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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-
229/624

-第三章三十四節 隠れ里?…と剛腕無双とダークエルフの族長-



「……ふぅ…何とかここまで来れたわね?…

後はこの門を開ければ…」


「ッ!…じゃあさっさと開けて用件を済ませよう!…

…と言ってももう日は落ちてるし…

明日になっちまうだろうが…」


__ギイィ…


「ッ!?…そのまま開けちゃ駄目!!

今すぐ離れて!!!」


「ッ!?…うぇえぇ!?…」


日は落ちて夜…何とかベルベッタの案内でダークエルフ達の集落に辿り着くと、その集落の門らしき扉をマサツグが開けようとするのだが…その扉に手を掛けようとした瞬間!…ベルベッタが焦った様子で声を掛ける!…この時何の警戒もする事無くただ開けようとして居たのだが、慌てて止められた事でマサツグはスッと手を放し!…その様子にベルベッタも安堵した様子でホッと胸を撫で下ろすと、徐に扉の前へ移動しては名乗りを上げる!…


「……ふぅ!…待ってて今開けるから!……

私よ!!…魔獣使いベルベッタ!…今帰還したわ!!…

客人も数名!…

用件は私達の[シャーマン]と話が有るみたい!…

扉を開けて!!」


__………ギイイイィィィ…ッ!!…


まるで自然と同化する様に忽然と立てられて有る扉の前にベルベッタが立つと、慣れた様子で扉に向かい帰って来たと言い!…まぁ自分の集落なので当たり前の話なのだが、続けてマサツグ達の事を紹介するよう用件を話すと、最後に扉を開けるよう声を掛ける!…するとそのベルベッタの言葉に反応するよう!…扉は独りでに開き出し!…完全に開き切る様子にマサツグ達も驚いた反応を見せて居ると、ベルベッタが中に入るよう声を掛ける!…


「…さぁ?…入りましょ?」


「ッ!…あ、あぁ…」


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ッ!!…


勿論ゲームの中の演出上こう言う事は珍しく無いのだが、余りにも静かで…ただ不気味に扉の軋む音だけが聞こえてはオマケに森の様子と相まってか、もはや気分は某・ダークでソウルなゲームを彷彿とさせ!…改めてその演出を目にする様な気分にマサツグ達が浸ると、ベルベッタの呼び掛けに対して戸惑いながらも返事をする!…そしていざ一歩!…とその扉を潜ってダークエルフ達の集落に足を踏み入れるのだが、そこでもまた驚くべき光景を目にし!…マサツグ達がその目の前の光景にある種の感動を覚えて居ると、いつもの様にマサツグ達の目の前には同時に名所案内の説明が出て来る。


  ------------------------------------------------------------------------


    「ダークエルフ達の故郷・ノクターナル」


  不帰の森にあるダークエルフ達の起源の里。この里に


  おいての最大の特徴と言うのはその擬態力に有る。


  建物と言う建物はなく、樹と融合させる様に居住区を


  作り…まるで何処にもその住処が無い様な錯覚を覚え


  させ、万が一敵に襲われてもバレない様な物になって


  いるのを売りとしている。更にダークエルフ達は


  普通のエルフ達と違って変わった魔力を有しており、


  この地で生まれたダークエルフ達の中で稀に特殊な


  能力を持つ者が現れ…その者達の手によって里は


  守られる様になっている。そしてこの里に建てられて


  有る門…アレにも特殊な魔法が掛けられて有り、


  迂闊に無言で開けようモノなら檻に容れられる様な


  仕組みになって居る。故に客人を案内する際ダーク


  エルフ達は慎重になり…敵に関してはそのまま


  処分!…容赦の無い裁量を下す様にして居る。



  ------------------------------------------------------------------------


「……ツリー?…ハウス?…いやでもこれは?…」


「……とにかく俺達が小人になった様な感覚に

襲われて居るのは確かだな?…」


目の前に現れた名所案内に目を通しつつ…それを確認するよう集落内を見回すと、その名所説明通りにマサツグ達は居住区を見つける事が出来ないで居た。…まぁ別に居住区を見つける事が目的では無いのだが、こう説明されると自ずと探したくなるもので…とにかく辺りには本当に人が住めそうな程に馬鹿デカい樹がバカスカと生えており!…まるで自分達の縮尺が可笑しくなった様に感じて居ると、そんなマサツグ達の元にデカいアマゾネスみたいなダークエルフが近付いて来る!…


