-第二章三十八節 女王陛下登場!とマサツグの自白とまさかの援軍!?-
突如現れた女王陛下にマサツグは戸惑うのだが立ち向かう覚悟を決めると、鏡を横に置いて手に証拠を持ち!…女王と向き合う様に見据えて!…隣でミスティーを震わせつつ…いざ文句を言う様にマサツグが言葉を口にしようとしていると、女王陛下はまるでマサツグの事を玩具か何かと言った様子な好奇の目で見ている!…そんな奇妙な視線を感じてマサツグは変に思うのだが手元の書類に目を通し出すと言葉を口にし!…その言葉に傍聴席の獣人達も息を呑んだ様子で見守り始めると、マサツグのゲスデウス告訴が始まるのであった!…
「…では、読ませて頂きます!…
これは恐らく今までこの国で
行われていたであろう誘拐!…
その他犯罪の計画書であり!…
その計画主を告訴する為に
独自で手に入れた証拠です!!…」
__…パラ……
「…○月×日…
マルク・ノエルの誘拐指示書…
仕事内容はマルク・ノエルと言う
マヌル猫の獣人女性の誘拐。
身長で150cm見た目モフモフの
ロングヘアーにまだら模様の髪色…
つねに不機嫌そうに見えるが
実は温厚な性格で、誤解され易いのが
玉にキズ…体はスレンダー体形で…」
__…ぱああああぁぁぁ!!!…
マサツグが女王陛下の前でゲスデウスの計画書を読み始めると、途端に女王陛下の表情が変わり出す!…まるで急に本気になった様に!…先程までの表情が嘘の様に消えて!…眼光鋭く真剣な表情を見せ始めると、ただ何度か耳をピクピクと反応させてはマサツグの言葉に耳を傾ける!…同時に鏡がマサツグの言葉に反応するよう映像を映し出すと、その事にも気が付いた女王陛下はその映像にも目を通し始め!…映像はやはりゲスデウスの部下がマルク・ノエルと言う獣人を誘拐している場面で有って、表情は変わる事無く!…ただ説明を聞く様にマサツグの告訴を聞き続け、鏡もマサツグの言葉に連動するようその事細かな映像を流し続けると、更にマサツグの読み上げは続く!…
「犯行場所は、ハーフリングス近隣の森。
彼女が薬草の採取を始め、尚且つ一人に
なった所を襲う事!…
その際、犯行を絶対に見られないよう
細心の注意を払い気を付ける!…
成功報酬は200000G!…健闘を祈る……
……これがまずは一件目…次に…」
__ジィ~~……
{ッ!?……うわぁ…えげつねぇ眼光だな?…
アレを諸喰らったら確かに怯むわ……
てかこれがミスティーの姉ならミスティーも
あの鋭い目が出来るって事なんじゃ?…
……豪く正反対な姉妹だなホント…}
__パアアアアァァァァ!!!…
マサツグが一件目の計画書を読み上げ、その様子を鏡が見せる!…そんな形でゲスデウスを告訴し始めてはその鏡の映像に傍聴席の獣人達は戸惑い!…一件目の出来事の読み上げ・映像の一部始終が終わると、続けてマサツグは二件目の内容を読み上げようとするのだが!…その際チラッとだけ女王陛下に視線を向けて表情を確認すると、そこには怒りを覚えた様子で眉間にしわを寄せる女王陛下の表情があった!…その際眼光は衰える所か増した様子で!…ただそんな眼光を目にしたマサツグは戸惑いを覚え、思わず余計な事を考えてしまうのだが鏡が反応し出すと、慌てて続けるよう二件目の計画書を読み上げて行く!…そして…
「………以上!…計20件!!…
今自分が仕入れただけの犯罪の証拠!…
ゲスデウスの告発に御座います!…
計画書はこちらに!…
あの鏡の映像に関しても間違いは無いかと!…
現に先程の私の裁判で!…」
「…それは良い!…余も最初から見て居った!…
その鏡の映像は間違いないであろう!…
…しかしなるほどなぁ~…この鏡は便利だな…
ミスティーがエルフの国より特別許可で
