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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
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-第二章八十九節 常人離れのロディとフィアナの回想とエルフ達の様子-



ハーフリングスのギルドの初日…まさかの国民性からなる混み具合でギルドに入れず困惑するも、何とかルンの手助けを得て裏口から入れて貰い…そのギルドの裏通路にて、改めてルンに詳しい内容を聞かれつつギルドのフロアへ向かい歩いて居ると、その道中背後より何者かの視線を浴びる事になるのだが…この時のマサツグ達は何も気付かず!…ただルンの問い掛けに対してギルドの現状に驚きつつも質問に答えていた。


__ワイワイガヤガヤ!…


「…ホールの方が賑やかですねぇ!…

まぁ私は先程まで掃除をして居たので

気付かなかったのですが…

それよりもギルドに何か御用でしょうか?

クエストだと今の状態だと難しそうですが?…」


「ッ!…いやいや!…

用件はクエストじゃなくて、ギルマスになんだが…」


「あら、私に何か御用?」


__ッ!?…ババッ!!…


ホールの方から聞こえて来る賑わいの声にルンも今気づいたと言った様子で口にすると、クエストの紹介は難しいとマサツグの方に振り返りながら話し出し…マサツグはそのルンの問い掛けに対して、苦笑いしつつも首を左右に振り用件はロディに有ると返事をすると、そのマサツグ達の背後より巨大な黒い影が迫って来る!…その黒い影はオネェ口調でマサツグに返事をすると、一気にマサツグ達を戸惑わせ!…声を掛けて来た限り一人しかいないのだが、否応なしにマサツグ達が警戒した様子で自身の背後を確認すると、そこにはやはりロディが仁王立ちして居た。


「んぃい!…いつの間に!!…」


「え?…いつの間にって?…

さっきから貴方達の後ろに居たわよ?…

まぁちょっと驚かそうと思って気配を隠しては居たけど…

と言うよりも駄目じゃなぁい!!…

マサツグちゃん!!…レイヴンちゃん!!…

ちゃんと背後にも気を付けないとぉ~!!…

そんなんじゃ女王様も皇女様も攫われちゃうわよ!?…」


「いや、アンタの隠密スキルがチートなんだよ!…」


「ッ!?…

や…やはり冒険者と言うのは底が知れんな!!…

凄いものだ!…またしても我々に気配を

気取られる事無く現れるとは!!…

…もはや古より存在する獣が如く!…」


当然背後にロディが居た訳なのでマサツグ達は跳び退く様に驚き!…ロディはロディでキョトンとした表情を浮かべてはそんなマサツグ達の様子を見下ろす。この時マサツグが驚いた様子でロディに声を掛けると、ロディは不思議そうにずっと後ろに居たと答え…その際何故かポージングを決め、更にオマケのウィンクもヴワチコーン!!として見せると、突如としてマサツグとレイヴンに注意をする!…その注意と言うのも辺りに対して警戒をして無いと言う言葉であり、例えとしてフィアナとミスティーが既に誘拐されていると二人に話すと、その言葉にレイヴンがツッコミを入れる!…ギルドに居て誘拐されるとは到底考えられないのだが、フィアナとミスティーは話等そっちのけで驚いて居り!…ただロディを見詰めてマジマジと観察し!…改めてただ者では無い!と言った様子で口にして居ると、そのフィアナの言葉にロディが珍しくツッコミを入れる。


「ッ!?…ちょ、ちょっと女王様!?…

人を化け物の様に見ないで頂戴!!

これでもれっきとした人間(ヒューマン)よ!!」


{……ある意味化け物で間違っては…}×2


「ッ!!…そこ!!何か失礼な事考えなかった?…」


__ッ!?…ブンブンブンブンブンブン!!!…


もはや人として見て居ない様なフィアナの言葉に珍しくショックを受け、ロディがフィアナにツッコミを入れて居ると、マサツグと同じ人間(ヒューマン)だと答える!しかしその身体能力はゆうにマサツグよりも遥かに超えており!…マサツグ自身これが自分と一緒?…と疑問を持ってしまうと、フィアナの言葉を肯定しようとするのだが…そんなマサツグ達の心の声を読み取ってかロディが急にマサツグ達の方へ振り返ると、更にツッコミを入れる!…そしてロディに指摘を受けた二人はと言うと、突如指摘された事に驚いては慌てて首を左右に振り!…全力で否定をして見せると、話を無理やり戻そうとここに来た目的を話し出す。


