-第三章二十節 オークの行列と2度目の謁見と解決報告-
女王様との電話も無事に終わってユグドラドの玄関口で待つよう言われたマサツグ達が素直に待って居ると、暫くして使いの衛兵達がマサツグ達の元にやって来る。そこで一応女王様から話を受けて居たであろうが、やはり武装しているオーク達の姿を見ると、驚き戸惑った様子で若干たじろぎ…全員を案内するようユグドラドの中に入って行くと、さすがに大所帯なので何回も分けてシャボン玉エレベーターに乗る事になる。その際オーク達は意外と高い所は平気なのか、マサツグと違って普通に行き来し…マサツグはマサツグでやはり高い所は駄目!…と言った様子でシロを抱えると、衛兵の案内で女王様の待つ宮殿へと向かう!…
__ドッ…ドッ…ドッ…ドッ……ぎょっ!!…
「……ほえぇ!…ここがエルフ達の国だでか?…
オラ初めて来ただよ!!…」
「オイもオイも!!…
…てか集落から出ようなんて考えた事も
ねぇべかっただね?…あっはっはっはっは!!!…
…ところでよぉ~お?…」
「ッ!…あぁ…アレは大丈夫だでか?」
マサツグとレイヴンを先頭に…その後ろを武装した二足歩行の猪達が整列して歩く!…当然そんな光景を目にしたエルフ達は、自身の目を疑うようオーク達をギョッとした様子で見ており…そんなオーク達も初めて来る都会に胸を躍らせるよう!…あれこれ田舎から出て来ました感満載で話に花を咲かせて居ると、ふとマサツグの様子が気になる…この時やはりマサツグは高い所が駄目なのか、シロを抱えて歩いて居て…シロはシロで満更でもない様子でマサツグをあやしており…レイヴンがやっぱり…と言った様子で頭に手を当て歩いて居ると、オークの一人がマサツグに声を掛ける…
「……なぁ、アンタ?…大丈夫なのか?…
ずっと嬢ちゃんを抱えてるだが?…」
「…ッ!…だ、大丈夫じゃない!…大問題だ!…
俺は高い所が…」
「ッ!…あぁ、なるほどだ!…じゃあ仕方ないだでな?…
…実はオラもせまっ苦しい所が苦手でな?…
よくカァちゃんに押し入れに詰められて…」
「……何か話が飛び出したぞ?…」
マサツグへ話し掛けたオークは心配した様子で声を掛け、マサツグもそれに反応するよう青ざめた表情で振り返ると、まるで某・人の話を聞かない天界の書記に返事をする。そこから付け添える様に自分は高い所が駄目だと言うと、その話し掛けて来たオークもハッとした様子で納得し!…若干和ませるよう苦笑いをすると、お詫びとばかりに自分の苦手な事を話し出す。その際出て来たのが自分の母親の話なのだが…自身の思い出話の様になり出し…レイヴンがツッコミを入れるようボソッと呟いて居ると、オーディックと合流する。
「…ふぅ~!…とにかくこれでイイだでな?…」
「は、はい!…ご協力感謝します!…」
「んだ!!……ッ!…おぉ、アンタ達だか!…
んなに集まって何処さ行くで?…」
「女王様に呼ばれて王宮に!…
てかオーディックも一緒に来てくれ!…
…話があるとよ?…」
オーディックと合流したのは診療所か病院の前で…アンナを送り届けた様子で建物の中から出て来ると、オーディックは案内してくれた衛兵達に問い掛ける。これでも安心だな?…と言った様子で声を掛けると、衛兵達も恐縮した様子で敬礼し…オーディックもその返事が聞けたところで納得すると、マサツグ達の居る所に戻ろうとするのだが…その振り返った先でマサツグ達がオーク達を引き連れて歩いている姿を見つけると、丁度良いと言った様子で声を掛ける。その際マサツグ達の様子を見て疑問に思った事も口にすると、レイヴンがそれに答えるよう手を振って返事をし!…その際オーディックも付いて来るよう声を掛けると、その言葉を聞いたオーディックは途端に顔を困らせる…
「んだぁ?…オラもかぁ……あぁ…
オラあぁ言った堅ッ苦しい所は苦手だでなぁ~…」
「ンな事言ったって…オーディックが族長だろ?…
しっかりしないと!…」
「んだぁ…ンな事言われても苦手なモンは苦手…
…はあぁ~…こういう時族長って辛いべ…」
オーディックは自分も呼ばれている事を聞かされると、その宮殿の空気?…或いはそこに勤めている者達?…とにかく畏まった様子が苦手と言い…だがレイヴンはそれでも付いて来るようツッコミながら言い聞かせると、オーディックに族長である事を自覚させ!…そしてそれを言われた所でオーディックもハッとした表情を見せるのだが、やはり嫌な物は嫌だと…嘆く様に言っては族長が辛いと言い…レイヴンもその言葉を受けて更にツッコむよう言葉を掛けると、同情する…
「いやいやこんな道っ端で嘆かれても…
…まぁ分からんでも無いが?…」
__……ヒソヒソ…ッ!…
「……拒絶はされて無いけど…歓迎もされてない…」
「…やっぱこの国さ苦手だで…
とにかく女王様の所に行くだか…」
