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どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-  作者: すずめさん
-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
110/606

-第二章十二節 ワイバーン戦とスタートラインとアイテムの光-



__ブォン!!…ブォン!!…


「ッ!…それはもう!!…」


__バッ!!…ドガアァァン!!!……


「見飽きた!!!」


ワイバーンが尻尾を振り被りゴブリン達を巻き込むよう薙ぎ払うと、マサツグはそれをジャンプで回避する!ワイバーンの尻尾はマサツグの足元を通過すると逃げ回っているゴブリン達を吹き飛ばし、マサツグはマサツグで先程のゴブリン達との戦いで散々ワイバーンの行動パターンを見せられては覚えたと言った様子で呟くと、同時に大剣を上段に構えて狙いを尻尾に向ける!そしてワイバーンが完全に尻尾を振り終えた所でマサツグが落下し出すと、その勢いを利用しては自身を軸に大剣を横に振り下ろす!


「でええぇぇい!!!」


__ズバアァン!!!……ッ!?…

ギャガアアアアアアァァァァァ!!!…


「へへ!…思い知ったか!!…

このトカゲ!!!……ん?…」


マサツグはワイバーンに向かって飛んで行く状態のまま体を捻る様に大剣を振り下ろすと尻尾の付け根を切断し、その斬った勢いそのまま大剣を振り抜くと尻尾は宙を舞い!…ワイバーンは尻尾を斬られたショックからか前のめりに転けて苦痛の叫びを挙げ始める!そして尻尾を斬った事にマサツグ自身も手応えを感じたのかドヤ顔を見せて居ると、ふと視界にその自分が斬った尻尾が入り…斬った尻尾は地面に叩き付けられるよう落下すると少しの間ビチビチと跳ね、暫くして動かなくなるとアイテムとしてドロップされる。


__ビチビチ!…ビチビチ……PON!…


「あ~…っと、やっぱトカゲか…」


さすがに剥ぎ取りは無いもののさながら某一狩り行こうぜのゲームに出て来る部位破壊に似ており、それを見たマサツグがワイバーンの事を本当にトカゲの様に感じて居ると、ワイバーンは直ぐにマサツグへ反撃に出始める!ワイバーンは尻尾を斬られても然程ダメージが入っていないのか、直ぐに体勢を立て直してマサツグの方を振り向き、まだ着地して居ない事を良い事に息を吸い込み始める!


__グゴゴゴゴゴ!!!…スゥ~!!…


「ッ!?…まっず!!」


__…トッ…ッ!?…バッ!!…


この時マサツグもそのブレスが飛んで来る予備動作を見ては焦りの表情を浮かべ慌て出すも、宙に浮いた状態ではとてもでは無いが回避出来る状態では無かった。足が地面に届いて居らず幾ら藻掻こうとも移動が出来ない…!その間にもワイバーンはマサツグの居る方を向いては息を吸い込み、着々とブレスを吐き出す体勢を整えていた!そしてそこから数秒!…マサツグの片足が漸く地面に着く頃、マサツグは慌てて横に無理な回避を取り出し始めるのだが、それと同時にワイバーンの方でも息を吸い込み切った様子を見せて居ると、マサツグに向かいブレスを吐き出すのであった!


__スゥ~…ゴアアアアアアア!!!!!


「うおあっちぃぃぃ!!!!…

あっつぅぅぅぅ!!!…コイツ!!…

着地狩りしてくるのか!?」


__グゴゴゴゴ!!…ダッダッダッダッ!!…

ズザアアァァァ!!!…


マサツグが間一髪の所で直撃は回避するも若干被弾してはダメージを負い、そのまま自身に点いた火を消すよう大剣を握ったマサツグが転げ回って居ると、ワイバーンは更に追撃に手を加えて来る!ワイバーンは逃げるマサツグを追って突進するとそのまま覆い被さる様にヘッドスライディングをし、受け身を取っているマサツグに構わず突っ込んで行くとマサツグを戸惑わせる!しかしマサツグもここで反撃とばかりに更に攻撃を加える!


