-第二章五十九節 お約束の変異と羅刹と女王陛下のスピーチ-
完全にブチ切れたマサツグの殺意にゲスデウスは怯えに怯え!…フィアナとミスティーは今だ磔にされたままなのだが、ゲスデウスを目の前にしているマサツグの行動が気になるのか戸惑った様子でその光景を見詰め!…マサツグはマサツグで何も変わる事無くゲスデウスに対して冷徹な!…ただ確実に仕留めると言った明確な殺意を向けて今だ刀を直さず仁王立ちをしていた!…ギラリと光る刀の波紋は更に恐怖を掻き立てるようゲスデウスの目の前で輝き!…マサツグも遂に止めを刺すのかゲスデウスに対して刀を振り上げ出すと、まだ諦めていないのかゲスデウスは最後の抵抗を見せる!…
__……スゥ…ッ!!…
「グッ!?…
わ、私はこんな所で死ぬ訳にはいかないんだ!!…
…こんな所で!!…」
__バッ!!…ッ!…ガッ!!…
「本当ならやりたくなかったのですが
致し方ありません!!!…
…窮鼠猫を噛むの本当の意味
見せて上げましょう!!!…」
マサツグが何も言わずに右手の刀を振り上げると、フィアナとミスティーは遂に終わると言った様子でその光景を見詰める!…だがこの時ゲスデウスはマサツグに追い込まれても尚まだ諦めていない様子で言葉を並べ出すと、最初に出現させた黒い球体に向かって突如腕を伸ばし!…当然その様子を目にしたマサツグは阻止しようとその腕に向かい急遽狙いを変えるのだが、気を抜いて居たのか間に合わず…そのままゲスデウスがその黒い球体を左手で握ると、その黒い球体から黒い光が放たれる!…
__パアアアアァァァァ!!!!…ッ!?…バッ!!…
「グッ!?…オオオォ!!…
オオオオオオオォォォォ!!!!
オオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
ゲスデウスが突如黒い球体に触れた事で黒い光が放たれると、その光に押されるようマサツグは怯んでバックステップを入れ…黒いのに眩しいと言った何とも言えない奇妙な光景に戸惑いつつその様子を伺って居ると、何やら見覚えの有る光景が目の前で繰り広げられ始める!…ゲスデウスはその黒い球体を握ったまま固まるとけたたましい勢いで叫び出し!…黒い球体を握って居る腕から徐々に変身するようゲスデウスの容姿が変わり出すと、その様子にフィアナは戸惑い出す!…
「ッ!?…な、何なのだ!?…何が起きている!?…」
__バキッ!!…べギィ!ボキバキ!!…
ボゴボゴボゴボゴ!!…バシュン!!…
「……はあぁ~……
何だこの見覚えの有る光景は?…
アイツの真似事か?…」
__バキッ!!…グシャッ!!…メキメキ!……
…バサァッ!!…
辺りにあの生々しい音が響き出すとその様子にマサツグは既視感が有ると言った様子で呆れ出し…静かに両手の刀を構えてその様子を静観して居ると、マサツグが斬った筈のゲスデウスの右腕が突如脈打ち!…ボゴボゴと沸き立つ様な音を立て、その右腕の傷口から新たな腕が生え出す!…そして暫く生々しい音が続いた後…漸く変身が終わったのかゲスデウスだった者がゆっくり立ち上がると、突如仰け反ってはマサツグの方に振り向き!…翼も生えたのか勢い良く広げて見せると、ご満悦なのか笑い始める!…
「グゥッファッファッファッファッファ!!!!…
アァ!!…コレデ貴方ニ斬ラレタ腕モコノ通リ!…
元ニ戻リマシタヨ!!…
…デスガ何分コノ姿ハ窮屈デシテネ?…
余リコノ状態ニナリタクナイノデスヨ…
…何セ……私ノ立派ナ何モ消エテシマイ!!…
快感ヲ味ワウ事ガ出来ナクナリマスノデネェ!?!?…」
完全に姿を変えたゲスデウスの姿はまるであの春野原のカルト教団の教祖の様で、そこにはもうあの太った裸の王様の姿は何処にも無く…筋骨隆々の別の獣人に生まれ変わった何かが立って居た!…恐らくベースはまだ残っているのか以前のネズミのままなのだが、その歯は猛獣の様に鋭く!…爪は猛禽類の様に鋭利!…背中には先程広げて見せた蝙蝠の羽が生えおり!…もはやその姿は獣人と言うよりは悪魔そのものに近い姿になっていた!…そして大笑いしながら本気を出すと言った様子で言葉を零し出すのだが、その言葉も最底辺であり!…マサツグは依然としてゲスデウスに殺意を向けると、一切怯む事無く構える!…
「……聞いてもねぇ事ペラペラと…
ドイツもコイツもお喋りが好きな連中だな?…
……こう言う時スキップ機能が欲しい所だ…
…さっさと終わらせよう!…」
__バサァ!!…ゴウッ!!…
「グヒヒイヒヒイヒッヒ!!