__ズッシ!…ズッシ!…ズッシ!…ズッシ!…


「…お帰りベルベッタ!!…

こいつ等がその客人かい?…」


「ッ!…ジーナ!!…ただいま!!…

えぇ!…ちょっと面倒なのも居るけど?…」


「ッ!?…デ、デカい!…」


マサツグ達の元に…と言ってもベルベッタへ挨拶をし、笑顔で向かい入れる様に声を掛けると、まるでベルベッタがマサツグ達を迎えに行ったよう言葉を口にする。だが当然この言葉にアルスがピクっと反応すると、疑問を持った様子で眉間にしわを寄せるのだが…ベルベッタはそんなアルスの事等気にしない様子で返事をし!…その際やはりアルスの気を感じてか厄介とだけ言葉を口にすると、その言葉を耳にしてかアルスは再び苛立ちを覚える!…こうしてまたアルスVSベルベッタが巻き起こされそうになっている一方で、マサツグとレイヴンはと言うと…そのジーナ?…と呼ばれて居る者に目が行ってはそのデカさに驚き!…身長がオーディックとイーブンだと言う事に気付かされると、更に戸惑いを露わにしては後ろに下がってしまいそうになる!…オーディック自身も驚いた様子でそのジーナと呼ばれる者に対して無言で視線を向けて居ると、そのジーナもピクっと反応してはオーディックに視線を向ける。


「…ッ!……へぇ?…」


「ッ!…あ、あぁ!…ス、スマンこって!…

オラと同じ位の女子さ見た事ねぇで…つい…」


「ッ!…あっはははは!…いいよ、気にしてないし!…

寧ろ私の方こそ驚いたね?…

まさか私位に大きい男が居るなんて!…

今まで見て来た男なんてそこの二人みたいに

たじろぐのが先の山なのに!…」


まるで興味を持った様にオーディックへ不敵に笑いながら言葉を漏らすと、オーディックもそれを見てか慌てて謝り!…この時動揺からか思いっきり本音を漏らし!…その本音を聞いても尚怒る事無くジーナと呼ばれる者が笑い飛ばすと、大丈夫と返事をする!…その際自分もオーディックの事をデカいと思って居た事を話すと、それよりもと言った様子でマサツグ達の事を指し!…普通はこんなモノと言った様子で例にしてしまい、マサツグとレイヴンもその言葉でハッと我に返ると、思わず反省した様子でジーナに謝り出す…


「ッ!?…す、すんません…」×2


「ッ!…あっははははは!!…良いって良いって!…

…さて…皆ぁ!!大丈夫だよ!!…

()()()()()の言う通り客人みたいだぁ!!」


__ざわッ!……ゾロゾロゾロゾロ!!…


「ッ!?…うぇえぇ!?…」


謝るマサツグ達に対しても怒る事無く笑い飛ばし!…その場に居る全員が信頼出来ると言った様子で徐に振り返り出すと、まるで他のダークエルフ達に安全を伝えるよう声を掛ける!…その際気になるのはやはりその[シャーマン]と言う言葉なのだが、周りには既に他のダークエルフ達も居たのか!…警戒を解いた様子で物陰から姿を現してはゾロゾロと集まり!…まるで珍しいモノを見るかの様に視線を向け出すと、マサツグ達が戸惑っている中シロが反応を示す!…


