-第二章八十四節 謎の報復と意外な趣味と獣人国への帰路-
ヴェノムコカトリスの首を落とした事で戦闘フィールドのバリアが解け、同時にユニークモンスターが討伐されたアナウンスが流れると、徐々に森の中の様子も元の静けさを取り戻す…そして首を落とされたヴェノムコカトリスも光に包まれ始めると、アイテムをドロップし…シロはそんなアイテムドロップの様子をマジマジ見詰め、まるで何かに期待した様子で目を輝かせながらしゃがんで待って居ると、その間にマサツグはレイヴンの元へと歩いて無事を確認する。
__ピンポンパンポォ~ン♪…
[只今ユニークモンスターの討伐が確認されました!
これによりその地域のモンスターエンカウント率を
一時的に上昇させ、イベント終了後に元の状態値に
戻す作業に入ります。もしかするとBOSS級の
モンスターがスポーンする場合が有るかもしれませんが、
これはバグ等ではなく仕様の為、ご心配なく
お楽しみくださいませ!]
「……今サラッととんでもないアナウンスが流れた様な?…
…まぁそれよりも…レイヴン無事か?…ッ!?…」
「……ッ!…よう…おつかれさ……」
「シロ今ならレイヴンの顔を舐め回しても良いぞ!!!
遠慮なくやれえぇ!!!」
__ッ!!…バッ!!!…ガバァ!!!…
流れるアナウンスに衝撃を覚えるとツッコミを入れつつ…とにかくレイヴンの元に向かい歩いて居ると、マサツグはある光景を目にする。それはエルメダと言う美女に膝枕をして貰っているレイヴンの様子で!…その光景を目にしてはマサツグは目を見開き!…レイヴンはただマサツグの声だけで反応するよう返事をして居ると、マサツグは何を思ったのか突如シロを呼んで嗾ける様に指示をする!…そしてその指示に対してシロもピクっと反応すると、その場から一気に駆け出しては何の疑いを持つ事なく!…レイヴンへと襲い掛かり、言われた通りにご機嫌で顔を舐め回し始めると、レイヴンが悲鳴を上げる!…
__ベ~ロベロベロベロ!!…ブンブンブンブン!!…
「のわああああぁぁぁぁ!!!!…
な、何で!?…どうして!?…」
「俺達が苦労してあの化け鶏と戦ってたってのに
この野郎!!…
こんな綺麗所を侍らせやがって!!!…許せん!!!」
「な、何の事だあああぁぁぁぁ!!!…」
__ッ!…ぽっ!…ッ~~~~…
シロはレイヴンの顔を舐める際、上機嫌で尻尾を振っており!…レイヴンはレイヴンで何故こうなったのか理解出来ずに居ると、酷く困惑した様子で理由をマサツグに尋ねる!…この時今だレイヴンはTP不足で思う様に動けず!…シロに対して抵抗の出来ないまま舐められ続け、その様子にエルメダとテレアが戸惑い出す!…そしてそのレイヴンの問い掛けに対してマサツグは恨めしいとばかりに答えると、レイヴンは今だ自分の状況を確認出来ていないのか困惑し!…エルメダとテレアもマサツグに褒められた事で頬を染め…マサツグはただ恨み言を口にすると、一向にシロを止める気配を見せないでいた!…
「恍けても無駄だ!!!…ギィ~ルゥ~ティ~!!!…」
__…やいやい!!…ぎゃいぎゃい!!…
「……あんな激しい戦闘が有った後
だってのに元気だなぁ…
さすがの俺も今回はちょっとばかり疲れた……
まぁ、ほとんどは彼らのお陰だが…
とにかく本当に疲れたぁ~!…
……後はこの大量のアイテムの分配だな?…」
そうしてマサツグとレイヴンが揉めている一方でヴェノムコカトリスからはアイテムがドロップされ続け!…ガイアスもキョトンとした表情でマサツグ達の様子を見詰め、その騒いでいる光景に若干の呆れた様子を滲ませてはふと笑みを零し始める。そして自分は疲れたと言った様子で腰を下ろし…抱えていたヴェノムコカトリスの頭を転がすと、無事終わった事に安堵しつつ黄昏れ始め…後はアイテムの分配と言った様子で一息を吐いて居ると、全身の力が抜けた様にその場で転がる。今回余計な参戦者が居たものの蓋を開けて見れば無事勝利と…戦闘に参加せず戦闘エリアを駆け巡り、戦闘終了後に経験値とアイテムだけをせしめて逃げると言った…性質の悪い者達も居なかった事に安堵しつつ!…とにかく全員の気が抜けた様子で騒いでいると、そのヴェノムコカトリスの死骸から討伐の証がドロップされる!…