「い!…いやいや!…

そんな事思ってる訳ないじゃないっスかぁ~!…

ヤダなぁもう~!!…ッ!…

ってかそんな事よりも話が有るってフィアナが…」


「ッ!…話し?…何の話?…」


「ッ!…いや実はな?…

つい先日エルフの国より使いの者が来たのだが?…

そ奴らが妙な事を言って居って…

何でもまずそ奴らがここに来たのは…

()()()()()()()()()()()と言う話を聞き付けたとかで…」


身振り手振りで誤魔化しつつも無理やり話を捻じ曲げ!…フィアナから話が有ると注意をそちらに向けると、ロディもマサツグの誘導に釣られるよう今度はフィアナの方へ振り向く。するとフィアナも思い出した様子でハッと目を見開くと、その話をしに来るきっかけとなった話をロディに話し出し…その際エルフ達が来た理由をギルドが出来たからと話すと、その話に反応するようロディも慌てた様子で話を切っては、エルフ達の魂胆を読んだ様にその場で理解した表情を見せる。


「ッ!?…ちょっと待って!…エルフの国が?…

…なるほど?…確かにここだと話し難いわね!…

良いわ!…部屋に案内するから付いて来て!」


「え?…あぁ……って、ルンは?…」


「えッ?…いえ…

私が居ても仕方が無いと思いますし…

…と言うよりも私はあくまでも

ただのギルドの一職員ですし、重要な話を

聞ける様なご身分でも有りません!…

…それに今はあのモフモフを如何にかしないと!……」


まるで良くない事が起きようとして居るのか、ロディは若干慌てた表情を見せており!…ここで話すのは不味いと判断すると、一旦はマサツグ達を自身の部屋へと案内する!…そしてそれとは別にルンがホールの方へと向かい出すと、マサツグは思わず引き留める様に声を掛けるのだが…ルンは自分の仕事が有ると言ってはマサツグの誘いを断り!…今はホールの獣人達の相手をしないいけないと答えて居ると、遂にキャパが超えたのかホールからは助けを求める声が聞こえて来る!…


__Help me~~~~~!!!…ワイワイガヤガヤ!…


「……じゃあ、仕方ないか……

久しぶりに会ったのにな…」


「いえいえ…

その気持ちだけで十分ですよ♪

それでは!」


「あぁ、また!」


そうしてその声を聞いてマサツグもあっ…と言った様子で納得すると、それ以上引き留めると言った事をせずルンを見送り!…マサツグ達はそのまま二階へ…ロディの案内で会議室に連れて来られると、空いている席へと座り出す。その際頭の中でルンが残して行った言葉…{重要な話を聞ける様なご身分でも有りません!…}と言う言葉が如何にも気になり…いざ自分達も改めてそう言う身分じゃないと言う事に気がついて、マサツグは気にした様子で質問をする…


「……あのぉ…席に座っておいて何だけど…

俺達も席を外した方が良いのでは?…

俺達も言わばただの一介の冒険者な訳だし…」


「……ッ?…何を言っておる?…

マサツグには同席して貰わねば困るぞ?…」


「ッ!…え?…」


「…と言うよりもこの話は遅かれ早かれ!…

マサツグちゃん達に任せる事になると思うから

一緒なのよ!…寧ろ一緒に居て話を聞いて

貰った方が説明が省ける分楽!…」


「ッ!…そ、そうなのか…

…てかこの話にはもう強制参加なのね?…」


自分はただの冒険者!…政治家でもギルドの人間でも…ましてや王族でも無い!…その点を踏まえて聞かない方が良いのでは?とロディやフィアナに問い掛けるのだが…その問い掛けをした途端、フィアナはキョトンとした表情でマサツグを見詰めては居て貰わねば困ると言い!…その返事を聞いてマサツグは戸惑い、一体如何言う事かと言った具合に考えて居ると、ロディはフィアナの考えを汲んだ様子でその理由を話す。その理由と言うのも簡単で…ハーフリングスからの使者として扱う算段なのか、マサツグに最初から拒否権は無い様に説明し!…マサツグもその事を聞いて理解したのか…返事をした後直ぐに面倒臭そうな表情で零すと、ロディは笑いながら話を始めようとする。


「ふふふ!…そんな顔しても無駄よ!

