苦笑いと、先程の悪役ムーブを思い出し…慣れない行動及び自分の臭い演技に腐っては羞恥に駆られ色々と嫌になっていた。幾ら感情の赴くまま勢い任せの突発的な行動とは言え、ゲームの中だから出来ると改めて自覚しては顔を赤くしその場に蹲るのであった。


「…マサツグ、元気出すんだぜ?……

まだ始まったばかりで草臥れるのは速いんだぜ?…

この後まだ面倒な化け物掃討戦が残ってるんだぜ?…」



「……なぁんでそんな何処ぞの普通の魔法使いみたいな

話し方をする?……てかもう…

何か色々と失った様な気がするわ……

ウダウダウダウダした様子がウザくてやったけど……

やっぱ慣れねぇ事はするもんじゃねぇな?…

違う意味でYOU DIED…するかと思った…」


「あはははは…」


__コッ…コッ…コッ…コッ…


モツが白黒魔法使いの様な喋り方をしては慰めの言葉を掛け、その言葉にマサツグがツッコミを入れると改めて羞恥に悶える…この後まだあの人キメラの波を相手にしないといけないのかと考えると見事なまでにだらけてはやる気を失い、ダークでソウルなゲームオーバー画面のメッセージを口にして居ると、モツはもう苦笑いをするしか無い。あの役人達を奮起させる場面で互いにもう精神力は使い切ったと言った様子を見せ、バルコニーから見える竜巻の様子を見詰めては呆然として居ると、二人の元にハイドリヒがやって来る。何やら心配している様なたどたどしい様な…とにかく何か緊張した様子でこちらに歩いて来てはまずマサツグに話し掛け始める。


「マ…マサツグよ…あの…その…」


「んん?…何だ如何したんだ?…」


「え?…えぇ~っと……」


「……?…」


ハイドリヒがマサツグに話し掛け出すのだが何やらモジモジとし始め、そのマサツグに掛ける言葉も何処か恥ずかしさを感じる。そんな様子にマサツグは疑問を持ち始める。一体如何した?と言った様子で表情を若干曇らせると徐に立ち上ってハイドリヒの方へと近づき、若干困惑した様子で声を掛けるもハイドリヒはモジモジとしたまま声を籠らせる。そんな様子にマサツグだけでなくモツまでもが不思議そうな表情を見せてはハイドリヒの事を見詰め、二人揃ってハイドリヒの事を見詰めて居るとハイドリヒが赤くなり始める。


__……カアアァァァ~~~!!!…


「…え?…何で赤くなる?…別に何も…」


「……ッ!…あっ!…

俺ちょっと用事思い出した!…」


「え?…ッ!?…ちょっ!?…はっや!?…」


顔を赤くするハイドリヒにマサツグが困惑した様子で顔を近づけて見詰め続け、ハイドリヒがそのマサツグの様子に戸惑い更に顔を赤くし続けて居ると、モツが突如察した様子で目を見開く。そしてニヤッと悪い笑みを浮かべては一人スッとマサツグとハイドリヒから離れ、突如用事を思い出したと言ってその場を後にすると、突然のモツの離脱にマサツグが戸惑った様子で振り向く。すると既にモツは会議室の扉までダッシュしてワザと二人になるよう移動しており、その様子にマサツグが戸惑った様子で言葉を漏らしてモツの後を慌てて追い掛けようとすると、ハイドリヒがマサツグの手を掴んで止める!…


__タッ!…ッ!!…ガッ!!!…


「うわあぁぁ!?…な、何だ!?…」


「ッ!?…ッ~~~~!!!…」


「ハ、ハイドリヒさん?…」


ハイドリヒに止められた事でマサツグが驚き振り返るとそこには自分でも吃驚したと言った表情を見せるハイドリヒの姿が有った。恐らくは咄嗟に手が出たのであろうハイドリヒはマサツグの手を掴んではやはり顔を赤くしたまま戸惑い、その様子にマサツグも釣られて戸惑い出すと恐る恐るハイドリヒの名前を口にする。その名前を呼ばれた事に反応するようハイドリヒはピクっと反応するとマサツグの事をチラッと見ては更に顔を赤くし、もはや何が何だか分からないマサツグはハイドリヒの表情を見て更に困惑するのだが、ハイドリヒが心の準備を整えると言った様子で突如深呼吸を始めると漸く口を開く。