持って来させた事はある!…
…最初鏡を持って来ると言った時は何事か?と感じたが…
…いや実に!………衛兵長!!…裁判長殿!!…」
「ッ!!…ハハァ!!…」
ゲスデウスの計画書…計20件を読み上げるともはや確定的であろうか、女王陛下は怪訝な表情を見せてはゲン〇ウポーズで椅子に座って膝に肘を突き、マサツグは一応丁寧な言葉で終わりと言って最後に鏡に対する信頼の言葉を口にしようとすると、女王陛下は分かって居るとばかりに鏡を見詰めたままマサツグに手を突き出す。そして鏡の映像も終わった所で一人納得して居ると徐に衛兵長と犬の裁判長を呼び出し、呼ばれた本人達は若干戸惑いを覚えるが返事をし…依然として椅子に座って居る女王陛下の元に慌てて駆け付けると、女王陛下は二人に事実確認をし始める。
「聞きたい事が有る!…余の質問に正直に答えよ!…
これらの痕跡!…この者は確実なる方法で証明したが…
我々の方では一つでも何か見つけたのか?……いや!…
それより!……」
__ざわッ!!…
「……何故この様な事が起きて居ると言う報告が有るのに
余の所に届いてはおらぬのだ?…
我が臣民が誘拐をされて居ると言うのに!!…
何故誰も何も言わなかった!?…」
呼び寄せた二人に女王陛下は聞きたい事が有ると言い出すと、この誘拐の件について気になる事を口にし始める!…まず一つ…羊の奥さんが言うには今この国で起きている誘拐事件は、女王陛下の指示の元!…自らも調べる先導力を持って居ると聞いて居たにも関わらず、その肝心の本人は何も掴んで居ないと言った様子で…衛兵長と犬の裁判長に事件の概要を聞いて居る事であり、証拠を見つけられなかった衛兵に対して怒りを覚えている様子を見せて居る事であった。
そして更に!…
女王陛下の表情が強張り出すと二つ目の気になる言葉が口にされる!…それは自ら調べて居ると言われていたにも関わらず!…自分の所に誘拐の話は届いて居ないと怒りを滲ませながら言い出した事である!…民衆に慕われ噂になる程の話題だったにも関わらず、その当本人は知らない!と…ではこの噂話は何処から出て来たのか?…それとも羊の奥さんの嘘の噂話なのか?…とマサツグが話を聞いて思い出し!…悩んで居ると、衛兵長は女王陛下に戸惑いつつ進言し始める!…
「…ハ、ハハァッ!…
この事件はまだ未解決事件でその被害者達は
現在も行方不明であります!…
その数は約150人に届きそうな勢いでして!…
現在我が軍を上げて捜索に当たるよう言っては
有るのですが!!…如何にも敵の尻尾が掴めず!…
難航している次第に有ります!!!…
因みにこの事はゲルデウス宰相よりご報告すると
仰られたので我々は全く確認・把握して居らず!…
…この映像を見る限りはその本人が秘密裏に
握り潰した物では無いかと考えられます!!!…」
衛兵長が敬礼しながら報告し始めたのは誘拐の被害者がまだ見つかって居ない事!…その被害者の数がマサツグの見つけた報告書のまだ氷山の一角で有った事!…誘拐や犯罪の証拠がまだ見つかって居ない事等と、色々と問題に溢れており!…現段階でも軍を上げて捜索して居るらしいが何の成果も得られてないと…そう叫び出しそうな勢いで話しては女王陛下を戸惑わせる!…その表情から見るに今初めて聞いたと言った表情を見せており、基本政治はそのゲスデウスに任せて居た様子が伺えた。では何故政治的人気が有るのか?…思わずマサツグは考えてしまうのだが、その衛兵長の報告の次に犬の裁判長が慌てた様子で話し出すと、今気が付いた様子である事を話し出す!…
「…因みに我々裁判所の方でも情報を集めるよう
言われては居ましたが…女王陛下からのお達しでは無く…
ゲスデウス宰相からのお達しと言う事で話は聞いて
