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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
155/606

-第二章五十七節 王宮道中と狂獣人化と人間?…-



さて…レイヴンとシロの二人があのデーモンを倒し終えた時間から巻き戻り、メインストリート道中…レイヴン達と別れたマサツグは単身!…王宮に突如現れたと言うゲスデウスを倒すべく、一直線にその王宮へと走って居るのだが…その途中でやはり待ってましたと言わんばかりにモンスター達がわんさかと姿を現すと、マサツグの行く手を塞ぎに掛かる!…


__バッ!!…!?…

ギャギャギャギャギャアアアァァァ!!!


「えぇい!!…この忙しいって時に!!…

こいつら本当に空気読めねぇな!?」


__ギャガガガアアアアァァァァ!!!!


「急いでるってのに!!…鬱陶しいわああぁ!!!!」


マサツグの目の前にはホブゴブリンやリザードマン達が群れを成して立ち塞がっており、メインストリートは完全にモンスター達で占拠!…激戦区と化していた!…そのモンスターの数は見た限りだとザっと600は超えており!…衛兵達に冒険者達!…至る所でそのモンスター達とドンパチ騒ぎに入り乱れ、もはやその光景はRPGの皮を被った戦争ゲームと化していた!…勿論そんなモンスター達はマサツグの姿を見つけるなり途端に襲い掛かり始め!…マサツグもやられる訳には行かないので武器を抜いては構えるのだが、急いでいる分目の前のモンスター達に苛立ちを覚え!…薙ぎ払う様に大剣を振り回し始めるとそのモンスター達を一掃しようとする!…しかし!…


__バシュン!…バシュン!!…


「ッ!?…え?…」


__チュドオォォォォン!!!

ギャガアアアァァァァ!!!…


モンスター達に斬り掛かろうとするマサツグを追い抜く様に!…突如として背後から魔法弾が飛び出して来ると、その魔法弾にマサツグは驚き戸惑う!…後ろから狙われた!?…と慌ててマサツグが後ろを振り返ると、そこには男性の冒険者二人が立っており…二人の放った魔法弾はモンスター達に命中するとその場で大爆発を起こし、モンスター達を一掃してマサツグの目の前の道を開けて見せると、その冒険者達はマサツグに先を行くよう声を掛け出す!…


「……おいおいそこのあんちゃん大丈夫かい?…

ここは俺達に任せて先を行きなぁ~!…

こいつ等は俺達が可愛がってやるからよぉ~!!」


「……え?…」


「俺達が~ケモ耳達を~護るぅ~!!

この国は~落とさせないぜぇ~!!」


「「こっから先は一方通行だ!!!

                     ×2

ヴラアアアアァァァァゥゥゥゥゥ!!!!」」


突如助けて貰った事にマサツグはその冒険者達に対して疑問を持つのだが、それ以上にその冒険者達のキャラが濃い事に目が行ってしまうと、後ろを向いたまま固まってしまう!…片方は魔法職なのだろうがその手には何処か見覚えの有るひび割れた斧が握られており、もう片方は某学園都市のLv.5と言いそうな格好で風変わりな杖を握っている。その際如何にもその冒険者達の喋り方には癖が有り!…余計にマサツグが困惑する原因となるのだが…とにかくその二人は暴れる事が目的なのか、酷く興奮した様子で突如叫び出すと、目の前に居るモンスター達に襲い掛かり始める!…そうしてマサツグは文字通り完全に置いてけぼり状態になってしまうのだが、とにかく助けられた?…と言った具合にその冒険者達の厚意を受け止めると、再び先を急ぎ出す!…


「な…何が何だか分からんが…とにかく助かった?…

……考えるのは止めて先を急ごう…」


__バッ!!…ドガアアァァァン!!!…

ボガアアァァァァン!!!…


「死ぬか!?…散るか!?…

土下座してでも生き延びるのか!?!?!?」


「ギャハハハハハ!!!!…もっと楽しませろよぉ!?

