-第二章二十七節 フェンリルの片鱗・後編と子は親に似ると撃退-
シロから逃げる様に姿を隠した賊達はただ草むらの中に潜むと辺りの音に集中する!…見つかれば即死のメ〇ント!…まるで一方的な殺劇が始まるからである!…一応死んではいないとは言え少なからず無事では済まない!…自身の心音を抑えるよう呼吸を浅く、ただ姿勢を低くしシロの注目が別の方に向かう事を願うのだが…そのシロは草むらに隠れた賊に対して尻尾の毛を逆立てると逃がす気は無いのか、腕を突如後ろに向かい伸ばすと空を切る様に横薙ぎに振るって見せる!
__スッ…
「……ほっ!!」
__バシュン!!…サック~ン!!……
{ッ!?…なっ!?…あ、あぶねぇ!!!…
本当に何なんだあのガキは!?…出鱈目過ぎる!!…
あの小せぇ体の何処にそんな力が!?……ッ!?…}
シロが大きく横薙ぎに振り抜いた腕から大きなカマイタチが繰り出されると、真っ直ぐに賊達が隠れた草むらに向かって跳んで行き!…辺りにある木等を巻き込む様にしては一帯を伐採してしまう!…シロがカマイタチを使う事は既に分かっては居た事なのだが、やはりその威力は可笑しく!…幸いその賊が隠れた場所の隣が伐採されて賊は難を逃れる事に成功するのだが、またもやシロに対して注目を解いてしまうと次の瞬間シロはその場から姿を消し、影も形も無くなってしまうとシロが消えた事に賊達は慌て出す!…
{……しまった!!…ガキから目を離しちまった!!…
まだドクの奴が居るとは言えガキから
目を離しちまうとは!!…クソッ!!…何処だ!?…
何処に行きやがった!!…あのガキ!!…
早く見つけねぇと!!!…}
もはややっている事は某非対称型ホラーステルスゲーム!…言うまでも無くシロがキラー側で賊達はサバイバー側と化し、既に二人吊られて残り二人…それも脱出ゲートを解放するのにまだオブジェクトの活性化が三つ残っている様な感覚で、追い込まれてはその消えたシロに恐怖を覚え!…必死に目を皿の様に丸くしてその姿を探すもシロの姿は何処にも無く!…今なら確かにミスティーを攫う事が出来るかもしれないがそんな事を考える程の余裕も無く!…ただシロを探す事で頭が一杯の気持ちで焦りを見せて居ると…突如として自身の後ろから声が聞こえて来る!…
「……あれぇ~?」
「ッ!?……あっ…あぁ!!…ッ!?」
「こんな所に居たのですかぁ~?…バレバレです!…
シロから逃げる事は…出来ませんよ?…」
「ッ!?…うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
何時移動したのか!…その賊の背後から聞こえて来た声は紛れもなくシロの声で、賊がその声に恐怖を覚えつつも振り返るとそこにはシロの御尊顔が!…草むらから顔だけを覗かせては賊に対して笑みを見せ、まるで獲物を見つけた様に嬉々とした声でその賊に話し掛けると、その笑顔は徐々に捕食者の表情へと変わり始める!…その様子だけを見るともはや某ホラー映画の扉に穴を開けて獲物を見つけ…笑顔で話し掛けるあの場面の様で、その獲物の賊は堪らず悲鳴を上げ…大股開きで尻餅を着きズリズリと怯える様に後退りをすると、シロはその草むらから姿を現してはゆっくりとその賊を追い駆ける!…
__ガサガサ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…
「あっ!…あぁ!!……ッ!?…」
__ジィ~……
これで三人目!…しかも相手は戦意喪失!…怯えた様子で今だシロから後退りをする賊は死を覚悟するのだが、ここで賊はある物を目にする!…この時シロの後ろではもう一人…その賊を囮にするよう音を立てずに後ろへ回り込んでは奇襲を掛けようとする仲間の姿が有り、その仲間は怯えて後退りをする賊に対してアイコンタクトを図ると、シロに対して奇襲を掛けると訴える!