__PON!!…コロコロコロコロ…
…コンッ…ぱあああぁぁぁ!!…
「ッ!…出て来たか!…どれ?…
…間違いなさそうだな!…
…じゃあ、これは彼らにも!…」
__ガチャッ!……ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…
そのドロップされた討伐の証は転がる様にしてガイアスの元へ運ばれると、倒れているガイアスの腕にぶつかり…そのショックでガイアスも気付き!…体を起こしてその証を手に取り空に掲げるようマジマジと確認すると、本物である事を確信しては頷き納得する!…まるで偽物が有る様な確認をしていた訳なのだが、ガイアスは続けてちゃんと人数分ある事も確認し!…それら全てを回収してゆっくりと立ち上り、マサツグ達にも配る様に持って行き始めると、マサツグ達に声を掛け出すのだが!…マサツグ達は今だこの時いがみ合って居り、マサツグはまだレイヴンにシロを嗾けて意気揚々としていた…
__ギィ~ルゥ~ティ~!!!…
ギィ~ルゥ~ティ~!!!…
「……お~い、マサツグゥ~!!!」
「ッ!…ん?…如何したんだ?」
「「ッ!?…ちょ!?…ほ、放置!?…」」×2
少し距離が開いて居るもガイアスはマサツグに声を掛け出し、マサツグもその呼び声に反応してスッと元の状態に戻ると、何事?と言った様子で返事をする!…その際シロは今だレイヴンの顔を舐めては全力で尻尾を振っており、レイヴンもレイヴンで抵抗出来ずに舐められ続けて居るのだが…マサツグはそんな二人を放置してはガイアスの方へ振り向き、エルメダとテレアも放置!?…と言った様子で驚いて居ると、ガイアスもそんな様子など御構い無しに討伐の証をマサツグに手渡し始める。
「いやこれ!…これを渡しておかないといけなくてな!」
「ッ!…これは?…」
「え?…いやこれは討伐の証って言って?…
知らないのか?…」
__コクリ…
ガイアスがマサツグの背後に対してスルーをした事にもエルメダとテレアの二人は驚くのだが、ガイアスは構わずマサツグに証を手渡し…マサツグはマサツグでその証を初めて見るよう受け取ると、不思議そうにガイアスへ物は何か?と尋ねる。そしてその問い掛けにガイアスはえっ?…と言った表情で戸惑って見せると、マサツグに確認の言葉を掛け出し…その言葉にマサツグは表情そのまま頷いて見せ、その反応を見た事でガイアスが理解を示すと、改めてマサツグに物の説明をし始める。
「あぁ~…じゃあ今回が初めての討伐!…
って、それもそれで凄いな!…まぁとにかくだ!…
これはそのユニークモンスターを討伐した者だけが
手に入れられる限定アイテムで…
俺達はこれを[討伐バッジ]って呼んでる!…
これがそのモンスターを倒した証になっていて!…
…ほら!…あのコカトリスだと嘴のあの毒々しい羽根!…
こう言った感じに何を倒したのかが一目で分かる様に
なってる!…文字通り証拠のバッジなんだ!…
因みにこれをドロップするのはユニークモンスターだけ
なんだぞ?…」
「へぇ~…」
ガイアスはまずマサツグを祝う様に言葉を掛け出すと、これが初めての討伐で、しかもコカトリスのユニークである事に驚くのだが!…とにかく気を取り直し改めてその証について説明し始めると、その証は討伐者しか手に入れられないバッジだとマサツグに話す!…その際細かな説明をするよう手渡した証を見る様に声を掛けると、そこにはヴェノムコカトリスの特徴である嘴に薄紫色の羽根…そして黒い魚雷の様なリーゼントも付いており、その奇妙な見た目にマサツグは戸惑いつつ…一目で分かる達成者の証だと言う事を理解すると、黙ってガイアスの説明を聞き続ける。この時同時にこのバッジをドロップするのはユニークモンスターだけと説明されると、マサツグは関心を持った様子で返事をし…同時にレイヴンとシロの分もガイアスから預かると、一旦は落ち着き…シロにそろそろレイヴンを解放する様に声を掛けると、シロは残念そうにレイヴンから離れ出す…
「……シロォ~?…そろそろ解放してやってくれ?
