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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第一章-スプリングフィールド王国編-
65/603

-第一章六十四節 フリードの陰謀と市場なギルドとクラリスの闇-



フリードの昔話も終わり謎の期待を掛けられ…そして暫定的ではあるが勇者判定を受けてマサツグとモツが面倒臭いとばかりにその場で項垂れて居ると、部屋の外から突如ノックの音が聞こえて来る。そのノックにフリードやマサツグにモツと気が付いた様子で振り返って扉に視線をやり、誰が来たのか?と疑問を感じて居ると、扉の向こうから声が聞こえて来る。


__コンコンッ!…


「…失礼します…クラリスです。

三日後に予定されている王城での

会議資料をお持ちしました。」


「ッ!…あぁ、入って来てくれ…」


__ガチャッ!…コッ…コッ…コッ…コッ…


扉の向こうから聞こえて来たのはクラリスの声…しかしクラリスは先程まで自分達と一緒にこの部屋に居た筈とマサツグとモツが若干驚いた様子で部屋の中を見回すが、そこにクラリスの姿は無く…フリードが入って来るよう部屋の外に居るクラリスに声を掛けると、扉が開いてクラリスが姿を現す。いつの間に部屋を出たんだ?…とクラリスが部屋の外から現れた事に疑問を持った様子で二人が悩んでいる間にも、クラリスはその会議資料を手にフリードの方へと歩いて行き、それに合わせてフリードもソファから立ち上がって用件を聞き始める。


「マスター、こちらが資料になります…

三日後の王城の会議資料と今後の運営方針…

及び春王祭での衛兵との合同王都警備の編成…

後、将軍から伝言が一つ…ン゛ン゛!…


{最近町や王都の警備隊から迷いの森に

出掛けた冒険者達が増えたと思えば

ボロボロになって帰って来ていると言う

報告を受けている!…

もし何か有るとするならこちらでも

兵を編成しようと思うのだが連絡の程、

よろしく頼む!!…}


との事です…」


__ピシャアァァァァン!!……///ッ!!…


クラリスは持って来た資料をフリードに手渡す際一つ一つ丁寧に説明しながら手渡し、それを受け取ったフリードが頷きながら資料を捲り内容を確認して居ると、クラリスは最後に将軍からの伝言をフリードに伝える。その際咳払いをしては将軍の真似をしているのかあまり似ていない低い声で伝言の内容をフリードに伝え、目の前でクラリスが誰かの物真似をしている様子を初めて見たマサツグとモツが衝撃を受けた表情でクラリスを見詰めて居ると、恐らくいつもの様子でやったクラリスは顔を赤くする。そうしてクラリスから伝言を聞いたフリードはと言うと疑問を持ったのかその伝言の真意についてクラリスに尋ねる。


「ッ!…迷いの森に?…理由は?…」


「はい…恐らくはマサツグさん達同様その森の主である

熊五郎と言うぬいぐるみから時季知らずを

手に入れようとして居る人達が有るらしく…」


「…なるほど……

じゃあ、ギルドの方で釣り竿のレンタルでも

出しておいてくれ…釣れる場所は…

確かもう場所が割れているのだったね?…

無理に挑むのじゃなくて時間を掛けて

手に入れるよう呼び掛けてくれ…」


「了解しました…ではその様に…」


クラリスは顔を赤くしながらもフリードの質問に対して自身の考えた推測を口にし、それを聞いたフリードが若干呆れた表情で納得すると少し考え、直ぐに打開案を提示する。そして時間を掛けても大丈夫な様にと呼び掛けをするようクラリスへ指示を出し、その指示を聞いたクラリスが了解するとさっそく実行に移そうと考えているのか、フリードに一礼すると部屋を後にしようとする。しかしここでフリードは何を思ったのか突如思い付いた様子でハッとした表情を見せ、クラリスを呼び止めるとある事を話し出す。


「ッ!…あぁ、それとクラリス君!…

三日後の会議の事なんだが…」


「ッ!…はい!何でしょうか?…」


「その会議にマサツグ君とモツ君が

出席するから手筈をお願い出来るかな?…」


「……え?…」×2


クラリスを呼び止め三日後に行われる王都での会議の話をし始めると、クラリスは若干慌てた様子で足を止めフリードの方を振り向く。そしてフリードに用件を聞き始めるのだがそのフリードから会議にはマサツグとモツも連れて行くと言う話が飛び出し、その話を聞いたマサツグとモツが一瞬戸惑った様子で声を漏らし、徐々にそんな話は聞いていない!…とばかりに表情を困惑させて固まって居ると、クラリスも戸惑った様子を見せる。