「ちちちち!!…ッ!?…

突っ込んで来た!?…けど!!」


__バッ!!…ズザアアァァァ!!!…ッ!?…


「喰らうかってんだよおぉぉぉ!!!!」


__ヴォン!!…ズバアァン!!!…


真っ直ぐに向かって来るワイバーンに対しマサツグが直ぐに態勢を整えると、またもやその場でジャンプをする!するとワイバーンのヘッドスライディングはマサツグの足元を潜り向け、空振りに終わるとマサツグは大剣を上段に構えてはさながら裂〇斬の様に!…その場で一回転する様に大剣を振り下ろす!するとマサツグの攻撃は見事にワイバーンの右片翼に入るとそのまま翼を斬り飛ばしてしまい!…また確かな手応えが有った事にマサツグは本日二度目となるドヤ顔を決める!


「うおっしゃああああぁぁぁ!!!

どんなモンじゃい!!!」


__ギャガアアアアアアアアアア!!!!!…

ズシャアアァァァァ!!!…


__シュタッ!!…バッ!!……


ワイバーンがマサツグの足元を通り過ぎバランスを崩すと、その胴体は横向きになって地面に転がり…マサツグに翼を斬り落とされたダメージと翼を失った事で、尻尾を失った時より更に大きな苦痛の叫びを上げるとその場に倒れ込む。当然まだ倒した訳では無いのだが…マサツグは先程と同じ轍は踏むまいとワイバーンの追撃を警戒しつつ、今度は着地に成功すると同時に大剣でガードの体勢を取って見せる!しかし目の前に居るのは尻尾も翼も失ったボロボロのワイバーンの姿で、ワイバーンはその場からゆっくりとマサツグの方を睨みながら立ち上がると、まだ戦うのか片方しか無い翼を広げて敵意を見せる!


__グゴ!…グゴゴゴゴ!!…ゴギャアアァァァス!!…


「ッ~~~!!!…あぁ~うるさ!!…

ったく!…一々吠えんでも良いわ!!!

うちにシロを見習え!!…無駄吠えしないぞ!?…

…頭突きは飛んで来るが……って、これは……」


__ボタッ!!…ボタタッ!!…だらぁ~~……


まだ吠える元気は有るとばかりにワイバーンが吠えると、大空洞のせいでその咆哮はバインドボイスになる!…そしてマサツグがまた耳を押さえてはその咆哮に耐え切ると、ワイバーンに対して文句を口にしてはシロと比べ、その際ワイバーンに負けない位の声を張り上げては威嚇をするのだが…違う点を考慮し悩み出すと冷静さを取り戻し始める。そしてここで漸くワイバーンの姿に目を向けるとその姿は痛々しく…翼と尻尾からの大量出血にワイバーンも心成しかフラフラとしている様にも見えると、マサツグはガード越しにその姿を見て思わず心を痛める…


「…何と言うか…

後ちょっとで討伐完了と言ったところだけど…

中々に抵抗溢れる光景だなぁ……仕方なしとは言え…」


__…ゴギャアアァァァス!!…スゥ~!…


「ッ~~~!!…だからうるせっての!!…

ヤッバ!!…」


自分でやった事で有り仕方の無い事なのだがマサツグが罪悪感を感じていると、ワイバーンは先程のマサツグの言葉に負けじとばかりに再度吠え出す!…当然その咆哮はバインドボイスになるとマサツグの耳に襲い掛かり、またもや耳を防がされる事になるとマサツグは慌てて耳を押さえては文句の言葉を口にする。そしてワイバーンはその隙にとばかりに咆哮上げた状態から口を開けっぱなしにするとそのまま息を吸い始め!…マサツグもバインドボイスが消えた所でワイバーンに目を向けると、既にそこには息を吸い終えようとしているワイバーンの姿を見つける!


__スゥ~!…グゴゴゴゴ!!…


「アレ完全にフルパワーの奴っぽいよな!?…

とにかく回避!!……ッ!?…いや待てよ!?…」


__チャキッ!!…


ブレスが飛んで来る!言った様子でマサツグが慌て出すと回避をしよう!と考えるのだが…このタイミングでマサツグはある事を閃くと、何故かワイバーンに対して大剣を構え始める!これをもし他の者が見て居たらマサツグは間違い無く異常者と見られるだろう!…何故なら目の前でフルチャージしているワイバーンが身構えているに向かって行こうとしているのだから!…だがマサツグは大剣を構える事を止めずワイバーンに向かい攻撃を仕掛ける!


「ダッシュ!!!…」


__スゥ~~~!!!…

ゴアアアアアアアアアアアア!!!!!


