-第二章七十一節 コカトリスの噂と先住民のプライドとまさかの死骸-
次の日…マサツグはいつも通りに仕事を終えて家に帰って来ると、ゲームを起動させログインをする。この時昨日弟に言われた事を思い出しつつ…色々と気を付けるよう考えながらゲームの中で目を覚ますと、見覚えのない天井が目に映り…その様子に違和感を覚えつつ徐に体を起こして辺りを見渡すと、マサツグのお腹の上でシロが大の字になって寝ている姿を見つける。
__……ん?…ゴソゴソ……チラッ…
「すぅ~…すぅ~…」
「……そっか…
昨日は王宮に戻るのが何だか面倒だったのと…
いつまでも泊まるのもどうかと思って
宿屋に泊まったんだ……ンン~~!!!…
…ハアァ!!…じゃあ、起きますか…」
そうして昨日は宿屋に泊まった事を思い出すと、そのお陰も有ってか久しぶりに何事も無く目を覚まし…自身のお腹の上で大の字になって寝ているシロを起こさないよう避けつつ…ベッドから起き上がると、身支度を整える!…その際昨日受けたロディからの依頼…コカトリスについて色々と考え出すのだが、身支度を整えて居ると突如マサツグ達の泊っている部屋の扉がノックされる。
__コンコン!…
「ッ!…え?…ノック?…何で?…
…まぁいいか…はぁ~い!…」
__タッタッタッタ!…ガチャッ!…
「何方?…ッ!…え?…
レイヴンにミスティー?…
…一体どうし…」
一応朝の早くからノックをされた事に戸惑い…一体誰が来たのか?と言った具合に疑問を持ち出すと、そのノックをされた扉の方へと移動する。そして駆け寄って何の警戒も無しに扉を開け、外に居る人物に名前を尋ねるよう確認すると、その扉の向こうでは何故か困惑した表情を見せるミスティーに…レイヴンが同伴する形で扉の前に立っていた。当然その二人が居る事にマサツグが戸惑って居ると、その訳を聞こうとするのだが…マサツグが尋ねるよりも先に!…レイヴンが慌てた様子で気になる事を話し始める。
「マサツグ!…事件が起きた!!…」
「ッ!…え!?…如何言う…」
「…実はロディ様から依頼された
コカトリスの件についてなのですが……」
「ッ!……まぁ、ここで立ち話もなんだし…
中に入って!…」
レイヴンの慌てた様子に釣られるようマサツグも釣られて如何言う事かを尋ねようとすると、その詳しい話を説明する様にミスティーがコカトリスの名前を口にし…その際ロディからも話を聞いていたのか依頼の事を話し始めると、マサツグも察したのか二人を自身の泊っている部屋の中へと案内する。この時二人を招き入れたのは客人で有ると言う意味も含まれて居るのだが、やはり一番の原因はミスティーに有り!…一介の宿屋に皇女様が来て居る!?…と言った様子で混乱を招き掛けており、その騒ぎを大きくしない為に招き入れたのであった。そうして二人を招き入れた所で近くにあった椅子に座らせると、マサツグはその先程の話について詳しい事を聞き出し始める。
「……で?…
その様子だと何か遭ったって事で良いんだよな?…
何が有った?…」
「そ、それが…
…そのコカトリスによって今日被害が…」
「……ッ!?…マジ!?…」
マサツグも近くにあった椅子に座ってその詳細について聞き出すと、ミスティーはやはり困惑した表情のまま動揺を隠し切れない様子で…遂にコカトリスによる被害が出たとマサツグに話し始め!…その話を聞いたマサツグが途端に驚いた表情を見せて、事実かどうかを慌てた様子で尋ね出す!…まさか昨日聞いて直ぐに今日その被害が出るとは思っても居なかった事にマサツグが困惑した反応を見せて居ると、レイヴンが詳しい話をし始める!…
「…俺もついさっき聞いたばかりだから
上手くは説明できないかもだが…
昨日の晩…狩りの仕掛けを見に行った奴が
ボロボロの状態で見つかったらしい…
被害者は二人で二人とも突然光る物が
見えたと思ったら体が動かなくなって…
次にその目に映ったモノを見詰めて居たら
