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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-
223/619

-第三章二十八節 邪魔する匂いとヒュプノスの魔眼とアルス・リリーの関係-



女王様から和解の手紙を貰うまでの間…マサツグはもう昨日の事がバレて居る事から、昨日あった事を一から説明し…その際夜にシロと出掛けて宮殿内を巡り体験した事を話すと、同時にその時に出会った黒ずくめ達の事も話す。その後アルスが縛られて居た理由も話し出すのだが、その話をしようとしたらアルスが怒り!…だがリリーがアルスを羽交い絞めにして話す様にマサツグへ言うと、何故か笑みを浮かべており…そんなリリーの反応に戸惑いつつ、マサツグはその理由について隠す事無く話し出すと、この後アルスを泣かせるのであった…


「……てな訳で、昨日黒ずくめ達と遭遇して…

交戦してたんだけどいつの間にか

そこのアルスと戦ってて…何ならめっちゃ興奮してるし、

こっちに敵意を向けて来てたから落ち着かせる為に

縛ったんだ!…アレは正当防衛!…」


「…なるほど…だからあの様な破廉恥縛りを…」


「ウッ!…ウゥッ!!…あの場だけでなくこの場でも!…

貴様はどれ程私を辱しめれば気が済むのだ!?…」


「ッ!?…えぇ~!!…俺が悪者かよ!?…」


昨日あった事をストーリー仕立てで説明してマサツグは自身の正当性を訴え!…そのマサツグの話を聞いたリリーも案外話が分かるのか納得した反応を見せると、やはりあの拘束状態が気になったのか思い出すよう呟く…そして今だ羽交い絞めに拘束されて居るアルスはと言うと、マサツグに全部あった事を話されてはまた顔を赤くしており!…ポロポロと涙を流し始め!…マサツグに対して恨みを込めるよう睨みを利かせると、同時に恨み言を口にする!…これには当然マサツグも自分が悪いのか?と文句を言うのだが、アルスが認める訳が無く!…だがそれはそれで置いといて…レイヴンが話を纏めに掛かると、話は四度あの花の匂いに変わり始める。


「……とにかくこれで事情は察した!…

んでもってマサツグの相変わらずぶりにも

呆れさせられたが…シロちゃん!…

その花の匂いは追えるのかい?…」


「ッ!…はいです!……でも?…」


「ッ!…でも?…」


「……さっきからお外でスッゴイ匂いがしていて…

少し分かり難いのです…」


レイヴンは納得した様子を見せる反面マサツグに呆れた様子を見せ…とにかく自身の疑問も晴れた様子でシロに確認するよう名前を呼ぶと、シロに匂いを追えるかどうかを問うのだが…その質問に対してシロは元気に返事をする一方、何処か自信無さ気で…その際言い訳をするよう一言漏らし、そのシロの言葉を聞いてレイヴンも尋ねるよう復唱すると、シロはある匂いがすると話す。そしてその匂いは強烈なのか、シロは嫌そうな表情を見せるとその匂いのせいで分かり難いと漏らし!…その話を聞いてマサツグもハッと思い出し、会話に参加するよう声を掛けると、シロにその匂いの感じについて尋ねる。


「ッ!…それさっきも言っていたなぁ?…

因みに具体的には?…」


「はいです……とかげ…」


「ッ!…トカゲだか?……スンスンッ!……ッ!…

…うぅ~ん…確かにするだでが然程気になる様な…」


「はいです!…トカゲ臭いのです!…

シロはトカゲが嫌いなのです!…生臭いから…」


マサツグが戸惑い気味に声を掛けると、シロはその匂いをトカゲと話し…その話を聞いてオーディックも疑問気味に復唱すると、確かめるの様に匂いを嗅ぎ出す…そしてシロの言っている事を理解した様子で目をハッとさせると、確かに匂うと言うのだが…オーディックから言わせれば大した事は無く、何が問題なのか?と言った様子で首を傾げて見せると、シロはトカゲの臭いが苦手と答え出す…それもその時のシロの表情はとっても切実そうで、思わず鼻を摘まみそうになり!…マサツグとレイヴンにはその匂いが当然ながら全く分からず!…エルフの二人とミスティーも思わず匂いを嗅ぐのだがやはり分からない様子で…とにかくシロが若干困惑気味に鼻に付くと言った表情を見せて居ると、リリーがハッと思い付いた様子である提案をする。


「……ッ!…ではこうするのは如何だろうか?