おりました!……ですが今思えば可笑しい点が…
何故ゲルデウス宰相からのお達しだったのか?…
こう言った問題はまず衛兵長から来る筈だと
理解して居た筈なのに…
その衛兵長より先にゲルデウス宰相から
お達しが来るとは!…
確かに緊急と思い深くは考えては居ませんでしたが…
盲点でした!…」
犬の裁判長が話し出したのはゲスデウスからのお達しについて…お達しを聞いた当初は何も疑いを持って居なかった様子で、ただ緊急事態として聞いて居たと話し出すのだが、翌々考えれば可笑しいと…思い出した様に慌て出すとお達しが届いた順番が変だったと言い出し、衛兵長より先にゲスデウスから届いたと!…自身がその事に疑問を持たなかった事へ反省してはその場で後悔し出し、その様子に女王陛下も深く攻める事はせず!…ただ苦虫を噛んだ表情を見せると、ゲスデウスに対して怒りを滲ませていた!…
「……なるほど?…
では我々はあのネズミ一匹にここまで
騙されていたと申すのだな?……
…念の為に聞くがあの鏡に細工は?…
確かに先程の裁判では見事な判断材料…
それについ先程の映像も見せてはくれたが?…
この者!…或いはミスティーが細工したとは?…」
__ッ!?…
「…それも裁判中に申し上げた通り、それは無いかと…
この鏡は今朝届き、そのままこの大裁判所に搬入…
搬入した者以外は誰もこの鏡に触れては居らず、
その搬入して来た者達もエルフの者達と…
あの冒険者殿と皇女殿下が触る事は適わない状態に
有ったと進言いたします…」
「……ふむ!……少し良いか?…」
ゲスデウスに対して怒りを覚えつつも話は変わり…鏡の話になるとマサツグの裁判の話を思い出すのだが、念の為と言った様子で犬の裁判長に自分の実の妹でさえ疑った厳しい様子で尋ね出すと、その質問にミスティーは若干ショックを受けた表情を見せては女王陛下を見詰める!…その際女王陛下もミスティーに対して若干責を感じた表情を見せるのだが、スッと元の表情に戻り…その質問に対して犬の裁判長が有り得ないと答えると、淡々とその理由を説明する!…そうして先程の映像も仕組まれた物では無かったと証明されると、女王陛下はふと悩み出し…隣に居たマサツグに声を掛けその手からスッと証拠の計画書の紙の束を取ると、一枚一枚確認してはフッと笑みを浮かべてマサツグの顔を見上げ…徐に質問をし始める。
__スッ…パラッ…パラッ……フッ!…
「…なるほどな?…
……して、これを何処で手に入れた?」
{ッ!?…あぁ~~…
やっぱその質問が飛んで来ますよねぇ?…}
「我々もあのネズミの家を調べた時!…
色々と探したのだがこう言った物は出て来なかった!…
もしかするとこれはそなたが捏造した物やもしれん!…
何も困る事が無ければ言える筈だが?…」
女王陛下が意地悪そうに笑うとマサツグに証拠を手に入れた経緯について問い掛け始める!…当然聞かれるであろうと思って居たマサツグも覚悟はしていたのだが、面倒臭く…更に疑うよう女王陛下がマサツグに笑い掛け質問をすると、その様子にミスティーもささやかな反抗とばかりに、目をウルウルとさせながら女王陛下を睨み返す!…しかし当然ながら全く効いて居らず、依然女王はマサツグに圧を掛け!…マサツグはマサツグで疲れた様子で溜息を吐くと、その証拠を手に入れた経緯について正直に話し出す。
「…はああぁぁぁ~~…
えぇえぇ!…お答えしますとも!…
簡単に言うと隠し部屋です!…ゲスデウスの屋敷!…
入ってメインホールに出た後、左側の通路一番奥の
倉庫!…そこにワインセラーに続く隠し扉が有って、
裏板の無い棚に一箇所不自然に石壁が浮いていて、
押し込んだら開いて階段が!…
で、その階段を下って行って更に隠し扉…
