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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
167/606

-第二章六十九節 後日の反省会と隷属の首輪と漸くの学び…-



翌日、いつもの様に全身をピクリとも動かす事の出来ない朝から始まり…身支度を整えて部屋を後にすると、早速レイヴンと合流する。その際レイヴンの方もマサツグと合流しようと思って居たのか、出会うなり気さくに手を上げて挨拶をし…そんなレイヴンにマサツグも手を上げて挨拶を交わして合って居ると、二人の話題はあのメイドさん達の奇襲についての話になる。


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「…そう言えばあの魔法レイヴンが教えたんだよな?…

…何てモンを教えてんだよ!…

こちとら脚痺れてたってのに!!…

…それにあの連係プレイもレイヴンが

考えたもんだろ!?…」


「ッ!…それでも全弾回避すんのな?……

まぁ、面白い位に直ぐ魔法を習得してくれてたから

色々教えてたけど…まさかあんな軽快なフットワークで

魔法を乱発するとは俺も思わなかった!…

それに連係プレイって言っても初歩の初歩位しか

教えて無いし…アレはあのメイドさん達が自力で

昇華させたものだよ……」


二人肩を並べて王宮の通路を歩いてはメイドさん達の波状攻撃について振り返り!…マサツグはあの時自身の足が痺れて居た事を話し出すと、レイヴンは若干驚いた様子でマサツグが回避し切って居た事を思い出す。そしてメイドさん達に魔法を教えた理由についても面白かったからと話すと、更に連携も初歩を教えたと嬉々として語り…あそこまでマサツグを苦しめる戦法を編み出したのは彼女達自身と…まるで弟子の成長を喜ぶ様にレイヴンが語り続けて居ると、マサツグは呆れた様子でツッコミを入れる!…


「そう言う問題じゃねぇんだよ!!…」


「いやぁ~…はっはっはっは…

まさかこんな事になるとは…」


「襲われる方は堪ったもんじゃねぇよ!!…

…はあぁ~…ったく!…

一介のメイドさん達がやって見せる様な

動きじゃねえんだよアレ!!…

あれはちょっとしたモンスターを相手でも

倒せるレベルだぞ!?…

ちゃんと魔法の詠唱時間やクールタイム!…

TP配分まで考えて!…

最期の方はもはや乱発感があったが…

とにかくヤバかったんだからな!?…」


「……英雄様のマサツグを相手にここまで

言わせる事が出来たんだから…ある意味で成功か?…

いやでもやっぱ被弾させて無いし…

まだまだ改良の余地が?…」


「おい!!…」


マサツグからのツッコミを受けてレイヴンは苦笑いをするとまさかと言った様子で返事をし…そんなレイヴンの返事を聞いてマサツグは更にどれ程までに苦戦したのかを語り出すと、アレはメイドさんの動きじゃない!…と驚愕した表情で結論を口にする!…その際そこそこのレベルのモンスターとやり合っても勝てるとマサツグは焦った様子で語り出すと、レイヴンは満足している様な、していない様な…とにかくまだまだ教えるべき事は有るか?…と言った様子で悩んで見せると、更にマサツグがツッコミを入れ出し!…そんな会話をしつつ二人が執務室の前を通ろうとすると、その部屋の中からミスティーとフィアナの声が聞こえて来る。


__コッ…コッ…コッ…コッ……ッ~~……ッ!…


「……では…お姉様には今日から一週間!…

これを首から下げて公務をして貰います。」


「うぅ~…余は女王なのにぃ~!…」


「関係ありません!!…

こうでもしないと言う事を聞きませんからね!…」


「うぅ~…」


執務室の中では未だ昨日の事を引っ張って居るのか、ミスティーは若干お怒りのトーンでフィアナに何かを強要しており!…それに対してフィアナは不服そうに唸っては自身の事を女王と言って何とかやめさせようとするのだが、ミスティーは聞かず!…お仕置きと言った様子で更に声を強め、フィアナに反省を促すよう叱り付けると、もはや反論の余地も無いのか部屋の中からはフィアナの唸る声しか聞こえて来ない…そんな中の様子を執務室の外から聞いていたマサツグ達は、思わず足を止めると如何言う事か?…と悩み出すのだが…百聞は一見に如かず!…とにかく様子を確認するよう執務室の方へ足を進めると、そのフィアナの状態を確認する。