一時的にその匂いを感じなくさせる…」


「ッ!…え?…」


「ッ!…た、隊長!…まさか!?…」


「なぁに!…部分的だよ!…

直ぐに解ける様にはする!…」


__コッ…コッ……スッ…


リリーが提案したのは突拍子もない事で、その匂いを感じ無くすれば!と言い…当然この言葉にマサツグ達は戸惑い!…一体如何言う意味?…と言った様子で言葉を漏らして居ると、一人だけ察したのかアルスが反応する!…それも驚いた様子で反応しては、若干反対する様な仕草を見せ…リリーもそれを見て察したのか大丈夫!と声を掛け!…ここで漸くアルスの拘束を解いて見せると、意味深な事も口にする。そしてリリーは徐にシロへ近付き出すと、目の前に立って見せ!…立った所で同じ目線になるようしゃがみ込み、目線を合わせ始めるとシロに有る指示を出す。


「…ではシロ?…だったかな?…

私の目を見てくれ!…」


「ッ!…え?…は、はい…です?…」


「…その前にうちのシロに変な事したら!…

分かってんだろうな?…」


「ッ!…あははは!…安心してくれ!…

単に()()()()()()だけさ!…」


リリーは自身でも視線をシロに合わせると、シロにも視線を合わせる様に声を掛け…シロはシロで戸惑いながらも返事をし、素直に応じるようリリーと視線を合わせ始めると、一方でマサツグが心配をする!…その際いつでも抜けるとばかりに刀へ手を掛けると、若干の威圧を掛け!…それに応じてアルスも身構えるのだが、リリーはマサツグに対して笑って見せ…大丈夫とばかりに返事をすると、やはり意味深な言葉を口にする。そしてリリーとシロが互いに見つめ合う様な形で向き合って居ると、徐にリリーは前髪で隠れて居た右目を見せる様に!…前髪をシロに捲って見せ、その右目をシロに見詰めさせると、次の瞬間シロに有る異変が起きる!…


__…パサッ!…ビクンッ!!……ッ!?…


「……あれ?…」


「……これは如何言う事なのかな?…」


「…だから安心してくれ!…

私はただ暗示を掛けただけさ!…

…私の右目は少し特殊でね?…」


リリーが前髪を捲って右目をシロに見せると、シロは怯んだ様に一歩後ろに下がり…だが本人は無自覚らしく…自分でも何が有ったのか分かって居ない様子を見せて居ると、戸惑った様子で言葉を漏らす…それに対してリリーの方はと言うと、何事も無かったかの様にスッと立ち上がり…一仕事終わったと言った様子で大きく伸びをし始め…その様子にマサツグも不信感を持つよう声を掛けると、リリーはマサツグに落ち着くよう言っては自身の右目を指差す。そして自身の右目は特殊と簡単に説明をして居ると、シロの方でも異変が有った様子で…先程まで見せて居た嫌そうな顔が嘘の様に…パァッ!と明るい表情を見せ始めると、マサツグに飛び付き報告をする!…


__テテテ!…ガバァ!!…ッ!?…


「ご主人様ご主人様!!…

()()()()()()()()()()()()です!!」


「ッ!?…え?…」


「…ふふふ!…

これで花の匂いだけに専念して追う事がだろう!…

…では後の事は君達に任せる!…」


シロも驚いた様子で目を輝かせると、自身の鼻を指差し!…トカゲの臭いを感じなくなったと話しては尻尾をブンブンと振って見せ!…明らかなまでの上機嫌ぶりを周りに見せて居ると、そのシロの変わり様にマサツグ及びレイヴン達が驚く!…当然そんなシロの反応にマサツグもただ戸惑った様子で言葉を漏らすしか無く、リリーもこれで大丈夫!と言った様子で呟き!…その場を後にするよう踵を返し、マサツグ達に任せるとだけ言葉を残して行くと、謁見の間を後にしようとする。