ワインを保管してある棚の中で一番古いのが有って、
真ん中が赤で統一されてる中妙に一本だけ白いのが
有って、それを奥に押し込んだらまた隠し扉!…
その隠し扉の先にも階段が有って、下って行くと
お目当ての秘密の部屋が!……
因みに内装に関してはご自分の目で
確かめてくださいませ!…
あれはある意味で説明し難いので…」
「……ほう?…説明し難い…とな?…
にしても随分詳しいなぁ?…
まるで実際に忍び込んでその仕掛けを解いた様な口ぶり…
だが可笑しい!…
聞けばそなたは監獄に入れられておったとか?…
では一体如何やってこれを手に入れたと言うのだ?…」
マサツグが呆れた様子で話し出したのはあのゲスデウス邸の地下二階!…血みどろフィーバーな拷問部屋への行き方であり、それを戸惑う事無くスラスラと話し出すと、衛兵長と犬の裁判長は戸惑い出す!…何故なら今マサツグが話して居る事は堂々脱獄したと言う供述に変わりは無い訳であり!…マサツグが牢獄に入れられて居る事を知って居る二人は目に見えて困惑の表情を見せ、女王陛下にオタオタした態度を見せ出すとその様子に女王陛下も察する!…まるで最初から分かって居たと言った具合でマサツグに説明させては更に追い込むよう問い掛け!…マサツグに自白するよう女王陛下が胸を張り迫ると、その言葉にマサツグは更に大きな溜息を吐いては遂に開き直る!…
「……はああああぁぁ~~~…
…ったく!…こんな事言うのも何だけど!…
ミスティーの姉ちゃんは回りくどくて面倒だなぁ!……」
「…ッ!?…何?…」
「…アンタも分かってんだろ?…
俺が脱獄したって事!…
ここの監獄ザル過ぎるですよ!!…
牢屋の壁に穴は開いてるし!…
看守は仕事してないで寝てるし!…
余裕だっての!!…
…で、脱獄した際ゲスデウスの屋敷に
行ってちょっくら一泡吹かせてやろう!と
思って忍び込んで集めたのがその計画書!…
……でも可笑しいな?…
何で計画書を後生大時に置いて有ったんだ?…
さっさと捨てるなり燃やすなりすれば
良かったものを?…」
クソデカ溜息を吐いては女王陛下に文句を言うようマサツグは苦言を口にし、その言葉にピクっと女王陛下が若干引っ掛かった反応すると周りはそのマサツグの言葉遣いにドキッとする!…相手は一国の女王!…それもマサツグの周りは囲まれて居ると言われても同然の状態なのに全く物怖じせず!…マサツグが見事なまでの開き直りようを見せると辺りの獣人達は騒然とし!…隣に居たミスティーも困惑の表情を見せてはマサツグの顔を見詰める!…しかしマサツグは開き直る事を止めようとはせず!…牢屋からの脱獄した事と看守の事等…全く気にしないで脱獄したと口にすると、その言葉に衛兵長は戸惑い!…最後にマサツグは屋敷に忍び込んだ経緯まで暴露して計画書が置かれて有った事に疑問を持ち出すと、辺りはまるで明鏡止水の様にしぃ~ん…と静まり返る!…
__しぃ~ん…
「……うぅ~ん……って、あれ?…
如何かしました?…
何か可笑しな事でも言いました?…」
一応は女王陛下の手前…マサツグも敬語で話そうと思って居たのだが所詮は付け焼刃と言った所か、メッキは直ぐに剥がれ開き直ると言った態度を見せると、そのマサツグの傍若無人ぶりに獣人達は戸惑い!…ただ静まり返った様に困惑した表情でマサツグを見詰め、その静まり返った様子にマサツグが逆に困惑した様子で呟きながら辺りを見渡し始めると、その出来事が面白かったのか女王陛下は徐に俯き、肩をプルプルと震わせ始めては吹き出す様に笑い始める!…
「……ッ~~…ぷふッ!…」
「ッ!…え?…」
「…ぷふッ!!…ぷふふ!!!…ッ~~~!!!…
…あっはははははははは!!…