レイヴンがピクピクしてる。」
「ッ!……うぅ~…
もうちょっとだけ舐めたかったです…」
__ピクッ!…ピクピクッ!…
「……後で覚えてろよ!…マサツグ!…」
漸くシロのフェ〇スハガーから解放されると、レイヴンの顔はシロの涎でクタクタになっており…何なら一番舐められている時間が長かったせいか、レイヴンはまるで絶命寸前の様に痙攣をして居た…そしてこの時シロではなくマサツグに対して文句を口にし始めると、徐々にではあるが動ける様になったのか、エルメダの膝枕から起き上がり!…地面に手を着いてマサツグに視線を向け出すと、目に青い炎を宿しては怒り!…起き上がり出したレイヴンの様子にエルメダ達は戸惑うと、恐る恐る声を掛け出すのだが…
「ッ!…ちょ!…ちょっと大丈…ッ!?…」
「ッ!…エ、エルメダさん?…如何した…ッ!?…」
この時初めてレイヴンの素顔を見たのか、レイヴンの顔を見た瞬間エルメダは驚きの表情で固まり!…突如エルメダが固まった事でテレアも困惑し!…一体何を見たのかと言った様子でレイヴンの方に視線を向けると、そこでシロの唾液でクタクタの骸骨の素顔を目撃する!…すると同じ様にテレアは驚いた表情で固まっては、息を呑み出し!…レイヴンはレイヴンで二人が自身の顔を見て固まって居る事に!…何なら今自分がエルメダの膝から起きた事を確認すると、状況が飲み込めない様子で困惑し始める!…
「ッ!…え?…あれ?…何で固まって?……ッ!?…
てか俺今までこの人の膝の上で寝てたのか!?…」
「ワ…ワイト!?…」
「嘘!?…種族選択の項目に無い筈の種族が何故!?…
…ッ!?…ランダムスキル!!…」
「…ッ!?…
ま、まさかそれでワイトを引き当てたの!?…
は、初めて見たわ!!…」
ここで奇妙な困惑三人組が出来上がるのだが…エルメダとテレアはレイヴンに対して恐れると言った反応を見せるのではなく、寧ろレイヴンがプレイヤーである事を把握した上で何故ワイトなのか?と…興味を持った様子でマジマジと見詰めては二人揃って推理し始める!…その際種族選択の事を思い出す様に二人はそれぞれ悩んだ表情を見せるのだが、ある可能性について思い付いた事をテレアが口にすると、納得行く理由だったのかそのまま話を進め!…更に詰め寄るよう二人がレイヴンに近付き出すと、レイヴンはそんな二人の様子に追い詰められ混乱する!…
「ちょ!?…ちょっと!?…一体これは!?…」
「……さぁ?…何なんでしょうね?…
俺にはさっぱり?…」
「ッ!?…サッパリって!!…たす!…」
ただただにじり寄って来る美女二人にレイヴンが慣れていない様子で慌てて居ると、マサツグに状況説明を求めるのだが…マサツグはまだ膝枕の事を根に持って居るのか、レイヴンを見捨てる様にすらっ恍けて見せると、そのマサツグの反応にレイヴンはツッコミを入れ出す!…当然自分が動けない間の出来事なので、反感を買う様な事に覚えがなく!…その間にもまるで玩具を見つけた様に!…エルメダとテレアがレイヴンに迫り続けると、目を輝かせては質問攻めをし始める。
「すいません!!…その種族って能力値は!?…
一体どんな初期スキルが!?…」
「やっぱりその姿だと敵だと誤認されるの!?…
だからそんな深くフードを被って居るの!?…」
「うぇえぇ!?…
そ、そんないっぺんに質問されても!!…」
「「どうなんですか!?…」」×2
恐らく顔を見られる事になったのはシロにフェイスハガーをされて居たから…とにかく興味津々で二人がレイヴンに質問をすると、同時に詰め寄り!…突然の質問攻めにレイヴンもテンパった様子で答えられずに居ると、更に二人から詰め寄られる!…当然エルメダはクールキャラだった筈が、今ではまるで子供の様に!…テレアもまるで廃人ゲーマーの様な情報収集癖を拗らせ!…ただただレイヴンを困惑させていると、ガイアスも始まった…と言った様子で呆れ出す…
「…はあぁ~…まぁた始まった!…」
「……え?…始まった?…」
「……あぁ…
エルメダはそれこそクールな大人のお姉さんキャラを
して居るんだが…中身は如何やらホラー好きらしく…
あの様にホラー的な物を見ると興奮する癖がある!…
それ以外は真面でちゃんとした魔法使いなんだが…
…で、テレアも…まだ大学生…だったかな?…