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「ッ!!…あぁ、ちょっと待って!!…

アンタ一体!?…」


「…[ヒュプノスの魔眼]だ…」


「ッ!…[ヒュプノスの魔眼]?…」


その場を後にしようとするリリーに対してマサツグは当然待ったを掛けようとするのだが…そのマサツグの疑問に答えるようアルスが魔眼と口にすると、その初めて聞いた魔眼にマサツグ達も反応する。そしてその魔眼についての説明を求めるよう視線をアルスに向けて居ると、アルスも悩んだ様子で若干目を閉じ…暫くして話そうと決意したのか、それでも抵抗ある様子で目を開いて見せると、その魔眼についての説明をし始める。


「………あれは隊長の魔眼で…

生在る物全てを眠りに誘う魔眼とされている!…

例えどんなに興奮をして居ようが

一度その目を見れば眠りに落ち!…先程の様に暗示…

催眠術を掛ける様な事だって出来てしまう!…

見た目はそれこそ綺麗なオニキスブラックなのだが…

何故あの様になったのかは誰も分からない…

本人ですら分かって居ない危険な物なのだ!…

その目を見た者は本人の意思とは関係無く眠りに

落ちては、最悪永遠に目覚めない等と言う事も有り!…

隊長曰く一応コントロールは出来るらしく、

先程の様に暗示を掛けたのだと思われる!…」


リリーが謁見の間を後にしたのを確認し…アルスがその魔眼についての話をし始めると、その能力についての説明をマサツグ達にする…何でもあの魔眼は生きる者全てを眠らせる程の強力な物らしく、その危険性故あの様に前髪で隠しているらしい…見た目も普通に黒い綺麗な瞳で、いつ手に入れたのか等に関しては全くの不明らしく、本人も全く分かって居ない様子で…本人曰くその眠らせる能力に関してはコントロールが出来ると言って居り、現にやって見せたのだろうとアルスが説明をすると、それを聞いたレイヴンがツッコミを入れる!…


「ッ!?…おいおい!…

それって一歩間違えれば最悪!…」


「ッ!!…隊長がそんなヘマをする訳ないだろう!!…

現にその娘は起きて居て匂いを感じなくなっている!!…

…だが問題なのはそこでは無い!…

寧ろ隊長自身の方に問題があるのだ!…

あの魔眼を使うたび隊長は酷く疲弊なされる!…

アレはやはり危険な物なのだ!…

不必要に使うべきではない!…

…いや、有ってはならない物なのだ!!…」


「………。」


当然失敗したら大事になって居た!とレイヴンが文句を言おうとするのだが、それを言わすまい!とばかりに食い気味で!…レイヴンの言葉に反応するとアルスは猛反発し!…絶対に無い!と言った様子で声を荒げると、レイヴンを驚かせる!…そして少しの沈黙が開いた後、アルスは途端に嘆く様なしょぼんとした表情を見せると、それよりも問題があるのはその能力の代償の方と話し!…代償にその人の体力を奪うと、まるで見たかの様にマサツグ達に説明すると、その身を案じるよう言葉を漏らす…更にあの魔眼は有ってはならないと言った事を言い出すと、ただただ後悔した様子を見せており…その反応を見てマサツグ達が沈黙をして居ると、謁見の間に扉の開く音が聞こえて来る。