あ~っはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!…」
「ッ!?…えぇ~…」
女王陛下が噴出した事にマサツグは反応するよう更に戸惑い!…視線を女王陛下の方へ向けた次の瞬間、女王陛下はお腹を抱えて大爆笑し始める!…その際まるで子供の様に地団太を踏んでは目に若干の涙を浮かべて大ウケにウケており、マサツグがその女王陛下の笑いのツボについて困惑の様相を見せて居ると、女王陛下は徐々に落ち着きを見せ出してはマサツグに謝る!…
「あぁ~あ…いや!…これは失礼した!…
しかし……ぷふ!!………ミスティー?…
お前の思い人は面白いな!…ぶふ!!…
くはははは!!…」
「へ?…」
「ね!…姉様!!!…」
マサツグの言葉に受けたのかそれとも態度か?…何方にせよ一通り笑った所で視線をミスティーに向け、マサツグを面白いの一言で片付けるとまた噴き出し笑っては奇妙な事を言い出す!…まるでミスティーがマサツグに惚れている様な…その言葉をマサツグが奇跡的にも聞き逃すとただただ困惑した表情を見せ…ミスティーはミスティーで姉の言葉に動揺し、顔を赤くして文句を言おうと頬を膨らませるが、やはり文句は言えないのかただ可愛らしく睨み付ける…そうして先程からのやり取りに対してマサツグも置いてけぼり状態になり始めるのだが、徐々に女王陛下が落ち着き出し!…改めて証拠の計画書を手に不敵に笑い始めると、マサツグに話し掛ける。
「ヒィ!…ヒィ!…
…こ、こんなに大笑いをしたのは何時以来か……
…あぁ…失敬!…
…確かにここに描かれて有る文字はあのネズミが
書いた物に!…
幾度と無く見て来た執務書の文字と良く似ておる!…
しかしこれが本当にあのネズミ本人が書いた物かまでは
分からんな?…」
「…ッ!?…え!?…」
「…現に己の望む映像を見せる鏡が有る!……
この手の物が有るならば少なからず!…
他者の筆跡を真似る魔道具とやらも有りそうな
気がするのだ!…
冒険者ならばその手の物を見掛ける事も有るだろう!…
そなたが持って居なくともゲルデウスが持って居るやも
しれんし、脱獄した際に手に入れる機会が有ったやも
知れん!…この証拠の計画書とやらの筆跡!…
それがあのネズミだと言う事を
証明出来ん限りは余としても完全に納得は出来ん!…
さて…如何する?…ネタはこれで全てか?人間…」
「ッ!?…グッ!…」
女王陛下は息を整えながらもマサツグに再度謝り出すと、証拠の計画書の文字を見詰めてはゲスデウスの文字に似て居ると認め…それを聞いたマサツグとミスティーはパッと明るい笑みを浮かべ!…これでゲスデウスの犯罪を立証出来たと確信するのだが、直ぐに否定するよう本人が書いた物か分からないと女王陛下が口にすると、途端に二人の表情に暗雲が立ち込め出す…上げて落とされた様な感覚を覚えつつ…マサツグが戸惑いの言葉を漏らして居ると、女王陛下は浄玻璃の鏡を例に何かしらの道具を使ったのでは?とマサツグに質問し出し…確信を突く様な証拠を求めるよう更に問い質し始めると、その言葉にマサツグは詰まってしまう!…ゲスデウスが書いた物と言う事に間違いは無いのに!…そう言葉を返されては返す言葉が無い!と、追い詰められたマサツグが何か手は無いかと考えて居ると、更に女王陛下は圧を掛ける!…
「…何だ?…やはり無いのか?…
…確かにここまでのあの鏡の映像に
この証拠の計画書と…
問題にして問い質す事は出来たとしても!…
あのネズミならばのらりくらりと言い逃れ
掻い潜っては逃げ遂せる事だろう!…
監獄に入れるまでには残念ながら力が足りん!…
言い逃れの出来ない!…完璧な証拠が無い限りは!…
さすがに一国の宰相を監獄に入れる事は…」