{俺がこのガキの後ろに回る!…
お前はそこで何も気付いて居ない振りをしろ!!…}
「………く、来るな!!…来るなあぁぁぁぁ!!!…」
{…ッ!…よし!!…}
その仲間のアイコンタクトは理解されたのか賊は何も言わずにそのまま視線をシロに戻すと、ただ怯えた様子を見せ続け…仲間もそのまま怯えた振りをする賊の様子に伝わったと安堵すると、そのままシロの背後へ移動する。そしてシロに悟られる事無くそのまま背後を取ると自身の攻撃間合いにまで接近し…そのままシロに襲い掛かろうとすると、賊もその様子を見てシロを殺ったと反応を露にする!
{ふふふ!…どんなに強かろうが何だろうが!!…
所詮はガキ!!…
目の前のモンに夢中だったらそれで終いよ!!…
…後ろが!!…}
__スッ!…
{ガラ空きだぜ!!!}
{入った!!!}
仲間がシロの背後に取ってダガーを握ると、その背中に刃を突き立てようと振り被る!…その際勝利を確信しているのか仲間は笑みを浮かべて居り、賊もその様子を見て後は刃を突き立てるだけ!…と勝利を確信するのだが、そうは問屋が卸さず!…仲間がダガーを振り下ろそうとした瞬間、シロはまるで気付いて居るとばかりに突如背後の敵に向かい振り返ると回し蹴りを繰り出す!
__トン…バシュン!!バキイィィ!!!…
「ッ!?…グガハァ!?…」
「ッ!?…なっ!!…」
賊を前にして軽く跳ねたかと思えば振り返り様に回し蹴り!…そのシロの一撃は仲間の左頬を捉えるとそのまま蹴り飛ばし!…悲鳴を上げさせ近くに生えていた樹へ逆くの字にして叩き付けると、その仲間は叩き付けられた木の根元に転がってノックアウトされる!その際気が付けば賊の周りの草は伐採された様に円形状に更地に…そして奇襲もまさかバレるとは思っても居なかった様子で戸惑って居ると、シロは賊を蹴飛ばした後…スッとバランス良く元の体勢に戻り、その怯える賊に対してドヤ顔をして見せ一言言ってのけると、再度その怯える賊を見下ろす!
「……言った筈ですよ?…バレバレです!」
「う…嘘だ!?…これは…夢だ!?…
そうだ悪い夢だ!!」
__ギュッ!!…ッ~~~~!!!…
「あ…あぁ!……何で!?…何で覚めない!?…」
最後まで残ってしまった怯える賊は自分しかいない事を確認するよう辺りを見渡すと、そこにはたった一人の幼女に全滅させられた仲間達の姿が転がっており…その光景に改めて驚愕しその場で塞ぎ込み始めると、自身に悪い夢だと言って言い聞かせ始める。しかし幾ら塞ぎ込んだ所で…幾ら悪い夢と言って頬を抓ろうともその光景は変わらず!…そんな賊の様子にシロも若干戸惑った様子を見せては止めを刺そうかと悩み始める。
「……ッ?…何をしているのですか?…
…ふむ……ッ!…」
{相手が戦意を奪えばそれで良い!!…
無暗に命を奪うな!…}
「……もうシロ達に関わらないで下さい!…
これ以上向かって来るなら!…容赦はしません!!…
……あっ!…後、悪口もいけませんからね!!」
__スッ…タッタッタッタ!…
シロは怯える賊に対して止めの一撃を放とうと一度は腕を上げるが、ハッ!と思い出した様にホエールビアードでのマサツグの言葉を思い出すと、止めを刺す事無く腕を降ろす…相手は完全に戦意喪失…何なら怯え切って居る!…自分より大きな大人が!…そんな様子に呆れた表情を見せてはシロはマサツグの言葉を護るよう賊に向かって関わるな!と言葉を残し、その座り込む賊の横を通り向けて馬車の方に向かおうとすると、賊はその様子に戸惑う!…
「ッ!…え?……あっ!……」