まだほんの一部も力を出して無いんだぜぇ!?!?」


「……アレは本当に味方なんだろうか?…」


突然の二人の冒険者にマサツグは戸惑うのだが、深く考えるのは後にして…その二人の冒険者を追い越し置いて行くよう先を急ぎ出すと、その背後からは二人が暴れているのか衝撃音に爆撃音が聞こえて来る!…それと同時にまるで戦闘を楽しむ様な嬉々とした!…興奮した二人の声が聞こえ出すと、マサツグはやはり敵なのでは?…と思わず考えてしまうのだが…一応味方?と言う事にして構わず先へ進み出すと、その先の光景は更に苛烈な物となっていた!…


__ズバァン!!!…グギャアアァァ!!!…


「…ふぅ!……ホント嫌な連中だぜ!…

まさか角待ちまでして来るとは!……にしても…」


__ズズウゥゥン!!!……


「ひでぇ有様だな!…

こりゃこの戦いが終わっても

復興には時間が掛かりそうだな!?…

……いやそれより町の人が

巻き込まれてなきゃ良いが?…」


道中のモンスターを相手にしつつ王宮へと向かえば向かう程、目立つのは倒れる衛兵にへたり込む冒険者…モンスターの姿などで、当然戦闘の残痕か建物は一部崩壊・半壊・全壊など酷い有様を見せて居た…土埃に交じって硝煙が立ち昇り、まだ戦って居る者が居るのか怒声が聞こえる!…マサツグも角待ちをしていたホブゴブリンやリザードマンに戸惑いつつ…その様子を改めて目の当たりにすると、町の人達の心配をし…更に王宮へと駆けて行くと、徐々に奇妙な光景を目にし出す!…


__タッタッタッタッタ!!…

ワアアアアアァァァァァァ!!!!!


「ッ!…はぁ!…はぁ!…み、見えて来た!!…

な、何とか迷わずに辿り着いて!……ん?…」


王宮が遠方に見え始めるとマサツグはまず迷わずに辿り着けそうな事に安堵する!…自身でも方向音痴と言う事を認識して居る為、急いでいるにも関わらずもし迷ったら!…と内心心配していたからである!…そうして何事も無く王宮前の広場へマサツグが出て来ると、王宮前ではまだ狂獣人化していない衛兵達が集まっており!…何やら騒がしい…何かを相手に苦戦している様子を見せては、何度も王宮への突入を試みている様子が伺えた。


「怯むなあぁ!!!…

ここを突破せねば女王陛下をお助け出来ぬぞ!!!

果敢に攻めよおぉぉ!!!」


__ガッ!!ギイィィン!!…ザザアァァ!!!…


「グッ!!…コイツ!!…中々に強い!!…

だがああぁぁ!!!」


「……はぁ!…はぁ!……衛兵諸君!!…

スマンが通してくれ!!…急いでる!!!」


衛兵の人数は見たところ約50!…この人数を相手に!…それも本気を出した衛兵達で取り囲んで居るにも関わらず、苦戦している様子を見せる衛兵達にマサツグも合流をすると、息を切らしながら声を掛け出す!…勿論マサツグも苦戦している衛兵達の様子に疑問を持つのだが、とにかく急いでいる様子で道を開けるよう衛兵達にお願いをすると、その取り囲んで居る衛兵の一人が戸惑った様子で振り返っては返事をする。


「ッ!?…は?…

ッ!?…こ、これは勇者殿!?…」


__バッ!!…


「通したいのは山々なのですが…

今我々も苦戦しておりまして!!…

…あの者共!…中々に強く!!…」


「え?…ッ!…」


後ろから突如マサツグに声を掛けられた事で気が付くと、衛兵は慌てた様子でマサツグに敬礼し!…マサツグもその衛兵の敬礼に戸惑いつつ、大丈夫と返事をするよう手を振って見せると、衛兵は敬礼を解くなり申し訳なさそうな表情で言い訳を口にし出す!…その際マサツグに王宮前の光景を見せるよう半身だけズレてその光景を見せると、マサツグは覗き込む様に顔を伸ばし!…王宮前にまるで門番をするよう二体のモンスターが立って居る様子を!…何なら今までのホブゴブリン達よりデカい武装したゴブリンを見つけ!…更に装飾の派手な二刀流のリザードマンも居る事に気が付くと、マサツグはその光景を見て納得したのか徐に衛兵達を掻き分け出す!…