レイヴンがオーディックに同情しているその間、エルフ達も初めて見ると言った様子で同盟を結んでいるオーク達の姿を見ると、これまた井戸端会議をする様にヒソヒソと声が聞こえ出し!…その様子にレイヴンとオーディック!…要らない噂を立てられている様な気を感じてその様子を伺うと、そのエルフ達のヒソヒソ話に良い気を感じる事が出来ず!…先を急ぐ様に声を掛け合うと、嫌々ながらも女王様の待つ宮殿へと急ぐ!…
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「…またここに来るとはな?…
まぁ、女王様から依頼を受けた
時点で大体分かってたが……ん?…」
「……ッ!?…マ、マサツグ様!?…
それにレイヴン様にシロちゃんも!!…」
「え?…ミスティー?…それにギルマスも…」
そうしてその後何事も無く宮殿へと辿り着くと、そこで少し懐かしい顔と出会い!…向こうがマサツグとレイヴンの存在に気が付くと、歓喜した様子で駆け寄り!…マサツグ達もそんな少し懐かしい顔に対して驚きの表情を見せて居ると、案内をしてくれた衛兵達にギョッとされる!…何故ならそこに居たのはハーフリングスに居る筈のミスティーとギルドマスターのロディの姿で、ロディはマサツグの姿を確認するなり某・一狩り行こうぜのゲームに出て来る緊急回避の体勢で飛んで来たからである!…
「ッ!!…んまっ!!…
さつぅ~ぐちゃああああん!!!!♥」
「ッ!?…
ぎいやあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
__ダバアアァァン!!!!……
愛情!!…かつ情熱に溢れた様子でマサツグの事を呼ぶと、タキシード姿で飛び掛かり!…マサツグもそれを確認するなり反転して逃げようとするのだが時既にお寿司!…ロディにロックオンされては逃げられないと!…そのまま覆い被さるようロディに捕まると、情熱的にホールドされる!…この時その抱き着いた場所と言うのが女王様の居る宮殿だと言うにも関わらず、マサツグは物凄い勢いで悲鳴を上げ!…レイヴンはレイヴンでその様子を見るなりドン引きし!…オーディック達も状況が飲み込めず目をパチパチとさせて居ると、ロディ節が炸裂する!…
「んもう!!…久しぶりじゃなぁい!!!♥…
何の連絡も寄こさないから
心配していたのよぉう!!!!♥」
「だあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
やめろおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「ッ!…あらヤダ!…
また一段と成長したんじゃなぁい?♥…
今度じっくり確かめたいわぁぁぁ!!!♥」
「本当に!!…
本当にやめてくれええええぇぇぇぇぇぇ!!!!」
必死に拘束から逃れようと藻掻くが逃れられず!…まるで流砂の様に藻掻けば藻掻く程そのロディの拘束はキツくなる!…その間ロディはマサツグの成長を確かめる様に腕を這わせては体を触り!…マサツグも完全にパニック状態になってはただ藻掻く事しか出来ず!…幾ら叫ぼうがロディの拘束からは一向に逃げる事が出来ないでいた!…そして確かに成長している事にロディも気付いた様子で喜びを露わにすると、更に興奮した様子でマサツグを抱き締め!…マサツグももはや限界なのか半泣きになりそうな勢いで拒絶して居ると、シロとミスティーが助けに入る!…
「ロ!…ロディ様!!…止めて下さい!!…
マサツグ様が大変な事になってしまいます!!…
それにこれからエルフの女王様とご謁見!…
折角の格好が台無しに!!…」
「ご!…ご主人様から離れて下さい!!…
ご主人様が泣いちゃう!!!…」
「ッ!…あらヤダ私とした事が!…
つい私の推しが居た事に興奮しちゃって!…
ゴメンあそばせ♥…」
「ぜぇ!!…ぜぇ!!……」
ミスティーはマサツグへ抱き着くロディに向かって落ち着くよう声を掛け、シロは何とかマサツグを助けようとロディに手を掛けると、引き剥がそうとする!…だが幾ら幼女が引っ張った所で鋼鉄の鎖の様な筋肉はビクともせず!…二人の呼び掛けによってやっとロディがハッと我に返った様子で反応すると、マサツグから離れ出す。この時やはりマサツグが猛烈な抵抗して居たにも関わらず、ロディは汗一つ掻いて居らず!…逆にマサツグは息絶え絶えながら若干目に涙を浮かべ!…汗どころか違う物まで吹き出しそうになって居ると、シロとミスティーが心配に入る!…
「マ、マサツグ様!?…ご無事で!…」
「ご主人様ぁ!…ごしゅじんさまぁ!!…」
「あ…ありがとよ二人共…
…あのままやってたら俺は今頃!!…
ガクっ!!…」
「ッ!?…マ、マサツグ様ぁ!?