「ッ!!……いや…有るには…有るんですが?…」
__どよ!?…
「ッ!…ほほぅ?…して?その証拠と…」
女王陛下の言い分は尤も!…恐らくこの程度の証拠ではただ部下が勝手にやった!…とでも言えばゲスデウスは監督不行き届き程度の処分で済ませ、実際の罪で裁かれる事は無くトカゲの尻尾切りで済ませてしまう事であろう!…そして女王陛下もここまでの証拠を見てマサツグ同様ゲスデウスを黒と踏んでいるのか、その点を良く分かって居る様子で指摘するようマサツグに話し、他に証拠は無いのかと尋ねる様に突き出すと、マサツグは言い難そうにしながらも有るには有ると渋い顔をして答える!…その言葉が出て来た事に獣人達はどよめき!…一体何を隠し持って居るのだ?と注目し始めると、女王陛下も興味を持ち!…ただマサツグは言い辛そうに!…出し辛そうに俯いてはモジモジとし出すと、その注目の目を遮断する様に突如として大きな扉の開く音が大裁判所内に響く!…
__バアァァァン!!!…ビクゥゥ!!…バババッ!!…
「ッ!?…急に何なのだ!!…
折角良い所と言うのに!…
…ッ!?…そ、そなたは!?…」
「…女王陛下様!!…お久しゅうございます!…
…そしてその方の言う最後の証拠と言うのは
恐らく私の事に御座います…」
文字通り静寂をぶち破る様に扉の開く音が響き!…その音に吃驚した様子で獣人達が耳と尻尾をピンと逆立てる様にその扉へ反応させると、一斉に振り向き出す!…その扉の開く音にはさすがの女王陛下も堪らず驚いた反応を見せ…一体誰が入って来たのか!と文句を言う様に振り返ると、その入って来た者の姿を見た瞬間!…酷く驚いた表情を見せる!…マサツグも驚きながらもその扉の方に目を向けると、そこにはあのゲスデウスの屋敷・地下二階で助けた柴犬の元メイドさんがメイド姿で立っており、女王陛下に挨拶をし…自らを証拠と言い出すと、その言葉に女王陛下は更に戸惑う!…
「ッ!?…なッ!?…それは如何言う!?…
それよりもそなた一体今まで何処に!?…」
「…言葉通りに御座います…女王陛下……
私はその方の言う証拠であり証言者…
…一か月程前…
私はたまたまゲステウスのある計画を知ってしまい…
その事を女王陛下にご報告しようとしたのですが…
半ばで捕まってしまい…
あの下種野郎の良い様にされてしまいました…」
柴犬の元メイドさんの登場に女王陛下は心配した様子で声を掛け、説明を求めるのだが…柴犬の元メイドさんはただ淡々と自分の事を証拠と話してはある事を話し出す。それはあの地下室でも聞いた柴犬の元メイドさんが捕まって居た理由で有り、その話を聞いて居る時の女王陛下はまるで居なくなった親友が帰って来た様な…安堵と不安が入り混じった表情を見せており、簡単に説明し終えて柴犬の元メイドさんがスッと女王陛下に背を向け出すと、突如としてその場でメイド服を脱ぎ出す!…
__スッ…プチ…プチ…スゥ~…ストン…
…どよどよ!?…
「ッ!?…そ、それは……ッ!?…」
「……お見苦しい体をお見せしてしまい
申し訳ありません!…ですがこれが!…
この私の体に有る無数の傷こそが!…
私が証拠である意味なのです!…
あの時あそこでその方が助けて下さらなければ今頃!…
他の行方不明者同様玩具にされて捨てられていたか!…
一生ゲステウスの慰み者になっていた事でしょう!…
女王陛下!!!…この方は信頼出来る方です!…
この方は間違い無く!…我々の味方です!!!…」
「ッ!?!?!?……ッ~~~~~~…」