__……ガチャッ!……ッ!?…


「お~い、一体何を騒いで……ッ!…」


__プラ~ン……


「……私は悪い事をしました。現在反省中?…」


「何この漫画のオチに使われてそうな首輪の看板は?…」


ノックをする事も忘れた様子でマサツグ達が執務室の中へ入って行くと、そこにはまた正座をさせられているフィアナに仁王立ちのミスティーと…更にフィアナの首には看板が下げられており、その看板には…


[わたしはわるいことをしました。

げんざいはんせいちゅう。]


と書かれた…何とも情けない漫画のオチの様な姿を見せるフィアナを見つけるのであった!…そしてそんな看板の文字をレイヴンは戸惑った様子で音読して、マサツグが率直に感じた事を口に出し!…フィアナはフィアナで二人に見られた事にショックを受けた様子で顔を赤らめ!…ミスティーは二人に気が付いたのかフィアナを置いて会釈をし始めると、その疑問に答えるようあの看板は何なのかを説明する。


「ッ!…マサツグ様、レイヴン様!…

御機嫌ようございます!…

…ッ!…あぁ!…これですか?これはですねぇ…

昔からお姉様はやり過ぎる所があったので

お母様がお仕置き様に作った調教……コホン!…

お仕置き様のアイテムです♪」


__ッ!?…


{{今調教って言わなかった!?…

何なら隠せてないぞ!?…}}×2


何も無かった様にミスティーは笑顔でマサツグ達に挨拶をすると、嬉々とした様子で看板の説明をし始め!…この時その看板をフィアナ達の母親が作った調教用…お仕置き用のアイテムと言い直して見せるのだが、ハッキリと疑問の残る形で口にした為隠し切れず!…明らかな動揺具合をマサツグとレイヴンが揃って見せて居ると、心の中でも二人揃ってミスティーにツッコみを入れる!…その際ミスティーは一切表情を変える事無く看板首輪の説明をしたので、マサツグとレイヴンは不気味に感じてしまい!…思わずミスティーに何かしらの闇を感じて居ると、中の騒ぎを聞き付けたのか執務室にロディがやって来る。


__ギュピッ!…ギュピッ!…ギュピッ!…ギュピッ!…


「皆おはよう!!…朝から元気が良いわねぇ!…

って、あらぁ?…これは……ッ!…

まぁた珍しい物を着けてるのねぇ?」


「ッ!…あぁ!…おはよう御座います!…

…って、知ってるんですか?…」


「知ってるも何もこれ…隷属の首輪じゃない!……

それにこの看板!…面白い使い方をしてるわね?」


「ッ!…隷属の首輪って!……」


ロディは部屋に入って来るなり全員に挨拶をし始め、更にマサツグ達の後ろから見下ろすようフィアナの様子を確認すると、一人だけ着眼点が違う様子でマジマジとフィアナの事を見詰め出す。そして何かを理解した様子で反応を示すと、珍しいと言葉を口にしてはスッと腰に手を当て仁王立ちし…そのロディの言葉にマサツグ達は挨拶をしつつ、改めて何に気付いたのかを問い掛け出すと、ロディはフィアナの首に巻かれて有る首輪を[隷属の首輪]と言って答える。その際首輪の使い方が面白いと言って笑い出すのだが、マサツグだけはその首輪の名前に聞き覚えが有ると言った様子で若干驚き!…その首輪の事を知らないレイヴンは一人疑問の様子を浮かべると、その[隷属の首輪]と言う物が如何言うモノなのかをロディに尋ね始める。