「……あぁ~!…なるほどね?…

じゃあ、ちょっと道を開けてくれ?」


「我々も苦戦して居て!!…

ここは我々で突破いたしますので勇者殿には…

って、勇者殿!?!?」


「失礼!!!」


__バッ!!…ッ!?……


納得した様子で衛兵達を掻き分け!…徐に大剣を抜き出すと、戦っている衛兵達の前にマサツグは姿を現す!…それと同時に先程まで説明をしていた衛兵もマサツグに違うお願いをしようとするのだが、気付けば居らず!…そのままスルーされている事に気が付くと、慌てた様子でマサツグを止めに入るのだが全く止められず!…マサツグは周りの衛兵達に断りを入れるよう一言だけ声を掛けるとそのモンスター二体に向かい駆け出し!…大剣を構える!…


__シャアアアアア!!グギャガガガガガ!!!


「…あぁ~らよっと!!!」


__グギャ!?…ガギイィィン!!!…


恐らく王宮の前に居るのはホブゴブリンの親玉とリザードマンの親玉!…その二体は今だ向かって来る衛兵達に威嚇をしており、向かってくれば叩きのめす!と言った気迫を見せて居る!…そんな二体もまだマサツグの動きに気付いて居ないのか衛兵達の方に集中しており!…その隙を狙う様にマサツグがダッシュ斬りで一気に間合いを詰め出すと、まずはホブゴブリンの親玉の方へ目掛けて右斜めに一撃を繰り出すのだが…咄嗟に気付いたのかホブゴブリンの親玉が慌ててガードの体勢に入ると、ギリギリでマサツグの一撃を止める!…しかし!…


「甘いんだよな!!!」


__ギャギャギャ!!グオァ!!!……ドガアァァ!!…


マサツグは自身のダッシュ斬りを止められるが鍔迫り合いには持ち込まず!…そのまま流す様に大剣を振り切ると、その場でステップを踏み込む様にクルリと回って見せる!…すると如何だろう…ホブゴブリンの親玉は鍔迫り合いをする気で居たのか、前のめりにバランスを崩して無防備になり!…マサツグも回った際の勢いを利用してホブゴブリンの親玉の顔面に蹴りを放つと、そのまま蹴り飛ばしては王宮の玄関扉に叩き付ける!…


__ゴオォォ!!…ドガアァン!!!…


「もういっちょおぉぉ!!!」


__ガッ!!…ドゴオォォ!!…ゴオォォ!!…

バアァァァァン!!!…


ホブゴブリンの親玉が王宮の玄関扉に叩き付けられた所で、その光景を隣で見ていたとリザードマンの親玉は突然の事に戸惑い!…更にその隙を狙う様にマサツグがリザードマンの親玉の脚に自身の脚を掛け!…無理矢理バランスを崩させると、流れる様にホブゴブリンの親玉同様回し蹴りを放つ!…一瞬の隙を狙い倒すまでは行かなくとも、門の前に居た二体のモンスターを蹴り飛ばし!…王宮の扉も開けてしまうと言った超反応を披露して見せると、そのマサツグの戦いぶりに衛兵達は驚きの声を挙げ出す!…


「え!?…

えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」


「…よっと!……まぁザッとこんなモンかね?…

…まぁ中に入れちまったが…

とにかく倒しゃそれで良いし?…」


__コッ…コッ…コッ…コッ……


「………ハッ!!…わ…我々も勇者殿に続けぇぇぇ!!!