その光った物と言うのは言うのは
鳥の化物の目だったそうで…
その被害者達はその後…
無抵抗のままボロボロにその鳥の化け物に
やられたらしい!…
…幸いまだ息は有るもののその傷跡から
鳥の爪や嘴で突かれた様な痕が見て取れて、
ほぼ間違いなくコカトリスの犯行である事が
判明したらしい…」
「その事をロディ様にもご報告しましたら
具合が悪そうな表情をお見せになって…
暫く考えた後何かに気付いた様子でハッとなされて…
直ぐにマサツグ様とレイヴン様にも伝えるよう
助言を頂いたので、こうして!…」
「…ッ!……なるほど……」
レイヴンが言うには被害が有ったのは昨日の晩!…猟師の二人が仕掛けた罠を見に行ったきり帰って来ない事で発覚したらしく!…その猟師が見つかった時は既に満身創痍だったらしい!…そしてその傷跡を確認して見ると、コカトリスにやられた可能性が高いらしく!…ミスティーはこの事をロディに話し説明をすると、ロディは慌ててマサツグに伝えるようミスティーに指示を出したらしい…そうして今現在こうしてミスティーはその事を伝えにマサツグの元に来たらしく、レイヴンもその事を聞かされて同伴して来ており!…マサツグも納得した様子で何とも苦い顔をすると、とにかく準備をするよう急ぎ動き出す!…
「…とにかく待ってくれ!…今すぐ準備するから!…」
__スッ…ンバッ!!…
「ッ!…は、はい!…
それでは…ッ!?…キャッ!!…」
「ッ!?…って、おい!?…ヤブ!!…
レディが居る前で急に脱ぎ出すな!!」
「仕方が無いだろ!?…
ここ他に着替える場所がねぇんだし!…
時間もねぇんだし!!……ミスティー!…
スマンが少しの間視線を逸らして…ッ!…」
直ぐに準備をするようミスティーに声を掛けると、マサツグは慌てた様子でその場でTシャツを着替え始め!…その言葉に反応するようミスティーも返事をするのだが、目の前でマサツグが脱ぎ出した事で顔を赤くすると、そのマサツグの蛮行にレイヴンがツッコミを入れ出す!…まるでミスティーの心を代弁するようレイヴンは大慌ててマサツグに隠すよう言い出すのだが、そのレイヴンのツッコミに対してマサツグは言い訳をし!…それでも非常識である事は分かって居り、マサツグも見ないようミスティーにお願いをして居ると、ミスティーは両手で自身の顔を覆い隠しては頬を赤らめ見ない様にする。その際指の間からチラッと見られている様な視線を感じるのだが、マサツグは急いで着替え…とにかく装備等も一式!…レイヴンに間に入って貰って準備を整え終えると、シロをそのままに部屋を慌しく後にし始める!…
__ギイィィ…バタンッ!…
「よし!…行くぞ!!」
「……シロちゃんは良いのか?…」
「…何か嫌な予感がするから今は安全な場所に!…
って、言っても多分飛んで来るだろうし…
後で埋め合わせもするつもりだから
そこは大丈夫だと思う!…それよりも人命救助優先!…」
マサツグは部屋にメモを残しつつ自身の泊っている部屋を後にすると、急ぐようレイヴンに声を掛け出す!…そしてこの時当然シロを置いて行く事にレイヴンとミスティーは揃って大丈夫なのか?と言った表情を見せて質問をするのだが…マサツグその事は考えて居ると言った様子で返事をすると、とにかく現場へ急行するよう言い出し!…慌てた様子で宿屋を後にし始めると、一同はまずロディが居るであろうギルドの建設現場へと向かい出す!…するとその外では!…
__ワイワイガヤガヤ!!…
「おい聞いたか!?…
この近辺にコカトリスが出たらしいぞ!?…」
「ウッソ、マジかよ!?…
何でそんなメンドクセェのが!?…」
「嫌だわぁ!…怖いわぁ!!…」
