-第六章六十四節 試験結果と兄弟喧嘩再び勃発!と嵐の兆候-
時間にして約30分の戦い!…
しかしそんな戦いにも当然終わりがやって来る!…
互いに残りの体力的にもこれで最後!と…
得物を手に真正面から突貫をして行くと、
その様子に観客達も釘付け!…
その結末だけに視線を向ける!…
そして如何なる結末が待って居ようと、
さも自分達も戦って居る様な感覚で
後悔は無い!と言った具合に見守っていると、
遂にその時が観客達の目の前に!…
その向かって行く二人が互いに相手を射程圏内に
入れて行くと、
これまた互いにその全身全霊の技を放つ!…
__ザッ!!!…シュウゥゥパキパキパキパキ!!!…
「氷装!!…螺旋!!…狼牙槍!!!」
この時シルビィは走って来たにも関わらず
若干間を残した所で!…
突如急ブレーキを掛けて見せると、
その手に持っていた槍を右片手に持ち直し!…
と、次の瞬間その握り直した槍が
独りでに凍て付き凍り始め!…
さも巨大な氷になりその姿も大きな狼の形に
変わってしまうと、
シルビィはその手の持った氷の狼を投擲!…
それは某・青タイツの槍兵の様にラグナスを狙う!…
するとその氷の狼は回転しながらラグナスへ向かい
一直線に飛んで行くと、
もはや仕留めに掛かる勢いで一斉の手加減等は無く!…
__バシュン!!!…ゴオオオオォォォォォ!!!!…
「ッ!…氷炎!!…羅刹!!…旋空斬!!!…」
__グン!!!…バッ!!!…ギュルルルルルルル!!!…
が、一方でラグナスも御構い無し!…
勿論真正面からその氷の狼が飛んで来ているのを
目にして行くが、
一切避けると言った事をする事は無く!…
ただ両手の剣でバッテンに構えては
そこから一気に踏み込む様に!…
ラストスパートを掛ける様に一歩踏み出し!…
そこから加速して自身の体ごと
さも弾丸の様に飛び出して見せると、
それはさも某・忍者漫画に出て来る!…
獣人体術奥義の様になって見せる!…
その際そのラグナスの体に氷と炎の力が合わさると、
それは変わった光景を見せ!…
まるで2色ソフトクリームの様に青と赤が螺旋を描き!…
見た目的にも何か綺麗と感じる!…
しかしそんな事を言って居る場合では無い!と…
互いにその技が真正面から遂にぶつかって見せると、
次にはどよめき?悲鳴?が闘技場内に響いて行く!…
__カッ!!!…
ギャギャギャギャギャギャギャ!!!!…
「ッ!!…クッ!!…」
__わああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?…
二人の螺旋攻撃がぶつかり合い辺りに
衝撃波と衝撃音が響き渡ると、
シルビィは堪らずその場に
少し崩れる様にして座り込み!…
しかしだからと言ってその場から退く事は決して無く!…
自身の技がラグナスを止めるかどうかを確認!…
両腕で防御する様に構えてはその腕の隙間から
薄目で確認をして見せると、その顛末に目を凝らす!…
その際観客席の方からも大混乱の声が響いて来る!…
何ならその余波と言うのは当然モツ達の居る方にも
襲って来ると、モツやアヤ達も怯ませる事に!…
しかしそれでもやはりその結末が
気になる様子である訳で!…
次にはシルビィと同じく!…
その衝撃を腕で防ぐ様にして目を凝らして
見詰めて行くと、ただただ耐える姿勢を見せて居た!…
そしてそんなモツ達の隣では!…
フィロとパルシィが然程脅威でも無い!と言った様子で
堂々と座ると、
まるで実況解説をする様に言葉を交わし!…
「おぉっ!?…
あれだけのぶつかり合いを見せておいて!!…
まだこれだけの技を放つ気力を持っていたのか!?…
…ほんに何処までも楽しませてくれるのぉ?…」
「しかしこれが最後の攻撃である事に
間違いないだろう!…
…双方あの様に息を切らしていたんだ!…
恐らくこの技もギリギリの状態か捻り出した一撃!!…
どちらかの技が止まってしまえば!…
その瞬間決着が着く!…」
フィロは嬉々とした様子でその光景を見守り!…