__…すぅ~…はぁ~…すぅ~…はぁ~……


「マ…マサツグ…あの……

先ほどはすまなかっ!!…」


__ッ!!…ペシィ!!…………


「……え?…」


深呼吸を終えて落ち着きを取り戻すとハイドリヒはマサツグの顔を見据える!…その際まだ顔が赤いのが見て取れるのだがハイドリヒは冷静を装い、マサツグの名前を呼ぶとやはり先程の事を謝る気になったのか頭を下げて謝ろうとするのだが、それを見たマサツグが思わず反射条件でハイドリヒの頭に向かい手を伸ばすと、下げる頭を阻止してしまう!…ハイドリヒは阻止されたままの状態で戸惑っては声を漏らし、徐々にマサツグの方へ顔を上げ始めるとそこにはしまった!…と言わんばかりの表情を見せるマサツグの姿が有り、その様子にハイドリヒが更に戸惑った表情を見せて居るとマサツグは言い訳をし始める。


「…あぁ~っとだな……

これは癖で頭を下げられるのが苦手で…

ッ~~~!!!………

だああああぁぁぁもう!!…とにかく!!…

一国の王女がそう簡単に頭を下げるな!!!…

お前がやった事は間違ってねぇよ!」


「ッ!?…し、しかし!!…」


「別に殴られた位で怒ったりはしねぇよ!!…

まぁ理由が無いまま殴られてたら怒るが…

寧ろ今回の事に関しては逆に感謝してるんだぜ?…」


マサツグが気不味い表情で言い訳をし始めるのだが、その言い訳をするのも面倒になり開き直るとハイドリヒに頭を下げるな!と注意する!当然マサツグの注意にハイドリヒが面食らった表情で戸惑ってその場に硬直し、マサツグの事を困惑した様子で見詰め出すのだが、マサツグはハイドリヒが謝ろうとしていた事について謝らないで良い!と勢い任せに言っては顔をそっぽ向ける。まるで照れ隠しをする様にぶっきらぼうな態度を取ってはその様子にハイドリヒが口答えをするよう戸惑うも、マサツグが逆に感謝して居ると言い出すとハイドリヒは更に困惑する。


「え?…」


「最後お前が俺に対して怒声を挙げたおかげで

信じている臣下達が動き出したんだ!!…

あのまま俺達が如何こう言っても動いていたかどうか……

とにかく!…これで良いんだよ!!」


「……何故そこまでしてくれるのだ?…私はお前に…」


マサツグの言葉に思わずアッチの方の疑いを掛けてしまうのだが、マサツグが後から詳しい考えの話をすると、それを聞いたハイドリヒが安堵と同時に納得をする…のだが、ここである疑問がハイドリヒの中に出て来る…それはマサツグとハイドリヒが然程そう言った助け合う様な仲では無いと言う事である…最初の出会いから今まで大した接点は無く、ただ任務で一緒になった程度…王様の言う様に友達と呼べる様な関係か如何かと思わずハイドリヒが疑問を感じ、その疑問をマサツグに尋ねるよう質問をするとマサツグはキョトンとした表情でこう答える。


「ッ!?…いつの間にか口調が戻ってんな?…

まぁいいや…助けるも何も…

友達(ダチ)を助けるのに理由なんているのか?…」


「ッ!?……」


「安心しろ!…

ここまでの事を言ったんだから

付き合ってやるよ!……って!?…」


__ポロッ!…ポロポロポロポロ…


「ううぇ!?…こ、今度は何!?…」


マサツグがハイドリヒの口調が戻って居る事を指摘しては戸惑うものの、ハイドリヒの質問に対して何の躊躇いも無く友達だからと答えると、その言葉を聞いたハイドリヒは大きく目を見開く!…まるでショックを受けた様な…しかし嬉しさで興奮している様な…何方とも言える表情でマサツグを見詰めては無言で大粒の涙を流し始め、マサツグが照れ隠しをしながらも最後の決め台詞を言った後…ハイドリヒの方を振り向くと、マサツグが号泣しているハイドリヒを見つける。号泣するハイドリヒを見てマサツグが戸惑い、如何した!?と問うもハイドリヒはその場で泣き出して答えず、ただマサツグを困惑させるのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