既にコカトリスが現れたと言う情報は外に流れて居るのか、やはりそのコカトリスの事で外は騒然としており!…衛兵達も緊急事態と言った様子で見回りを強化し!…厳戒態勢に入って居ると、そのハーフリングスに住む住人達も極力外には出ないよう引き籠っている様子が伺える。この時道行く冒険者達の会話を耳にして居ると、やはりどの冒険者達もコカトリスを嫌っている様子で…色々な話を耳にしつつマサツグ達がメインストリートのギルド建設現場に辿り着いて見せると、そこには現場指揮をして居る…安全第一のヘルメットを被ったいつも通りブーメランパンツ一丁のロディを見つける。
__タッタッタッタッタッタ!!…ッ!…
「居た!!…ギルマスゥ~~!!!」
「ッ!…ん?…あら、おはよう!…
その様子だと話は聞いたみたいね?」
「はぁ!…はぁ!…い、一応は!…
…まさか昨日話を聞いて次の日に
被害が出るとは思っても無かったけど!…」
ギルド建設現場に辿り着くとそこでは何事も無い様に作業員達が建設を進めており、別にコカトリスの恐怖に襲われていない!…何なら眼中に無いと言った様子で淡々と作業が続けられていた。ギルマスのロディも慌てる事無くギルドの現場監督をしていて、マサツグに呼ばれた事でスッと振り向き!…マサツグに朝の挨拶をする際、二カッと笑って見せては真っ白で綺麗な歯を輝かせて挨拶をし!…直ぐにスッと真剣な表情に戻ると、話を聞いたかどうかの確認をし始める。そんなロディの確認にマサツグも息を切らしながら返事をすると、被害が早いと言った様子で戸惑った表情を見せ…そんなマサツグの言葉に同意するようロディも返事をすると、ふとある事に気が付いた様子でマサツグに質問をし始める。
「…そうね……ッ!…
所であのフェンリルちゃん…
シロちゃんだったかしら?…あの子は?…
私の目が悪くなければ姿が見えないけど?…」
「ッ!…あぁ!…シロはちょっと置いて来ました!…
まだ寝てたし…無理に起こす必要も無いと思って…」
「……そう?…なら良いのだけど……本当に大丈夫?…」
「…あはははは…多分……って、そんな事より現場は?」
__ッ!…ッ~~……ッ?…
ロディが気になった事と言うのはあの好感度振り切りフェンリルのシロの事で有り…昨日の事を思い出した様子でマサツグに質問をすると、マサツグはやはり昨日と同じ理由でシロを置いて来たと答える。それを聞いてロディは更にその後の事を思い出すと、本当に大丈夫なのか?とマサツグを心配し始め…その問い掛けに対してマサツグは苦笑いをする事しか出来ないで居たが、慌てた様子で現場について問い掛ける。しかしその現場についてロディに問い掛け出した瞬間、ロディは如何にも気難しい顔をし始め…そのロディの表情にマサツグ達が戸惑いの様子を見せて居ると、ロディはマサツグの質問に答えるよう口を開き出す。
「…それがねぇ?…その事なんだけどねぇ?…」
「え?…」
「えぇ~っと…
実はその襲われた狩人の者達が狩りをしている場所を
教えたくないと言って現場を教えてくれないのです…」
「え?…」
やっと口を開いたかと思えばこの何とも煮え切らない様子で…ロディが悩んだ様子で何やら口籠り出すと、その様子にマサツグ達は当然戸惑い!…一体如何言う事なのか?…とロディを見詰め困惑して居ると、ロディの事情を知ってかミスティーが代わりに答え始める。そしてその場所を教えるに当たってミスティーは正直に分からないとマサツグ達に告げると、その理由を答え出すのだが!…その分からない理由と言うのは、まさかの狩人達の狩場だと言う事で…本人達からすれば稼ぎ場!…或いはポッと出の冒険者達に獲物を取られたくない!と言う事か、とにかく彼らの縄張り意識が邪魔をして聞き出せなかったと聞かされると、マサツグ達はその言葉に耳を疑う!…確かに狩人としてのプライドも有るのだろう!…だがそれは自分達が敵わない相手であってもかと考えると、理解に苦しみ!…とにかく分からないとこちらも迂闊に動けないと言った様子でマサツグ達が固まって居ると、ロディは悩んだ様子である事を話し出す…
「……はあぁ~…まぁ、遅かれ早かれ…
こう言う風習とかプライドとかで
食い違いが出るとは思っていたけど…