心の底から楽しんでいる反応を露わにすると、
パルシィが相槌を打つ様に言葉を!…
それはパルシィの目から見ても
これが最後!と分かった感じの言葉で有り!…
互いに死力を尽くした最後の一撃で
ある事に変わらない!と話しをすると、
遂に徐々に互いの攻撃が弱まり始める!…
と、同時に遂にその師弟同士の
戦いに決着の時がやって来る!…
__ギャギャギャギャギャギャギャ!!!!…
「……ッ!!…俺は!!…隊長を!!…」
__ギャギャギャギャギャギャギャ!!!!…
「ッ!?…ば、馬鹿な!?…」
互いの技がぶつかり相殺し合い!…
徐々に勢いが落ちて来た様に見えて来ると、
次にはラグナスが徐に歯を食い縛り!…
と言うのもまだ力を隠して居た具合にその身に力を!…
気持ち的にも負けない!とばかりに
言葉をポロポロと零し出すと、
その拮抗した力に亀裂が!…
徐々にラグナスが押し込み始める!…
すると自身の最高の技が押され出した事に
シルビィもハッとした様子で!…
驚きを露わにして見せると、思わず言葉も口に!…
と、そんな事を言って居ると更に氷の狼が押され始め!…
遂にラグナスの技が圧し勝つ!…
ラグナスも更にこれで終わっても良い!とばかりに
両腕に力を込めて行くと、更に圧しに圧して行く!…
「アレクシアを!!!…」
__ギャギギギギギ!!!!…
「越えてみせる!!!!」
__バキィィン!!…
…カラン!!…カラン!…カラン…ッ!?!?……
それは自身の叫びを口にするようラグナスは言葉を!…
その際またシルビィの呼び方を
元のアレクシアに戻して行き!…
自身の決意の固さを口にする!…
この時にシルビィに聞こえるよう越えてみせる!と…
ハッキリ宣戦布告をして行くと、
遂にその時を迎えてしまう!…
ラグナスがまるでその氷の狼を弾き飛ばす様にして
剣を振り抜いて見せると、氷の狼も砕けては弾け飛び!…
と、そんな光景にシルビィも驚きを露わに!…
思わず絶句する様にただその光景を
しゃがみ込んで見つめて居ると、
ラグナスもそのまま襲い掛かる!…
まるで男の意地を見せる様に更に吠える!…
「ウオオオオオアアアアアァァァァァァァァァ!!!」
この時既にラグナスの技も死んで居り、
先程までの回転力など何処にもなく!…
しかしそれでも跳んで行き様に
剣を振り被って見せて行き!…
シルビィに向かい鬼気迫る勢いで吠えて見せると、
シルビィもその飛んで来るラグナスの様子を
見るなりフッと…
何故か笑みを零して見せる!…
そしてその飛んで来るラグナスに対して
スッと立ち上がって見せると、
次にはポツリと言葉を零し始め!…
「………良く…」
「ッ!…」
「良くここまで戦ったな!………合格だ!…」
「ッ!?……ッ!!…」
それはまるでラグナスの事を褒める様に!…
満足げにその飛んで来るラグナスの姿を見詰めて行くと、
ラグナスも何かに気が付いた様子!…
思わずピクッと反応をする!…
その間まるで敵が止まったかの様な感覚を覚えて居ると、
シルビィは更に言葉を!…
と言うのもラグナスの実力を認めた具合に合格!と…
この時初めて試験に合格した様な具合に言葉を掛けると、
ラグナスも思わずハッ!と…
長年掛けて欲しかった言葉に思わず戸惑う!…
そして何故か涙腺が緩んだのか目に涙が溜まって行くと、
一瞬視界が霞み!…
が、その霞みがいけなかったのか
次にはシルビィが動きを見せ!…
まだ終わって居ない!とばかりに
途端にニヤッと悪い笑みを浮かべて行くと、
そこからラグナスにカウンターの一撃を加えて行く!…
__ニヤッ!……
「しかし詰めが甘い!!!…」
__グワァ!!…ガッ!!…どよ!?…
この時余りの事にラグナスは動揺!…
最後の最後でその両手の剣を振り抜く事が抜けず!…
と、その隙に付け込みシルビィは動きを!…
それこそ飛んで来るラグナスに向かい腕を伸ばし!…
的確にラグナスの頭をグワッシ!と
その手で捕えて見せると、
次にはその様子に観客達も動揺の声を!…