だが中身は重度のゲーマーで…
彼女自身俺達のクランチームの実験班で色々と
やって居るらしい…
…まぁ、俺はノータッチって感じで所属して居るんだが…
ある日実験に付き合わされてな?…アーマードボアの…
突っ込んで来るアーマードボアに兜割りを叩き込めとかで
やったんだが…案の定跳ね飛ばされてな?…
そのまま落下死してしまった…」
ガイアスが溜息を吐き出すとそれに反応するようマサツグが戸惑い…そのマサツグの言葉にガイアスが更に反応するよう返事をすると、二人の事を話し始める…何でもエルメダは普段からもクールなお姉さんとして振舞って居るらしいのだが、ことホラーの事になるとあの様にテンションが上がるらしく!…テレアも所属しているクランがそうさせたのか、或るいは彼女自身がそうなのか…とにかく身バレしそうな情報を一つ口にして更に重度のゲーマーであると話し出し、検証チームのメンバーである事をマサツグに続けて話すと、その実験に付き合わされた事までガイアスは話す。その際何処かで聞き覚えの有る内容を耳にすると、マサツグもあれ?…っと言った様子で顔を顰め…とにかく愚痴を零す様にガイアスが話して居ると、今度はシロが何かを見つけた様子で喜び出す!…
「……ッ!…あっ!!…」
「ッ!…何、如何したんだ?…って、シロ?…」
__テテテテテテ!!…ゴソゴソ!…
じゃじゃぁ~ん!!
「お肉です!!!」
突如シロが声を挙げて喜び出すと一直線にヴェノムコカトリスの死骸に向かって走り出し!…マサツグもそんなシロの反応に気付いた様子で視線をシロの方へ向けると、戸惑った様子で声を掛け出す。しかしシロはマサツグの問い掛けに対して返事をする事無くそのままヴェノムコカトリスの元まで駆けて行くと、徐にその死骸の前でしゃがみ始め…マサツグもそんなシロの様子に何をやって居るのか?…と困惑した様子で見詰めて居ると、シロは上機嫌の様子で笑みを浮かべてはマサツグの方に振り向く!…その際何か手にした様子でマサツグに見えるようその物を掲げて見せると、元気いっぱいにお肉を見つけた!と叫び!…そのシロの言葉にマサツグは更に戸惑い!…シロが掲げている鶏肉に目を向けると、慌てた様子で毒等が残っていないかを確認するよう鑑定を発動する!…
「ッ!?…ちょ!?…鑑定!!」
__ピピピ!…ヴウン!…
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コカトリスの極上モモ肉
レア度 A
コカトリスから取れる新鮮な極上モモ肉。
主に唐揚げやチキンステーキにすると
とても美味しく、食べた者のTP上限を
一時的に大きく増幅させる。高級食材で
高値で取引されるほど希少で滅多に取れない。
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コカトリスの極上胸肉
レア度 A
コカトリスから取れる新鮮な極上胸肉。
主にチキンカツや煮物にするととても
美味しく、食べた者のHP上限を一時的に
大きく増幅させる。高級食材で高値で
取引されるほど希少で滅多に取れない。
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コカトリスの極上手羽肉
レア度 A
コカトリスから取れる新鮮な極上手羽肉。
主にフライドチキンにするととても美味しく、
食べた者のHPとTP上限を一時的に増幅させる。
高級食材で高値で取引されるほど希少で
滅多に取れない。
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「……ふ、普通だ!…普通の鶏肉だ!…
…スゥ~…ふぅ!……
…ってかそう考えたらあの汗…
アレは毒では無かったのか?…
オマケにTPが消費されるとか…
凶悪過ぎるんだが?…」
今までに何度も料理する!など精肉してやる!等、色々言っては居たものの…やはり改めて毒をばら撒いて居たり汗にも色々と厄介事が有ったりと!…当然その身も毒で侵されて居るのでは!?…とマサツグが警戒した様子で鑑定を発動するのだが!…シロが掲げている鶏肉は以前と同じ極上の鶏肉の様で…その毒に侵されて居ない事に驚きつつ!…安堵しながらも改めて何が駄目だったんだ?とあの時の汗の事等、色々な事を考え出して居ると、ガイアスもシロの様子を見てかマサツグにある事を尋ね出す。