__…ッ!…スンスン!…ッ!!…


「ご主人様!!…あの人です!!…

あの人からあの花の匂いがします!…」


「ッ!?…えぇ!?…きゅ、急に何を!?……ッ!…」


今だブラッドファングに跨った状態でシロは大人しくして居たのだが…最初追って居た花の匂いが強くなると、途端にその花の匂いを嗅ぎ分けるよう鼻をスンスンとさせる!…そして特定した様子で目をカッと見開くと、突然としてマサツグを呼び!…その匂いのする者を指差しては慌て出し!…マサツグもその突然の報告に戸惑った反応を見せつつシロの指差す方に視線を向けると、そこで気弱そうなダークエルフの少女を見つける!……


「………本当にあの子?…」


「はいです、間違いないです!!…この優しい匂い!!…

あの人があの時()()()()()()()()()()()()()!…

()()()()()()()()()()()人なのです!!」


「ッ!?…ちょ!?…シロちゃん!?…」


当然そんな見た目なのでマサツグは戸惑うと暫くの間沈黙し!…何度も悩んだ様子でその子を見ては目を擦り…仕舞いにはシロに再度確認をするよう質問をすると、シロはマサツグに間違い無い!と断言する!…この時同時にその匂いを覚えたきっかけを口にするよう!…その子はマサツグに襲い掛かって来た子だと話し!…更に続けるよう返り討ちに遭った事も口にし!…マサツグがその話を聞いてそこまで暴露しなくても!!と言った様子で慌てて居ると、その話を聞いた周りのダークエルフ達は戸惑い出す!…


__どよ!?……ッ!?…


「ッ!?…うぇえぇ!?…何々!?…

てか俺こればっか言ってる様な?…」


「ア、アンタ!…この子を負かしちまったのかい?…」


「え?……あぁ…まぁ……

負かすつもりはなかったけど…

成り行き……で?…」


周りのダークエルフ達が有り得ない!と言った様子で驚き出すと、それに釣られてレイヴン達も驚き!…この時当然マサツグも驚いて居るのだが自分に対してツッコミを入れており!…だがそんなマサツグの事など知らないとばかりにジーナと言うダークエルフがマサツグに戸惑いつつ質問をすると、マサツグはその突然の問い掛けに戸惑いつつも返事をする…この時ワザとでは無いと言った風に困惑しながら返事をするのだが、ダークエルフ達には変わらず驚かれており!…その様子にマサツグは更に困惑し始め、一体如何言う事かと言った具合に表情を困らせて居ると、突如としてジーナが俯き出す!…


「…ふふふふ!…そうかい!…

アンタこの子をやっちまったのかい!…」


「へ?…へ??…」


__スッ…ッ!……タッタッタッタッタッ!…


突如俯くと独りでにカタカタと震え出し!…そして先程までの笑みとは違う興味を持った物に代わると、そのジーナの変わり様にマサツグが戸惑う!…ただ戸惑っては息を零す様に言葉を漏らし…まるで空気が変わったようマサツグが反応に困って居ると、そのジーナと言う者は徐に腕を若干上げる!…まるで得物を持って来い!と言わんばかりの風格に!…それに反応して周りのダークエルフ達も突如慌ただしく動き出すと、そのジーナと呼ばれる者位にデカいハルバードを数人掛りで持って来て!…それをジーナに手渡し!…ジーナも具合を確かめるよう軽くブォンと音を立てながら一薙ぎすると、次の瞬間ジーナはマサツグに対して名乗りを上げる!…


__ガチャンッ!……スゥ…ブォン!!!…ッ!?…


「……あたしの名は[剛腕無双のジーナ]!!!