「えぇ~っと…スイマセン…その[隷属の首輪]って?…」


「ッ!…あら、知らない?…

って、知らなくても当然よね?…

だってこれ()()()()()()()()()()()()だし…」


「……え?…」


「……ッ!?…あぁ、ごめんなさい!!…

つい独り言を!…お、おほほほほほ…

…ン゛ン゛!………ふぅ…」


レイヴンが戸惑った様子でロディに問い掛け出すと、そのレイヴンからの質問にロディは逆に戸惑うのだが…直ぐに理解した様子でスッと気を取り直して見せると、再度フィアナの首輪に注目する…その際気になる事を小声で呟くよう口にし始めると、よく聞き取れなかった様子でレイヴンは戸惑うのだが!…そんなレイヴンの様子にロディは慌てた反応を見せると、直ぐ謝り誤魔化し笑っては咳払いをしつつ!…とにかくレイヴンからの更なる追及が無い事を確認すると、ホッと安堵し…改めて質問に答えるよう[隷属の首輪]についての説明をし始める。


「じゃあ説明するわね?…

[隷属の首輪]って言うのはねぇ?…

昔の貴族が娯楽目的で作ったいけ好かない首輪の事で、

その首輪を着けられるとその着けた本人の命令を

忠実に聞いちゃう!…何なら奴隷同然の様に反抗する

事すら許されない絶対服従を誓わされる制限の無い

マジックアイテムの事なの!…

当然そんな物騒な物各国や町では危険物と見なされて、

見つけ次第廃棄する様になっているのだけど……

でも、やっぱり少なからず隠れて持っていたりする

奴がいる訳で……まぁ、とにかく色々と面倒事に

なっている魔道具の一つと思って頂戴♪…でも変ね?…

これからはそんな強力な拘束力は無い様に

見えるわね?……」


ロディが話し出した[隷属の首輪]についての説明は、ホエールビアードの道具屋でマサツグが聞いたものと同じで有り…その話を聞いたレイヴンやミスティー…首輪を現在進行形で着けている当本人を驚かせては酷く困惑させる物であった!…何でそんな物騒な物が今ここに!?…とフィアナは自身の首元を見詰めては青褪めた表情を見せるのだが、ロディは別に気にする事無くジィ~っと見詰めては拘束する為の魔力が無いと言い…しかしフィアナにとっては如何でも良く!…直ぐに外すようミスティーに訴え出すのだが!…


「ッ!…なっ!…なぁ、ミスティー!?…

ロディ殿もこう言って居られるのだ!…

こんな物騒な物外してさっさと廃棄した方が

良いのではないか!?…

た、確かに今回の余の言った事ややった事には

節度が欠けて居ったが!…」


「お姉様は黙って居て下さい!…」


「ッ!?……はい…」


フィアナは必死に外すよう訴えて出しては同時に反省したとミスティーに訴えるが、ミスティーはスッと真顔になると聞き入れず!…寧ろ圧を掛けるようフィアナを見下ろして見せると、その圧に負けたのかフィアナは俯き返事をする…そこには最初に出会った時の様な威厳は何処にも無く…ただ小さく反省をするメスライオンが一人!…余りの変わり様にマサツグも無言になって戸惑いを覚えて居ると、ミスティーは徐に確認するようロディに質問をし始める。


「…ロディ様?…少し宜しいでしょうか?…」


「ッ!…ん?何かしら?…」


「これって…

()()()()()()()()()()()()()()()()()()?…」


__ッ!?!?!?…


「…ッ?…えぇ、問題無いわよ?…

だってただの首輪同然ですもの?…

隷属の効力は切れてるし、

術者が居る訳じゃ無いから拘束力も無い!…

だから着けても着けなくても隷属の効力は

受けないわよ?」


ミスティーが徐にロディへ問い掛け出した事でロディは不思議そうに返事をするのだが、次に質問し出した言葉でマサツグ達が戸惑いを覚え出すと、フィアナは容赦の無い自身の妹に恐怖を覚え始める!…そしてその言葉と言うのは今着けている[隷属の首輪]に対する安全性の確認についての言葉なのだが、如何にも首輪を着けさせる事を前提に話を進めており!…あの話を聞いても尚外そうとしたないミスティーに!…フィアナは話を聞いていたのか!?…と訴える様な視線でミスティーを見詰めるのだが、ミスティーは我関せずを貫き!…ミスティーの問い掛けに対してロディは何も考えていない様子で答え出すと、ミスティーの中で判断が下される!…