このタイミングとはねぇ!…
まだギルドもこの辺りの事に関しては
正常に機能していない上に!…
この辺りの土地もまだ詳しくは無い!…
厄介な事この上ないけど!…
まぁ一応策が無い訳じゃないの!…」
「ッ!…と、言いますと?…」
まるでこの事を最初から予見していた様にロディは溜息を吐きながら語り出すと、他でも同じ様な事が有ったのかこうして問題が起きた事に落胆し…更にタイミングが悪いとばかりに顔に手を当て項垂れると、さすがのギルドもこの近辺は未探索なのか土地に疎いと言い出す…オマケにギルドからのバックアップも期待出来ない事を口にすると、それを聞いたマサツグ達は更に戸惑い!…今回受けた依頼が難航する事を密かに覚悟して居ると、ロディはまだ諦めるには早いと言った様子で策が有る事を語り!…その言葉を聞いてマサツグ達も反応を示すと、ロディはその策を話し始める!…
「コカトリスって一度自分の巣を決めると
そこを中心にして縄張りを作るの!…
そして最も重要なのはその縄張りなんだけど…
あの鳥って一度ここ!って決めると梃子でも
動かない習性を持って居るのよ!
それも自分が死なない限りは!…」
「し…死なない限りって!……ッ!…」
「そう!…つまりそう言う事!…
因みにコカトリス自体個体差は
有れどそこそこ大きいからぁ~…
探すのは比較的簡単だとは思うけど…
厄介なのは…」
ロディが話し出した策!…それはコカトリスの習性を利用するモノで、ロディが言うにはこのゲームのコカトリスは一度縄張りを決めると、その土地から離れない習性を持っているらしい!…そしてその習性と言うのは厄介なことに死なない限り持続するとロディが語ると、その言葉にマサツグ達は若干困惑…と同時に閃き!…そのマサツグ達の反応を見てロディも頷き理解した事を悟ると、今度はコカトリスの特徴について話し出す!…その際コカトリスの注意点らしき事をロディは語ろうとするのだが、その話をしようとした途端!…話は急展開を迎え始める!…
__ザッザッザッザッザ!!…
「ゆ、勇者殿ぉ~~!!…魔術師殿ぉ~~!!!」
「ッ!…ん?…」
「何かあったのかしら?…」
マサツグ達の居る方に向かい誰かが走って来る足音が聞こえ出すと、同時にマサツグとレイヴンの事を呼んでいる声が聞こえ出し…その声に反応してマサツグ達が呼ばれた方へ振り返り出すと、そこにはやはりこちらに向かって慌てた様子で駆けて来る衛兵の姿が有った。当然そんな慌しい様子で向かって来る衛兵にロディも含めて不思議そうにして居ると、その走って来た衛兵はマサツグ達の元に辿り着くなり奇妙な事を言い出す。
「ぜぇ…ぜぇ…小鳥…が町の…あらわ…
ゴホッ!!…民が戯れ…ガハッ!!」
「……ちょっと何言ってるか分からんが…
とにかく落ち着け?…一回深呼吸を挟め?」
「ゴッホ!…ゲッホ!!…はぁ!…はぁ!…
スゥ~…ハァ~………」
「……落ち着いた?…」
衛兵はとにかく慌てた様子でマサツグ達の元に辿り着くと、息を切らし咳き込みながらも何かを伝えようとし!…当然そんな様子で語られても何を言って居るのかがマサツグ達には分からず…某・漫才師の様なテンションで言っている意味が分からないと言うと、一度落ち着く様に声を掛ける。するとその衛兵はマサツグの忠告を素直に聞き入れた様子で…一度深呼吸をし始めては徐々に自身の呼吸を落ち着かせ、マサツグ達もその衛兵の様子を見て落ち着いた事を確認すると、衛兵は返事をするなり先程の事について再度報告し始める!…
「コカトリスと思われる化け物が!…
郊外の外れにて死骸で発見されました!!!…
恐らく死因は失血死!!…
外傷はまるで巨大な獣にでも襲われたかの様に
ボロボロで!!…
先日襲われた狩人達との傷と酷似しています!!…
更にその傍には硬直して動けなくなった民も
数名発見された模様!!!…」
「ッ!?…ちょっと!?…コカトリス!?…
それも死骸って!?