じゃあ…さっきの話の続きを話して頂戴!」


「ッ!…うむ!…では話の続きを…

つい先日エルフの国から使いの者が来たのだ。

来た目的は先も言った通り!…

我が国にギルドを開設した事について!…

そこで使者の奴らは如何にも気になる事を

言って居った…」


マサツグの嫌そうな表情にロディとフィアナは笑いつつ…レイヴンとミスティーも釣られる様に苦笑いをして居ると、ロディはフィアナに話を振り出す。そしてその話の振りを貰った事でフィアナが詳しい話をし始めるのだが…マサツグとレイヴンとロディの目の前にはまるでイベントが始まったかの様にその時の話の回想シーンが始まり!…玉座に座って居るフィアナと、何処かで見覚えの有る目隠れエルフの二人がフィアナに傅いて居るシーンが、その目の前の回想に映って居た。そうして話の再現がされ始めるのだが…


{……良くぞ参られた!!エルフの者よ!!…

ここまでの長旅ご苦労!…して、用件とは?…}


〈はい…

この度このポップリングスでギルドを建てられたと聞き…

その祝辞と()()()を女王様より預かり届けに来た次第で

御座います…〉


{ッ!…ほう?…祝辞と注意点……とは?…}


まずはフィアナがその使いのエルフ達に対して労りの言葉を掛けるのだが、何故かそのエルフ達は傅いて居るにも関わらず何処か礼節が感じられない…妙に軽く見て居ると言うか何と言うか…とにかくいつでも動けるよう若干腰を浮かす様な…そんな不自然さを覚える体勢でフィアナの言葉に感謝をして居ると、使いのエルフの片割れが女王からの伝言が有ると話し出す。その際気になる事に注意点が有ると言う言葉を口にすると、フィアナもピクっと反応した様子を見せては座り直し!…その言葉の意味を確かめる様に表情を変え!…エルフへ若干威圧的に返事をすると、そのエルフは怯む事無く続けて返す。


〈まぁまずは祝辞を…

…ギルド設置の件…誠におめでとう御座います!…

これでこの国が益々の繁栄が成されます様、

心よりお祈り申しあげます。

……さて、次に注意点で御座いますが…

我々が先にギルドを設置したのはご存知でしょうか?…〉


{ッ!…ん?…あぁ…

確かにこのマーオーシャン連合国において真っ先に

ギルドを設置したのは…

他でもないお主達のユグドラドが初めてだな?…

確か今は亡き王の強い意向で設置されたとか?…}


〈そうです……では同時に…

その設置した際に有るある事件が

起きたのはご存知でしょうか?…〉


{ッ!?…事件と!…

…いや、残念だが余の所には届いては居らんな?…}


フィアナが玉座から見下ろす中、簡単な祝辞を口にするとエルフ達は深々と頭を下げ出し…その際奇妙な傅き方も止めると、やっと真面な一礼をして見せる。この時衛兵長もそんなエルフ達の態度が気になって居たのか、ジッと睨んでは視線を逸らさず!…その内ショートのエルフも気付いた様子でチラッと確認するが、直ぐに気にしないよう視線を戻す…そしてそんな衛兵長の事など御構い無しに!…続いて先程言っていた注意点についてそのロングのエルフが話し出すと、まずはユグドラドにギルドが設置されてある事を知ってるかと尋ね!…その問い掛けに対してフィアナは戸惑い、何故それを?…と言った様子で返事をすると、そのロングのエルフは続けて話す。


〈……私共としても身内の恥を晒すのは

如何かと思いますが…

敢えてこの国を思い言葉にさせて貰います!…

実はそのギルドを設置してから誘拐が多発しており!…

その内の一人に我が王国の姫!…

エルヴンフォードも姿を消しました!!…〉


__どよっ!?!?…


{な!…何と!!…}


そのロングのエルフが表情を曇らせながらも話し出したのは事件も事件!…[誘拐]と言う言葉であり!…ギルドを設置してから多発したとフィアナに説明をすると、当然その説明に謁見の間内は騒然とする!…そしてそんな誘拐をされたであろう被害者の中に自国の姫も含まれて居る事を暴露すると、更にどよめき!…フィアナもまさか!?…と言った表情で固まって居ると、ロングのエルフからの説明は更に続く!…