__タッタッタッタ!…
{い…今なら!……今なら!!…}
シロが自身の隣を通り向け馬車の方に戻ろうとすると、突如見逃された事に戸惑い一体如何言う事かと賊は悩む!…先程までシロは賊達の言葉に対して怒りを覚えていたにも関わらず、仲間達を全て吹っ飛ばしたにも関わらず!…何故自分だけが!?とただ混乱した様子で悩み出すのだが、ふと自身の手にダガーが握られてある事を改めて確認すると、賊はシロの後ろ姿に視線を向ける!…シロは完全に警戒を解いて居るのか賊の座り込んでいる方を一向に見ようとせず、完全に無防備!…今ならやれるのでは!?…と考えた賊はダガーを握り締め立ち上がろうとし、シロに襲い掛かろうと構え出すのだが!…次の瞬間その行為は悪手と思い知らされる!…
__……スッ…ピンッ!…キンッ!!…
カランカラン!!…
「ッ!?…え?…ッ!?…」
__カラン………
{ば、馬鹿な!?…何でこんな時に限って!?…
いつ!?…いつ折れた!?…
確かに対して良い物では無いがこうも簡単に!?…}
賊はシロの背中に襲い掛かろうとダガーを握り締め!…構えようとするのだが次に気付くと自身の持っていたダガーの刀身が無くなっている事に気が付く…その際気付いたきっかけは自身の足元で軽い金属音が響いた音で、足元を見てそのダガーの刀身が落ちている事に気が付くと、更に戸惑いを覚え…何が有ったのかと困惑気味に自身の足元に転がるダガーの刀身を見詰めて居ると、シロはその賊に対して背を向けたまま話し掛ける。
「止めた方が良いですよ?…」
「ッ!?……ッ!?…ヒィッ!?…」
シロが馬車の方を見たまま賊に話し掛ける際…シロは後ろ向きで自身の顔の横に左手を持って来てはデコピンを放った様な体勢でそこに立っていた。そして賊は突如シロに話し掛けられた事に驚くと視線をシロの居る方に向け!…シロの立ち姿からあのカマイタチが自身に向けられて放たれた事に気付き、更にダガーが無ければ今頃自分が!?…と考えると、また青ざめてはその場にへたり込み今度は動けなくなる!…ただガタガタと座り込み震えてはシロを見詰め、シロも一度その賊の方に振り向くとやはりマサツグの影響か…悪い笑みで笑って見せてはその賊に脅しを掛ける!…
「折角見逃して挙げたのに…
まだ命を粗末にするのですか?……」
__アオオォォォォンン!!!………
「ッ!?!?!?!?…」
この時!…シロは悪い笑みを浮かべているのだがただの悪い笑みでなくなってしまう!…何故ならシロの笑った場所が最高のロケーションで有ったからだ!…時間帯は夜…丁度月がシロの後頭部上で輝いては顔の半分を暗くし…表情を分かり難くする!…更に周りは死屍累々の賊の仲間達が転がっており、目は赤く!…ルビーレッドに輝いてはその賊の事をジッと見詰めて居り、その時月夜に照らされて見えたシロの影は明らかにシロより大きな狼!…更に取り巻きの狼達も影になって自分の方に向かって伸びるよう映って見えては、何かのホラー映画のワンシーンの様に見て取れる!…その光景が賊の目の前で!…それも生きるか死ぬかの敵意を向けられているのを感じながら見せられる事で更に恐怖が増幅し、完全に死の恐怖を植え付けられると賊はその場で失禁する!…そしてそんな様子を見たシロはその賊を汚い!…と言った目で見ると、再び背を向けマサツグとの合流を目指し始める。
「ッ!?…わわ!!…お漏らしですか!?…
ばっちいのです!!……
とにかくもう来ないで下さい!!…
いいですね!!…全く!!…」
「ば!…化け物!…」
「ッ!?…ムッ!!…誰が化物ですか!!