この流れに乗って王宮内の制圧に掛かれぇぇぇぇ!!!」


__お…オオオオオオォォォォォォォ!!!


衛兵からすれば何が起きたのか分からない!…先程まで自分達が苦戦して居たモノをこうもアッサリ!…それも大して労力を使わず突破した事にただ驚き戸惑いの言葉を叫んでいると、マサツグは一息吐いた様子で王宮の中へと歩き出し!…その様子に呆然とする衛兵達なのだが、その中の一人がハッと我に返ると、慌てて衛兵全体に号令を出す!…マサツグの後を追うよう今だ戸惑いの様子を見せつつ指示を出すと、その言葉に他の衛兵達も我に返り!…やはり戸惑った様子で慌てるとその指示に従うよう掛け声を挙げ出す!…そしてマサツグの後に続くよう衛兵達も王宮の中へと雪崩れ込むと、そこでマサツグ共々奇妙な光景を目にする!…


「ッ!?…な、何だこれ!?…狼人間!?…

…いや、他にも違う動物が?…」


「……ッ!…侵入者だ!!!…排除しろ!!」


「うぇええ!?…ちょ、ちょっと!?…」


王宮の中に入るとそこには既に狂獣人化した衛兵達の姿が!…この時マサツグはまだその見た事の無い衛兵の姿に戸惑いを覚えると、思わず動きを止めてしまい!…ただこれはモンスター?…いや獣人?…と言った具合にマジマジ見詰めて悩んで居ると、その狂獣人化した衛兵達はマサツグの姿を見つけるなり襲い掛かり始める!…突如その変身した衛兵達に襲われ始めた事でマサツグは更に戸惑うと、思わず剣を構えそうになるのだが!…後から入って来た衛兵達が異変に気が付いた様子でマサツグの援護に入り出すと、その変身した衛兵達と鍔迫り合いをし始める!…


__ガキィン!!!…


「ッ!?…ちょ!?…大丈夫なのか!?…」


「ご心配なく!!…

これは我々の内に隠されたもう一つの能力!!…

合図が無い限りは使わない様にして来たのですが!!…

ダァ!!!……はぁ!…恐らく何らかの術を

掛けられてこうなっているのかと!…」


「…一応味方って事で良いんだな?…」


「はい!…ですから協力を!!…」


突如目の前に割り込むよう衛兵の一人がマサツグを助けるとその様子にマサツグは困惑し、心配した様子でその助けてくれた衛兵に声を掛けるのだが意外と大丈夫らしく!…その衛兵は変身した衛兵と鍔迫り合いをしながら如何言う事かを説明し出すと、様子が可笑しいのだが味方である事・狂獣人化の事について簡単にマサツグへ説明をする。その際衛兵はその変身した衛兵の剣を弾き飛ばすと、原因を探る様に相手を見詰めては自身の剣を構え!…同時に出方を伺い警戒を強め!…その様子にマサツグは迂闊に手を出す事が出来ないと判断し、改めて大丈夫であるかの確認をすると、その衛兵はマサツグに協力を求め出すのだが…その言葉を無視する様にマサツグはその変身した衛兵達の対処を、正常な衛兵達に押し付ける!…


「……分かった!…じゃあ、そっちは任せたからな!!」


「ハッ!!…って、えぇ!?…ちょ、ちょっと!?…

勇者殿は何処に行かれるつもりで!?…」


「え?…いや……まずはそこで転がってる

ゴブリンとトカゲ人間を片付けるだろ?…

そしたら謁見の間に行ってゲスデウスをぶっ倒す!!…

だが?…」


「ッ!?…いやいや!!…

簡単に言わないで下さい!!…無茶です!!…

この先この様に様子が可笑しい仲間が

居ると言うのに!!…

それに何を仕掛けて来るか分からない相手に

単身で挑むなど!!…」


マサツグは理解した様に返事をしては変身している衛兵達を押し付け、その返事を聞いて衛兵も理解してくれたと一度は安堵した様子で威勢良く返事をするのだが!…直ぐにマサツグの言っている言葉が可笑しい事に気が付くと、慌てて止めに掛かる!…そして先程の返事は一体如何言う意味で返事をしたのか?と疑問を持ったのか、衛兵は困惑気味に質問をし始め…その質問にマサツグはキョトンとした表情で不思議そうに答え、その答えを聞いた衛兵が更に戸惑いを露わにしてツッコミを入れて居ると、突如として何処からともなく笛の音が聞こえ始める。