「斬!!…」


マサツグが大剣を水平に構えて走り出すとダッシュ斬りを繰り出し、ワイバーンもマサツグに向かいファイアブレスを吐き出すと、マサツグはそのブレスの中へと消えて行く!…そのワイバーンのブレスはまるで火事場の馬鹿力が発動しているのか今までのブレスより威力が高く、大空洞内のバトルフィールドの面積半分を焼き尽くす!この時!…マサツグは辛うじてまだブレスの中で生きて居るのだがマサツグの画面は迫り来る巨大な炎の壁と画面全体が赤く燃えている様に見え、方向感覚が無くなりそうになっていた!…


__ゴアアアアアアアアアアアア!!!!!


「ッ!!…視界が赤いな!!…

前はこっちで有ってるよな!?…

それに当たり前ながら熱い!!!…

…っち~~!!!…持ってくれよ!!…

俺の体アァァ!!!…」


まるで界〇拳でも使っている様な言葉を口にしながらマサツグがブレスに真っ向勝負を挑んでいると、ワイバーン自身もキツイのか…ブレスを吐く度に傷口から大出血を起こしては特大のスリップ(継続)ダメージを受けており、更にブレス自体でも自分の耐性を上回るものなのかその身を焦がして居た!…それでもマサツグを倒す!…焼き尽くす事しか考えていないのかワイバーンは一心不乱にブレスを吐き続け、マサツグを押し返そうとするのだがそのワイバーンの努力も無駄に終わる!…何故なら!…


__シュゴオオオォォォォォォ!!!!…

…ッ!?!?…


「オオオオオオォォォォォォォォオオオオ!!!!」


ブレスを吐き続けているワイバーンは酷く驚いただろう!…何故なら今までその火炎の息で強敵を葬って来たにも関わらず!…その自身の火炎の息が効いている様子が見られないのであるから!…ブレスを掻き分ける様にマサツグがその姿を現して来ており、多少なりともダメージを受けている様子を見せて居るのだが、吠えては進み!…全く怯んでいる様子を見せないで居たからであった!…そして肝心のマサツグはそのファイアブレスに何故耐えられるのかと言うと、単純に大剣を盾代わりに構えては踏ん張りながら前進しており…今までシロを抱っこしたりおんぶしたりと…良い感じの重り訓練になっていたのか、踏ん張る技術を身に着けて居たからであった!そうしてマサツグがジリジリと前進しているとワイバーンは戸惑い!…遂にマサツグがワイバーンのブレスを押し切ると、ワイバーンに止めを刺す!


__シュゴオオォォ!!…バシュン!!……ッ!?…


「悪いがこれで!!!」


__フォン、ドゴォ!!!…


マサツグが真正面からブレスを掻き分けそのままワイバーンの顎下に潜り込むと、ワイバーンは戸惑い…マサツグは最後と言葉を口にし大剣を構え出すと、その顎に向かってガードの体勢のまま大剣の峰で殴るようアッパーカットを叩き込む!もっと分かり易く言うとワイバーンの顎に向かってシールドバッシュに近い技を繰り出したのだが、マサツグが持っている武器は盾では無く…とにかくただでさえ自分でも制御するのに苦労している様子のブレスを、マサツグは強制的にアッパーでワイバーンの口を塞いだのだから、その反動は直ぐに現れる!……言わずもがな爆発したのである!


__ッ~~!!!…バゴオオオォォォォン!!!!…


「…ッ~~~!!!!……終わりだな…」


__……ヒュウゥゥゥ…ボトッ!!…ゴロゴロ…


「ッ!?…うわぁ~…えっぐ!…」


口を閉じている秒数は約2秒…それでも爆発させるのには十分だったか、ワイバーンの頭が吹き飛ぶ!…爆発音と共に途轍もない衝撃破が襲って来るとマサツグは大剣でガードをしたまま吹き飛び、何とかその爆発に耐えてフラ付きながらも着地を決めると、眼前にそのワイバーンの頭が降って来る。その際ワイバーンの頭は黒い影で隠れては状態を確認するのも困難な状態なのだが、黒い影が掛かって居ると言う事はヤバいと言う事で…何の気なしにマサツグがヤバいと口にしていると、その爆発したワイバーンの亡骸は光り始める。