栄えある六森将の一人!!!…

[剛腕無双のジーナ]だ!!!」


「ッ!?…はぁ!?…急に!?…」


「別に仲間がやられた恨みとか言うつもりは

無いけど!!…

ウチのナンバー4を倒したんだ!!…

その実力!!…あたしに見せてみな!!!」


「ッ!?…だ、だから争うつもりはねぇって

言ってんのにいぃ!!!!」


さながら女性版オーディック!…突如構え出した事にマサツグを含む他の仲間達が驚いて居ると、突然の展開にベルベッタも呆気に取られる!…あくまでも客人として迎えに行った筈なのに!…何ならジーナも分かって居る筈なのに!…とにかくジーナはマサツグに対して腰を落としては身構え出し!…いつでも踏み出せる体勢を整えると、手にしている斧を後方に薙ぐよう構えて見せる!…そして当然いきなりのバトル展開に付いて行けないマサツグは、身構えているジーナに対して慌て出すのだが!…ジーナは一向に話を聞く耳を持って居らず!…ただ力合わせするのが楽しみ!と言った様子で闘争心を剥き出しにすると、その様子にマサツグは嘆くよう更にツッコミを入れる!…そうして一向に矛を収める気の無いジーナに対して、マサツグは戦うしか無いのか!?…と考えて居ると…シロとブラッドファングはやる気なのか徐に身構え出し!…そんな様子に無駄な戦闘は極力避けたい!と何とか打開策を土壇場で思い付くよう思考を駆け巡らせて居ると、ここでオーディックが助け舟を出す様に間へ割って入る!…


「…まぁまぁ!…こんな村ん中さ暴れたら危ないで…

そこは抑えて抑えて!…

それにオラ達は族長に用が有ってここに来ただで…

無用な争いはしたくは…」


「それとこれとは別なのさ!!…

あぁ!…血が滾って来たぁ!!……退きな!!…

それでも邪魔をするってんなら!!…

まずはアンタから多々っ斬っちまうよ!?」


「ッ!……はあぁ~…

まだ若いからかもせんが…余り感心せんな?…

年寄りの言葉は良く聞くべきだで?……仕方ない!…

スマンがマサツグ殿ぉ?…少し離れ取ってくれだが?…」


「ッ!?…ちょ、ちょっとぉ!?…」


__スッ……ゴゴゴゴ!…

…ダスウゥゥゥゥン!!!!…ッ!?!?…


オーディックはマサツグとジーナの間に割って入ると、落ち着くよう温和に声を掛けるのだが…やはり肝心のジーナが話を聞く耳を持って居らず!…ただ興奮した様子でオーディックにまで喧嘩を売り始めると、オーディックもその様子を見て駄目だと感じたのか溜息を吐く…そして相手をする事に決めたのか…戸惑うマサツグに声を掛けながらジーナとの距離を取ると、武器を抜く事無くその場で腰を落とし出し!…四股を踏む様に片足を上げては思いっきり踏み下ろすと、大地を揺るがし!…まるで人為的に地震を起こした様に、周りに居たマサツグ達やダークエルフ達がその揺れに困惑して居ると、オーディックは相撲を取る様に地面へ片拳を着ける!…


__スッ…ッ!……


「言う事を聞かねぇのなら仕方がねぇ!…

だがこっちは武器は抜かない!…

なんせさっきから言って居る通り!…

争いに来た訳じゃねぇべからな?……よう?…

こっちはこっちで自分のルールでやらせて貰うがぁ?…

いいな?…」


はっけよい待った無しのポーズで固まると、仕方が無いと口にし!…徐々にその巨体から闘志に似た湯気を立ち昇らせると、ジーナとやり合う意気込みを見せる!…この時その様子を見たジーナも初めて見る構えと言った様子で若干警戒をするのだが、やはり闘志は滾っているのか武器は降ろさず!…ただ構えているオーディックに対して身構えており!…いつ飛び出そうかと考えて居ると、オーディックの後ろに居るマサツグが戸惑いながらも目の前のオーディックに話し掛けるのだが…