…固まって居た人達って言うのは!?…」
「…恐らく仲間がやられた事で仇討ちに出ていた
狩人の者達かと!…
…数人が負傷して居ますが命に別状はなく!…
今他の者達がその動かない者達の救急!…
搬送に当たっている次第です!…
…現在そのコカトリスと思われる化け物の死骸は
ハーフリングスの玄関口にまで運んでいる
との事でして!…その確認を勇者殿と魔術師殿に!!…
衛兵長からのお達しです!!…」
衛兵が話し出したその話にマサツグ達は驚く!…何故なら今まさに話題となっていたコカトリスが死骸で見つかったと言う報告を受けたからである!…それも縄張り争いの果てに倒れたのか、死因は失血死と更に報告を続け!…オマケに被害が拡大していた事も話し出されると、その話を聞いたロディは慌て始める。この時その話を聞いたロディはコカトリスの事より被害が拡大した事を心配した様子で…被害者について衛兵に質問をし始めると、衛兵は被害者達は無事であると答え…そうして自分が何故ここに慌てて来たのかその理由について改めてマサツグ達に話して見せると、その話を聞いたマサツグとレイヴンは戸惑い出す!…
「か!…確認たって!…
俺実物を見た事が無いんだが!?…」
「……俺も…噂に聞いている程度で実物は…」
「……じゃあ私も付いて行くわ!…
私なら見た事あるし!…
それに確認したい事も有るし!…」
「ッ!…現場監督が現場から離れても問題無いの?…」
二人が戸惑い出した理由は単純明快!…単にコカトリスの実物を見た事が無いと言う事であり、その呼び掛けられた際の本物かどうかの確認が出来ないと言う事であった。ただ付いて行く分には問題は無いのだが、確認となると話は別で…その確認が出来ないと二人揃って悩んだ様子を見せて居ると、二人を見かねてかそれとも気になる事が有るのか?…ロディがヘルメットを脱ぐなり付いて行くと言い出し、その言葉を聞いてマサツグが若干疑問の表情で尋ねるよう声を掛けると、ロディは大丈夫と返事をする。
「ッ!…大丈夫よ!…あの子達優秀だし!…
私が監督して無くてもきっちり仕事はするわ!…
それよりも今はコカトリス!……
ちゃんとくたばってくれてたら良いのだけど?…」
「ッ!?…え?…」
「とにかく急ぐわよ!?…案内お願い!!…
私の勘が正しければ不味い事になるかもしれない!!…」
「ッ!?…えぇ!?…ちょ!?…
それ如何言う!?……あぁ~もう!!」
ロディは自分が居なくとも仕事は進むと笑顔で言うと、近く置いて有る資材の上に自身が被っていたヘルメットを置き…コカトリスが気になると言った様子でマサツグ達と合流をすると、徐に意味深な事を言い出す!…当然その言葉を聞いたマサツグは戸惑った反応を見せるのだが…ロディは説明する事無く急ぐよう言うと、伝達に来た衛兵に案内をお願いし!…マサツグとレイヴンも相変わらずそのロディからの説明が無い事に戸惑い文句を零し出すと、慌てて衛兵とロディの後を追い掛け始める!…そうしてその衛兵の案内でハーフリングスの玄関口に辿り着くと、そこには人だかりが出来ており!…やはり物珍しいのか冒険者の姿もちらほら…そんな人だかりを掻き分け現場に辿り着いて見せると、そこにはそのコカトリスらしき化け物が台車に乗せられ倒れていた…
「ちょぉ~っと通るわよぉ?……っと!…
ふぅ~!……ッ!?…」
「はいどうもすいませぇ~ん!!…
って、うわぁ!…」
「…ッ!…こ、これが!…コカトリス?…」