コレガ今ノ私ダアアアアアアァァァァァァ!!!」
「……鑑定!…」
ゲスデウスと対峙している際マサツグはそのゲスデウスの言葉に嫌悪感を覚えると、更に呆れた様子であの教祖と比べ出し…早く斬ってしまいたい…と興味の無いゲスデウスの話を右から左へ受け流し、長いとばかりにメタい事を徐に口にすると、刀を握り直してはゲスデウスを睨み付ける!…別に強制ムービーに入って居て動けないと言った訳では無いので、無視して斬り掛かろうと思えば斬り掛かれるのだが…マサツグは何故か静観を貫いては安定の初手から入り出し、ゲスデウスも動かないマサツグに自身の力を見せつけるよう!…徐に羽ばたき宙に滞空すると、滑空する様に襲い掛かり始める!…だが!!…
__ピピピ!…ヴウン!…
-----------------------------------------------------------------------
「ゲスデウス(黒妖気宝珠使用)」
Lv.57 レイドBOSS
HP 69000 ATK 560 DEF 480
MATK 490 MDEF 390
SKILL
飛翔 Lv.10 黒魔術 Lv.9 自己再生 Lv.15
-----------------------------------------------------------------------
_……ギンッ!!!…ビクゥ!!!…バサァ!!…
「グッ!?…ナ、何テ目ヲシテ居ルノダ!?…
悪魔ノ様ナ化ケ物ガ現レタ言ウノニ!?…
全ク動シテイナイ!?…」
「……なぁんだ?…向かって来ないのか…
…大層な見た目になったってのに…
案外大した事の無いビビり何だな?…」
マサツグは鑑定をしつつもゲスデウスから一切視線は逸らさず!…ただ某大剣豪の様に春風刀を上に夏海刀を下に構えると、滑空して来るゲスデウスを迎え撃とうとする!…その際マサツグの表情・姿からは一切恐れの様子は見られず!…寧ろ向こうから向かって来る事を好都合とばかりに殺気を放って見せると、その殺気にゲスデウスは委縮する!…そして慌ててマサツグの手前で急旋回をすると、逃げる様に宙を舞い!…改めてマサツグが化け物の様に感じられて青ざめた表情を見せ、マサツグは向かって来なかったゲスデウスの事を馬鹿にするようヘタレと言うと、その言葉にゲスデウスが反応する!…
「グッ!?…オノレ言ワセテオケバアアァァ!!!…
良イデショウ!!…私ノ力ヲ見セテアゲマショウ!!!」
__バッ!!…
「《混沌ヨリ生マレシ闇の精霊!!…
かの者達に降り注ぐよう姿を現しては
その肉を喰い千切らん!!!…
ダークネスボールレイン!!!》」
__ボボボボ!……ッ!…バシュン!!…
マサツグにヘタレと言われた事が余程悔しいのかゲスデウスは激昂し始める!…位置的にはゲスデウスがマサツグを見下ろして居る形になって居るのだが、明らかに戦況はマサツグの方に傾いており!…その点が気に食わないとばかりに苛立ちを露にすると、ゲスデウスは突如身を丸めては魔法を詠唱し始める!…すると謁見の間の天井に突如穴が開いた様に虚空の空間が開くと、そこからあのゲスデウスが最初に召喚した様な黒い球体が現れ出し!…重力に従うようその球体は鳳仙花の種の様に降り注ぎ始め!…マサツグだけでなく磔にされて居るフィアナやミスティーにも被害が及びそうになると、マサツグは瞬時にその二人の前に移動しては守るよう刀を振るい出す!…
「ッ!?…こ、これは!?…」
「きゃあああぁぁぁぁぁ!!!」