__ガチャ!…ギイイィィ……


「ッ!…あっ!…居た居た!…」


__コッコッコッコッコッコッ!……


「……コホンッ!…お待たせいたし!…

…って、如何したのですか?…」


謁見の間にやって来たのはルティナの様で…その手に手紙らしき綺麗に包装された封筒を持って来ると、まずは辺りを見渡す。そして集まって居るマサツグ達の様子を見つけると、そこの空気の様子など御構い無しに駆け寄り!…そしてその手紙を渡すよう声を掛ける前に咳払いを一つし、そして待たせたと言った様子で声を掛けようとすると、ここで漸くその重苦しい雰囲気に気が付く。当然そんな重苦しい雰囲気に困惑した様子でルティナが声を掛けると、マサツグ達もハッと我に返った様子で!…アルスの話は一旦保留にして!…そのルティナの持って来た手紙を受け取ろうとすると、マサツグが代表して前に出る。


「ッ!…え?…あぁ!…いや、何でもない!…

それが女王様の手紙?…」


「…そうです!…

これに我々の真意を詰めて有りますので

ぞんざいに扱わぬよう!…

くれぐれも扱いに注意をしてください!!!…

これは機密文章ですので!!!」


「ッ!?…りょ、了解しました!……えぇ~っと…」


__ゴソゴソ……じぃ~~!!…


この重い空気を誤魔化すようマサツグが返事をすると、確認をする様に手紙を指差し…そのマサツグの言葉にルティナも肯定し!…この時とってもとってもとぉ~~~っても!!…とばかりに詰め寄りながら重要書類と口にすると、マサツグもそのルティナの気迫に押された様子で若干後退する…そしてルティナに苦笑いをしながらその手紙を受け取ると、自身のアイテムポーチを開くのだが…その際もルティナから物凄い凝視を受け!…マサツグも戸惑いながら大丈夫!…と声を掛けると、その手紙をしっかりアイテムポーチに仕舞って見せる!…


「……そ、そんなに見なくても無くしませんって!!…

ほら…」


__スッ…ゴソゴソ…


「…よし!…じゃあ早速出発してみますか?…

件のダークエルフ達の所へ!…

…っで、ミスティーはこのままお留守番だとして…

オーディックは?…」


ちゃんとルティナにも見える様に受け取った手紙をアイテムポーチの中に仕舞うと、丁度良いとばかりにアイテムポーチ内を少し整理し…ルティナもその様子を見て安堵したのか…スッとマサツグから注目を外すと、徐々に離れては強張った表情も戻す。そしてレイヴンもマサツグが手紙を仕舞った事を確認すると、改めて目的であるダークエルフ達を探そうと仕切るのだが…その前に気になる事が有ると言った様子で、ミスティーの事にも触れつつ…オーディックにこの後の事について尋ねると、オーディックはレイヴンに返事をする。


「んだぁ?…オラも付いて行く気で居ったでが?…」


「ッ!…え?……じゃ、じゃあ…

他のオーク達は大丈夫なのか?」


「ッ!…あぁ!…それなら大丈夫だ!…

皆ここであのボケナスカボチャが来るのを

待ち構えてるって言ってただから!…」


オーディックはレイヴンの問い掛けに対して付いて行くと返事をするのだが、マサツグはそれを聞くと疑問を持ち…その疑問と言うのは当然他のオーク達の事で、オーディックが付いて来ると言う事は他のオーク達も付いて来るのでは?…と考えると、色々な意味で悩み出す。そしてオーディックに確認をするようマサツグは声を掛けるのだが、オーディックはマサツグの問い掛けに対して大丈夫と返事をすると、その理由を答え!…その理由を答える際も!…皆がどんな風に答えたのかを真似するよう口にすると、その真似事にレイヴンが困惑するようツッコミを入れる。


「ッ!?…ボ、ボケナスカボチャ?…何それ?…」


「ッ!…あんだで?…知らねぇだでか?…

相手を馬鹿にする時に使う言葉だで!…」


「いや聞いた事ねぇよ!…

…ま、まぁいいや…とにかくそろそろ行くか…」


「あははは……」


そうして最後の最後までドタバタの色々と困惑する事が有ったのだが、何とか苦笑いしながらも準備は整い!…手紙も受け取った所でマサツグ達も謁見の間を後にするよう動き出し!…オーディックとアルスを引き連れて宮殿を後にしようとすると、謁見の間の扉に手を掛けた所で突如ミスティーから声を掛けられる。