__パアアアァァァ…


「……よし!…これにて討伐完了!!…

はあぁ~!…疲れた!!…

あんだけ火で炙られたら死にそうなもんだけど……

意外と何とかなったなぁ!……かなり犠牲が出たけど…」


__ゴオオォォォォ!………


「…まぁ、とにかくこれで…

漸く()()()()()()()に立てたって訳だな!!…

……はぁ…疲れた…」


ワイバーンが光となって消えて行くとその巨体からアイテムをドロップし始め、マサツグがその光景を見てホッと安堵すると漸く終わったと言った様子で大きく伸びをする!…その際辺りを見渡して被害の大きさを改めて確認するのだが…辺りは煤けてた様に黒ずんで、ワイバーンのブレスで轟々と燃えている炎の音だけがその場に悲しく残っていた。そうして戦闘エリアが解除されると漸くここで本題に入れる事にマサツグがふぅ…と溜息を吐き、疲れた様子で脱力していると自身の顔にある違和感を覚えるのであった。


__カサカサ…ッ!…ゴシッ…


「ッ!?…うわぁ!…偉い勢いで俺煤けてね!?…

…まぁ…あんな火ぃ吹いてる中…

突っ込んでったんだから当たり前っちゃ

当たり前なんだが?………しゃあない!…

近くに地底湖有るし…そこで顔でも洗うか…」


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「ふぅ~…どっこいしょ…

ついでに大剣も洗って……ッ!?…

な、なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁ!?…」


マサツグが何の気無しに顔に手をやると何やらカサ付いている感覚を覚え、同時にむず痒さを覚えては服の袖で汗を拭うよう腕を内側に回して顔を拭くと、その拭いた腕には黒い煤が付いていた。翌々考えれば当たり前…ゴブリンを一瞬で灰燼へと消す火力の中を歩いていた訳なのだから…ワイバーンを倒す為とは言えよく自分があの炎に焼かれなかったもんだと考えつつ、近くに地底湖が有る事を良い事に一度顔を洗おうとその地底湖の方へと歩き出すと、地底湖に着くなり水面を覗き込む。そして水面を覗くなりマサツグはその水面に映った自身の様子…まるでギャグか何かかと疑いたくなる様な光景が映っている事に戸惑いを覚えると、思わず叫び出してしまう!…何故なら…


__ぼやあぁぁ…


「……え?…何これ?…

何でこんなテンプレみたいに焼けた人になっているの?…


これ絶対運営の悪ふざけだろ!?…

ワイバーンとの戦闘を終えて自分の顔確認したら

アフロにシゲルって!!…

…変なところでグラフィックに拘るな!!

…えぇ~い!!…とにかく!!…」


__バッシャ!!…バッシャ!!…


波紋の無い水面に映ったマサツグの姿はまるでアニメと言わんばかりに真っ黒けの姿!…髪は完全に80年代ディスコ帰りのアフロヘアーになっており、肌も某有名歌手が裸足で逃げ出す程に黒い肌になっていた!…ゲームが違えば完全にテレポートに失敗した様なその自分の出で立ちにマサツグは驚き、運営の芸の細かさにツッコミを入れ!…とにかく煤だけでもと顔を洗い始めると、何とか元の自分の肌を取り戻す。しかし髪は洗った所で如何にもならずアフロのままで…色々その場で試行錯誤するのだが結局今のマサツグでは如何する事も出来ないのであった。


__バシャバシャ!!……ぽふぽふッ……チラッ…


「…はあぁ~…駄目だぁ~…全然治らねぇ~!!…

クソ~……何が楽しくてこんなフィーバーな

頭をせにゃならんのだ!!…

これちゃんと元に戻るよな?…戻らにゃ恨むぞ運営!!…

はぁ~…どうしてこうなる……」


何度頭を水洗いしてもアフロ!…携帯用洗剤を使用しシャンプーしてもアフロ!…色々試しては何度の自身の頭を触って確認するも一向に落ち着かず…マサツグが溜息を吐きながら嘆いていると、その声は空しく大空洞内で反響する…時間経過で治る事を信じつつ、大剣を洗っては水を切って鞘に仕舞い…ワイバーンが倒れて居た所に戻ろうとすると、そこには色々なワイバーンの素材が落ちていた。勿論それを回収する為に近付いて行くのだが、この時マサツグはワイバーンの素材に目を向けているとあるレアアイテムの姿も捉えていた。


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「おぉおぉ!…

やっぱボスだけあって色々落ちてるなぁ!…

切った尻尾に?…翼…骨や鱗に皮甲殻……

こりゃやってる事完全に違うゲームになっている様な?…

…ッ!?…」


マサツグがワイバーンの素材を目の前にしてホクホク顔で近付いて行くと、一際明るい光を放つアイテムを見つける!そしてここで少し補足説明…このゲームではドロップアイテムを拾う際、どれがそのアイテムなのか?を分かり易く…アイテム自体を光らせて教えてくれるシステムが採用されてある。目的は取りこぼし防止と言った運営側の配慮らしく、このシステムはモンスターを倒した際のドロップアイテム・他の冒険者(プレイヤー)がアイテム等を落とした場合などで発動される様になっており…これを利用して長期ダンジョンの中を迷わない様に!…ヘンゼルとグレーテルの要領で道標にしている冒険者(プレイヤー)が居るらしいのだが問題はそこでは無く!…アイテムが纏う光にマサツグは注目していた!