(ごしゅじんさまぁ!!)」
「……ちょっと!…人聞きの悪い事言わないで頂戴?」
地面に倒れたまま痙攣するマサツグにシロとミスティーが駆け寄り!…それぞれ心配した様子でマサツグを呼ぶと、マサツグは息絶え絶えながらも二人にお礼を言う!…そしてまるで最後の言葉を残すようそのまま力尽きる様に倒れると、それを見たミスティーとシロは更にショックを受けた様な表情を浮かべ!…今生の別れの様な感じでマサツグを呼び!…ロディはロディでそんなマサツグにツッコミを入れると、不服そうな表情を浮かべる!…当然こんなやり取りを見せられてレイヴン及びオーディック達は戸惑い!…今から女王様に謁見出来る様な状態でなくなった事に!…一体如何すれば!?…と言った様子でオーディックが困惑して居ると、女王様の準備が出来たのか声が掛かる!…
「……女王様の準備が整いましたので謁見の間に…
…って、これは?…如何為さいましたか?…」
「ッ!…い、いやぁ…あはははは…
と、とにかくマサツグは無理そうだから別室に…
シロちゃんはマサツグに付いててあげて?…
で、俺達はそのまま女王様と謁見!…
集落であった事と神隠しの正体!…
後自分達が何故ここに来たのかを説明!…
いいな?…」
衛兵の一人が謁見の準備が出来たと声を掛けに来るのだが、その惨状を見るなり困惑し…その問い掛けに対してレイヴンは苦笑いをするしか無く!…マサツグを別室に休ませるよう結論を出すと、付き添いにシロを指定する!…それを聞いてシロはレイヴンに対して敬礼をすると、マサツグの頭を抱き起し!…レイヴンは続けて自分達の用件について話し出し!…オーディック達にちゃんと説明するよう促すと、オーディックは戸惑いながらも了承する!…
「わ!…分かっただ!…」
「よし!……そっちはそっちで頼みますよ?…
…さすがにそっちの用件までは知らないので
援護は出来ません!…」
「は、はい!…大丈夫です!…」
__…ブッスゥ!!…スッ…ガチャンッ!!…
ギイイィィ!!…
そうして自分達の準備を整えると、レイヴンはロディとミスティーに声を掛け!…その言葉を受けてミスティーは戸惑いながらも頷き、ロディは今だ不服そうな表情を見せつつ呼びに来た衛兵に合図を出すと、謁見の間への扉を開けさせては中へと入って行く!…この時当然置いて行かれたマサツグはシロに抱えられる形で放置されると、指示に有った通り別室へ通され…衛兵達の協力を得て担架で運ばれてはシロに看られ…マサツグはうなされるようベッドに横になると、ただ疲労困憊で倒れていた…
「……ごしゅじんさまぁ……」
「うぅ~ん……うぅ~ん……」
……さて、こうしてマサツグとシロ不在のまま女王様との二度目の謁見が始まり、その謁見の間内には武装したオーク達が玉座に向かい不格好ながらも傅き!…その先頭にレイヴン・ロディ・オーディックが同じ様に傅き、ミスティーだけが立った様子で待って居ると、そこへ女王様が姿を現す。その際女王様の表情をチラッとだけ確認すると、何か怒りを我慢しようとしている様子でその表情は険しく!…だが少し口角が上ずって居る様に見られ!…その様子にレイヴンとオーディックが頭の上に疑問符を浮かべて居ると、謁見が始まる!…
「……ではこれより!…女王様による謁見を始める!…
…陳情の有る者は述べよ!…」
「……では私から…
私はギルドマスター・ロディと申します!…
…お久しゅうございます…女王様?…」
__ッ!?………ふぅ~……スッ…
「……あれ?…」
秘書官のエルフが声を上げて謁見を始めると言うと、誰から用件を言うかを聞き始め…それを受けて先頭の四人がチラッとだけ目配せをし合うと、ロディがまず最初に名乗りを上げる!…その際改めて自己紹介をする様に女王様へ挨拶をすると、女王様はそのロディの視線や声…それらが自分に向けられた事で赤面するよう頬を赤らめ!…若干モジモジとしながらも落ち着くよう息を漏らすと、手を差し出す…まるでどうぞ…と言って居る様にも見て取れるその行動にレイヴンは疑問を持ち…自分達の時とは違うと言った様子でその成り行きを見て居ると、ロディは話を続ける。