__プオオォォォォォ~~~♪…ッ!?!?!?…


「ッ!?…な、何だぁ!?…

この調子外れな笛の音は!?…」


その突如聞こえ出した笛の音は如何やら外から聞こえて来ており!…王宮内にも反響するよう響くと、正常な衛兵達は途端に耳をピクっと反応させる!…まるでやっと本気が出せる!…と言った嬉々とするモノを感じさせ!…徐々にその様子を変化させ始める中!…マサツグはその笛の音に戸惑った反応を見せて居ると、先程から説明をしてくれて居た衛兵にも異変が起き出す!…


__ヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!!……


「…ッ!!…さっき説明しましたよね?…

あの状態になるには合図が居ると!…」


「え?…あ、あぁ……ッ!?…」


何やら唸る様な声が辺り一帯から聞こえ出すのだが…衛兵は徐に先程の説明を聞いて居たかを確認するようマサツグへ声を掛け出し…マサツグはその突然の問い掛けに戸惑いつつも覚えて居ると言った様子で返事をし、その衛兵の方へ振り向き出すのだが!…振り向くとそこには徐々に獣へと変化して行く衛兵の姿が有り!…当然目の前で変化していっている様子にマサツグが更に戸惑いを覚えて居ると、先程まで押されていた様子の衛兵達もその獣の姿に近付く事で途端に体勢を整え出す!…


__ヴヴヴヴ!!!…

ウオオオオオォォォォォォ!!!!…


「ッ!?…え!?…息を吹き返した!?…」


「この笛の音こそ!…その合図なのです!!…

これは力を解放せよと言うで許可の音色!!…

余りに強過ぎる力の為、普段の活動では

使用しない様にして居るのですが!…

この笛の音が鳴ったと言う事は何も

遠慮する事はありません!!…

我々にとってこの笛の音が意味するモノは

ただ一つ!!!…

本気を出して反撃を開始しろ!と言う命令が

出た事に他なりません!!」


「ッ!…そ、そうなのか…ッ!?………」


周りで正常な衛兵達も獣の姿に変わって行く中…その様子を見てマサツグが戸惑って居ると、マサツグに説明をしていた衛兵も完全に狂獣人化し!…先程聞こえた笛の事について嬉々とした様子で反撃の狼煙と説明すると、その衛兵は変身した反動でか軽く自身の身を振るわせて見せる。その際マサツグはもう一度その衛兵の言葉に反応するよう振り返るのだが、そこに居たのは小柄なハリネズミの姿をした衛兵の姿で…衛兵の身長はマサツグ程では無いのだがそこそこ在ったにも関わらず…今こうして狂獣人化し獣の姿になって居るのだが…その身長は急に低くなって140cm位しか無く!…猫背になって居ると言う点も含めて更に低いと感じ、ただその姿に驚いてはマジマジと見詰めてしまう!…


__ちょい~ん……


「……何か変な事でも?…」


「ッ!?…い、いや…

ただ随分と可愛らしい姿になったなと…」


「…正直に答えて頂いてありがとう御座います……」


そんな急に身長が縮みオマケに小柄と…とにかく容姿が劇的に変わった事でマサツグは絶句し!…衛兵もそんなマサツグの様子を見て不服そうな表情をし出すと、マサツグに質問をし始める。まるで言いたい事が有るならハッキリ言え!…と言った威圧感に、マサツグはハッ我に返っては戸惑い始め!…コンプレックスに感じているのか?と考えつつ、一応はぐらかす様に思った事を口にし出すと、その言葉を聞いた衛兵はムッとしたまま返事をする。そうして衛兵にムッとされつつマサツグが反省をして居ると、王宮の玄関扉ごと吹き飛ばしたホブゴブリンの親玉とリザードマンの親玉が立ち上り!…真っ直ぐマサツグの方へと歩き出し始めると、それに気が付いたマサツグも身構える!…


__グルルルル!!…グギャガ!!…

グギャガアアアァァァァ!!!!