が、構わずシルビィは仕留めに掛かる!…
そこからは言わずもがなジワジワと力を入れて
フェイスクローを仕掛けて行くと、
ラグナスも苦痛に声を漏らしてはしまった!と…
「グァッ!!…しま!!…」
「遅い!!!…」
__ブン!!…ドシャアアァァ!!……
気が付いた時には時既にお寿司となっており!…
シルビィはラグナスが怯んだのを確認して
そのまま地面へ向かい叩き付けると、
圧巻の逆転劇を披露する!…
因みにこの時その様子を見た観客達の面々も!…
酷く動揺した具合にその光景をジッと見詰めて行くと、
誰もが絶句しては口をポカァンと開けて見せ…
何ならあのフィロも戸惑って見せる始末であり!…
後にフィロは某・世紀末覇者の様に見えた!と…
ラ○ウを知っている様子で語ったと言う!…
そして地面に叩き付けられたラグナスはと言うと、
シルビィに解放された所で目を回して気絶しており!…
「あ…あぁ……」
「……漸く及第点と言ったところだな?…ラグナストロワ…
最後の最後で情を掛けるなど言語道断だが…
私の全力を弾いたその腕は認めてやる!…
……お前は…兵士としてはまだまだだが、
私と肩を並べる戦士としては合格だ!…
…誇れよ?……っと言っても気絶しているようだがな?…」
__コッ…コッ…コッ…コッ…
地面に大の字で倒れては言葉を漏らし!…
明らかに大丈夫ではなさそうな様子を見せて居ると、
シルビィはそんなラグナスを見下ろしては言葉を…
呆れた具合に笑って見せる!…
それは一応試験は合格である事を
認めた様に話しをすると、
同時に情を掛けた事に対して情けない!と…
しかし実力は既にイーブンと認めた様で在り!…
最後に誇れ!と…
まるで唯一シルビィに認められた兵士である様に
言葉を最後に残して行くと、
改めて目を回している様子に苦笑い!…
そしてその場を後にしようとして見せる!…
すると少ししてドラ係が決着に気が付いた様子で
バチを振り被って見せると、
次には試合終了を告げる音を響かせ!…
__ボワアアアァァァァァァァァァァンン!!!…
__ッ!!…ワアアアアアアァァァァァァァァァ!!!…
ドラの音と共に観客達がハッとして見せ!…
そして次には思い出した様に歓声を上げて行くと、
シルビィとラグナスの両名を称える!…
今大会最大の盛り上がり様を露わにする!…
そしてシルビィは丁度自身の弾かれた槍の状態を見て
ピクッと驚きを露わにすると、
一方でラグナスもハッと気が付いた様子で目を覚まし!…
と、ここで自身が地面に倒れて居る事!…
意識がハッキリしない事から頭を左右に振って
意識をハッキリさせに掛かると、
ふと理解した様子で言葉を…
__…ッ!…ッ!!…プルプルプルプル!!…
「この様子だと最後の最後で駄目だったって所か…
はあぁ~……」
__スッ…ッ!…
その周りの様子から自身が負けた事を渋々理解!…
そして何が駄目だったのか?も
ちゃんと分かって居る様子で…
ガックリと折れて見せると、
そのまま地面に座りながら溜息!…
するとそこへラグナスが起きた事に気が付いたのか!…
シルビィが音も無く近付いて来ると、
次にはその項垂れるラグナスの前へ立ち!…
そこから助け起こす様に手を差し出し!…
ラグナスもそれに気が付いた様子で
スッと顔を上げて見せると、
そこでシルビィの口から有り得ない言葉を耳に!…
「少しはやる様になったでは無いか!…
さすが私の鍛えた弟子だ!!…
…これからももっと精進しろよ?…」
「ッ!…ッ~~……はい!!…」
と言うのもシルビィはここに来て初めて自慢の弟子!と、
まるで初めて漸く一人前と認めた様子で微笑みながらに
手を差し出し続け!…
となるとラグナスもそのシルビィの言葉を耳にして
驚き戸惑い!…
何ならその言葉に夢では無いか?と疑う反応をも
露わにするが、周りの歓声からそれは無い!と…
徐々にその言葉に実感を持つ!…
そしてシルビィの言葉に対してまた若干涙ぐむ
そんな反応を見せると、
シルビィの手を取っては立ち上がり!…