__コケェェ~~~~!!!……
「「……でっか!!…」」×2
人混みを掻き分けマサツグ達の目に飛び込んで来たのは、デカいニワトリの様な何かが横たわっている姿!…軽く3~4m位は有るだろうか?…感覚的にはあのホルンズヒルの地下に居たワイバーン位に大きく!…トサカや尾羽、翼の内側は綺麗なエメラルドグリーンでグラデーションされていた。そして全体的に灰色を基調とした羽毛を有しており、その羽毛の間からは縫う様に激しい出血が見られた!…今だ流れている様子を見せてグッタリを倒れており、もう息をしていない様子をマサツグ達に見せて居た!…その際初めて見るコカトリスを相手にマサツグとレイヴンはその大きさに驚き!…思わず言葉を漏らして居ると、更に珍妙な会話は続き出す!…
「……何かコイツ見てると腹減って来るな?…
何か無性に唐揚げが…」
「ッ!…食うのか!?…これを!?…
…まぁ見た目はニワトリしてるが?…」
「……何人前位になんだろう?…」
倒れているコカトリスを前にしてマサツグがお腹を空かせ始めると、唐揚げが食べたいと言い出し…そのマサツグの言葉にレイヴンはツッコミを入れるよう慌ててコカトリスを指差すと、確かにニワトリに見えると思わず肯定をする。そうして徐々にレイヴンもマサツグの思考に侵食されるようそのコカトリスを見詰め出すと、マサツグは既に食べる気で居るのか唐揚げ何人前になるかを計算し始め!…二人揃って緊張感の無い会話を繰り広げて居ると、衛兵長がマサツグ達に挨拶をし始める。
「ッ!…マサツグ殿!…レイヴン殿!…
そしてロディ殿まで!…ご足労感謝します!…
…一応この様に誰も近づけては居らず!…
万が一に備えて警戒を強めて居ますが!…」
「十分よ!…寧ろ完璧と言って良い程対処法!…
…詳しい話を聞かせて頂戴!…」
衛兵長はマサツグ達を見つけた様子で駆け寄って来ると、マサツグ・レイヴン・ロディの三人に敬礼をしては挨拶をし!…同時に感謝の言葉を口にすると、現在におけるコカトリスの対処についての説明をし始める。その際そのコカトリスを乗せた台車の周りには槍を構えた衛兵達が控えており、誰も近寄らせない異様な警戒具合を見せて居た!…当然そんな警戒具合を見せて居る事にマサツグは戸惑いを覚えるのだが、ロディは完璧!と言った様子で衛兵長に称賛の声を掛け!…詳しい話を求め出すと、衛兵長は敬礼してそれに答える。
「ハッ!…今朝見回りをしていた者達がたまたま
外が気になった様子で町の外に出た所!…
郊外の森にて硬直し動けなくなった狩人達を発見!…
すぐさま援軍を呼び保護に至ったのですが、
その救助活動中に森の茂みにて隠れるよう
倒れているこの巨鳥の死骸を見つけたとの事で!…
辺りに争った跡も有った為、縄張り争いで
この巨鳥が命を落としたものと我々は考えております!」
「……なるほどねぇ?…分かったわ!…
じゃあ後は何とかしてみるから少し離れてて頂戴?…
後、これからももしかするとコイツを相手にする事が
有るかもしれないからよぉく対処法を見ておく様に!…」
「ッ!…ハッ!…了解したであります!」
衛兵長は案内してくれた衛兵と同じ内容の説明を詳しく話し出すと、見つけた時の現場の状況についてもロディに説明し!…衛兵達もコカトリスは死んでいると認識して居るのか、何故ここまで警戒して居るのか理解出来ていない様子を見せて居ると、ロディはその状況を理解した様子で衛兵長に返事をする。そうして衛兵長に衛兵達を下げても良いと指示を出すと、一応の勉強と言った様子で見学するよう衛兵長に声を掛け!…その言葉を聞いて衛兵長も返事をすると、ロディはマサツグ達に指示を出し始める!…