「ッ!…如何やら悩んで居る暇もないみたいだぞ?…

向こうさんはやる気満々だ!…

…俺はこのまま玉座に向かう!…

衛兵諸君はその様子が可笑しい仲間の対処に

当たってくれ!!…俺だと斬っちまいそうだ!!」


「ッ!?……はあぁ~…

確かに時間はもう無さそうですね!…

分かりました!!!…

我々は可笑しくなった仲間の拘束に!!…

かつ道を開いて見せます!!!…

この姿になったのだからそれ位は出来るかと!…

勇者殿は玉座に向かいまして女王陛下と皇女様の事を

頼みます!!」


自分達を蹴飛ばしたマサツグに警戒しつつ、武器を構えてはゆっくり間合いを詰め出し!…その親玉達の動きに気付いたマサツグも時間は無い!と言った様子で衛兵に声を掛けると、同じく親玉達の動きに気が付いた衛兵は戸惑った反応を見せる!…そしてマサツグに何を言っても無駄だと悟ったのか、衛兵は疲れた表情で溜息を吐き…マサツグの考えに同意した様子で血路を開くと宣言をすると、他の衛兵達もその会話を聞いていたのか操られている様子の衛兵達を押し込み始める!…


__ガギン!!…ギギギギギ!!!…

ゥオオオオオオオオオオ!!!!


「ッ!……オッケイ!…頼まれた!!!…

…にしても………はぁ~…

俺ってつくづくトカゲやゴブリンに縁があるな…」


__ヴォンッ!!チャキッ!…ッ!!…


正常な衛兵達はまるでラグビーのラインでも組むよう操られている衛兵達を押し込み出すと、無理やり道をこじ開けて見せ!…そしてマサツグに急ぐよう衛兵達が一斉に雄叫びを挙げ出すと、その雄叫びを聞いたマサツグはまるで鼓舞されて居る様な感覚を覚えて戦意を高める!…こうして衛兵達に玉座に居るであろうフィアナとミスティーの事を任されると、マサツグも答えるよう返事をしては大剣を構え!…その際相手がホブゴブリンとリザードマンと言う事で飽きた様な反応を見せるのだが、向かって来るホブゴブリンの親玉とリザードマンの親玉を迎え撃つよう睨み付けると、向こうは蹴られた事に怒っているのかマサツグが身構えるなり襲い掛かる!…


__ギャガアアアアアァァァァ!!!!…ヴォンッ!!


「「ッ!?…勇者殿!!!」」


__スッ…ガイィン!!…


「…鉄製には驚いたが安心してちょ~っと!…からの!…

ダッシュ斬り!!!」


ホブゴブリンにリザードマンと二体同時にマサツグへ襲い掛かり出すと、まず攻撃を仕掛けて来たのはホブゴブリンの方で!…お得意のジャンプ攻撃を繰り出しては手にして居る棍棒を振り上げ、ホブゴブリンの先制攻撃を目にしたのか衛兵達は心配した様子でマサツグに声を挙げ出す!…その際マサツグはマサツグでホブゴブリンの持って居る棍棒に目を向けるとその棍棒が鉄で出来て居る事に気が付き、その鉄製の棍棒を見て若干驚くのだが慌てる事無く…安心するよう衛兵達に声を掛けてその場でバックステップをすると、いとも簡単にホブゴブリンの攻撃を回避する。するとその避けた鉄製の棍棒が王宮の床を叩く事になると、金属製の重々しい音を立てて王宮内に響き!…その音が苦手なのか衛兵達は怯み!…マサツグは物ともせず回避からのダッシュ斬りを敢行すると、まずはホブゴブリンを仕留めに掛かる!…


__バッ!!…ズバァン!!!…

…ッ!?…グギャガ!?…


「もういっぱ~~つ!!!」


__グルン!…ズバァン!!!…

…ギャガアァ!?……バッ!!…


マサツグがダッシュ斬りで一気に間合いを詰めると大剣を平行に構え!…自身の間合いにホブゴブリンを入れた所で横一閃に斬ってしまうと、その一撃にホブゴブリンは大きく怯む!…ジャンプ攻撃からの体勢がまだ戻って居ない状態での一撃だった為、ノーガードのままダメージを大きく喰らい!…まだ怯んで居るにも関わらずマサツグは横に斬った勢いを利用してステップを踏む様に回転すると、今度は大剣を縦に構えては勢いそのまま振り下ろす!…実質十字にホブゴブリンを斬ってしまうと、斬った勢いのままホブゴブリンをノックバックさせ!…そのホブゴブリンの後ろから奇襲を掛ける様にリザードマンが突如姿を現すが、マサツグは関係が無いとばかりにリザードマンを迎え撃つ!…