__バシュン!!…スゥ!!…ズバン!!…
「ッ!!!…ッ~~~~~!!!…
…ッ?…ッ!?…なっ!?…」
フィアナとミスティーもこの時!…自身の頭上に謎の穴が開いたと困惑した反応を見せて居ると、そこからあの黒い球体が降って来た事に気が付き!…何が起きるのか分からないにせよ、状況が不味い事には変わりないと悲鳴を上げて死を覚悟すると、次の瞬間マサツグが助けに来た事で驚きを露にする!…この時のマサツグは刹那状態!…落ちて来る黒い球体はその刹那の判定に入るのかスローモーションに見えており、更にマサツグ自身怒って居る事でその刀を振るう力に自然と更なる力が入り、オマケにゲスデウスを倒す事に一点集中しているせいか超集中状態にも突入する!…
__ズバババババババ!!!!…
「ダークネスボールレイン!!…
コノ攻撃ハ貴方ノ体ヲ削ギ落トシ!…
タダノ肉ノ塊ニ変エテシマウ凶悪な魔法デス!!…
…マァ難点トシテハ?…
少々範囲ガ大キイ事デスガ…
コレヲ喰ラッテ無事ナ者等……オヤ?……ッ!?」
__ズバババババババ!!!!…
「ッ!?…バ!?…馬鹿ナ!?…
コノ魔法ヲ防グダト!?…
ソレモフィアナトミスティアナヲ守ッテ!?…
エェイ!!!…」
ある種今のマサツグは最強状態になっており、涼しい顔をして二人を護りながらその黒い球体を捌いて居ると、ここでゲスデウスは目の前からマサツグが消えていた事に気付く!…そのマサツグが消えた事に気付くまでの間、ゲスデウスは自慢げに魔法の説明をし始めるのだが…マサツグは当然聞いては居らず!…ゲスデウスもマサツグが魔法を捌いて居る事に気が付き更に慌てた反応を見せると、早々に効果が無いと悟っては別の攻撃を仕掛け出す!…
__ゴアアァ!!…ガッ!!…
「コレナラ如何デス!?…ダークネスランス!!!」
早々に魔法を解いて自身の両脇にあの虚空の空間を作り出すと、ゲスデウスはその空間に自身の両腕を入れ始め!…そこで何かを掴む様な仕草をして見せると、虚空の空間から黒い槍の様なモノを取り出し!…その槍をマサツグ目掛けて投擲し始めると、丁度タイミング良く二人から離れた所で着弾させてはその着弾の衝撃波かドーム状のダメージエリアを作り出す!…
__ゴアアアァァ!!…バヒュン!!!…カッ!!…
「ッ!?…」
__ドオオオオオォォォォォン!!!…
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!…
「……フゥ!…
サスガノアノ化ケ物モコノ攻撃ニハ
耐エラレル筈ガ有リマセン!!…
……グフ!…グフフフ!!…
グッフッフッフッフッフッフ!!!
コレデ今度コソ邪魔者ハ消エタ!!!…
コノ国ハ!!…私ノ物ダアアアアァァァ!!!」
ゲスデウスが黒い槍を投擲する際マサツグは気付いた様な反応を見せるのだが、避けると言った行動をする事無く…そのまま直撃した様にドーム状のダメージエリアの中に閉じ込められてしまうと、安否が分からないままマサツグはドームの中へ姿を消してしまう!…この時ドームの中へ姿を消す前のマサツグの姿を!…その黒い槍が直撃する光景を見たのか、ゲスデウスは確信を持った様子で今度こそ勝ったとばかりに笑い出し!…これで邪魔する者は居ないと歓喜に震えて吠え出して居ると、そんなゲスデウスの反応に反抗するよう!…ミスティーが吠え出す!…
「……ッ!!…そんな事はありません!!!」
「ッ!…んん~~?…」
「あの方が!…
マサツグ様がそんな簡単にやられる訳有りません!!!