「…今回私がここに来たのはとあるお願いを
する為にございます!…
そのお願いと言うのは他でも無い!…
ここに居るハーフリングスの姫君!…
ミスティアナ皇女と女王陛下との間に外交の件を
結んで頂きたく!…参上した次第にございます!…」
__スッ……ペコッ…ッ!…
「……ハーフリングスは長年鎖国をして居ました!…
だがそれも理由が有っての事!…その鎖国も解けた今!…
彼らはその新たなる一歩を踏み出す為に外交の門を
開き!…まず最初の相手にユグドラドを選ばれました!…
…勿論決して軽んじて居る等そう言った事では無く、
ただ単純に歩み寄りたい為!…
故のそのお時間を頂戴したく!…
こうして皇女自ら参上した次第に御座います!…」
先程までの仏頂面の何処へやら…女王様に対して傅きながら顔を上げると、真剣な眼差しで答え始め!…ミスティーの代わりに進行を務めるよう用件を女王様に話すと、同時にミスティーの紹介もする!…その際ミスティーもロディから紹介を預かると、女王様に対してスッと立っては少しだけ頭を下げてカテーシーで挨拶をし…その挨拶を受けて周りのエルフ達は思わずおぉ!…吐息を飲み!…女王様も会釈をするよう軽く頭を下げると、互いの間で認識をし合う。そうして二人の挨拶も済んだ所を確認してロディが再び話し出すと、本題と理由を話し!…更なる発展を目指す為にユグドラドを選んだと女王様に説明をし、色々と話し合いたい事が有るから皇女自ら出て来たと更に付け添えるよう説明をすると、女王様も納得した様子で頷く。
「…ッ!……なるほど…承りました!…」
__ッ!…ぱあぁ!!……ふぅ…
少し間を置きながらもミスティーとロディの用件をすんなり聞き入れた様子で、女王様はカテーシーをしているミスティーに対して優しく微笑み…了承したと端的に答えると、それを聞いたミスティーは目を若干見開いては明るい表情を見せる。まるでこうすんなり旨く行くとは思っても居なかった様子で…カテーシーをしている間もミスティーは若干ながら震えており、受け入れて貰えた事に安堵するよう一息吐いて見せていると、女王様から更なる返事が帰って来る。
「……ですが今の我々としても
今すぐにと言う訳にはいきません……
遥々ここまで来て貰って恐縮なのですが…
少しの間ここに滞在して貰う事に
なってしまいますが……宜しいでしょうか?…」
「ッ!………はい!…
元よりその覚悟でここに来ました!…
互いに発展!…及び友好関係を気付く為!…
構いません!…」
「……分かりました…
ではその手筈で…いいですね?…ルティナ?」
「ッ!…ハハァ!…
我らが女王陛下!…」
女王様からの返事と言うのはやはり今ユグドラドが抱えている問題についてで、女王自身は受けると返事をするのだが!…しかし直ぐには出来ないと…深い事情を抱えている様子で事を伝えては時間が掛かると言い、その時間について本人に大丈夫かどうかの確認をすると、ミスティーもその質問に対して頷き返事をする!…元よりその覚悟!…と、決意に満ちた表情でハッキリと答えては女王様に視線を合わせ!…その視線に女王様も決意を受け取ったのか…納得した様子で返事をしては笑みを浮かべ、秘書官のエルフを呼んで手筈を進める様に指示を出すと、秘書官はいつもの様に畏まって返事をする。…こうしてロディとミスティーの方の用件は済んだのか、満足した様子で二人を互いに笑みを交わし!…次に女王様はレイヴン達に声を掛けると、そのここまで来た経緯についての説明を求める。
「……では次に貴方方…
先に電話である程度用件はお聞きしましたが…
詳しい事まではさっぱり…なので改めて説明を求めます…
…電話で聞いた内容だと…
同盟を結んでいるオーク族の集落で、我々を悩ませていた
事件を解決して下さったとか?…」