「え?…あっ!…は、はい!…

了解しました!……では!…」


__……バタンッ!…


「ッ!?…ちょ!…ちょっと如何言う事ですか!?…」


「な…何で俺達まで会議に行く事になるんですか!?」


クラリスが自分には分からない何か意図が有るのだろうと理解したのかクラリスは直ぐに了承し、そのまま部屋を後にすると扉を閉じる音だけが部屋の中に響いて、その音でマサツグとモツが我に返った様子でハッと意識を取り戻すと直ぐにフリードに文句を言うよう質問を開始し、その詰め寄るマサツグとモツにフリードは資料を手に笑って誤魔化すと二人に話し掛ける。


「いやぁ…はっはっは…すまないね?…

…でも…君達にも是非協力して欲しいんだ!…」


「えぇ?…」


「君達にはこの会議で疑問に思った事を改善点を

指摘して欲しいんだ…

パッと手元の資料を見た限りでは多分この会議は

難航するだろうからね…

それにさっきも言ったとおり君達は王家の人間とも

仲が良い!…

今回行う会議にとって邪魔者が居ても

まず意見申し立てが出来る!…

第三者の意見と言う形で協力をお願いしたい!…」


フリードが急なお願いで申し訳ないと笑いながら軽く謝罪し、改めてマサツグとモツに会議へ出席するよう協力を求め始めるとそのフリードの言葉に二人は困惑する。突然の突拍子も無い申し出なので当然と言えば当然なのだが、困惑するマサツグとモツにフリードは笑顔から真剣な表情に戻ると、今回の会議において資料を見た限りある部分を見て難航すると判断し、そのアドバイザーとして二人を招集したいと改めてお願いをする!その言葉を聞いたマサツグは困惑の表情を見せ、戸惑いながらも何とか断ろうとするのだが…


「い、いやいや!…

そんな事言われても何を如何!…

会議の内容も知らないのにですか!?…

それにそう言った専門家みたいな事は

俺達じゃなくても他に幾らでも!!…」


「さっきも言ったけど、意見を言いたくても

まず邪魔者が出て来て喋れないなんて事が出て来る…

冒険者としての実績も積んで来て居て姫や将軍…

更に王妃様にも気に入られている君達なら恐らく

邪魔はされない上に、堂々発言出来る!…

同行者として好条件のご意見番はまず君達を

置いて他に居ないだろう!…

だから君達にお願いする!…

今回の会議に出席して欲しい!…」


__バッ!!…ッ!?…


「ちょ!…ちょっと!?…」


マサツグが他に適材な人間が居るのでは!?と断ろうとするのだが、マサツグとモツの二人を置いて他にないとフリードに断言されると、何も言えなくなりマサツグとモツは困惑する。更にその会議も一筋縄では行かない様な事を言い出し、その言葉に二人はゲンナリした様子を見せるがフリードは更に会議へ出席するよう二人にお願いを続ける!…その際フリードは二人に対して頭を下げ始め、マサツグとモツがそれを見て慌て出すのだがフリードは頭を下げたままある気になる事を言い出しては更に参加を募る!


「…少なからず君達にも関係のある話かもしれない…

…今回の会議…議題はカルト教団の教祖について!…」


「ッ!?…」


「この話をするとなると何度もカルト教団と

対峙している君達が一番情報を持っている上に

君達は司祭と名乗る者達を倒して来ている!…

今まで相手にして来た司祭の事を含めて

会議の内容と出来れば対策…

或いは何かしらの情報に繋がるかもしれない!…

だから!…」


フリードが話し始めたのは会議の内容で、その内容は収束したと思われるカルト教団について…それも教祖と親玉の話でまだ終わって居ないとばかりに会議をすると聞いてマサツグとモツは驚いた反応を見せるのだが、それよりもと言った様子でギルドマスターに頭を下げられていると言う光景が目の前をチラついて、気になって仕方が無い!…マサツグとモツは完全に戸惑い一応フリードが話す一方で、話は耳に入るのだが、フリードが頭を下げている事が如何にも!…無性に気になり我慢が出来なくなると、心が折れたと言うよりは爆発した様子で同行に同意し、まず頭を上げる様にモツと一緒に声を掛ける。


「…ッ~~~!!!!…あぁぁぁ!!!もう!!!