「……ッ!…そうだ!…スマンがマサツグ!…
俺達も自分達の分のアイテムを回収して良いか?」
「ッ!…え?…」
「いやぁ…こう言うのは同意を得ておかないと色々面倒…
と言うより…
今回俺達はマサツグ達の邪魔した様な物だからな……
本当ならこんな事頼める義理は無いんだが…」
「え?…別に構わんが?…」
ハッと思い出した様子でガイアスがマサツグに問い掛けたのは、分け前の話で…何故か申し訳なさそうにして恐る恐る尋ね出すと、その様子にマサツグは戸惑い…ガイアスは続けて自分達の役割を客観的に見てか、活躍出来ていないと話し出すと、マサツグ達の邪魔をしたと言っては反省の色を見せる。そうしてガイアスは反省した表情のまま改めて交渉の話をマサツグにし始めるのだが…マサツグはキョトンとした表情でガイアスを見ては、二つ返事で許可を出し!…そのアッサリとした答えが返って来た事に少し間を置いてガイアスが反応すると、戸惑い始める。
「……ッ!…え?…い、良いのか?…
だって止めを刺したのはその!…
それに先に見つけたのだって!?…」
「いや止めをさせたのはガイアスが
あのニワトリの嘴を抑え込んでくれたからだろ?……
それにあの魔女さんだってあのニワトリの
動きを止めてたし!…
僧侶の女の子だって補助をしてくれた!…
俺は十分だと思うが?…」
「ッ!………そ、そうか!…
そう言ってくれるとこちらとしても有りがたい!…
恩に着る!…」
__スッ!…ッ!?…
ガイアス自身マサツグにごねられる…難癖を付けられると覚悟していたのか、とにかくマサツグからスッと許可が出て来た事に驚き!…そんな反応を見せるガイアスに対し、マサツグは十分活躍して居たと三人の事を見て居た様子で話すと、その言葉を聞いたガイアスはホッとしたのか…安堵の表情を見せてはマサツグにお礼を言い出す!…その際心の底からマサツグの言葉に感謝を抱いたのか、まるで営業マンの様に腰から90度に頭を下げ!…マサツグもその様子に戸惑い頭を上げるよう声を掛けようとすると、ふとある疑問が出て来る。
「…ちょ、ちょっとッ!?…
…そんな頭下げんでも!!……ッ!…
って、ただ一つだけ疑問があってな?…」
「ッ!…え?…」
「ガイアス?…あの時何であの大盾と槍を捨てたんだ?…
まぁ状況を見てなかったからアレなんだが?…
あの大盾ならパリィも狙えたんじゃ?…」
マサツグの質問の言葉に対して頭だけを上げてガイアスが反応すると、マサツグは自身の思った疑問を口にする。それはあの止めを刺すきっかけとなった最後のあの嘴ホールドについてであり、確かにあのお陰で最後は簡単に首を落とす事に成功したのだが!…一歩間違えれば自身が毒に侵されていたかもしれない訳で…幾らフルプレートと言っても!…何ならあの巨体を受け止めようとは普通考えない訳で!…その事に疑問を持った様子でガイアスに問い掛けると、ガイアスは体を起こし始めては苦笑いをしつつ…後頭部を片手で掻きながらマサツグに答える。
「ッ!!…あぁ、それはだな!…
…俺…単純にパリィが苦手なんだ。」
「ッ!…え?……」
「いやぁ!…出来ない事は無いんだけど!…
何かタイミングを計るのが苦手で…
それに絶対に外しちゃいけない訳だし?…
何なら本能的に向かって来るであろう事が
感じ取れたし…だったらいっその事真っ向から
受け止めて屈服させてやろう!…
って、その場のノリで…」
「ッ!?…そ!…その場のノリでやるのかよ!…」
ガイアスの口から出て来た言葉は本当に単純…パリィが苦手と言う事で、それを聞いたマサツグはへ?…っと言った様子で戸惑って居ると、ガイアスは豪快に笑いながら更に細かな理由を話し始める。その際テンションが上がってあの様なホールド技に出たと答えると、更にマサツグを戸惑わせてはツッコませ!…とにかくガイアスもマサツグに負けない位に行き当たりばったりである事を話すと、マサツグは初めてモツやレイヴンの気持ちを理解した様な気になるのであった…
__ぱあああぁぁぁ…
「……よし!…これで全員素材は回収したな?