〈我々の方でも懸命に捜索をして居るのですが

今だ行方不明!…

遂に姫が誘拐されてから十五年の歳月が経ちました!…

我々はまだ捜索を諦める事は有りませんがもし!…

これと同様の事件がこの国でも起きた場合は

ご注意ください!!…幾ら冒険者と言えども

元を正せば帰る国を持たぬ流浪の者……〉


{ま!…待て!!…

そなた達はその姫の誘拐犯は冒険者達だと

疑っておるのか!?…

…確かに腕の立つ者は沢山居れど!…

幾ら何でも一国の姫を誘拐する様な者は!!…}


〈…フッ!…これが一国の王の器だと言うのか!…

底が知れるな!…〉


{ッ!…今何と?…}


ロングのエルフが続けて語り出したのはその姫様が未だ見つかって居ないと言う事で…捜査から十五年!…未だ諦めていないと鉄の意思を見せると同時に、もし誘拐事件があったら疑えと言う極端な忠告で有り!…その忠告を受けてフィアナが再度確認するよう慌てて声を掛けると、俄かには信じられないと言った様子で指摘する。それはマサツグ達の様な冒険者達が居ると言う事を理解して居る上での発言で…別にエルフ達の捜査が間違って居ると言った事を言いたい訳では無いのだが!…ショートのエルフはその言葉を聞くなり途端に機嫌を悪くしてフィアナに悪態を吐き!…悪態を吐かれた事でフィアナもピクっと反応し!…そのショートのエルフに対して圧を掛け出すと、そのショートのエルフも負けじと立ち上っては反論する!…


__スッ!…


〈こう言っては何ですが!…私達エルフと!…

貴方達ハーフリングスとでは文明の差があり過ぎる!!…

故に!!…その根拠もちゃんとこちらでは

控えて有るのです!!…

…我々の調査では冒険者の者に手を引かれ姿を

消す姫様の目撃例が出ている!…

それにその足跡も見つかっており!…

現在その冒険者は行方不明になって居る!!…〉


〈……アルス、落ち着け!…陛下の御前だぞ!…〉


〈…恐らくは姫を誘拐しどこぞの下賤な輩に

渡そうとした際!…

口封じに殺された可能性が高いと考えられる!…

そもそも!…

何故用もないギルドに何故姫の足跡が有るのか!?…

これはもう確定的明らか!!…

その冒険者が誘拐犯に違いない!!〉


一応ショートのエルフは相手が自分より立場が上と言う事で口調を落ち着かせようとして居るのだが、やはり抑え切れない様子で怒気が混じっており!…その際軽くハーフリングスを馬鹿にする様に!…自国と比べて文明が発達して居ない事を挙げ出すと、今度はその冒険者が誘拐犯である根拠を口にする!…目撃証言に足跡…そして誘拐をしたであろう冒険者のその後と、色々と興奮した様子で語るのだが!…それを良しとしないのがロングのエルフで有り、ショートのエルフの名前を落ち着くよう呼んで諫めようとするのだが、そのアルスは止まらず!…一方的にその冒険者が誘拐の犯人だと口にして居ると、フィアナが一連の話を聞いた所で疑問を持ち出す。


{……なるほどな?…

だがそれでも早急に聞こえるな?…}


〈ッ!?…何ィ!…〉


{確かにそなた達の言う通り!…

その冒険者が怪しいであろう…

しかしその姫の手を引いてギルドに

消えて行った冒険者とやらは…

本当に姫を誘拐したのだろうか?…

仮にそうだとしても理由は?…

ただ売り飛ばすにしてもリスクが大き過ぎる!…

それに姫を狙わなくともエルフは皆美形!…

それこそ手ごろな所で誘拐を企てそうなものだが?…

…と言うより…身も知らぬ者にウカウカと付いて行く

その姫も些か迂闊と思うが?…}


〈……アルス!…いい加減にしろ!…

ここへは祝辞で来て居るのだ!!…弁えろ!!…〉


一連の話を聞く限りだと確かにその冒険者が誘拐犯だと思えるのだが、フィアナは如何にも気になる事が有るのかアルスに異議を申し立て…そのフィアナの異議の声にアルスはあからさまに敵意を見せ!…カッとした表情でフィアナを睨むが、フィアナは動じる事無く自身の考えを口にする。この時フィアナが疑問に思った点は多数あるのか、まずはその目撃証言から見間違いかもしれないと言う点を上げると、続いてリスクの話を持ち出し!…狙うにしても姫は狙わない!と、まるで自身が誘拐犯になった時の様な口調で話しては、最後にその姫様の不用心さを指摘する!…そうしてそれらの話を聞いた所でアルスが更に苦虫を噛んだ様な表情を見せて居ると、ロングのエルフが落ち着く様に再度声を掛けるのだが!…アルスはそのフィアナの言葉に逆上し!…更に興奮した様子で声を荒げると、今度はハーフリングス全体を馬鹿にする!…


〈ッ!?…何を悠長な!!……クッ!!…

その様な甘い考えだから家臣に裏切られ国を

乗っ取られそうになるのだ!…

おまけにギルドなるモノに頼る等!!…

その程までにこの国の兵士は貧弱なのか!!…

まるで何も学習していないな!!…〉


{ッ!…貴様ぁ!…一度ならず二度も抜かしたなぁ!…

同盟国とて我が愛するモノを馬鹿にするのならば

容赦はせんぞ!!…何なら今ここで一戦交えても!!…}


〈ッ!!!…いい加減にしろ!!!