「ッ!?…オ、オーディック?…」


「ッ!…なぁに心配せんでいい!…

…ただ灸を据えてやるだけだよ…」


「……ッ!!…

何を食っちゃべって居るか知らないけど!!…

行くよ!!」


マサツグの心配した声に対してオーディックは振り返り様に大丈夫と答えると、ただ反省を促すだけと口にし…そしてそれ以上の闘争は無い事を予めマサツグに説明すると、向かって来るであろうジーナに対して視線を向け直す!…だがそれでも相手は武器を持っていてこちらは素手!…やはり心配はするもので…そんな事を話して居ると、向こうは更にやる気になったのか!…ただ構えているオーディックに対して堂々向かって行くと宣言すると、それに反応してオーディックも返事をする!…


「ッ!!…こおぉい!!!」


__…グググッ!!…バッ!!…ブォン!!!…


「一気に行かせて貰うよ!!!」


「はっけよい!!…」


オーディックの返事を合図にジーナが足に力を入れると、大きく跳び上がり!…そしてオーディックの頭上を取った所で斧を振り被っては一直線に降下し!…そのまま斧を振り下ろし一気に仕留めに掛かろうとするのだが、オーディックはその場から逃げようとしない!…それ所か迎え撃つ様にジーナを見据え続けると、やはり相撲を取るよう対抗する気で居るのか!…掛け声を小さく口にしては両の拳を地面に着け!…タイミングを見計らうようその降下して来るジーナを見据え続けて居ると、次の瞬間トンデモナイ事が起きる!…


「はあああああ!!!!」


「…ッ!!…残ったあああぁぁぁ!!!」


__ブォン!!!…パアアァァン!!!…ッ~~~~……


「ッ!?…なっ!?…」


ジーナの攻撃間合いにオーディックが入った所で斧は振り下ろされたのだが!…オーディックもその攻撃が飛んで来ると同時に飛び出すと、ジーナにではなく振り下ろされた斧に対して向かって行き!…そして真剣白刃取りをするよう両手で振り下ろされた斧を受け止めてしまうと、攻撃を受け止められた事にジーナが驚く!…その際その衝撃は凄まじいものなのか!…辺りに金属音が弾ける様な音が若干響くと、余韻が残る様にジィ~ンとまた辺りに響き!…マサツグ達もダークエルフ達も!…その斧が受け止めた事に絶句した様子で驚いて居ると、オーディックはその受け止めた斧ごとジーナを投げ飛ばす!…


「ッ!!!…

うおおおりゃああああああぁぁぁぁ!!!!」


__グオンッ!!!…ッ!!…

ドンガラガッシャアアァァァン!!!…


「ッ~~~!!!!…クァッ!!!…」


__ブフウゥゥ!!!…ブフウゥゥ!!!…


斧を受け止められた際…ジーナも地面に着地しては慌ててオーディックを振り払おうとするのだが、それよりも先にオーディックは雄叫びに似た声を上げると、掴んで居た斧ごとジーナを投げ飛ばす!…肩で息をするよう鼻息荒く!…態勢を整えられる前に投げられたジーナも成す術なく!…そのまま後方の物置らしき場所目掛けて背中から叩き付けられると、苦痛に耐える表情を見せては持っていた斧と一緒に地面を転がる!…それでもまだ動けるのかジーナは立ち上がろうとすると、体を震わせながら地面に腕を突き!…オーディックはオーディックで鼻息荒く!…その起き上がろうとしているジーナに対して様子を伺って居ると、そこへまた新たな人物が姿を現す。


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ッ!?…


「……騒々しい…

もう夜も更けて居ると言うのに何の騒ぎだ?…」


何処からともなく足音が聞こえて来ると、それに気が付いた様子でダークエルフ達も振り返り…そしてその足音の正体がある人物である事にこれまた気が付くと、慌てた様子でその者に道を開ける!…そうして姿を現した者はその場に居る者全員に尋ねるよう迷惑そうに声を掛け出し…その声に反応するようベルベッタも声の主に視線を向けると、途端に驚いた様子でこう言葉を口にする!…