分かった!!!分かりましたから

まずは頭を上げて下さい!!!!…

頭を下げられるの苦手なんですよ!…」


「右に同じく!!!…」


「ッ!…そうか!…一緒に来てくれるか!…」


「え?…」


マサツグとモツが耐えれないと言った様子でフリードに頭を上げるよう声を掛け、その声に反応してフリードがスッと何事も無かった様にお礼の言葉を口にしながら頭を上げると、その様子にマサツグとモツが戸惑う。先程までその会議の話をしている時は何やら切迫した様な雰囲気を出していたにも関わらず…フリードは二人に笑って見せるとその時の目は何やら…してやったり!と言った軽い達成感に満ちた物になっていた。そんなフリードの目を見てマサツグとモツが困惑して居ると、互いに顔を見合わせてはある結論に行き着く。


「……あれ?…モツさん?これって……」


「…嵌められた?……」


「はっはっはっは!…

いやぁ…重ねて申し訳ないね?…

君達が人に頭を下げられる事に

慣れていないのは前もって調べさせて貰った!…

そして利用させて貰ったよ?…

では、三日後…ギルドに来てくれ…

一緒に馬車で向かう事にしよう…」


{…ああぁぁ~~………}×2


フリードにまんまと一杯食わされた?…と困惑した様子で互いに顔を見合わせ、そんな様子を見たフリードが笑いながら、改めてマサツグとモツに謝罪をする。如何やら最初から二人を連れて行く気満々だったらしく…事前に二人の事を調べた様子で話しては更に逃げられないよう一芝居打って見せ、そうして罠に掛かった事を喜んだ様子で三日後の会議の約束を二人に取り付けると、マサツグとモツはフリードを見詰めてやられたと落ち込み始める。こうして二人はギルドマスターの付き添いとして王城に向かい会議へ参加する事になるのだが、フリードに嵌められ参加する事になった事考えると、二人は憂鬱で仕方が無いのであった。そしてそう言ったも終わりマサツグとモツは執務室を後にするとギルドの一階へと向かい始める…足取り重く面倒な事になったと考えつつ階段を降りて居ると、一階の様子が見える様になった途端驚くべき光景を目にする。


__ギィ…ギィ…


「……はああぁぁぁ~~…面倒な事になった…」


「…本当にな?…しかもあれは絶対最初から

連れて行く気満々で話してたよな?…

…って事はあの呼び出しも最初の目的は…」


「…としか考えられな……ッ!?…」


「……?…如何したマサツ…ッ!?…」


フリードに嵌められた事が気に食わない…面倒な事に巻き込まれたと二人がブツクサ呟きながら階段を降りて居ると、まずその光景を見たマサツグが驚いた表情を見せ、それを見たモツが疑問を感じる。そしてマサツグが見ている方を見て何を驚いて居るのかと確認すると、そこには一階フロアがまるで市場にでもなったかと言った具合に指定食材が所狭しと置かれている様子が目に入って来る!…執務室に入ってから大体30分~1時間…その間に食材が届きに届いたと言った様子で並べられてはギルド内は大忙しの賑わいを見せて居た!


__ドタドタドタドタ!!…


「えぇ~っと…これはトリュフですけど物が違います!!

これはシロフグリと呼ばれる別物です!!!…次!!!」


「な!?…何だよコレ!?…一体何が!?…」


「…確かに収集方法は解明されたとは言えこんな!?…

…ッ!…うわぁ…何か心なしか生臭い様な…

香草臭い様な…」


ギルド内では最初見た二人の料理人の他に援軍を呼んだとばかりに他の料理人達が慌ただしく駆け回り、食材の運搬・選別とギルドを出たり入ったりと大忙しの様子を見せて居た。その他にもあの料理長のリリムやリンが大慌てで食材の選別…鑑定を熟しており、そんな様子を見たモツがマサツグ同様驚いた表情でその光景を見詰めては思わず匂いまで感じる様な錯覚を覚え、それと同時にマサツグは初めてリンがまじめに仕事をしている様子を目にする。


「そっちの時季知らずと妖精のバジルは

確認済みでぇ~す!!!

遠慮無く持ってっちゃって下さぁ~い!!

数はこちらで記録してますので

確認は不要でぇ~す!!!…」


__了解しました!!!…ドタドタドタドタ!…


「…リン!!

この土もどきトリュフは確認済み!?…

量は!?…」


「え~っと…はい!それは確認済みで…

ざっと、1500個位だったかな?…

とにかく全部OKでぇ~す!!!