…まだ知り合って間もないですが!!…
分かるのです!!…あの方はまだ生きて居る!!…
ッ~~~!!!…
貴方みたいな卑怯者に負ける筈はありません!!!」
「ソンナ訳無イデショウ?…ミスティアナ姫ェ~?…
デハ、何故アノ中カラアノ化ケ物ガ出テ来ナイノデス?…
サシズメカノ勇者様モアノ一撃ニ沈ンダノデショウ!!…
エェ!!…ソウニ違イアリマセン!!!…
コレデ終ワリナンデス!!!…
彼ハ私ガヤッタノデス!!!!」
突如としてミスティーがゲスデウスに向かい吠え出すと、そのミスティーの言葉にゲスデウスは嬉々として反応する。まるで構って貰えると分かったペットの様に!…だがミスティーはそんなゲスデウスの様子など御構い無しに、マサツグはまだ生きて居ると希望を持つ様に訴え始めると、その目に涙を浮かべ!…最後にゲスデウスの事を非難するようマサツグは負けないと堂々叫び!…そのミスティーの言葉にゲスデウスが煽るよう言葉を掛け出すと、その会話の最後で怪しい言葉を口にする!…そうしてミスティーとゲスデウスが口論をしている一方でフィアナはそのドームを見詰め続け!…何の反応も無い事を確認すると、さすがのフィリアも駄目だと悟ったのかガックリと頭を落とす!…
「クッ!!…やはり駄目なのか!?…マサツグ!!!…」
「…マサツグ様!!…頑張って!!…
こんな!…こんな奴に負けないで!!!…」
「グァッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!…
グァッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!…」
フィアナがガックリと落ちている一方で…ミスティーは涙を流しながら祈る様にマサツグの事を呼び続け、ゲスデウスはゲスデウスでただ高笑いをしては天を仰ぐ様に見上げてクルクルと回る!…まるで洗礼でも受けて居るかの様に両手を広げて宙を舞い!…そのゲスデウスの耳障りな笑い声にフィアナとミスティー…二人揃って絶望の様相を見せ始めて居ると、その件のドームに異変が起き出す!…
__……ズババババァン!!…パアアァァァン!!!……
「ッ!?…ナッ!?…ハァ!?…バ、馬鹿ナ!?…」
「……お前?…
さっき自分でフラグ立てたの分かってるか?…」
マサツグを覆い隠したドーム状のダメージエリアから突如斬撃音が響き出すと、無数の線が入り始め!…ゴーレムナイトの時同様そこから亀裂が入り出し、中に刺さっていたであろう黒い槍も弾け跳び!…ドーム自体が崩壊し始めると、その闇の埃?の中からマサツグが姿を現す!…当然勝ちを確信していたゲスデウスはマサツグが生きて居る事にまた驚きと戸惑いを露わにすると、怯え出し!…さすがのマサツグもノーダメージと言う訳には行かなかったのか、少し頭を斬った様子で流血し…それ故、怒りは更に増した上に殺意は消えず!…凶悪な表情で宙を舞うゲスデウスを睨み付けると、ゲスデウスを馬鹿にするよう一言呟く!…勿論ゲームの中の住人である彼らに魔法の言葉と言う物が有る事知る訳が無く…ゲスデウスはマサツグの言葉など関係無しに驚き戸惑い、マサツグはそんなゲスデウスに向かい大きく踏み込み飛むと、ゲスデウスとの間合いを一気に詰めて反撃を開始する!…
__バッ!!…シュン!!!…
「ッ!?…ヒイィィ!?…」
「蒼閃連斬!!!」