それはまるでやはり師弟関係である様に!…
何とも青春の様な甘酸っぱいモノを感じてしまうと、
この準々決勝第三試合は幕を閉じて行くのだが!…
__ガチャッ!!…キイイイィィィィィ!!!…
「次!!…準決勝第一試合を行う!!…
闘士マサツグ!!…闘士オリハ!!…
それぞれ指定されたゲートに向かう!…ッ!?…」
__ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!…
「な、何だ!?…これは!?……」
闘技エリアのハッピーエンドとは裏腹に裏の方では、
マサツグとオリハが試合を始める前からバチバチに!…
その際準決勝の案内に来た兵士が控室の扉を開けると、
中に居る二人に声を掛けて説明をしよう!と…
しかし最後まで説明し切る事はそのまま無く!…
異様なまでに険悪!…
そんな二人の様子に思わず恐怖して固まって居ると、
マサツグとオリハはそれでも気が付いて居るのか!…
二人揃って控室を後にする!…
この時互いに目線を外す事無く
メンチを切り合いながらその場を後にして行くと、
案内に来た兵士は戸惑い!…
しかしそんな事など御構い無し!…
二人はその指定されたゲートの方まで歩いて行くと、
その道中帰って来たシルビィとラグナスに遭遇!…
そして二人に驚かれてしまう!…
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「あっ!…旦那様にオリハ様!…
次の戦いはお二方ですか?…
トーナメントとは言え仲間内で戦うなど…
心苦しい限りで…ッ!?…ヒィ!!…」
「…何を今更…
さっき隊長と私で…って、如何したのですか?…
そんなに恐ろしいモノでも見たような……ッ!?…」
__ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!…
「……ん?…あれ?…
シルビィとラグナス!…お疲れ~!…
…その様子だと頑張ってみたものの
後一歩届かずって所か?」
勿論何があったのかは分からないものの、
とにかく二人は互いに鬼の様な形相で睨み合い!…
そしてそんな所にシルビィが気が付いた様子で声を!…
しかしその二人の表情を見て
思わず驚き戸惑った反応を見せると、
ラグナスも遅れて反応をする!…
となるとなぜそんなに互いに
威嚇をし合う事になったのか?と、
疑問を持ってしまう所ではあるのだが?…
ここでふとマサツグがシルビィ達の存在に気が付くと、
次にはコロッと表情を変え!…
そして何事も無かったかの様に気さくに話し掛け!…
その突然の変わり様で更にシルビィとラグナスが
驚いた具合に反応をすると、
オリハも二人に気付き!…
そして何故この様になって居るのか?について
続けて話す!…
「お疲れ様~…いやぁ~…こっちは今からこの馬鹿!!…
兄さんと戦わないといけないから億劫で仕方が無いよ…
ちょっとからかったり?…
アイテムポーチからちょっとアイテムを使っただけで…
ガミガミ言う様な器の小っっっっっっさい!!…
男の相手をしないといけないからさぁ~?…」
__カチィン!!…ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!…
それは何か厭味ったらしく棘のある言い方で
言葉を口に!…
しかしオリハも二人に対しては普通に接し!…
その一方でマサツグに対してだけは
文句を漏らす様に話しをすると、
更に火に油を注ぐ!…
するとそのオリハの態度と言葉に
マサツグも更にカチンと来ると、
また鬼の形相でオリハを睨み!…
それはさっきの続きとばかりに!…
再び不穏な空気を放ち出すと、
オリハに文句を言い返す!…
「……おい?…何度も言わせるなよ?…
別にアイテムを使うのは構わないと言ってるんだ!…
ただその使ったアイテムを報告しろって
言ってんだよ!?…
無言でアイテム使って在庫が無い事に!!…
気が付かなかったら如何してくれんだッて話を…!!」