通しておいて下さぁ~い!!!」


「…了解!…数だけは確認し直しておくわ!…」


リンが慌ただしくバタバタと食材を手に睨めっこを始め、鑑定を終えた食材を料理人達に持って行くよう指示を出し、その場を仕切っている!…普段のリンの様子からは考えられない光景であり、他のギルド職員達もリンを信頼しているのか鑑定を彼女に任せて出来た物を仕分けし、と大忙しの様子を見せて居た。ただやはり頼りない部分は残っているのか品物についての質問でリンから曖昧な返事が返って来ると、ギルド職員は呆れた表情を見せてその不安要素がある部分を自分達で解決すると言った作業に追われている様子を見せており、とにかく慌しい一階フロアの状況にマサツグ達は戸惑った眼差しで見詰めて居ると、同じ様に作業をしていたクラリスが二人に気付いたのか声を掛ける。


「……あら?…マサツグさんにモツさん!…

ギルドマスターとのお話は済んだのですか?」


「ッ!…クラリス!…あ、あぁ…そうなんだけど…」


「…もはや市場だな?……今から競りでも始めそうな…」


「あははは…ある意味では的を射てますね?…」


クラリスは慌しいと言った様子で若干額に汗を掻きながら笑顔で話し掛け、その呼び掛けにマサツグ達は戸惑いながらも返事をすると、モツに一階の様子を魚市場の様と言われて苦笑いをする。実際カウンターにテーブル…とにかく台と呼べる物の上には一頻りに食材が並べられており、回収に来る料理人が明らかに追い付いていない様子が見て取れる。そんなモツの言い回しにクラリスは釣られるよう苦笑いすると思わず同意をしてしまい、一拍呼吸を挟んでは何故この様になったのかを一階の様子を見ながらマサツグ達に話し始める。


「…実はマサツグさん達がギルドマスターに

呼ばれて執務室に行った後…

早速情報班がリンの隠していた本から情報を

見つけて、他の冒険者達に伝わるよう大々的に

情報提供しましたら…


{取れる場所に見分け方が分かったら

こっちのモンだ!!!…

おいお前ら40秒で支度しろ!!!

直ぐに出るぞ!!!…}


と、言った具合に燻ぶっていた物が一気に

燃え上がったようでして…」


事のきっかけはマサツグとモツがフリードに呼ばれて執務室へ行ってから起きたらしい…このギルドには情報を提供する為の情報班なる物が存在し、その情報班がリンの持っていたギルド保管の書物から必要な情報だけ抜き取って大々的に情報提供を行ったらしく、クラリスがその情報提供した場所を指差してマサツグとモツに説明すると、マサツグとモツの視線は自然とそのクラリスが指差した場所の方を向く。するとそこには聞いた話の通りに大々的に情報を開示したのかその壁一面に張り紙がされて各食材の入手ルート・見分け方・偽物など…色々な関係する情報が事細かに記載されており、その大げさな天井から床下まである張り紙に戸惑いの視線を向けて困惑の表情を見せて居ると、クラリスはその後の冒険者達の様子について話し始める。情報を手に入れた冒険者達はまるで某空賊の様なテンションで飛び出しては食材を入手しに行ったとクラリスが困惑気味に話し出し、その話を聞いたマサツグ達はその時の冒険者の様子を容易に想像してしまうと思わず口に出して納得してしまう。


「あぁ~…」


「冒険者の皆さんの手際の良さが

物凄く伺える良い仕事なのですが…

このままだと通常業務に支障が出ると

急遽王城のコックさん総動員で王城の

地下冷却倉庫に祭り当日になるまで

保管をして貰う事になったんですけど…

ものの10分でこの有様なので…」


「あはははは…」


マサツグとモツが思わず納得し苦笑いをすると、クラリスは改めて冒険者達の手腕について評価をするのだが…その手腕の良さが仇となったと言った様子で今の現状になったとマサツグ達に説明すると、もはや笑うしかないのか苦笑いをする。そして急遽非常手段に出た事を続けて二人に説明するのだが、その非常手段も思う様に動いていないのか現状を見てこれまた苦笑いをし、情報を開示してものの10分でこうなったとマサツグとモツに説明を終えると、もはや言葉に出来ないと言った悟りの境地の表情で一階の様子を見詰める。そんな虚無顔のクラリスにマサツグとモツはただ苦笑いをするしか無く、如何言葉を掛けたものかと悩み始めるのだが、ここでクラリスがスッと思い出した表情を見せると徐に話しを続ける。