シロはシロです!!…ってあれ?…」
今度こそマサツグと合流!!…そう言った苛立ちを見せつつシロは賊に背を向けると、再び歩き出すのだが…最後の最後で賊が余りの恐怖に気絶し、その気絶する間際に言った最後の言葉にシロが反応すると、膨れた表情で振り返る!…しかし文句を言った所でそこに居たのは痙攣しながら倒れる賊の姿で…口から泡を吹いては白目を剥き、大の字で寝転がっては股間を濡らす…何とも言えない姿であった。
__ピクッ!…ピクピクッ!…
「………。」
__トトトト…カッ…
「………。」
…ツンツン!…ピクッ!…ピクピクッ!…
「ッ!?…おおぉ!…」
そんな様子にシロは何を思ったのか徐に倒れる賊に向かい近付き出すと、その近付く際地面に転がって居た手頃な棒切れを拾い…その気絶する賊の体を突いて遊び出すと、その反応を見てキャッキャッと喜んで居るのであった。
さて…一方のマサツグの方はと言うと、最初居た五人の賊の内三人が倒れた事で賊達が慎重になり、マサツグとの長期による睨み合いを続けていた。賊達は緊張した様子で警戒を強めてマサツグを睨み付ける一方で、マサツグは今だ余裕と言った様子で刀で肩を叩き…相手の出方を伺っては刹那の使用時間に注意を向けていた。
「……クッ!…コイツ!!…」
「……向こうから衝撃音が聞こえなくなったな?…
片付いたのか?……シロォ!…そっちは大丈夫か~!」
「ッ!?…不味い!!…」
「ッ!…は~い!!」
自身が守る反対側では先程まで特撮でもやっているのか?と言わんばかりの衝撃音が無くなった事に気が付くと、マサツグは軽く心配した様子でシロに声を掛け出し…そのシロを呼ぶマサツグの声にシロが来るのではないか!?と賊達が戸惑いを露にすると、シロは呼ばれた事に反応しては馬車の屋根の上に飛び乗ってアピールをし始める。
__ンバッ!!…シュタッ!!…
「だい!…じょう~…ぶ!…です!!」
__バッ!…バッ!…シャキ~~ン!!…
「ッ!…じゃあ静かになった理由は向こうが
もう片付けたからか…
……いや、本当にオーバースペックな子を拾ったなぁ…
…俺……何か言ってる間に主従関係が逆転しそう…
…はあぁ~………後なんで仮面〇イダー?…
それも初代?…」
マサツグに無事をアピールする際…シロはどこぞのバイクを乗りこなすバッタ人間の変身ポーズを取ってはマサツグにドヤ顔をして見せ、そのシロの無事な姿にマサツグはホッと安堵すると反対側が鎮圧された事を確信する!…そして自身の方より早く処理を…それも大の大人を四人も相手して無傷と言うシロの姿を見ては、毎度の事ながらシロの能力に驚きを覚え!…立場が逆転しそうと一人危惧していると、そのシロの変身ポーズにもツッコミを入れる。そうして馬車の上に現れポーズを決めるシロの姿に残り二人の賊達は戸惑いを覚え、ヤバイと言った様子で見詰めて居ると、マサツグもそろそろ本腰を入れる様子で刀を握り直しては構え出す!
__チャキッ!……
「…じゃあ!…シロの方も片付いたみたいだし?…
こっちも終わらせますか!?…」
「ッ!?…」
マサツグが構え出すと賊達は戸惑い…ダガーを握り直すと、馬車の屋根の上に居るシロに対しても注意を向け始める!…場面は二体二で邪魔は入らず!…頭数で言えばイーブンなのだが、実力差がダンチと言った様子で賊達は慌て続け!…仲間達がやられた事に対して心配すると言った反応は見せず…ただ役立たずと言った憤りを覚え始めると、その鬱憤を焦り交じりの声で愚痴り始める!