「だ~か~ら~!!…
後で言おうと思っていたんだって!!!…
いつもの事だから大した事じゃないでしょうに!!…
それに!!…いざって時って言うけど!!…
兄さんまずアイテムを使わずに
溜め込んでばかりじゃないの!!!…
そのせいで荷重制限でダルイ~…って!!…
ぼやいていたのは何処のどちら様でしたっけ!?…」
それはオリハに対して怒っている理由を話して居るのか、
マサツグはオリハの説明が違う!と言った具合に
文句を口に!…
そして今までに懇々と言って来ている様子で
そのまま説教!…
そもそもとしてやはりオリハが悪い!と…
徐々にヒートアップして来た様子で
ただただ文句の言葉を並べて行くと、
オリハもそれに対して反論をする!…
それは言うなればまるで反抗期の子供の様な
言い訳でもあるのだが、
それでも使っても問題無い事を口に!…
と言うのもマサツグはアイテムに対して、
ほぼエリクサー症候群である事を話して行き!…
その使ったアイテムも飽和気味!…
何なら過去に荷重制限に引っ掛かった事も上げて話すと、
更にマサツグを煽って行く!…
するとそれを聞いてマサツグも
更に怒りを露わにして見せると、
もはや既にゴングが鳴り響いている様子で言葉を口に!…
「反省の色無し!!!……おい!…
早く闘技エリアに行こうぜ!…
久々に切れちまったよ!……」
「……良いけど…
トイレは済ませた?…神様にお祈りは?…
闘技場のスミでガタガタふるえて
命乞いをする心の準備はOK?…」
「ッ!?…この野郎!…」
__ザッザッザッザッザッザ!!…
この時マサツグはオリハに対して笑みを浮かべ!…
完全に堪忍袋の緒が切れた様子で聞き覚えのある言葉を
口にすると、更には某・有名ファストフード店の
マスコットキャラ宜しく!…
鬼畜道化師のポーズで先を急ぐ様に続けて見せ!…
するとそのマサツグの態度に対してオリハも
喧嘩を買った様子で、反応をするとオリハも
何処かで聞いた事のある台詞を口に!…
それはさも某・吸血鬼の執事の様に不敵に振舞い!…
何ならここで初めても良い!と言った具合に
続けて見せると、更に二人揃って殺気を放つ!…
となるとそんな二人の様子を見て!…
シルビィも先程までの勇ましさも消えた様子で
戸惑って見せると、
ただただ如何したら良いのか分からず言葉を零し!…
「あっ!…あぁ…」
「ッ!…はあぁ~…もう!…
さっきの勇ましい隊長は何所に!?…
あの~!!…すいません!!!」
「ッ!?………{感謝するぞ!!}」
{……ッ!?…な!…隊長なんですかその目!?…
そんなにこの人達を呼び止めるのが…}
もはやシルビィは借りて来た猫の様に戸惑って居り!…
二人もそんなシルビィ達を置いて闘技エリアへ
向かい歩き出すと、さっきと同様!…
睨み合っては殺気を放つ!…
そしてそんな中何か言いたげな様子で
シルビィがプルプルと震え続けて見せると、
ラグナスもそんなシルビィの様子に
気が付いた反応を露わに!…
と、次にはそんなシルビィの様子に戸惑いつつ!…
ラグナスがシルビィの代わりに二人の事を
呼び止めて行くと、シルビィもハッ!とした様子で
ラグナスの方を振り向き!…
目で感謝の念を送って見せる!…
するとそんな視線を向けられた事で
更にラグナスが何事?と戸惑って居ると、
一方でラグナスの呼び止めに二人がピクッと脚を止め!…
__ピタッ!!…クルゥリ?…
「何カナ?…ラグナスクン?…
出来レバ手短ニ頼ムヨ?」
{ッ!?…怒りで口調がおかしくなってる!?…}
「あっ!…いや!…実はその…」
そこで目にしたのは人間を止めそうな
マサツグの様子で!…
マサツグは静かにその場でクルッと振り返ると、
ラグナスに言葉を!…
それは辛うじてまだ人間である様に片言で喋り!…
ラグナスもそんなマサツグの様子を
目にしてビックリした具合に戸惑ってしまうと、
思う様に言葉が出て来なくなる!…
その際最初に話題も考えて居なかった事を後悔すると、
マサツグは笑顔のまま首を傾げては