__ズババババァン!!…バシュウウゥゥン!!!…
マサツグが間合いを詰める際ゲスデウスからは恐らくマサツグが瞬間移動して来た様に見えた事であろう、踏み込む様な体勢を見せたかと思えば次には目の前にマサツグが現れ!…姿を現した事に驚きつつも咄嗟ににゲスデウスは防御するよう腕を自身の前に突き出し、ダメージを抑えようとするのだが…マサツグは構わず鬼の形相を見せると、大きく振り被って技を放ち!…この時その技は先程から見せて居たであろう連撃技で、一太刀繰り出すごとにその斬った線が蒼い線となって見え!…マサツグはその突き出して来た腕を瞬く間に蒼い線だらけにしてしまうと、ゲスデウスの腕を斬り刻みバラバラに解体してしまう!…
「ッ!?!?!?…ギヤアアアァァァァ!!!」
「蒼閃連斬!!!」
__ズババババァン!!…バシュウウゥゥン!!!…
「グッ!?…グアアアアァァァァァァァ!!!!」
腕をバラバラに解体されたゲスデウスは技を喰らった反動で怯むと、自身の腕を見詰めながら苦痛に顔を歪ませ!…痛みに耐えるよう仰け反ると聞くに堪えない悲鳴を上げ出す!…今まで散々聞いて来たであろう悲鳴は今回自分の声であり!…自身の腕を二度も奪われた事で!…何なら今度は両腕とゲスデウスは腕を斬られた事で気が狂いそうになりつつ!…防ぐ術は無いとばかりに青ざめて居ると、マサツグは構わず追加の蒼閃連斬を繰り出す!…その際今度狙った部位は足と羽であり!…また先程までと同様斬った道筋を蒼い線で見える様に光らせ出すと、そこから血を吹き出させては解体していく!…そして今度は足と羽を奪われた事でゲスデウスは飛び続ける事が出来なくなると、同時にバランスを崩して悲鳴を上げつつそのまま真っ逆さまに落下し始める!…
__グラッ!…ヒュウウウゥゥ!!!…チャキッ!!…
「蒼閃んん!!…連斬!!!」
__ズバババババアァァン!!!!…
ギイヤアアアアアアアアアアアア!!!…
マサツグに羽と足を斬られた事でゲスデウスは何も出来ずに落下し始めると、マサツグも当然一緒に落下する!…だがしかし!…その落下する最中ですらマサツグはまだ怒り足りない!…と、今だ鬼の形相でゲスデウスを見詰めて刀を構え!…気合を入れた様子で狙いを定め刀を振るうと、更に追撃の蒼閃連斬をゲスデウス本体に目掛けて放つ!…例え自身も落下して居ようが御構い無し!…ただ怒りをぶつける様にゲスデウスを斬り刻み!…斬られるゲスデウスも苦痛の悲鳴を上げてはその声を謁見の間内に反響させ!…そして落下するに連れ謁見の間の床が近付いて来ると、マサツグはフィニッシュブローを放ってはその反動を利用し着地を試みる!…
「せいやああああぁぁぁぁぁ!!!!」
__ゴオォ!!…ズダアアァァン!!!…
「グガアアアァァァ!!!…ギイィ!!…」
勢いの付いた掛け声と共にマサツグは横薙ぎの一撃を放ち!…その一撃をガードする事無く喰らったゲスデウスは斬撃と一緒に地面へ叩き付けられる!…その際衝撃音と斬撃音が一緒になった音が謁見の間内に響くと、またもやゲスデウスは悲鳴を上げ!…少し前まではフィアナが悲鳴を上げて居たのだが、今はゲスデウスと…とにかく場面が二転三転とする様子にミスティーはただマサツグの活躍に注目しつつ困惑した様子で見詰めて居ると、ゲスデウスは歯を食い縛って腕を再生させて受け身を取る!…
__ゴボゴボゴボゴボ!!…バッ!!!…
「ガアアアアァァァァァ!!!!」
__スタッ…ッ!…バッ!!スッ…
…ズバアアァァァ!!!…