「クッ!…舐めやがって!!!…
向こうの連中は何をやってやがんだ!!…
ガキ一人の足止めも出来ないのか!?…」
「そのガキ一人足止め出来ない無能さは
テメェらもだろ?…
俺一人を相手にこの様なんだからよ?」
「ッ!?…この野郎!!!…」
「ッ!!…待て!!…冷静になれ!!!…
…クソッ!!…」
マサツグに馬鹿にされた事にも怒りつつ!…馬車の反対側に居た仲間の事を悪く言うと、その言葉にマサツグは更に煽る様な言葉を掛ける!…居ようが居まいが何も変わらない…結果は同じ皆無能!と、ニヤッと笑いながら口にすると、真っ先にその言葉に反応したのは先程から憤怒している賊の方で、馬鹿にされた事で頭に血が上ったのかダガーを手にマサツグへ向かって走り出すと、その様子にリーダー格は慌てて止めに入る!…しかし幾ら声を掛けた所で聞く耳をも捨てたのか全く止まる気配を見せず、その様子にリーダー格もその仲間を援護する様に動き出すと、二人揃ってマサツグに仕掛ける!…
__ダッダッダッダッダ!!!…
「舐めやがって!!…今すぐに楽にしてやる!!!」
「いいから落ち着け!!!…
このまま無駄死にするつもりか!!!」
「うるせぇ!!!…
あの舐め腐った態度が気に食わねぇんだよ!!!」
「…はあぁ~…
…どっちが舐めているのやら!!…雷撃刃!!!」
真っ直ぐに向かって来る賊二人にマサツグは動く事無く構え続け!…ただ相手が間合いに入って来るのを待っていると憤怒している賊の方は、マサツグを倒す事しか考えていないのか何も警戒する事無く猛進する!…それに対してリーダー格は何とか言う事を聞かせようとその仲間に声を掛け続けるのだが、もはや怒る事しか出来ないのかリーダーの話を聞く気配など全く見せず…その様子にマサツグは呆れながらも牽制の雷撃刃を放つと、賊二人は雷撃刃を躱すよう左右に別れてはただ一直線にマサツグの方に向かい走り続ける!
__バシュウゥッ!!…ッ!?…バッ!!…
ダッダッダッダッダ!!!…
「へへぇ!!…懐にぃ!!…入ったぞぉぉ!!!…」
__ドゴオオォォ!!…バッ!!…
賊二人の内マサツグに激おこぷんぷん丸の方の賊が真っ直ぐに向かって行くと、マサツグを自身の間合いに捉えたのか!…心臓を一突きする様に肘を引っ込めマサツグに勝利宣言すると、ダガーを強く握り…マサツグが放った雷撃刃は地面にぶつかり、背後に砂埃を背負うようその賊がマサツグの胸部に狙いを定めて腕を突き出すと、その様子にマサツグはピクっと反応する!…
「ッ!?…」
「シャアアアアアァァァァ!!!!」
__スゥ…フォン!!!…
そしてこの時!…マサツグの刹那はと言うと実は使用時間が切れてクールタイムに入っており、その賊の攻撃が等倍速に見えては普通に躱す事が出来ず、横っ飛び回避不可避な状態に有った!だがそれだからと言ってマサツグは慌てない!…何故ならマサツグはその賊が真っ直ぐに向かって来ると言う予測が出来て居たから!…よくある言葉で言うと「ゾーン」に入っている!…マサツグは今まさにそんな状態に入っており、刹那が無くともナチュラルにその賊の動きが手に取る分かって居た!
__スッ…バシッ!!…
「ッ!?…なっ!?…ッ!…ッ!!…
う…動かねぇ!?…」
マサツグは予想した様子でその突き出して来た腕を半身で避け…寸での所で捕まえて見せると激おこぷんぷん丸の動きを止めてしまう!突き出そうが引き抜こうが…ダガーはマサツグの顔の前…約数cmの所で止まるとピクリとも動く事は無く、止められた方も驚いては抵抗するのだが振り払う事も出来ず、ただ目の前の光景を信じる事が出来ないと言った様子で驚いては、ただただ戸惑った様子でマサツグの事を見詰めていた。そしてマサツグもその賊の腕を片手で捕まえてはその賊の脚に自身の脚を掛けてバランスを崩させ、バランスを崩させた所で一旦手にしていた刀を手放すと、その賊を投擲アイテム宜しく残っているリーダー格目掛けて背負い投げる!