__ドヨッ!?…ざわざわ!…ざわざわ!…
「…はい!…仰る通りに御座います!…女王陛下!…
我々もそのご報告がしたくここに参上した次第で…
その証人に族長であるオーディック…
並びにオーク族の者達をここに呼んだ次第です…」
女王様がレイヴンに声を掛けると、改めて電話の様な物で聞いた話を持ち出し…その内容に神隠しの謎を解決したと…詳しい話を求めるようレイヴンに優しく声を掛けると、その女王様の言葉にエルフの衛兵達!…及び騎士達は戸惑いの声を上げる!…そんな騒めきの声が広がっている中…レイヴンも肯定するようハッキリと成し遂げたと返事をすると、オーディックとオーク達を紹介し!…その際レイヴンの呼び掛けに答えるよう、オーク達は傅いたまままるでレイヴンが率いて居る様に声を上げると、その様子を目にしたエルフ達は更に戸惑いの声を上げる!…
__ッ!…オオゥ!!!…ドヨ!?…
「バ、馬鹿な!?…
あの件は我々が一任して居た筈!?…
それも外に漏らす様な事等していない!!…
なのに如何して!?…
…貴様!!…嘘ではないだろうな!?…
もし今の言葉が嘘だと言うのなら!!…」
「……悪いが嘘ではねぇだでよ!…」
「ッ!?…」
オーク達のまるで武士の様な掛け声にエルフ達が戸惑って居ると、恐らく副隊長らしきあの左目隠れショートエルフが慌て出し!…隊長と思われる右目隠れロングエルフも驚いた様子を見せて居るのだが、この時言う程驚いて居る様には見られず!…とにかく自分達の仕事を奪われたとばかりにショートが有り得ない!…と口にして居ると、レイヴンに食って掛かろうとするのだが…それを阻止するようオーディックがその巨体を立たせて見せると、貫禄の在る声で逆に否定をする!…この時やはりオーディックの言葉は田舎訛りが入って居るのだが、その存在は大きく!…その副隊長のエルフも思わずたじろいだ様子で後ろに下がると、オーディックは女王様の方へ振り向くなり挨拶をする!…
「……お久しゅうございますだ!…女王陛下…
…彼此何年振りだでしょうか?…」
「……そうですね?…貴方が族長を襲名して…
…そこからは……私の記憶が正しければ…
約50年振りでしょうか?…」
「ッ!?…ご、ごじゅ!?……オーディック!?…
アンタ今幾つなんだ!?…」
「ッ!…え?…オラだでか?…オラで……あぁ~…
百を超えてから数えてないだで…オラもよう分からん…」
オーディックなりに丁寧な言葉で挨拶をすると、女王様にお辞儀をし…久しぶりの再会なのか思わず何年振りなのかと女王様に質問をすると、その言葉に女王様も悩み出す…この時一つ一つを確認して行くよう女王様は色々思い出すと、自分の分かる範囲で約五十年ぶりと答え…その答えを聞いてレイヴンがオーディックの今の年齢について疑問を持ち!…戸惑った様子でオーディックに質問をすると、オーディックは100以降は数えて居ないと苦笑いをする…確かにこのゲームに出て来るオーク族は長命なのだが、オーディックは更に群を抜いて何か可笑しく!…既に100を超えて居るにも関わらずあの馬鹿力と!…改めて滅茶苦茶なオーディックのスペックにレイヴンが一人驚いて居ると、オーディックはそんなレイヴンに変わって話を続ける!…
「……こん人らが言うにはその神隠しの正体は
[すらいむ]とか言う奴で…
それを退治した途端確かに被害は無くなった!…
こん人らが来た際も被害に遭いそうだったのを
未然に防いで!…事件解決までしてくれただ!…
その一連の行動に関してはオラ自身が見てるし!…
助けて下さった事に関してはここに居る皆が
証人だ!!…」
__オウ!!!…
「こん人は信用出来る!…
オラ達はそう感じてるだ!!!…
……でだ、そのエルフの人さ一緒に捕まってたけど…
よぉく見といた方がいい…」