__キラキラ!…キラキラ!…


「え!?…あれって!?…」


__コッ!…コッ!…コッ!…コッ!……スッ…


「……鑑定(アプレェィザァル)!!」


一際輝く鱗を見つけたマサツグがその鱗に向かい駆けて行く中、ここで説明の続きに戻ると…そのアイテムが纏う光にもランク分けがされてある。白い光はG~E・緑の光はDもしくはC・青い光はB・赤い光だとA…この様にランク分けされてあり、勿論Aランク以上のアイテムは存在するのだが今はまだ…とにかくマサツグが見つけた光はまさにその赤い光で、緑や青と言った光の中に三個程…その赤い光が混じる様にドロップされているのを見つけると慌てて駆けて行き、そしてその赤い光を放つ鱗を手に取り鑑定(アプレェィザァル)を発動すると、マサツグの目の前にそのAランク素材の詳細説明が表示される。


__ピピピ!…ヴウン!…


------------------------------------------------------------------------


      レッサーワイバーンの逆鱗


          レア度 A


レッサーワイバーンの逆鱗。竜族の弱点で激怒させる


部位に生えている鱗であり、無傷で入手するのは


難しいとされている。これを手に入れた者は初級


ドラゴンスレイヤーとして名乗れるとまで言われており、


数々のドラゴンスレイヤーが通る…登竜門合格者の証


として扱われて居たりもする。


 ------------------------------------------------------------------------


「ッ!?…うわぁ!?…げ、逆鱗!?…マジか!?…

てかこっちでも逆鱗ってレア素材なんだな?…

…これにはア〇ルーも吃驚だろうな?…

…剥ぎ取らずしてこの素材だし……」


マサツグが手に取った鱗は逆鱗!…某一狩り行こうぜのゲームだとその防具一式を作るのに絶対に一つは要る逆鱗を三つも手に入れたのである!これにはマサツグも驚いて思わず逆鱗を掲げてマジマジと観察し、まだワイバーンの死骸からアイテムがドロップされている事に気が付くと、そのドロップ量にも驚かされる!思わずマサツグがその一狩り行こうぜのゲームと比べて大盤振る舞いの様子に言葉を漏らしていると、更にある奇妙なアイテムを見つける。それはワイバーンの死骸から離れた場所にドロップされているのだが…


__チカッ……


「ん?……何だあれ?…」


__コッ!…コッ!…コッ!…コッ!……スッ…


「……鑑定(アプレェィザァル)!!」


チラッとだけ壁際の鉱床近くで青い光…アイテムがドロップされてあるのに気が付くと、マサツグは疑問の言葉を口にしつつ興味を持った様子でそのアイテムの方へと歩き出す。その際遠目から見るとその青い光は泥団子に似た何かが落ちている様にしか見えず、その様子にマサツグは困惑するのだが…光っていると言う事はアイテムに違いない!と考えてはマサツグの貧乏性が働き、そのアイテムが落ちている場所に辿り着くなり手に取って鑑定(アプレェィザァル)を発動すると、その泥団子の正体が表示される。