「攻撃して来るなら!!…」
__ガッ!!…グワアァ!!…
「ッ!?…なッ!…なっ!?…」
「悟られん様に攻撃して来んかぁ~い!!!」
大の大人を投げ飛ばすのにマサツグは大股を開き、担がれる賊はただただ先程の威勢は何処へやら…戸惑った様子で担がれては掛け声と共に投げ飛ばされる!その際マサツグの掛け声もまるで賊に対して手緩い!とレクチャーするよう!…砂埃がまだ立って居る方にむかい投げ飛ばしてはふぅ…と一息吐いて見せ、投げ飛ばされた賊はそのまま…砂埃が立って居る場所の方に向かい飛んで行くと、その砂埃に紛れて隠れていたリーダー格にぶつかって倒れる!
__ブオン!!……ドゴオォ!!…
「ッ!?…な!?…バ、馬鹿な!?…」
「予想通り!……いやぁ~…
こうも予想通りに事が的中すると
気持ちが良いもんだ!…」
「ッ!?…こ、こいつら一体!?…」
仲間を突如投げ付けられたリーダー格はさぞ驚いたであろう!…自分は砂埃に紛れて隙を伺って居たにも関わらず、的確に仲間を投げ付けられたのだから!…何ならその隙を伺うのも砂埃のせいでハッキリとは見えず、突如目の前の砂埃が晴れたと思えば醜いおっさんの顔がドUP!…そのまま仲間と一緒にその場に倒れてはその突然の出来事と、マサツグの剛腕と察知能力に驚き!…マサツグはマサツグで予想が当たったと言て笑って見せると、手放した刀を回収し始める。そんな悠長な動きを見せるマサツグにリーダー格は改めてトンデモナイ連中に喧嘩を吹っ掛けたのでは!?と考えていると、マサツグは刀を回収するなり徐に構え出しては倒れる二人に攻撃を仕掛ける!
「……行くぞ?…」
「ッ!?…不味い!!…」
__バシュン!!!…ッ!?…
マサツグが抜刀の構えで賊達の事を見詰めると一言声を掛け!…その様子を見てリーダー格は焦り出すとその激おこぷんぷん丸を跳ね飛ばそうとするのだが、次の瞬間自身の目の前からマサツグが姿を消すとその光景に更に驚きを覚える!…もはややっている事は人間ではない!…人間の皮を被った何かの様に思え!…ただ辺りを見渡しマサツグの姿を必死に探して居ると、マサツグはその賊達の目の前に!…刀を鞘に仕舞った状態のまま上段に構えて姿を現すと、賊達に笑い掛けて攻撃を繰り出す!…
__バシュン!!…ッ!?…
「…お疲れさん!」
__フォン!!バキイィィ!!…
突如マサツグが目の前に現れた事でリーダー格は酷く驚いた!…口をあんぐり開けては冷や汗を掻き、マサツグはマサツグで流石シロの親と言わんばかりに慈愛の笑みを浮かべると、無慈悲な一撃をリーダー格の頭目掛けて降り下ろす!…投げ飛ばされた激おこぷんぷん丸は目を回して倒れており、その他の賊やリーダー格は頭にタンコブを作ってはその場に倒れる!…馬車の反対側ではシロがやった嵐の様な爪痕が残っており、マサツグも一通り敵襲が終わった事を確認し終えると、刀を腰に佩き直してはシロを呼んで労り始める。
__…スゥ……
「……ふぅ~…これで終わりだな?……
何か無駄に時間を掛けた様な気もするが…まぁいい!…
シロもご苦労さん!…怪我は無いか?…」
__ピコッ!…バッ!!…タッタッタッタッタ!!…
「ごっしゅじん…さまぁ~!!!♥」
色々有った事を確認するよう辺りを見渡すとシロに声を掛け、怪我をしていないか如何かをシロに尋ねるのだが、シロは呼ばれた事に反応してマサツグに向かい跳び出し!…一直線にマサツグの方に向かい走って行くと、両手を広げては満面の笑みでマサツグに勢い良く抱き着こうとする!その際距離が有ったお陰でマサツグはその様子を見るなり瞬時にシロに対して身構え、受ける覚悟を決めては両手を広げて腰を落としシロを迎える事に成功する。
__ドゴシュ!!…
「んぐ!!…ッ~~~!!…」
但し無傷では無い!…ダメージを軽減する事に成功しただけである!…防具を着ていても痛い!…そしてする方も痛く無ないのか?とマサツグは疑問を持つのだが、シロは全く気にしていない様子を見せてはマサツグに甘える!