「……お姉様?…」


「ッ!…は、はい?…」


「……しっかり反省して居て下さいね?…」


「ッ!?……はい…」


ロディの説明を一通り聞いた所でミスティーは徐にフィアナの方へ振り向くと、フィアナの事を呼んでは何故か満面の笑みを浮かべ出し!…そんなミスティーの表情にフィアナは嫌な予感を感じつつ、恐る恐るミスティーに返事をして見せると、やはり着けて居るよう言い聞かせられる様に反省を促す言葉を掛けられる。そしてその言葉を聞いた事でフィアナも観念したのか…その場でガックリと折れる様に俯き出すと、悲しい声でミスティーに返事をし…その一連のやり取りを見せられて居たマサツグとレイヴンも改めてミスティーを怒らせてはいけない!…と感じて居ると、心の中でフィアナに憐みの言葉を掛け出す!…


{{…あぁ~っと……南無三!!……}}×2


「…あららら…大変ね?…」


これにはロディも苦笑い…と言うより止めを刺した様なモノなのだが…こうしてフィアナはこれより一週間!…その看板付き首輪を着け続ける事が決定してしまうのだが…本来の目的はそこに有らず!…その一連の様子を見てマサツグ達が戸惑って居ると、突如レイヴンは思い出した様にその場を後にし始め…徐にマサツグへ声を掛け出しては部屋を後にする!…


「ッ!…そうだ!…悪いヤブ!!…俺もう行くわ!!」


「ッ!…え?…」


「衛兵達とメイドさんの訓練!…

…俺やっぱ試してみるわ!!

…今度は本腰を入れて教えてみるつもりだから!…

回避し切るのは難しいかもしれんぞ!?」


「ッ!?…ちょっと待て!?…

また俺が被害に遭うのかよ!?」


レイヴンに急いでいると言われてマサツグは戸惑い…一体如何言う事か?と尋ねようとすると、レイヴンは訓練が有ると言い出す!この時声色からはまるで吹っ切れた様な!…決意が固まった様な明るい声が聞こえて来ると、衛兵やメイドさん達をもっと強くすると言い出し!…その際またマサツグを実験台にする様な事を言うと、そのレイヴンの言葉にマサツグは慌ててツッコミを入れ出す!…そうしてレイヴンはその事だけを言い残してその場を後にし、執務室にはマサツグ・ミスティー・フィアナ・ロディの四人だけが残り…ロディも今日から作業が有ると言った様子で部屋に居る全員に声を掛け出すと、部屋を後にするよう移動し始める。


「……ッ!…っと、そろそろ私も行かなきゃ!…

今日から早速ギルドを建築…

…の前に契約をしなくちゃいけないし!」


「ッ!…もう始めてしまうのか?

もう少しゆっくりでも構わんのだぞ?…

何なら観光も…っと言っても何も無いが……」


「あら♪…それは有り難いお言葉だけど……

やっぱりそう言うのって仕事を終えてから

ゆっくりするモノでしょ?…

だから今日からキッチリ仕事をさせて貰うわ!」


ロディも時間を気にした様子で動き出すと、その様子にフィアナはハッと気付いた様子で元の調子に戻り始め…もう少し休むよう労わる様な事をロディに言うのだが、ロディはそんなフィアナの言葉にお礼を言って作業をすると答える。そして観光は後でじっくり見て回るとフィアナに答えると、フィアナにその逞しい背中を見せつつ…手を振って挨拶をし、レイヴン同様部屋を後にしようとすると、マサツグがハッと思い付いた様子でロディに声を掛け出す。


「ッ!…あっ…じゃあ俺も付いて行って良い?…

そのギルドの建築って奴を見てみたいし!」


「ッ!…えぇ、勿論構わないわ!!…

ただ先に行っておくけど何にも特別な建築はしないわよ?