更に質問の言葉を口に!…
「何カナ?…
私ハコレカラ馬鹿ナ弟ヲ分カラセナイトイケナインダ…
用件ヲ早ク言ッッテクレナイカナ?…」
もはや何かに乗っ取られているのでは?と
思える程に片言に!…
そして再度そんな風に声を掛けられた事で
ラグナスがこれまた戸惑い続けると、
一方でシルビィが期待の視線を!…
一点にラグナスへ向けて行く!…
それは何とかあの仲を仲裁して欲しい!と言った様子で
見て居り、ラグナスもそんな視線を感じて
更に戸惑うばかりで!…
が、ここで何故かふとある事が頭の中から思い浮かび!…
もはや脳死状態でその事をポロッと零して行くと、
意外と話が広がり始める!…と言うのも!…
「…え…えぇ~っと……ッ!!…しゅ、しゅわしゅわ…」
「……しゅわしゅわ?」
「そ、そうです!!…
あのシュワシュワする飲み物を
また分けて貰えませんか?…
…さっきの戦いでお互い消耗してしまって…
隊長に至ってはお二方の後シード席の
あの囚人と戦わないといけないので…
…駄目でしょうか?…」
「………。」
この時苦し紛れに出て来たラグナスの言葉と言うのも
エリクサーの話で、ラグナスはエリクサーの事を
シュワシュワと話し!…
と、そんな擬音で話をされた事で不意に戸惑い!…
一瞬ではあるがマサツグとオリハが共に戸惑った様な!…
そんな反応を見せて行くと、
ラグナスもその隙を逃さない様に!…
更に話しの穴を広げて見せる!…
その際自分達二人共かなり消耗して居る事を
話して行くと、図々しいと分かって居ながらも
分けて貰えないか?と…
勿論この会話には仲裁の意味も籠っており!…
何とか一時的に怒りは消えた!と…
そこからの次の話を必死に如何しようか?と
ラグナスが頭の中で考えて居ると、
オリハが直ぐに台無しに!…余計な一言を口にする!…
「……どうしたの兄さん?…あげなよ?…
負傷している仲間にあげる位なら
別に問題は無いでしょ?……それとも?…
まさか格下相手にエリクサーを持っていないと
不安で戦えないなんてぇ~?…
そんな大英雄様が情けない事を言う筈が
無いよねぇ~?…」
__カチン!!…ッ~~~~~!!!!…
「…言うじゃねぇかケモミミ野郎!!!…
何ならポーチ自体をシルビィに
預けて戦ってやらぁ!!!!…そっちこそ!!!…
危なくなったら遠慮なくポーション
ガブ飲みしても良いんだからな!?…
その分思いっきり遠慮なく削り切ってやらぁ!!!…
…シルビィ!!!…」
それは喧嘩の延長戦の言葉なのかオリハは
ふと思った事を口に!…
しかしその言葉も当然穏便に事が
進むモノでは勿論なく!…
やはり煽る様にしてマサツグに
エリクサーをあげるよう続けて話しをして行くと、
マサツグもそれを聞いて再度カチン!と…
更に怒りのボルテージを上げて行く!…
そしてそのオリハの言葉を聞いて
シルビィとラグナスが落胆すると、
その一方でマサツグもトンデモナイ事を口に!…
それは簡単にオリハの挑発に乗った様子で!…
ポーチ自体をシルビィに預ける!と
堂々約束をして見せると、本当にポーチを肩から外し!…
そしてシルビィに預けるよう呼び寄せ始める!…
「ッ!!…は、はい!!…」
「ポーチを預かっててくれ!!!…
…中からエリクサーは飲んどいて良いから!!」
「ッ!!…は、はい!!!…」
となると突如呼ばれたシルビィも
大いに戸惑って見せると、
オロオロしながらも取り敢えず
マサツグの元へと近寄り!…
するとマサツグも約束通りアイテムポーチを
シルビィに手渡し!…
その際エリクサーについても
勝手に飲んでおいて良い事を口にすると、
改めてオリハにアピール!…
渡したぞ?とばかりに睨んで見せる!…
この時シルビィも混乱した様子で!…
とにかく返事しか出来なくなって戸惑って行くと、
何故かマサツグに敬服した感じで
両手で受け取る様な態度を露わに!…
と、手渡した事でマサツグは再度オリハに接近!…
声を掛けて先を急ぐ事を口にすると、
またまた不穏な空気を放って見せる!…