「ッ!?…ぞ、族長!…」


「ッ!?…ぞ、族長!?…

…このひ…とが?…」


ベルベッタは驚いた様子でその出て来た人物を族長と呼び!…マサツグ達もその言葉を聞いてベルベッタの見ている方に視線を向けると、そこで一人のダークエルフの女性を見つける!…そこに居たのは黒髪ロングのクールな顔立ち…身長や体型もミスティーに負けず劣らずのボンキュッボンで、格好はやはり際どく!…何処かの部族みたく鳥の羽根や獣の皮…骨や牙を身に着けては身の丈位有るの杖を突いて居た。突いて居ると言っても支えにして居るとかではなく、威厳を見せるよう手にしており…見た目は明らかに若々しくインディアン!…もっと分かり易く言うと某・クッ殺魔界騎士様に似ており、そんな彼女の様子にマサツグ達も困惑した様子で固まって居ると、族長はゆっくり辺りを見渡し…何かを悟った様子で呆れた表情を浮かべると、起き上がろうとしているジーナに対して声を掛け出す。


「……この者達は我が連れて来るよう言った

客人達だな?……なのに何故この様に暴れている?…

パンジーナ?…」


「ッ!?…パ、パン?…な、なんだって?…」


「ッ!?…ぞ、族長!!…

その名前であたしを呼ばないでって!!…」


「問うて居るのは我の方だ……

して?…この騒ぎは何なのかと聞いている…」


「ウッ!?……も、申し訳ありません…」


若干怒りも覚えて居る様なトーンでジーナに話し掛け出す際、気になる事に族長はジーナの事をパンジーナと呼び…その名前にマサツグ達も引っ掛かりを覚えた様子で戸惑いの言葉を漏らして居ると、ジーナは起き上がるなり族長に文句を言い出す!…まるでそれが本当の名前だと言わんばかりに頬を染めては止めてくれ!と訴えるのだが、族長はそれ所では無いとばかりに無表情で怒り!…改めてこの騒ぎについて元凶である彼女に再度問い掛け!…その族長の気迫に圧された様子でジーナが借りて来た猫の様に縮こまってしまうと、族長に謝り出す…そしてジーナ自身族長に怒られた事で落ち着きを取り戻して来たのか、肩からガックシ崩れては俯き!…オーディックもその様子を見ては徐々に戦意を解き!…マサツグ達の居る方に振り返るなり後ろへ隠れるよう移動すると、そのすれ違いざまにマサツグの肩を軽く叩く。


__……ッ!…ブフウウゥゥゥゥ!!!!…

…クルッ…ポンッ!…


「ッ!…え?…」


「後は任せただで!…」


「ええぇぇ~!……」


突如オーディックに肩を叩かれた事でマサツグが戸惑うと、如何言う事か?と顔を見上げるのだが…そこには一仕事終えたとばかりに笑みを浮かべながら退場するオーディックの表情が有り、オーディックは後の事は任せるとばかりにマサツグへ声を掛けると、何食わぬ顔で後ろの方へと引っ込んで行く!…その際マサツグもそのオーディックの一言を聞いて思わず面倒臭そうに言葉を漏らすのだが、オーディックは聞こえて居ないとばかりにそのまま後ろへ下がり…パーティの先頭にマサツグが立ち!…色々と落ち着いて来た所でその族長の視線がマサツグの方へと向けられ始めると、族長はまずこの事に関しての非礼を詫びる。