だってハリボテを作るだけですもの…」


「いやぁ…何方かと言うとその土地神との

契約方法の方が気になるかな?…って…」


「あぁ…まあいいわ!…見学は自由よ!

それに今から現場に直行するし!…

何なら一緒に行くかしら?…」


興味を持った表情でマサツグがロディに問い掛け出したのはギルドの建設の見学について、その事を問われたロディも何の問題も無いと言った様子でマサツグの方に振り返っては、サムズアップをしながら笑顔で返事をし!…その際何も面白い様子は無いと先に説明するようマサツグに話して見せると、マサツグは契約の様子の方が気になると答える。するとロディはマサツグの言葉を聞くなり理解した様子で言葉を漏らしては数回頷き…如何やらマサツグ同様契約の様子が気になる者が居る様で、納得したのか再度マサツグに見学は自由と答えると、笑顔で一緒に行く事を勧め出す。そうしてロディの誘いに乗るようマサツグは頷くと、一緒に執務室を後にし始めるのだが…


「ッ!?…マ、マサツグも行ってしまうのか!?…

だったら余も!…」


「ッ!…別に良いですけど?…

その恰好で外に出て行くつもりですか?…

その格好ですと…

物凄い注目を浴びる事になりますが?…」


「ッ!?…クゥ!!…」


「あ、あははははは…」


執務室を後にしようとするマサツグを呼び止める様に、慌ててフィアナが声を掛け出し!…これまた慌てて立ち上りマサツグの後を追い始めようとすると、ミスティーが呼び止める様にある事を言い出す!…それは首に掛けて有る看板の事であり、恥ずかしくないのか?と言う問い掛けなのだが…それを聞いたフィアナはハッと気が付いた様子で足を止め、悔しそうな表情でスゴスゴと机のある方に戻り出すと、その様子を見たマサツグは苦笑いをする事しか出来ないのであった。そうして執務室に残るようフィアナとミスティーはマサツグ達に別れを告げ、マサツグ達はそのギルドの建設現場へと向かい出すのだが、この時シロはと言うとまだ部屋で熟睡しており…マサツグも起こした方が良いのか、起こさない方が良いのか?…ロディと一緒に移動しながら悩んで居ると、反対方向からメイドさんのノーマとすれ違う。


__コッ…コッ…コッ…コッ……うぅ~ん……ッ!…


「ッ!…これは…マサツグ様にロディ様…

おはよう御座います…」


「「(あら、)おはよう!…」」


「…これから何方に向かわれるのですか?…」


マサツグが通路の反対方向から歩いて来るノーマに気が付くと、向こうも気が付いた様子で足を止め…そして丁度すれ違う所でノーマが会釈をしてマサツグ達に挨拶をすると、マサツグ達も挨拶を返し…ノーマが頭を上げてマサツグとロディの顔を交互に見て行き先について聞くと、マサツグは素直に行き先を答える。その際ハッと思い付いた表情をして見せると、マサツグは徐にノーマにお願いをし始める。