「……ッ!…そう言えば…

食材を持って来て下さった皆さんに

集めるのが大変かどうかを尋ねた時…

皆さん揃ってこう言ってましたね?…」


「え?…」


「バニーガールキャロットだけはもうやりたくない!…

早くて捕まえられない!…

って、皆さん青い顔をしたり暗い表情を見せたり…

あれって如何言う意味なんでしょうか?…」


「ッ!?…あ、あははははは…」


クラリスが思い出したのは食材を集めた冒険者達の話で、興味本位で食材を集める際の苦労話を聞いていたらしいのだが…その際帰って来た冒険者の言葉は皆同じだったのか、全員揃ってバニーガールキャロットの話をしていたらしい…青い表情に暗い表情…十人十色ならぬ十人一色…そんな風に語るクラリスは疑問を持った様子でマサツグとモツに話し、その話を聞いて二人も覚えが有ると問い掛けに対して戸惑いの表情を見せては苦笑いをするしか無い。ただひたすらに今回のマスターオーダーに関しては苦笑いものだったと改めて二人が心の中で感想を抱え、コックが忙しそうに表に止めてある馬車へ食材を積む様子を見ては二人揃って遠い目をする。そんなマサツグとモツにクラリスは不思議そうな表情を見せるのだが、話は変わってと先程までの執務室の話に興味を持った様子でクラリスが質問をする。


「……ッ!…そうだ!…

お二方はやはり三日後の会議に

出席されるのですか?」


「え?…あぁ…うん…何故かね?…

話しを聞いた限りではかなり面倒臭そうだけど…」


「…如何してこう面倒な方向に話が…

…普通の冒険者ライフが遠退いて行く!…

……よく考えればマサツグとパーティを

組んでから何かと色々面倒な事に…」


クラリスがいつに無く興味を持った様子でフリードと一緒に王城へ向かうのかと尋ねて来ると、その突然の問い掛けにマサツグは若干戸惑った反応を見せるも行くと返事する。その際マサツグは物凄く嫌そう…かつ面倒臭そうな表情をして見せては項垂れて見せ、マサツグの隣で同じ様にモツも嫌そうな表情を見せては普通の生活が離れて行くと嘆くのだが、ここでふと思い出した様にマサツグが原因とばかりに何か意味深な事を話し始めると、そのモツの言葉にマサツグがすかさず反発する!


「ッ!?…ちょっと待てモツ!!…

こんな事になったのは俺のせいと言いたいのか!?…」


「……お心当たりがないと?…自覚が?…」


「……あります…ちくしょぅ…」


マサツグがモツの居る方を向いては異議あり!!とばかりに指を差し、モツが言った言葉に対して文句の言葉を口にすると、その様子にクラリスが慌てた様子を見せ始める。このままでは喧嘩が始まるのでは!?…と言った表情で二人を見詰めて居ると、モツがマサツグの言葉に対してジト~と流し目でマサツグの事をチラ見してはあるスキルの事を仄めかし、心当たりが無いのか?とマサツグに確認させるよう問い掛けると、マサツグは数分無言になった後…心当たりが有ると自分の非?…を認め出す。その際マサツグは認めたくは無かったのだろう絞り出す様に悔しさのある言葉を呟き、改めて自身に付いている[超幸運]について疑問視し始める。そうしてマサツグとモツとクラリスが和気藹々と話している中、何やらカウンターの方から視線を感じ始める…


__……じぃ~~~~…


「……何か視線を……リン?…」


「…しかも物凄く恨めしそうにこっちを見ていないか?…

心なしか負のオーラ的な物が…」


「………。」


マサツグ達がそのカウンターから感じる視線に気が付き、視線を感じる方に目をやり確認するとそこにはリンの姿が有った。リンはマサツグ達の楽し気な様子を見ては恨めしそうにジィ~と見詰め、何か文句を言いたげな口の形を見せるが何も言わず無言で抗議して来る!…そんな視線を感じつつリンの背後からは何やら暗い色のオーラを纏っているよう幻覚が見え出し、その様子にモツが戸惑って居るとクラリスがジッとリンの様子を見詰めては何やら徐にスッと手を挙げたかと思えば、リンに対して手話の様な手の動きと口パクをし、何かを伝え始める。