__ガチャアァァ!!…


「ッ!…マサツグ様!!…

…シロちゃんにレイヴン様にオーディック様!…

そしてアルス様!…」


__ッ!…クルッ?…


ただ謁見の間の扉の軋む音だけが木霊する中…突如ミスティーに声を掛けられた事でマサツグ達が振り返ると、そこでスッと背筋を伸ばした様子を見せるミスティーの姿を見つける。その際マサツグだけを呼んで後はオマケの様に名前を呼ぶよう聞こえたのだが、まぁそこは置いといて…その時のミスティーは心配そうな表情を浮かべてマサツグ達の事をジッと見詰め、その様子にマサツグ達も如何した?…と言った様子で視線を向けて居ると、ミスティーはやはり心配そうにしてはマサツグ達に気を付けるよう声を掛ける!…


「どうか!…どうかご自愛を!!…」


「ッ!……あぁ!…ミスティーも頑張れよ!!」


__おぉ!!…ッ!……ペコッ……


ミスティーがマサツグ達の事を労わるよう声を掛けると、マサツグ達も笑顔で返事をしてはミスティーも頑張るよう声を掛け…この時オーディック達も手を振って返事をして見せ、アルスも騎士らしく会釈をする等してお礼の姿勢を見せると、その後扉を開けて謁見の間を後にして行く…その際遠目で気付かれる事は無かったのだが、この時ミスティーは若干不安の様子でその身を震わせており!…マサツグ達が出て行った後もジッとその扉を見詰めたまま、色々と自分の中で何かを決めるよう思考を駆け巡らせて居ると、ある言葉を思わずポツリと呟く…


「……私も…

メイド達と一緒に魔法を覚えましょうか?…」


「ッ!?…え?…お、皇女様!…

魔法を覚えるのですか?…」


「ッ!!…え!?…あっ!…いや!…そのぅ!!…」


マサツグ達に付いて行きたいが為の言葉か、呟いた言葉は魔法を習おうか?と言うモノで…まだ謁見の間に残って居たルティナがその言葉を聞き!…ルティナも驚いた様子でミスティーに確認の言葉を掛けると、ミスティーもそのルティナの反応に戸惑ってはしどろもどろになる!…そうして謁見の間は謁見の間で何とも気不味い空気に変わり始める一方で、宮殿を後にしようとしているマサツグ達の方でも…やはりあのリリーの行動が気になったのか、レイヴンが納得行かないと言った様子で漏らすと、一波乱が起きようとして居た!…


「……やっぱり納得出来ん!…

確かに必要だった事は認めるが!…

それでも催眠をやるのは早計過ぎたんじゃ?…」


「ッ!…貴様ぁ!!…

隊長が体力を削ってでもやった事に

まだケチをつけるつもりか!…

それに隊長は失敗をしな!…」


「この世に絶対なんてものは無いんだよ!!…

特に人の手が関わるモノなら尚更な!…

…アンタのその隊長さんを信じたいって

気持ちは分かるが!…

確かに現にこうして暗示は成功して居る訳だが!…

それでも失敗をしたら最悪シロちゃんは寝たきりに

なってたかもしれないんだぞ!?…

それを考えろ!!…」


「ッ!!…グウゥゥ!!!…」


やはりリリーの催眠は唐突過ぎと言った様子でレイヴンが言葉を漏らすと、すかさずアルスが噛み付き!…まるで自分の事の様に!…リリーがやった催眠に対して「やって貰っておきながらそんな事を言うか!?」と言った様子で文句を言おうとすると、レイヴンも怒った様子で反論する!…その際アルスが言おうとした絶対と言う言葉に対して真っ向から否定をすると、一応隊長の実力を認めた様子で話しを進めるのだが!…それでも最悪の事態を想定すると、やはり不味かったと話し!…その場合シロちゃんやマサツグが悲しむと言った事を考えろ!と説教をすると、アルスは歯を食い縛り唸り出す!…これが宮殿に出るまでの道中で行われて居た会話の内容で、その話を聞いているシロやオーディックはオロオロとし!…如何にも険悪なムードに!…宮殿内の衛兵達も驚いた様子でそのマサツグ達の様子を見て居ると、マサツグが待ったを掛ける!…