……で、これから如何するかだが?…」
__じぃ~~!!…キラキラキラキラ!…
「……レイヴンはこのままあの二人と良い事するか?」
__ブンブンブンブン!!!…
さて、話は変わってヴェノムコカトリスへ…マサツグ達やガイアス達がそれぞれ素材やアイテムを回収した所で、ヴェノムコカトリスの死骸が光になって消えて行き!…漸く本当の意味でマサツグ達が一段落して居ると、話は今後の予定についてに変わり始める。この時今だレイヴンにはエルメダとテレアの興味津々の目が向いてマークが離れて居らず!…マサツグもその様子に気付いた様子で置いて行こうか?と口にすると、レイヴンは全力で首を左右に振って見せる!…もはやあの好奇の目はトラウマなのか、動けないレイヴンはマサツグにおぶさってガタガタと震えており!…その様子にシロも戸惑い気味に様子を伺って居ると、ガイアスがマサツグに提案をする。
「…この様子だとこれ以上の戦闘はもう無理だろう…
俺達もあの戦いで消耗が激しいし…
ここは互いに一度ハーフリングスへ戻るのは
如何だろうか?…一応これだけの人数なら互いに
カバーをし合う事も出来るが?…」
「ッ!…そうしてくれると助かる!…
この様子だとまずHPとTPが回復した所で
レイヴンが立ち直れそうに無いし。
…何ならこのままログアウトしたいって
言い出しかねないし…」
「ッ!…じゃあ決まりだな!…先陣は俺が!…
後方はエルメダとそのお嬢ちゃんに任せて…
マサツグとレイヴン!…そしてテレアは中盤!…
で、如何だろうか?…」
「異議なし!」
「じゃあそれで!…一度戻るか!!」
ガイアスが提案したのはクエストを完了させたと言う事で町へ戻ると言う選択であり、と言うよりもそれしか無く!…マサツグもそれで良いとばかりに賛同するよう感謝をすると、話はハーフリングスへ戻る流れで進み出す!…その際隊列についてもガイアスが考えると、何も文句を言う事は無いとばかりにマサツグが賛成し!…周りのメンバーもそれで良いと言った様子で頷くと、一同はハーフリングスへと戻る準備を整える!…この時あの戦いで集まっていた冒険者達はと言うと、マサツグ達に触発されてか既に姿を消しており!…辺りからはまた活気付いた様に!…衝撃音や剣戟音が激しく響き出すと、同時にやる気を漲らせた掛け声まで聞こえ来る!…
__…ガキイィィン!!…ドオォォン!!!…
ウオオオオォォォォォ!!!!…
「ッ!…また一段と賑やかになり出した!?…」
「とにかくハーフリングスに戻ろう!…
このままここに居て全員が倒れたら
元も子もないからな!…」
まるで先程までの様子が嘘の様に騒がしくなり始めると、マサツグは慌てた様子で辺りを見回し!…ガイアスも巻き込まれるのは面倒と言った様子で言葉を口にすると、足早にその場を後にしようと戦闘を歩き出す!…そしてそのハーフリングスへと帰る道中の事!…移動しながらでも話は聞けるとばかりに!…またもやエルメダとテレアがレイヴンへ質問攻めをし始めると、レイヴンはまるで死んだ様に…何ならもう当に死人なのだが、虚ろな声で返事をしては律義に答えていた。
「…じゃあじゃあ!!…
そのリッチ化した時の感覚は!?…
やっぱ体の底から何かが沸き上がって来る様な!!…」
「やっぱり敵にも誤解されたりするの!?…
特にスケルトン系!!…見た目がこうだと
仲間みたいな感じで寄って来たり!!…」
「…あぁ…そうそう……ただ終わった後の脱力感が…
敵が寄って来る事は合っても仲間とは認識されない…
多分ケースバイケース…」
「……レイヴンもレイヴンで律義に答えるのな?…」
レイヴンが質問攻めに遭っている様子にマサツグは戸惑いつつもツッコミを入れ、ガイアスも申し訳なさそうに先頭を歩きつつ…何なら二人に呆れた様子で溜息を吐いて居ると、シロはマサツグの背中におぶさっているレイヴンを見詰めて、羨ましそうな視線を向ける…今までにも何度もおぶさって来たとは思うのだが、やはり自分とは違う誰かがおぶさって居るのを見ると、違うらしく…そんなシロを余所にレイヴンは今日だけでもロディのホールドに質問攻めと…何ならシロに舐められ倒したと遭っては、踏んだり蹴ったり!…と感じるのであった…