再生させた腕に力を入れると跳ねる体を抑える様に床へ爪を立て、収まった所でゲスデウスはマサツグに向かって飛び掛かり!…着地硬直の隙を狙うよう怒りのまま吠えて襲い掛かろうとするのだが!…マサツグは一切慌てる事無く着地をすると、飛んで来るゲスデウスを見つけて直ぐにジャンプをする!…その際飛んで来るゲスデウスはやはり刹那の影響でスローモーションに見えて居るのか、ジャンプした自身の足元を潜らせる様にマサツグはゲスデウスを回避し、更にそのゲスデウスが飛んで来るであろう場所に刀を構えると、三度生やした腕を三度斬り飛ばす!…当然これにはゲスデウスもまさか!?…と言った様子で慌てるのだが、何もする事が出来ないまま斬り落とされ!…そのままマサツグの後ろへ抜けて行くよう腕を飛ばされると、何度目となるか分からない悲鳴を上げ出す!…
「ッ!?!?!?…ッ~~~~~~!!!…
アアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!」
「…馬鹿か?…愚直過ぎんだろ?……
…まぁ…何回も腕が生える事には驚いたが?…」
__…ズザアアアァァァ!!…ボタンッ!…スタッ…
ゲスデウスの取った行動にマサツグは表情を変える事無く馬鹿にするとそのまま自身の後方へ受け流し!…飛んで行ったゲスデウスも如何する事も出来ず、ただ床を滑る様にその体を転がし打ち付けると、腕や足!…背中と言った具合に全身から出血させてそのボロボロの体を横たわらせる!…憎きゲスデウス!…なのだが、その余りにも一方的な光景に思わずフィアナとミスティーは目線を逸らし、マサツグが止めを刺さない事に思わず疑問を感じ始めるとその様子を確認するが、マサツグからはあのいつもの優しい面影は無く…ただ怒り狂う羅刹の様にゲスデウスを攻め立てるマサツグの姿しか映らない!…そうして満身創痍のゲスデウスを足元に…マサツグはゆっくりと歩き出すのだが、その足音を聞いてゲスデウスは突如として叫び出すと、耳を疑う様な正当性を訴え出す!…
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「ッ!?!?!?……ク!…クソオォォ!!…
何故ダ!!…何故ナンダ!!!…
私ガ何ヲシタト言ウノダアアアァァァァ!?」
__コッ…ピタッ…
「コノ国ハ私ガ地道ニ管理シ!!…
築キ上ゲタ物ダ!!!
無能ナ王ニ無理難題ヲ言ワレテモ
反対スル事ナク従イ!!!…
コノ国ノ基盤ヲ作リ上ゲタ!!!…
デハコノ国ノ真ノ王ハ誰カ!?…
ソレコソコノ国ノ基盤ヲ作リ上ゲタ
私コソガ真ノ王ノ筈!?…
ソノ王タル私ガ好キナ様ニシテ…
何ガ悪イ!!!」
徐々に背後から死が近付いて来るよう…聞こえて来る足音にゲスデウスが反応すると、感情を爆発させる様に突如として嘆き吠え出す!…その吠える声は謁見の間に反響するようビリビリと響き!…マサツグもそんな叫ぶ声に反応するよう足を止めると、ゲスデウスは続けて自身の功績やら耳を疑う様な正当性を口にし!…そのゲスデウスの言い分にマサツグが救う価値は無いと改めて判断して居ると、更にゲスデウスの言い分は続く!…
「コノ国ノ政治ヲ良キ方向ニ導キ!…
先代王ニ…レフィリアナ女王陛下ト!!…
無能共ノ補佐ヲシテコノ国ヲ豊カニシタ
私コソガ王ノ筈!!!…
ナノニ何デ私ハ今コウシテ酷イ目ニ遭ッテ居ル!?…
可笑シイデハナイカ!?…他ノ誰デモナイ…
コノ私ダ!!!…
私コソガコノ国ヲ収メルニ相応シイ!!!…
王ノ器ヲ持ツ者ハ私ダ!!!…
私ガ居ナケレバココマデ!!!…」
「ッ~~~~!!!!…
いい加減にしろ!!…ゲルデウス!!!!」
「ッ!…エ?…」
「…先程から聞いて居ればウダウダと!!…
余が王たる器ではない?…貴様がこの国を!…
今までを作り上げただと!?…抜かせ!!!…」