「……レイヴン?…もう良いから!…

こうしてお前が俺達の事を考えて話してくれて

居るのは十分に分かった!…それだけで十分だ!…」


「ッ!?…だけどよぉ!?…」


__ガッ!…ッ!!…


さすがにこの状況は不味いと言った様子で一旦足を止めると、マサツグはまずレイヴンに止めるよう声を掛け!…その際レイヴンの気持ちを汲んだ様子で、自分達の事を考えてくれている事に感謝の言葉を口にすると、落ち着く様に言葉を掛ける!…するとその言葉にレイヴンは戸惑いながらもマサツグに対して反論しようとするのだが、マサツグはレイヴンの両肩に手を掛けては待った!を掛け!…それ以上に今の状況が不味い!と言った様子で更に続けると、抑える様に言う!…


「…今はそれ以上に不和を産むな!…

それに終わった事だ!!…

確かにこれでシロが眠ったままになったら!…

俺はあの隊長に斬り掛かっていたかもしれないが…

さっきから言ってる通りシロはピンピンしてる!…

それで十分だ!……それにあの隊長だって敵意が

有ってやった訳じゃない!…水に流せ!…

かっつぁん!!…」


「ッ!!……まぁ…

ヤブがそれで良いならもう言わんが…

それでもこれだけは覚えて置け?…

俺は仲間を傷つける奴には容赦しない!…」


「それは俺も一緒だよ!…

誰であろうとぶっ飛ばす!!…だろ?…」


終わった事だと言いつつレイヴンに注意をすると、その気持ちを無下にしないよう!…事件が起きたら自分も如何なって居たかと話し、それでも無事だと言う事を改めて説明すると、もう十分だと言い聞かせる!…それと同時にアルスも立てるようリリーも良かれと思ってやった事を話すと、もう終わりにするよう声を掛け!…その言葉を聞いてレイヴンも…渋々納得した様子で最後に忠告をするよう自分の信念を話すと、マサツグも理解して居ると言った様子で返事をする。そうしてレイヴンの方を落ち着かせると、今度はアルスの方に振り向くのだが…そこに居たのは不機嫌時のシロ以上にブン膨れているアルスの姿で、心の中でマサツグが面倒!…と言った様子で呟いて居ると、関係の修復に努め出す…


__…ぶっすううぅぅぅ~~~!!!


{……うわぁ…シロ以上に膨れてるし顔真っ赤だし…

何より涙目…余程あの隊長さんの事が好きなのかね?…}


「……あぁ~っと…さっきは俺の仲間が悪かった!…

アイツも俺達の事を思っての事であって…

別にあの隊長さんの事を見くびってる訳じゃ…」


「……だろ!…」


「ッ!…え?…」


レイヴンからアルスへ…そのアルスの状態に戸惑いつつも謝り出すと、悪気は無いと言い訳をし始め!…その際ちゃんと成功している事も認めて居ると!…隊長の実力は本物と言った様子でマサツグがアルスに話し掛けて居ると、アルスは何やら小声で呟き!…その呟きにマサツグも何?…と言った様子で反応を示すと、次の瞬間アルスはマサツグに対して不満を爆発させる!…


「ッ~~~~!!!!…当たり前だろ!!!!」


「うひぃッ!?…」


「大体あの人が今までにやって来た

功績を知らない癖に!!…

分かった様な口を叩くな!!!…恥を知れ!!!…

あの人は私にとって母の様な人なのだ!!!…

それを馬鹿にされた私の気持ち!!!…

貴様達に分かるものか!!!!」


「ッ!?…は、母ぁ!?…

って、あの人幾つなんだよ!?…」


開幕溜めて吠える様に一言爆発させると、マサツグはたじろぎ!…その様子に周りに居た衛兵達も蜘蛛の子を散らす様に逃げて行き!…オーディックとシロもその爆発振りに驚いた様子で目をパチパチとさせて居ると、更にアルスは不満を爆発させる!…この時のアルスはまるで自身の母親を馬鹿にされた幼女の如く、怒りに身を任せ!…リリーの事を称える様に!…そして感情のままマサツグに文句をぶつけ倒して居ると、マサツグは違う所で疑問を持ち!…リリーの年齢について思わずツッコミを入れると、アルスは律義に答える!…