__パタパタッ!…パタパタッ!…


「ッ!?……ッ~~~~!!!……」


「え?…えぇ?…」


「な、何を!?…何のやり取りを?…」


クラリスが何かを伝え始めた事にマサツグとモツが気付き、その様子をジッと見詰めて居ると内容が伝わったのかリンが突如ショックを受けた様子を見せる。そして目に軽く涙を溜めたと思えばクラリスに対して文句を言いたそうな目をするも、スッとリンが業務に戻り始めるとその一連のやり取りにマサツグとモツが戸惑い、先程のやり取りで何が有ったのかと戸惑う中…モツが恐る恐るクラリスに何を言ったのかを尋ねると、クラリスは笑顔でモツにこう答える。


「え?…いえ別に…ただ単に…

《仕事しろ、この駄目後輩、給料下げるぞ》

って、言ってやっただけです。」


{…あっ!…

これはまだ相当激おこの様ですね?……}×2


「……あっ!…そうです!…」


「ッ!?…」


何の戸惑い躊躇も無いままに死活問題を投げ付け笑みを見せる鬼畜クラリスに!…マサツグとモツが思わずたじろぎを覚えると、クラリスがまだ怒って居る事を理解する。実際元の原因はと言うと確かにリンに有る訳なのだが、クラリス自身もここまでやるかと言った容赦が無い脅しをするものだからもはや清々しさを覚える。その際クラリスはマサツグとモツの近くに居ながらリンの事を監視している様に見下ろし、笑みを零している訳なのだがその様子を見たマサツグとモツは当然闇を垣間見る。ギルドの有様を十分に見た所でクラリスがハッと気づいた様子で反応すると、それに合わせてマサツグ達がビクッとするもクラリスは何事も無かった様に振り向いてはある事を提案する。


「今の内に色々アイテムを補充!…

売却して置けばどうですか?」


「……え?…」


「今までのカルト教団との戦いでアイテムを

補充していなくてピンチになったと言う事例を

幾つか聞いていますので、お二方も今の内に

調べて置いたらどうですか?…えっと…

…一応今だとまだ道具屋も開いてますし…

会議は三日後で時間が有りますし…

何も無いと思いますが冒険者として

いつも準備を万端に!…」


「あ?…あっ…あぁ!…なるほどね?…

あぁ~…ビックリした…」


クラリスが話し出したのはアイテムの補充について…今までにもカルト教団との戦いで補充する時間が無かった…補充する事を怠っていた…と様々な理由が有る中、いざと言う時にアイテムが無くてピンチに!…と言う報告を受けて居ると二人に忠告するよう話し出し、自身が付けている腕時計を確認しては道具屋がまだ開いて居る事を教える。そして冒険者たるものいつでも準備を怠ってはいけないと言った様子で話してはアイテム整理をするよう促し、その言葉を聞いて戸惑って居る二人は戸惑いながらも納得すると、徐々に落ち着きを取り戻し始める。先程のクラリスの闇の部分を見たせいか二人は若干警戒した様子を見せ、その様子にクラリスが不思議そうな表情を見せて居ると、マサツグ達はクラリスの忠告を聞くよう階段を降り出す。


__ギィ…ギィ…


「…じゃあ素直に忠告を聞いて俺達は

道具屋に向かいますか…」


「はい!…お気をつけて!…」


「…ふぅ~……色々嵩張る物もあるし…

…てか確か道具屋が閉まるのは

七時じゃなかったっけ?…」


「え?…マジ!?今は!?…」


「……六時…四十五分?…」


クラリスに手を振りながらマサツグが階段を降り出し忠告通り道具屋に向かおうとすると、クラリスが笑顔で手を振り返してマサツグ達を送り出す。そしてモツも階段を降りながら軽く息を吐いて良いきっかけと言った様子で呟き出すのだが、ここで思い出した様に道具屋の閉店時間を口にすると、マサツグが途端に慌てる。慌てた様子で時間を確認するとゲーム内時刻は六時四十五分を指しており、それを見たマサツグが更に慌てた様子を見せると滑り落ちる様に階段を降りて行く!…


「ッ!!…ヤッバ!!…んじゃまた!!…」


「お、おい!…そんなに慌てなくてもまた明日!!…

…って聞いてませんよね!?…」


「あっ!…本当にお気を付けてぇ~~!!」


__ッ!!……ッ~~~!!!……


マサツグ達が慌ただしくギルドを後にする際、クラリスがその慌て様を見ては心配し、マサツグ達の後ろ姿をリンが助けを求める様に見詰めるのだがマサツグ達は気付かない…そして慌てた様子のまま街に飛び出してはいつも道具屋の系列店を確認するのだが、この時だけは確認する事無くマルコの経営する系列店とは別の店に入って、当然必要な道具を安く買う事が出来ず…マサツグは若干ショックを受けるのであった。



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