「……折角使いの者を寄こしてここに案内させたと

言うのに…この様な事になって申し訳ない…

我はこの集落の長を務める者…名を[マルティス]…

[マルティス・フラフィ・ベラドッナ]と言う…

…六森将の一人も兼ねて居る…よろしく頼む…」


「ッ!!…あぁ!…如何もご丁寧に!!…

俺は…あぁ、じゃなくて!…

私はマサツグと言います!…

こっちに居るのがレイヴンで!…

ブラッドファングの上に跨って居るのがシロ!…

さっき仲裁に入って居たのがオーク族のオーディックで…

そしてそのエルフの騎士が…」


マルティスは表情を変える事無く無表情でマサツグ達に謝ると、ゆっくりとお辞儀をし…その後改めて自分が族長である事を話すと、自己紹介をし始め…更に六森将もやって居る事を続けて口にすると、二度目のお辞儀をゆっくりとする…その動きはまるでまだ開発途中のアンドロイドの様にぎこちなく、思わずマサツグ達は疑問を感じてしまうのだが、マルティスに恐縮し!…マサツグが先頭に立って慌てながらも自己紹介をし始め!…続けてレイヴン・シロ・オーディックの順番で紹介して行くと、最後にアルスの紹介をするのだが…


__スッ…ッ!?…


「お初にお目に掛かります!…族長殿?…

私はユグドラドのエルヴンナイツ所属!…

名をアルス・レオ・ダンディエルと申します!…

以後…お見知り置きを!…」


__ッ!?………チラッ?…ッ!!…


アルスは自らマサツグの前へ出ると、珍しく悪態を突く事無くマルティスに対して傅き!…礼儀を見せる姿勢を取ると、進んで自己紹介をし始める!…まるでマサツグの手を借りずとも自己紹介位出来るとばかりに堂々と話し続け!…周りのダークエルフ達もそのアルスの堂々たる姿に思わず息を飲むよう視線を送って居ると、アルスはここでチラッとだけそのマルティスの顔色を確認する。だがマルティスはアルスの態度に対して全く動じる事無く立ち尽くして居ると、まるで見下す様に視線を向けており!…その様子にアルスも思わず驚いた反応を見せ!…そのマルティスの様子を伺うよう視線を向け続けて居ると、マルティスは徐にアルスへ話し掛ける…


「……汝…我に対して何やら良からぬ事を

考えたようだがそれは無駄な事…

汝の考えが透けて見えて居るぞ?…」


「ッ!?……と、言いますと?…」


「…汝…我らに対して対抗心…

と言うよりも復讐心を燃やして居るよう…

その炎が消えん限りは我は汝と対等な話を

する気はない!…」


「ッ!!!…ッ~~~~!!!!」


まるでアルスの考えが見えて居ると言った様子で声を掛け出すと、アルスに無駄だと言い…アルスもアルスでその言葉にピクっと反応し!…傅いたままの姿勢で如何言う事か?とマルティスに問い掛けると、マルティスは更にアルスの心を読んだ様子で話を続ける!…何でもマルティスが言うにはアルスはダークエルフ達に対して復讐心を燃やして居るらしく、信用出来ないと!…当然その言葉を聞いてアルスは激昂しそうになるのだが、歯を食い縛ってグッと我慢し!…これは任務!と心の中で暗示を掛けるよう何度も唱え続けて居ると、更にマルティスはこう続ける!…


「……ほう?…その者に対して

復讐心を燃やして居るのか?…」


「ッ!!!……何だと?…」


「…確かにその者はこの里に居た…

だが今となってはその者は…」


「ッ!!!…貴様アァァァ!!!!」


マルティスは更にアルスの心の中を読んだ様子で言葉を続けると、その復讐心の元について話し出し!…当然その言葉にアルスは機敏に反応し!…もはや興奮を抑えられない様子で言葉を口にすると、その時のアルスの表情はまるで復讐心に満ちた!…邪悪なモノに変わっては今にもマルティスに襲い掛からん勢いを見せていた!…当然この様子に全員がヤバい!と危機感を感じ取ると、直ぐに取り押さえられるよう身構え出すのだが!…マルティスは全く状況を意ともせず、怯む事無く話を続け!…まるでそのアルスの復讐心を露わにしよう続けて言葉を口にすると、アルスはそれに乗っかるようマルティスに向かって行くのであった!…



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