「ご主人様!!♥ご主人様!!♥ご主人様ぁ~!!!♥」
__グリグリグリグリ!…ブンブンブンブン!!…
ババババババババ!!…
「よ……よしよし…シ、シロ?…怪我は?…」
「はいです!!…無いです!!」
シロはマサツグに抱き着くなり名前を連呼すると、頭をグリグリと擦り付けては一生懸命に甘える!敵を倒した事を褒めてとばかりに尻尾を全力で振って風を巻き起こし、その場で砂埃を立たせるとその様子にマサツグは戸惑うのだが…それよりもシロに貰った一撃の方が重いと言った様子を悟られないよう痛みに耐えると、マサツグは苦しい笑顔でシロの心配をする。その際逆に心配されるのはお前の方では?…とこの場に部外者が居ればそうツッコミを受けそうなものなのだが、マサツグの様子に気付いて居ないシロはその問い掛けに対して笑顔で手を挙げては無いと返事し、それを聞いたマサツグもホッと安堵するとシロの頭を撫でては一旦落ち着きを取り戻す。
「……ふぅ…そうか…
それはよかった!…よくやったな!…」
__ポン…なでなで…
「えへへへ~♪」
__ギュッ~~~!!!…
シロはマサツグに頭を撫でて貰うと笑顔で甘えては尻尾を振って見せ、頬を軽く染めてはマサツグに抱き着き甘え続ける!…それはとっても微笑ましい光景なのだが、この時のマサツグは別の事を頭に思い浮かべて居り…ただシロの頭を撫でては悩む様にその事について心の中で考えていた。そしてマサツグが悩んで居た内容と言うのは…
{……そろそろシロに頭突きをして来るのを
止めさせないとな…色々ヤバい!…
主に俺の腹筋や内臓が…}
「……ッ?…ご主人様?…」
「…え?…あっ…あぁ!…
…何でも無いよ?…何でも…」
「……ッ?…」
マサツグが悩んで居る事と言うのは、シロが飛び付いて来る際の頭突きについてであった。これがまだそこら辺に居る子供の駆け足で頭突きなら全然大した事は無いのだが…シロの頭突きは本気!…本気も本気で打ち所が不味ければ大ダメージと言ったトンデモ頭をしているのである!…これと言ってその手のスキル等は覚えてはいないのだが、妙に痛く!…最近シロがマサツグに対して遠慮を見せない様になって来ては、マサツグは一人危機感を覚えていた!…シロの頭を撫でる際それと無く確認するも刺さる様なモノは無く…このままだと何時かシロの頭突きで倒れるんじゃ!?…そんな事を考えては如何落ち着かせようかと悩むのだが…シロの笑顔を見ると思う様に言う事が出来ず、有耶無耶になってしまう!…このままでは不味いと思い…周りに気絶する賊達を放置しては、一人シロを抱えて悩み!…シロはシロでマサツグの様子に疑問を持つのだが甘えては離れようとはせず、ただ全力で尻尾を振って辺りを煙たくさせるのであった。