__ピピピ!…ヴウン!…


------------------------------------------------------------------------


    不純物交じりのマラカイト鋼鉄


        レア度 D


精錬されたにも関わらず不純物が取れなかった


マラカイト鉱石のインゴット。当然このままでは


使えずただのゴミに近い代物なのだが…鋼鉄には


違いないので敵に投げ付ければダメージを与える


事が出来る武器にはなる。勿論再度精錬して


不純物を取り除けば武具作成・強化に用いる事が


出来る。


 ------------------------------------------------------------------------


「え?…マラカイト鋼鉄?…何で?……ッ!…

あれ?…じゃあこっちは?…

鑑定(アプレェィザァル)!」


鑑定(アプレェィザァル)を発動すると目の前にはその鑑定結果が表示されるのだが…その内容に目を通すとマサツグは戸惑いを覚えると同時にその泥団子をマジマジ見詰める。何故ならその手に持っている泥団子は元々鉱石で有った事と、何かしらの影響で精錬されてこうなった事を暗示しており、不純物だらけで使い物にならないと表示されて有ったからである。そして鑑定(アプレェィザァル)は如何やら右手の泥団子だけを鑑定したのか左手には何も表示されておらず、マサツグがそれに気づき今度は左手の泥団子に対して鑑定(アプレェィザァル)を発動すると、左手の泥団子の詳細が表記される。…因みにもし両手に同じ物を持った状態で鑑定(アプレェィザァル)を発動した場合は、そのアイテムから矢印が伸び…そのアイテムの詳細説明に向けて表示されるらしい。


__ピピピ!…ヴウン!…


------------------------------------------------------------------------


    不純物交じりのダマスカス合金


        レア度 B


精錬されたにも関わらず不純物が取れなかった


ダマスカス鉱石のインゴット。中途半端に他の


鉱石を混ぜた事で本来出る筈だった質を失って


おり、完全にゴミとなってしまった鉱石の


成れの果て…これを再度精錬するには熟練の


目と技を要し、駆け出し半人前では元に戻す事は


不可能と言われている。鋼鉄には違いないので


敵に投げ付ければダメージを与える事が出来る


武器にはなる。勿論もし再度精錬して不純物を


取り除く事に成功すれば武具作成・強化に用いる


事が出来る。


 ------------------------------------------------------------------------


「…え?…ダマスカスって?…

ただの泥団子じゃなかったのか…

…と言うより精錬済み?…

一体如何やって?……ッ!…」


左手の泥団子はダマスカス…それもやはり元は鉱石であった事を表記すると、何かしらの影響で精錬されてはこうなった事を暗示しており、マサツグが両手にその泥団子を持って如何してこうなったと悩み出すと徐に辺りを見渡す…当然こう言った加工アイテムがこんな大空洞と言ったダンジョンに転がっている筈は無く、精錬されたインゴット等は鍛冶屋や道具屋に行かないとまず手に入らない。じゃあ何故こんな所に転がって居るのか?とマサツグは疑問を感じるのだが、その答えは直ぐに出て来る。


「……鉱石が溶ける様なって…

ワイバーンのブレス位しかないよな?…

でもそんな強烈なブレスだったのか?…

それも鉄が溶ける程…」


マサツグが導き出した…と言うよりもそれしか他に考えられない答えは、ワイバーンのブレスであった。偶然にもマサツグがその泥団子を見つけた場所はブレスが向けられていた壁際で有り、長時間ブレスで熱されたと考えれば!…一応溶けても不思議では無いと感じられたからである。しかしマサツグは今一納得出来ないで居た…何故ならそのブレスを浴びて居た当の本人が大した事は無かったと感じているからであり、改めてマジマジ泥団子を確認すると、その元々鉱石が有ったであろう壁の方を見詰める。


__チラッ…ゴロゴロ…


「……ってかこれ如何しようか?…

一応回収しておくか?…」


__ゴロゴロ…キラキラ!…ゴロゴロ…キラキラ!…


その壁の足元を見るとそこそこ落ちているのか泥団子が青やら緑やら光りを放っており、それを見てマサツグは勿体ないと感じると集めるか集めないかで悩み出す…いつ何時要るか分からない!…でもアイテムポーチを圧迫する!…そう考えては一人葛藤するも、そもそも不純物さえ取り除けばまた使えると書いて有った事を思い出すと、マサツグの中の貧乏性に火が点いて余計に勿体無く感じ始める!


「……はあぁ~…

やっぱあんな風に光ってっと気になるよなぁ~!…

しゃあない!!…回収すっか!!…

丁度ワイバーンの方もドロップが終わったみたいだし…」


__コッ…


「…インゴットと言っておきながら泥団子…

…こりゃお土産が沢山だな…」


そうして結局溜息を吐きながらマサツグがその泥団子を集める事にすると、その説明文にと言うか泥団子にと言うか…ツッコミを入れながらその不純物交じりのインゴットを集め出すと、一緒にアイテムドロップの終わったワイバーンから素材を集める。皮や鱗や翼に尻尾…一番の目玉は逆鱗と思いつつ…それら素材をアイテムポーチに仕舞うと、いよいよ本題の最深部の鉱石採掘に取り掛かろうとするのであった。



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