「え?…あぁ、ギルドの建設現場に…

…ッ!…そうだ丁度良い!」


__…ッ?…ピクピクッ…


「少し頼み事を頼む!…

もしシロが俺の事を探し回って居たら

さっき言ったギルドの建設現場に

来て欲しいって伝えてくれ!…

そこに俺は居るって!…

…俺は今からそこに行こうと思ってるから!…」


「ッ!…畏まりました…そうお伝えします…」


「悪いけど頼んだよ!…じゃ!…」


マサツグがノーマにお願いをする際…ノーマは首を傾げて不思議そうな表情をマサツグに向けると、自身の耳をピクピクと反応させ…マサツグはそんなノーマにシロへの伝言をお願いすると、これで安心と言った様子で安堵の表情を見せる。自身の居場所を伝えて置く事でシロも安心する!…そう思いマサツグはこの伝言をノーマに残したのだが、この後に起きる事など全く予期せず!…ノーマもそのマサツグの伝言を聞き届けたのか了解したと答えては会釈をし…そのノーマの返事にマサツグは任せたと言って、改めてロディと一緒に建設現場へと向かい出すと、ロディから気になる質問をされる…


「……マサツグちゃん大丈夫なの?…」


「ッ!…へ?…何がですか?…」


「シロちゃん!…多分パニくるわよ?…」


「え?…伝言を残したのに?…」


ロディから質問されたのは心配の言葉であった…当然突如そんな言葉を掛けられた事にマサツグは若干戸惑った様子で返事をし、ロディはそんなマサツグの返事を聞いてこの後にやって来るであろう災難を予期した様子でシロの事を話し出すと、理解出来ないマサツグはロディに理由を尋ねる。その際先程の伝言の事もロディに話して見せるのだが、ロディはマサツグに呆れた様子で溜息を吐き出すと、その理由を話し出す。


「…はあぁ~…

…だって、建設現場の場所教えてないもの?…」


「あっ………」


__………。


「……如何しましょ?…」


ロディが話した心配の理由…それは根本的な事で[明確な場所を伝えて居ない]と言う事であり!…当然その事を突き付けられたマサツグはハッと気付いた様子で思わず固まってしまうと、ロディとの間に妙な沈黙を作ってしまう…そしてそんな固まるマサツグを前にロディは戸惑った表情を見せて居ると、マサツグは呟く様な小さな声で如何しようと言い出し!…そんなマサツグの呟きに対して更に戸惑った反応を見せて居ると、何やら騒がしい足音が聞こえ出す!…


「いや如何しましょ?…

って、言われても如何しようもないでしょ?…

幸いまだ王宮の中だし!…

今の内にシロちゃんを見つけて起こすなり!…

お留守番をするなり!…ハッキリして頂戴!…」


「うぅ~ん!!…」


__……ドドドドドドドドド!!!!…


「ッ!…何この足音?…」


ロディは呆れた表情を浮かべながらマサツグの一言にツッコミを入れ!…選択肢を二つ挙げると、何方か片方を選ぶ様に迫り出す!そのロディの迫り様にマサツグも答えを考える様に腕を組んでは悩み始めると、同時に唸り出し!…シロを無理に起こすのは可哀そう!…けどその建設の様子も見てみたい!…と言った葛藤に苛まれて居ると、通路内に響く勢いで何かが走って来る足音が聞こえ出す!…当然その足音に気が付いた二人は何の足音?…と言った様子で困惑するのだが、その直後足音の正体は近付いて来ると同時にその足音を更に大きくしながら姿を現す!…


__ドドドドドドドドド!!!!…バッ!!…


「「ッ!?…シ、シロ(ちゃん)!?」」×2


__ッ!…シュタン!!…バッ!!…


徐々に聞こえて来る足音の方にマサツグとロディは視線を移し!…一体何が迫って来て居るのか!?…と確認し出すと、次の瞬間シロが全力疾走で姿を現す!…あの体でこの響きよう、当然二人はそのシロの登場に戸惑った反応を見せるのだが、シロもすぐ気付いた様子で視線をマサツグの方に向けると、方向転換してマサツグに向かい駆け出す!…