今回の神隠しの犯人にオーディックはスライムの存在を上げると、エルフ達はこれまた戸惑い!…盲点だった!と言った反応を見せると同時に、ある疑問を持ち出す…それはレイヴンのスライム講座にも有ったよう人を攫う理由についての物なのだが、オーディックはその理由については一切触れず!…自分のペースで話を進めるとレイヴン達が解決してくれたと証言し!…その際自分だけでは無いと言った様子で後方に整列するオーク達にも声を掛けると、それに答えるようこれまた一斉に返事をする!…そうしてオーク達はマサツグやレイヴンの事を信頼して居ると言うと、ここから自分達の本題とばかりにある事を話し!…その話に捕まっていたエルフ達の事を上げ出し、その話の内容に謁見の間内に居るエルフ達が困惑して居ると、代弁をするよう女王様が問い掛ける…
「…ッ?…と、言いますと?…」
「…オラ達がこぞってここに来たのは別にある!…
オラ達はオラ達の家族を襲った奴が許せない!……
こん人が言うにはその神隠しさ起こした奴は
ユグドラドに恨みを持っていて!…
ここを襲おうとしているらしいだ!!!…」
__ドヨッ!?!?!?…
「捕まっとったエルフの人さそれは酷ぇ目さ
あった様だで!!……何でも薬?…
で言う事を聞かそうとしていたらしいだで!…」
「す、すみませんが一体如何言う!?…
ここが襲られるとは!?…
それにその薬と言うのも…」
女王様は若干話が見えないと言った様子で首を傾げつつ質問をすると、オーディックは若干怒りを積もらせつつ話し!…そこで話し出したのがここに来た本来の目的で有り!…それを語る上で同胞が襲られた事に対して怒気を滲ませると、ユグドラドが襲われる事を示唆する!…その際自分達はその犯人がここに来ると聞いたからやって来たと話すと、やり返しをしたい!…と息巻いた様子で続けて語り!…当然そんな話を聞いて女王様ならびに他のエルフ達は困惑し!…一体如何言う事か!?と騒ぎ出すが、オーディックは相変わらず自分のペースで話を進める!…そうして先程の話に戻った様子でエルフの状態について語り出すと、当然話について行けない女王様は待ったを掛け!…一から説明するようオーディックに求めると、ここでレイヴンが助け舟を出す!…
「あはははは…ス、スイマセン…
まだ襲われる事が確定では無いのですが…」
「ッ!…だとすると何か?…
貴様達はそんな嘘を言う為にここまで!…」
「……いえ?…残念ながら嘘ではありません!…
ただ襲われる可能性が高いと話して居るのです!!…」
「ッ!?…なっ!?…」
女王様とオーディックの話に割って入るよう…レイヴンが苦笑いしながら訂正を入れると、そのレイヴンの言葉にショートが噛み付き!…続け様にレイヴンへ怒りをぶつけるよう!…そのまま押し切るつもりか再度詰め寄ろうとすると、レイヴンはそのショートの言葉に対して強めの否定を口にする!…その際更に訂正するよう言葉を口にすると、あくまでも可能性と言い!…だがその可能性も高い事を示唆すると、自身のアイテムポーチよりあの洞窟で見つけた日記を取り出し!…否定をされた事でショートも驚き足を止めて居ると、レイヴンはその日記をショートに手渡す!…
__ガサガサッ!…スッ!…
「ッ!…こ、これは?…」
「我々が言う理由!…
その理由がここに書かれて有ります!…
恐らくこの日記の者は禁術に触れた事で
この国を追放された者!…
その恨み言がその日記に書かれて有ります!…
…ご確認を!…」
「ッ!…ッ~~……
…ッ!?…じょ、女王様!!…」
突如古ぼけた日記を差し出された事でショートは戸惑うのだが、レイヴンは構わずその日記を突き出し!…読む様に強要するよう!…自分達がそう言い切る理由!…集まった理由がそこに書かれて有ると説明し、確認をするようショートに言うと、ショートは渋々受け取るなりその日記を開き出す。その際面倒なと言った表情を隠す事無く見せるのだが、徐々にその内容を確認すると、青褪め出し!…確認出来た所で女王様の元に持って行き、その内容を確認させると、女王様もその内容を見るなり戸惑いと困惑に満ちた表情を見せるのであった!…