「おう待たせたのぅこの野郎!…
さっさと行くぞ!?…」
「…多少のレベル差位引っ繰り返せるって事!…
思い知らせてあげるよ!…兄さん?…」
__あぁ~ん?…おぉ~ん?…
バチバチバチバチ!!!………ッ…
{……如何しましょう?…
あの様子ですともう呼び止めるのはほぼ不可能…
ラグナスも旦那様の本当の威圧に
やられてか放心していますし…
……終わった後に話も持ち出すしかないのでしょうか?…}
__ギギギギ!!…ガコォン!!…
マサツグの喧嘩腰の言葉に対してオリハは怯まず、
寧ろ好戦的な態度を露わに!…
何なら負ける気は無い様子で言葉を続け!…
その後もまた睨み合う様にして共にその場を後にすると、
そのままゲートの方へと姿を消す!…
となると結局険悪な状態を解除する事の出来ないまま!…
行かせてしまった事に悔やんで見せると、
同時にシロから手渡された紙片についても
話が出来ない!と…
ポケットからその紙片を取り出してはジッと見詰め!…
遠方より二人がゲートに入ったのか閉まる音が
聞こえて来ると、ラグナスが徐に質問をする!…
「……た、隊長?…あの人達は一体何者なんですか?…
あんな圧力を感じたのは
初めて女王様に謁見した時以来ですよ!?…
…まぁ…女王様の場合は…
あんな風に怒った様子を
見せていた訳では有りませんが…」
「ッ!…
…私もまだ良く分かっていないので
ハッキリとは言えませんが…
それでも旦那様達は間違い無く!…
他の人間達より逸脱した
何かを持っている様に感じられます!…
それは今まで培われた実力なのか?…
それとも天賦の才なのか?…
何方なのかは分かりませんが…これだけは言えます!!…
あの人達は私達の味方で有り!…
デグレアントの様な卑怯者達とは違う!!…
真に物事を見定め!!…
判断する事が出来る素晴らしい人達です!!!…
…っ!……勿論、観客席でご覧になられて居る
モツ様達もですよ?…」
「ッ!……ッ…」
その質問と言うのもここまで来ての
マサツグ達の事についてで、
如何にも締まらない様子だったり途端に
威圧感を放つ様子だったり!…
まるで振れ幅が大きくと人物として捉え辛い!と…
何なら女王にも引けを取らない威圧感を
放っていた事も口にすると、
改めてマサツグ達に疑問を持つ!…
そしてその質問を受けてシルビィもハッとして見せると、
次には同じ様に悩んだ表情を浮かべつつ!…
自分でも分からない!と答えて見せ!…
それでも今案で見て来た人間達と違う事を
ハッキリ言うと、味方として信頼をしている様子で
答えて行く!…
それは何処か誇らしげな様子で微笑んで見せると、
ラグナスもそんな表情を見て分かった様な気がし!…
と、そんなシルビィに信頼を受けている
二人はと言うと!…
両者共に闘技エリアへ出て来るなり
殺気の飛ばし合い!…
更には異様なまでに呼吸を荒げ!…
__ふしゅうぅぅぅぅ~~~!!…
はあぁぁぁぁぁぁぁ~~~~!!…
「……何やら二人の様子おかしくないか?…」
「……まさかと思うけどあの様子!…
また喧嘩したんじゃ!?…」
「……あの二人が喧嘩?…
あ、あはは…あははははは…」
まるで憑き物が付いて居るかの様に眼光は鋭く!…
互いに親の仇を見つけた様にガンガンに
殺気も飛ばして見せると、
闘技場内を緊張の渦に!…
となると観客達も何事!?と言った様子で
見詰めて固まり!…
何か一言も発してはいけない様な
そんな感覚に陥ってしまうと、
モツ達もそんなマサツグ達を見て疑問を!…
途端に何か嫌な予感を感じて行く!…
と言うのもその二人の呼吸の仕方から
可笑しい!と始まり!…
次に察した様子でアヤが喧嘩をしたのでは?と
考察すると、徐々に青褪める表情に変わり!…
何なら今現パーティで高火力を
誇っている二人で有り!…
ただでは済まない!と…
とにかくこれは不味いのでは?と
嵐の前の静けさの様に感じて行くと、
フィロとパルシィはもう察したのか…
諦めた様に言葉を零して見せるのであった!…