「ッ!!…みぃ~つぅ~けぇ~!!!…」


「ッ!?…ロディさん離れて!!!…」


「え!?…ちょ、ちょっとぉ!?…」


「まぁ~しぃ~たあぁぁぁぁぁ!!!!」


シロは方向転換をする際近くにあった柱に飛び掛かっては大きく踏み込み!…そして蹴飛ばす様にして推進力を得ると、勢いを殺す事無くマサツグへ一直線に飛んで行く!…その際マサツグを見つけたとシロは言い出すのだが、マサツグはシロが飛んで来る事を予期すると巻き込まない様に慌ててロディを押し飛ばし!…突如押し飛ばされた事でロディは戸惑い!…マサツグとの距離を開けられた所でシロがマサツグの腹部目掛けて飛んで行くと、事件が起きる!…


__ドゴスゥ!!!…ザザザザザザザザザ!!!…

…シュウウゥゥゥ!!…


「ッ!?…え?…えぇ!?…ちょ!…ちょっとぉ!?…」


__………。


勢いの付いたシロの突撃は真っ直ぐマサツグの腹部に突き刺さり!…それに耐えるようマサツグが踏ん張り受け止めると、そこにはまるで車が急ブレーキを掛けたかの様なブレーキ痕二本が出来上がる!…当然そんな頭突きを貰っている光景を目にしたロディは慌てて戸惑い!…マサツグとシロの二人に声を掛け出すが返事は無く!…ただシロはマサツグに張り付く様に!…マサツグはシロを抱える様にして固まってしまうと、マサツグのその踏ん張っていた足裏からは若干ながら煙が立っていた!…そして…


__……スッ…ッ!…


「……シロ?…この際飛んで来る事は許す!…

けどそろそろあの勢いで飛んで来るのは

何とかしてくれないか?…

俺の腹筋が今までに体験した事の無い勢いで

痙攣してるんだが?…」


「……はいです…シロも…痛いの…です…」


__ッ~~~!!!…オオオオオォォォォォ(アアアアアァァァァァ)!!!…


ロディがその事故の現場を目撃したまま固まって居ると、徐々にその事故の当事者である二人が動き出し…先に喋り出したのはマサツグで、シロに勢いを付けて飛んで来る事を止める様に訴え出すと、シロもマサツグの言葉に納得したのか返事をしては頭に手を当て出し!…そして二人揃ってその場に崩れるとこれまた二人揃って悶絶の呻き声を上げ!…その事故を見ていたロディはと言うと、その程度で済んで居る事に戸惑いを覚える!…


{ちょ!?…ちょっと待ちなさいな!?…え!?…

あの頭突きに耐える程の腹筋って!…

見た所さっきの頭突きはドラゴンの尻尾が

全力で飛んで来た物に近かったわよ!?…

…確かに全力って言ってもまだ子供クラスの

話であって!…

さすがに大人の一撃は耐えれそうに無いけど…

ってそうじゃなくて!?…

マサツグちゃん貴方どんな腹筋してるのよ!?…

それにシロちゃんも!!…

まるでミサイルの様な容赦の無い一撃!!…

もはや見事としか言い様のないレベルだったわよ!?…

それを自分の主人に向かって!………まぁ…

それだけ信頼し合ってるって事なのかもしれないけど…

それにしたって?…}


__オオオオオォォォォォ(アアアアアァァァァァ)!!!…


「……貴方達の愛って…

命掛け過ぎてない?…殺意高すぎない?…」


ただ目の前で悶えているマサツグとシロを見てはそのマサツグの腹筋!…シロの頭突きの威力に驚き!…心の中でその両者のぶつかり様についてツッコみを入れ倒して居ると、色々と混乱し始める!…その際シロの頭突きをドラゴンの幼体の一撃に例えては威力が有り過ぎとツッコみ!…それに耐えたマサツグに関しても腹筋の硬さについてツッコみ!…とにかく互いにトンデモナイ物を見せた事にロディは驚きつつ!…今だ悶えている二人を見下ろしては、ただ二人に一言…漸く出た様子でツッコミの言葉を口にするのであった。……因みにこの後ノーマが現場にやって来て、シロにあの伝言を伝えたのか…遅かったと言った様子で反省をするのであった…



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