脱いだメイド服が足元に落ちると、柴犬の元メイドさんの裸体が露わになる…裸体と言っても一応下着は身に付けて居るのだが、それより目を引くのはやはりあの傷だらけの体で!…それを見た獣人達は一気に表情を変えるとその体を見詰めては困惑し始め!…女王陛下も血相を変えてその柴犬の元メイドさんに声を掛けると、柴犬の元メイドさんは女王陛下に謝り答え出す!…この体の傷は誰にやられたのか?…体と声を震わせながら女王陛下に訴え!…その話を聞いた女王陛下はその場で俯くと、自身の肩を震わせては柴犬の元メイドさんの元へと歩き出す!…
__……コッ…コッ…バッ!…
…コッ…コッ…コッ…コッ……ギュッ!…
「…わかった!…もう良い!!…」
「ッ!!…女王陛下!!…」
「もう良いから休め!…
そなたが無事で居た事だけでも感謝せねば!…
後は余に任せろ!…この償いは必ず!!…」
「ッ!?……ッ~~~~~~!!!……はい!!…」
柵を飛び越え…軽い階段を上り扉前に立って居る柴犬の元メイドさんの所まで歩くと、後ろから抱き締めては柴犬の元メイドさんに声を震わせながら労りの言葉を掛け!…突如抱き締められた事に柴犬の元メイドさんは若干驚いた反応を見せると振り返ろうとするのだが、女王陛下が振り返らなくて良いとばかりに首を横に振り更に労りの言葉を掛けると、これで決定とばかりに怒りを滲ませ始める!…ただ許さんと言った具合に!…ボロボロの元メイドさんを見て悲しみ!…声を震わせて居るのか?それとも怒りで震えているのか?…何方とも取れそうな言葉に柴犬の元メイドさんは涙を流し女王陛下の言葉に返事をすると、女王陛下はスッと柴犬の元メイドさんから離れる…そして!…
__…スッ……バサァ!!……
「……おのれ!!…ゲルデウス!!!…
よくも!!…よくも我が親友を!!!…
余を謀っただけでなく!…この様な仕打ちまで!!!…
ッ~~~~!!!!……衛兵長!!!!」
「ッ!?…ハ、ハハァ!!!…」
「今すぐ兵を集め!!…
あのネズミの屋敷を隈なく調べるのだ!!!!
そしてゲルデウスは見つけ次第拘束!!!…
然るべき裁きを与えては地獄を与えてやる!!!…
民を不安に陥れ!…痛めつけ!!…
我が親友さえも陥れた罪!!!…
キッチリ代償を払わせてくれる!!!…
あのネズミの屋敷が消し炭になろうと構わん!!!…
証拠を全部回収するのだ!!!」
余程仲の良いメイドさんだったのか!…自分が羽織っていたマントを柴犬の元メイドさんの肩から掛けると、悔しさを滲ませた様子で目に涙を浮かべ出し!…親友…と言って拳を握り出すと、眼下に居る衛兵長を呼び付け!…その呼び掛けに戸惑いながらも衛兵長が返事をすると、ゲスデウスに対して怒り心頭の表情を見せてはすぐさま捜索命令を出す!その際まるで親の仇の様な怒り具合を周りに見せると反響するよう吠え!…その怒りぶりに裁判所内の獣人達が驚き怯え!…衛兵長も女王陛下の激怒を初めて見た!…とばかりに戸惑っては返事をすると、慌てる様に大裁判所を後にし始める!…
「ハ!…ハハァ!!!…直ちに!!!…」
__バッ!!…タッタッタッタッタ!!!…
{……とりあえずはこんなもんかな?…
最後にあのメイドさんが来てくれなかったら恐らくは……
てかよく来てくれたな?…頼んでも無いのに…
ホント助かった!…
…本当はこれで一件落着って言いたい所なんだが…
多分そうは問屋が卸さねぇよなぁ~?…}
こうしてあの地下室で助けた柴犬の元メイドさんが身を張って証拠を提示してくれたお陰で、事件としてゲスデウスは指名手配される事に!…本来マサツグの裁判だった筈がいつの間にかゲスデウスの告訴劇となり、女王陛下に皇女殿下と!…色々巻き込んでのドタバタ裁判に終わりを告げようとして居たのだが、マサツグにはある嫌な予感がし!…多分まだ終わってねぇよな~?…等と考えては何と無く身構えて居ると、その予感は的中する様にまだ話は終わろうとしないのであった!…