__ガアアアアァァ!!…フォン!!…


「ッ!…何て事は無い!!!…」


__ゴアァ!!…ガキイィィン!!!…

…ッ!?…パギャワ!?…


ホブゴブリンを斬った事でマサツグはガード出来る体勢に有らず、その隙を狙う様にリザードマンが奇襲を掛けたのだが!…目の前にリザードマンの振り下ろす剣二本が迫って来ていると言うのに、マサツグは構わずリザードマンとの間合いを詰めるよう大剣の峰を向けて持ち上げると体を捻りつつ!…右肩を大剣の峰に添わせる様にしてタックルを敢行すると、そのままリザードマンの体ごと打ち上げる様に攻撃をパリィする!…当然これには喰らったリザードマン本人も戸惑いの様子を露わにしては宙を舞い!…バランスを崩して居るリザードマンを目の前に!…マサツグは構わず瞬時に体勢を整えると追撃の連撃を放つ!…


「斬裂!…想刃!!!」


__ズバババババアァァン!!!!…

ギャワアアアアアァァァァ!!!!……


「なッ!?…バ、馬鹿な!?…

あの大きな大剣をあんな速さで!?…

何と言う剣捌きだ!?…」


追撃を放つ際マサツグはまたもや瞬時に大剣を両手に持ち替え!…ワンクッション入れる様に一呼吸を挟んで狙いを付けると、次には目にも止まらない勢いでその宙に浮かぶリザードマンを無造作に斬り刻む!…斬り上げたと思ったら斬り落とし、右に薙いだと思ったら今度は左へ!…先程から見せて居る回転ステップも駆使し、計8回の斬撃を繰り出して見せると、その目にも止まらない斬撃を繰り出すマサツグに衛兵達は驚き戸惑う!…普通に考えたら自身の身の丈以上有るデカイ剣を振り回す人間が居る事自体可笑しな話であるのだが、さも当然とばかりにやって見せるマサツグに衛兵達はただ驚愕し!…その攻撃が止めとなったのか更に打ち上げられるようリザードマンが宙を舞うと、そのまま受け身を取る事無く地面に落下しては光りに包まれ消滅し始める!…


__……ヒュウゥゥ!!…ドサァン!!…

カランカラン!……ぱああぁぁ!!…


「……まずは一体!!…」


__ググググ!!…グギャ!?…

…ギャアァァ……ギャガアアァァァ!!!…


「ッ!……に!…が!…す!…か!…よおぉぉぉ!!!」


リザードマンの親玉が地面に倒れると手に持っていた剣が地面を転がり!…空しく響いては二度と握られる事無くただ放置される…そしてノックバックしていたホブゴブリンも漸く体勢を整えたのか、マサツグの方に向き出すのだが…その眼前には先程まで共闘していた仲間のリザードマンが光に包まれ倒れており!…明らかに死んでいると理解したのか一気に青ざめた表情を見せると、ホブゴブリンは慌ててその場からの逃走を図り始める!…しかしマサツグもそれに気が付き直ぐに大剣を構え出すと、その逃げようとするホブゴブリンの背中に狙いを定め!…タイミングを見計らって思いっきり振り被り!…勢いを付けて投擲して見せると、見事狙った通りに大剣はホブゴブリンの背中に命中する!…