ゲスデウスの口からツラツラと出て来る身勝手な言い分に、マサツグもこれ以上聞く気は無いと言った様子で何も言わずに刀を振り上げ出すと、まだ自己再生しているのか足や羽…四度目となる腕が生え始める…そのゲスデウスの生命力の高さにマサツグが一人で驚いて居ると、その後方ではゲスデウスの言い分にブチ切れた様子で突如フィアナが激怒し始め!…その突然の怒りの咆哮にゲスデウスとマサツグが驚いた様子で振り返ると、フィアナは今だ磔にされて居るにも関わらずゲスデウスに説教をし始める!…
「余が王たる器で無い事は!!…
もう既に自分自身で分かって居るわ!!!」
「ッ!?…ナッ!?…」
「ッ!?…お、お姉様?…」
「…たった一人の臣下の暴挙も見抜けぬ!!…
それもここまで被害が大きく!…
…民が余に助けを求める声を掛けて居たにも
関わらず!!!…
余はその声を汲み取る事が出来なかった!!!!……
それで余が王たる器を持って居ると勘違いしている!?…
分かった様な口を叩く出ないわ!!!…
貴様こそ王たる器を持っては居らぬ!!!!」
フィアナは酷く怒った様子でゲスデウスに説教をし出すのだが、そのフィアナの説教一言目を聞いた途端にミスティーやゲスデウスは戸惑う!…何故なら!…現女王陛下であるフィアナは自分自身の事を女王として認めていないと言い始めたからである!…当然この言葉が出て来た事に二人は戸惑いの言葉を漏らしてはフィアナを見詰め!…フィアナはフィアナでその視線に戸惑う事無く…寧ろ堂々とした態度を張り付けられたまま見せて居ると、自身を攻める様に言葉を口にし始める。その際後悔をする様な素振りをフィアナは見せては悔しがり!…涙を浮かべ出すのだが、それと同時にゲスデウスを自分以下と口にし出すと、その言葉を聞いたゲスデウスは苦虫を噛んだ様な表情を見せてはフィアナに反応する!…
「グッ!!…ナ、ナンダトォォ!!!…」
「良いか!!!…心して聞くがよい!!!…
この国を作ったのは貴様に有らず!!!…
ましたや我が父!!…先代王ですらない!!!…」
「ッ!?…」
「この国を作り上げた真なる功労者は!!…
この国に住まう民達である!!!!
今までよりこの地に住んで来た者達の
労力によって築かれて来たのだ!!!!
平民でも貴族でも!!…
ましてや衛兵でも貴様でも無い!!!…
ただこの地に生きとし生ける者達の
心血を注いで築き上げて来た歴史が
今日を作り出して居るのだ!!!!…
それを先程から聞いて居れば!!!…
まるで自分一人でこの国築き!…
育て上げた様に言いおって!!!…
ほんの一部で全部が全部お前が
やった訳ではない!!!!
…そんな愚王たる余でも分かる事を!!…
知らないようでは底が知れるぞ!!!
ゲルデウス!!!」
更にフィアナの言葉は続く!…それはまるで教訓の様に!…フィアナは涙を流しながらもゲスデウスにしっかり聞くよう堂々とした態度を見せると、その功労者を自分・ゲスデウス・先代王では無いと宣言する!…その言葉を聞いてゲスデウスは本気で分からないと言った表情を見せるのだが、フィアナは続けて真の功労者!…それが自国の民である事を語り出し、分け隔てなく皆がこの国の貢献者であり王であるとゲスデウスに説き伏せると、自身の事も卑下しては更にゲスデウスを馬鹿にする!…そうしてその言葉を聞いたゲスデウスはショックを受けた様な反応を見せるのだが、やはり自身が王だと思って居るのか今だフィアナに反抗する意思を見せ!…マサツグはマサツグでそんなフィアナの演説を聞いて音も無く軽く笑みを浮かべると、ゲスデウスに更なる罰を与えようとするのであった!…