「あぁ!?…隊長は今年で2()4()3()だが!?…」


「に!?…にひゃ!?…

それであんなに若く見えるのか!?…

何処をどう見てもまだ二十代後半にしか

見えなかったが!?…

…ま、まぁそれにエルフが長寿って

言うのは何と無く知ってたが…」


衝撃の告白を受けてマサツグが驚いた反応を見せて居ると、同じ様に話を聞いたレイヴンとシロもたじろぐ様に驚き!…マサツグは続けてうまく数字が言えない様子で!…それでも驚いた様子のまま言葉を口にすると、エルフが長寿である事に理解を示すのだが…その言葉に対してアルスは隊長を若い方と言い!…まだ他にも年齢不詳は居ると言った様子で言葉を口にすると、リリーの履歴について簡単に話し出す!…


「隊長で()()()()()なのだ!!!…

この世界樹を護る為に若干少女にして志願し!…

今の今まで浮ついた噂も聞いた事が無い!!…

身を粉にしてこの国の為に勤めていらっしゃる

立派な方なのだ!!………そして!…

そしてこんな私を!…何も言わずに拾って下さった!…

…本当に母の様な人なのだ!!…」


「ッ!?………」


「そんな!…そんな大事な人を悪く言う奴は!!…

誰であろうと許さない!!…ッ~~~!!!…

絶対に゛!!…許ざな゛い゛!!…」


そのリリーの話をする際もやはりまだ怒りは収まらぬ様子で、目の前のマサツグに対して吠えに吠え!…マサツグもそのアルスの咆哮に対して如何する事も出来ず!…ただ戸惑った様子で話を聞き続けて居ると、徐々にアルスからある変化を感じる。この時その変化と言うのは少しづつアルスの声が涙声になって言って居ると言う事で…マサツグもハッと気が付いた様子でアルスの表情に目を向けると、そこには目に涙を溜めているアルスの表情が有り!…彼女自身必死に堪えようとして居るのだが我慢出来ず!…遂にはボロボロと自身の母親の様なリリーを馬鹿にされた事で泣き始めると、マサツグに許さないと訴える!…当然これにはマサツグも驚いた様子で固まってしまうと、オーディックとシロも固まり…とにかく異様な状態になった事に!…如何対処したものか?と頭の中で悩み出して居ると、レイヴンが動く…


「……はあぁ~…」


__コッ…コッ…コッ…コッ……スッ…


「…さっきは悪かった!…俺も言い過ぎた!…

仲間の事を考えるとついカッとなっちまう癖が有って!…

それで言い過ぎた!…撤回する!…

アンタの隊長は本物だ!…」


「ッ!!…

…あ゛だり゛ま゛え゛だろ゛う゛ぅ゛~!!!」


もはや幼児化したアルスにマサツグ達はタジタジ!…レイヴン一人だけが溜息を吐いてアルスの前に立って見せると、徐に頭を下げ出す…そしてアルスに向かい先程の言葉に対して謝罪を口にすると、撤回するよう続けて言い!…そのレイヴンの様子にマサツグ達は驚き!…アルスも反応するよう涙を流しながら若干目を見開くと、レイヴンに泣きながら文句を言うのであった……因みにこの様子は衛兵達に見られる事無くこのパーティ内の出来事に留まり、ある意味アルスのメンツは守られたのだが…泣き止んだ後彼女は自身がボロボロ泣いた事に酷く悔しがり!…違う意味でマサツグ達の事を恨むのであった…



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