アルス・レオ・ダンディエル!!!〉


__ギンッ!!!…ッ!?…


アルスが口にしたのはゲスデウスの話…それも自分達で解決出来なかったと馬鹿にするよう声を荒げると、ギルド設置についても愚弄するよう発言し!…更には衛兵達を無能呼ばわりし始め!…総じて過去から何も学んでいないと堂々宣戦布告するよう言葉を口にすると、さすがのフィアナも怒りを露わにする!…その際衛兵長も我慢ならない様子で剣に手を掛けてはフィアナの合図を待ち出し!…フィアナはフィアナでその意図を汲んでか、一戦交える気がある事を口にすると、次の瞬間謁見の間内に響かん勢いでロングのエルフが声を荒げる!…当然そんな声の荒げようを見せたロングのエルフに!…自ずと視線が集まると誰もが驚いた様子で見詰めるのだが、ロングのエルフは徐にスッと立ち上がり!…アルスに対して怒りを露わにすると、突如そのアルスの頬を引っ叩く!…


__スッ…パアァン!!!…ッ!?…


〈先程から聞いて居れば!!…貴様は何様だ!!!

ここにおられる方を誰だと思って居る!!!…

この方はこのハーフリングスを支える為に

身を粉にしておられる方なのだぞ!?…

それを貴様は!!…〉


ロングのエルフがアルスの頬を平手打ち!…その一撃は大きかったのかアルスが大きく仰け反ると、漸く冷静さを取り戻す!…その際ロングのエルフの顔を見詰めて若干怯えた表情を見せており、その二人の様子にフィアナ達が思わず驚き固まって居ると、フィアナ達を置いてけぼりにして説教が始まる!…相手を馬鹿にする等言語道断!…と言った怒り様を見せてはフィアナをフォローし!…その態度についても礼儀知らずと怒気を露にすると、アルスを一蹴する!…


〈頭が高いにも程が有る!!!…弁えろ!!!〉


〈ッ!?…ッ!……〉


〈……貴様の様な礼儀知らずな部下を

持った覚えはない!…失せろ!!…

…それが出来なければ!…せめてもう口を開くな!…〉


__……コクリッ…


そうして平手打ちを受けたアルスも黙ってその説教を聞き続けており…反省した様子で俯き出すと、遂には何も喋らなくなる…そんなアルスの反応を見てかロングのエルフも徐々に落ち着きを取り戻すと、最後に文句の一言を言い!…その言葉に返事をするようアルスが小さく頷くと、ロングのエルフはスッと見限った様に振り返ってはフィアナへ傅く!…


__カッ!…スッ…


〈…私の部下が大変申し訳ない事を!!…

私の監督が行き届いて居ないばかりに!!…

何卒怒りをお納めください!…

この様な事が無いよう私が一から教育しますので!!…

如何か!!……〉


「ッ!?……ッ…」


自分達に非が有ると言った様子でロングのエルフが傅くと、自分の部下の失態を自分のせいだと謝罪し!…地面に頭を擦り付けん勢いで前のめりになり始めると、遂には土下座になる!…そんなロングのエルフの謝罪に衛兵長は困惑した反応を見せるのだが、今だその手は剣の柄を触っており!…一体如何したらと言った様子でフィアナに視線を送り、フィアナもその視線を感じ取った様子で一息吐くと、争いを止める様に自分達の非を認める。


{……ふぅ……いや、余も大人げなかった!…

そ奴に馬鹿にされたからとエルフの国の技術を

馬鹿にする様な発言…

上に立つ者としての態度も悪かった!…

此方からもお詫びをさせて貰う…

すまなかった!…

…罰則はこちらからは何も無い…ただ……}


__スッ…ピッ!…ッ!…


{その方…確かアルスと言ったな?……}


__…ッ……


自分達の非を認めると同時にエルフ達へ謝罪し、お咎めも無しとした所でその一触即発の現場を抑えるのだが…ただ一つ引っ掛かりが残っている様子でフィアナがアルスに視線を向けると、徐に立ち上って見せる!…その際自身の持っていた短杖をアルスに突き付けると、名前を確認し始め!…その確認対してもフュリアスは無言を貫いて居り、気不味そうにフィアナから視線を逸らして居ると、フィアナはそんなアルスにこう言葉を掛け出す…