__ヴォン!!…ヴォヴォヴォヴォ!!…

ザシャアアァァン!!!…ッ!?……


「…いよっし!!…命中ぅ~!…」


「ッ!?…な!?…ほ、本当に彼は人間なのか!?……

何か化け物染みたモノを感じるのだが!?…」


マサツグが投げた大剣は縦に回転しながら飛んで行き、ホブゴブリンの体に貫通するよう突き刺さり!…そのまま近くに有った大理石の柱へ向かい飛んで行くと、その大理石の柱に打ち付けるようホブゴブリンごと大剣は突き刺さる!…その際激しい衝撃音と共に突き刺さったであろう生々しい肉の音も聞こえ!…マサツグはただ命中した事に喜びガッツポーズを取って居ると、その一連の様子を見ていた衛兵達は驚きの表情のまま絶句する!…そして本当にマサツグが人間であるかどうかについて疑問視され始めようとするのだが、その前にホブゴブリンは光に包まれて消滅し…マサツグも二体始末した事でやっと終わったとばかりに肩を回すと、その刺さった大剣を回収しに大理石の柱へ向かう!…


__コッ…コッ…コッ…コッ……ジャコンッ!…ッ!?…


「じゃ!…俺は玉座に向かうから後は頼んだぞ!!」


「え?……ッ!…ハ、ハハァ!!」


「じゃ!!」


マサツグが柱から大剣を抜く際、思わずその光景に衛兵達は警戒した様子で緊張し!…マサツグが音を立てて柱から大剣を抜いて見せると、その様子に思わずビクッとする!…別に敵と言う訳では無いのだが何故か妙に警戒をしてしまい!…マサツグが改めて操られている衛兵達の事を頼んでその場を後にしようとすると、その挨拶に衛兵達は戸惑ってしまう!…しかし戸惑いながらもマサツグに返事をすると、改めて操られている衛兵達を押し込み始め!…マサツグも手を振って二階に在る玉座へ向かい、急ぐ様に階段を駆け上がって行くと、その道中誰も相手して居ない操られている衛兵達と接敵する!…


__タッタッタッタッタ!!…バッ!!…ッ!…


「侵入者だ!!…侵入者だ!!!…

貴様!!…止まれ!!!…」


「どかんかいワレ!!…跳ね飛ばすぞ!!」


__ギャアアアァァァァ!!!…

ドガアアァァァン!!!!……


目の前に盾を構えた衛兵達が現れるのだがマサツグは止まらず!…衛兵達はやはりマサツグの事が分からない様子で、止まる様にマサツグへ警告をするのだが…マサツグは逆に急いでいるとばかりに文句を言うと、その衛兵達を大剣で跳ね飛ばしては先を急ぐ!…その際リザードマン相手にやったパリィを繰り出すのだが、衝撃音と共にその衛兵達の悲鳴が王宮内に木霊し…二階から降って来るようその被害に遭った衛兵達が痙攣しながら転がって来ると、その正常な衛兵達は思わず同情する…そうして大剣を担ぐよう構えては道中の衛兵達を薙ぎ倒し、あっと言う間に謁見の間の前まで辿り着くと、勢いそのままにマサツグは中へ突入する!…するとそこには!…


__…ダダダダダダ!!!…バアアアァァァン!!!!


「お邪魔さまで~す!!!……ッ!?…」


「ッ!…おやおや…

予想より早く来きましたねぇ?…グフフフフ!…」


「ッ!?…あの屋敷に飾って有った絵の通りの見た目…

嫌悪感!…アイツがゲスデウスか!!!…」


マサツグが掛け声と共に勢い良く謁見の間の扉を開けて中に飛び込むと、その謁見の間に有る玉座では…ゲステウスらしき人物が我が物顔で玉座に深々と踏ん反り返って腰掛けており!…まるでマサツグの到着を待って居たかの様に話し出しては徐に立ち上がり始める。この時マサツグはマサツグで周りの光景!…ゲスデウスの格好を確認すると思わず固まってしまう!…何故なら!…そのゲステウスの格好は下半身だけを隠す様にパンツだけしか穿いて居らず、他に服等ズボンと言った物を身に付けていなかったからである!…その姿はまるで裸の王様!…ただ下卑た笑みを浮かべてはマサツグを見下す様に視線を向けており、マサツグはその様子に若干の苛立ちを覚えつつ!…記憶にある屋敷に有った絵と比べて本人である事を確認すると、武器を構え出すのであった!…



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