「よし!…
…じゃあマサツグちゃん!!…レイヴンちゃん!!…
まずはそいつが本当に死んでいるかを確認して頂戴!!…
コカトリスって意外としぶといから!!…
話はそれから!!…」
「ッ!…え?…話はそれからって?……
明らかに死んでいる様に見えるんだが?…」
「見た目に騙されちゃ駄目よ!!…
コカトリスが何でギルドの討伐クエストの中で!…
もっとも犬猿されるクエストか
教えて上げましょうか!!」
「ッ!……え?…」
遠方から指示を出すようロディは警戒した様子でマサツグとレイヴンに声を掛け出すと、コカトリスが本当に死んでいるかを確認するよう言い出し!…当然その言葉を聞いてマサツグが戸惑った様子でロディにツッコミを入れると、ロディはマサツグに反論するようある事を言い出す!…それは討伐クエストの中でも敬遠されると言う話!…討伐クエストと言うのは文字通り指定のモンスターを討伐するだけの簡単なお仕事なのだが、ロディが言ったのは[敬遠される]と言う言葉で…簡単なお仕事で敬遠?…とマサツグが思わず疑問を感じて居ると、人混みの方から何やら走って来る足音が聞こえ出す!…
__ダダダダダダダダダ!!!!…
…ッ!……ンバッ!!…
「ご~しゅ~じ~ん~さ~まぁぁぁぁ!!!!」
何かが猛烈な勢いで走って来る足音に人混みが慌ただしくなり始めると、微かながらその足音にマサツグ達も気付き!…そしてその足音は恐らく大きく踏み込んだのだろう…その足音まで微かだが聞き取る事に成功すると、今度はその人混みを跳び越す様に大きくジャンプしてはその足音の正体が姿を現し!…マサツグの事を呼んでいるであろう宙を舞いながら一直線にマサツグの元へと飛んで行くと、呼ばれた本人も振り返る!…
「ッ!…ッ?……ッ!…シロ!…起きて来た…」
「ご~しゅ~じ~ん~さ~まぁぁぁぁ!!!!」
__クルクルクルクル!!!…バスウゥゥン!!!…
「ンゴショ!?…」
この時点でマサツグの事を呼びながら一直線に飛んで来るのは一人しか居ないのだが、そこでその自分を呼んでいた正体がシロである事を確認すると、マサツグは呑気にシロが起きて来た事を確認するのだが!…シロは回転を入れながら真っ直ぐマサツグの元に飛んで行くと、これまたマサツグの腹部に重い一撃をぶち込み!…当然故意では無く勢い余った愛情表現であり!…抱き着くようマサツグの腹部に着地を決めて見せると、朝の挨拶とばかりに自身の頭をマサツグの体に擦り付け始める。
「ご主人様♥ごっしゅじんさまぁ!♥」
「ッ~~~!!!…お、おはよう…シロ!…」
{{……やっぱり心配していた通りになった…}}×2
シロは上機嫌でマサツグに甘えており!…マサツグも懲りない様子でシロを受け止め朝の挨拶をすると、青い顔をしながらシロの頭を撫で始める。当然そんな光景を目の前で見せられた野次馬達や衛兵達は、青ざめた様子でマサツグを見詰めて立って居る事に驚いた表情を見せており!…そんな二人の様子にツッコミを入れるようレイヴンとロディが心の中で呆れた様子でツッコみを入れて居ると、その騒ぎを聞きつけてか!…不穏な影が徐々にその体を起こそうとして居るのであった!…