{……確かに余は皆が慕う程賢き者でも

なければ武勇がある訳でもない…}


__ッ!…スッ…


{それどころか皆の力が無ければ何も出来ぬお飾り…

さっき言われた通り部下にも足をすくわれる程の

大馬鹿と来た!…そなたに馬鹿にされても仕方は無い!…

…だが?…}


フィアナは何を思ったのか自分を卑下する様に言葉を並べると、徐にアルスの元へ向かい歩き出し…当然そんなフィアナの様子にアルスも戸惑った様子で振り向き!…エルフ達を含む全員が驚いた反応でそのフィアナの行動に目を向けて居ると、アルスは何故かフィアナから視線を逸らす事が出来なくなる…そして近付いて来るフィアナに釘付けになって居る一方で、フィアナは先程までのアルスの言葉を肯定するよう更に自分の事を卑下し続け…苦笑いをしながらアルスの前に立って見せ!…そしてその突き付けていた杖もスッと下ろして見せると、途端にその表情を変えては怒りを露わにして見せる!…


{余が馬鹿にされる事はまだ良い!…

悔しいがそれは事実であるからな!……

…だがな!!……余が命を掛けて護っておる!!…

余が愛するこの国を支える!…我が民の事を!!…

愚弄する事だけは絶対に許せん!!!}


__ガッ!!!…ガアアアァァァァァ!!!…

ッ!?…ビクゥ!!!…


{もしこれ以上余の民を愚弄するのであれば

それ相応の覚悟をしておけよ小娘!!!…

余は民の事を馬鹿にされると無性に腹が立つのでな!!…

何を仕出かすか分からんぞ!?…よいな!!!!}


__ガアアアァァァァァ!!!……


自分の事は馬鹿にされても構わないと肩を震わせながら話し出すと、スッとアルスに向かい腕を伸ばし!…そしてマサツグの影響か!…徐に胸倉をガッ!…掴んで見せると、そのまま自分の顔の近くまで引き寄せ!…改めて自分の国の民を馬鹿にした!と怒りを露わにすると、お得意の咆哮をゼロ距離で浴びせ出す!…これにはさすがのアルスもビビったのかビクッとその身を縮み上がらせると、その様子にロングのエルフも驚きを隠せず!…そんなエルフ達の事など御構い無しに!…更にフィアナが怒りをぶちまけると、最後はアルスを投げる様に手放す!…その余りの迫力がある表情に気圧されたのか、その後のアルスは傅いたまま動かず!…フィアナも取り敢えずスッとしたのか、大きく鼻で息をすると、ここで漸くフィアナの回想が終わる…


「……てな話が有った訳なのだが…

…って、如何した?…」


__ふぅ~~~!……


「……あの子達…ある意味で凄いわね!…

さすがの私も頭が痛くなって来た!…

…はあぁ~~~…」


そうして一連の回想をフィアナからの問い掛けとして聞いたマサツグ達なのだが…その回想を見てマサツグ達の中に残って居た物はと言うと、単純に怒りだけで有り!…マサツグとレイヴンが大きく息を吐き出し…自身を抑えようとして居ると、ロディは頭を抱えてはその場で悩み項垂れる…そうして予想して居た通りと言った様子で呟くと、マサツグ達と同じ様に息を吐き出し!…フィアナの問い掛けに対して如何答えたものかと考えて居ると、まずはマサツグが確認をする。


「……因みに誘拐の事実は?…」


「……如何でしょう?…

確かにギルドを開いた時エルフの

出入りは凄かったけど…

その中に人攫いが居たとは思えないし…

何なら姫様が来た事が有ったっけ?…

って言いたいし!…

……でも確かに来た履歴は有るのよね?…

それも気になる形で?…」


「ッ!…気になる形?…」


マサツグが誘拐の事実確認をすると、ロディも分からないと言った様子で天を仰ぎ…その際ギルド設置時の話をし始めると、まず人攫いはギルドに入って来れないと言った様子で返事をする。この時ロディもエルフの姫様を見た事が無いのか、居たかどうかすら覚えていないとマサツグに話し!…だがそれでも履歴と気になる事が有ると口にすると、そのロディの話にマサツグとレイヴンが食い付くのであった。



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