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その3 「賛同ありがとう」

 驚いた事に、返事はさほど時間も経ずに、そしてかなり大量に届いた。

 しかも、ほとんどが賛同の声ばかり。

『あー、あれね』

『酷いよね、本当に』

『うちにも来たよ』

『そういう事だったのね』

 などなど。

 ヒロシへの反対などはほとんどなかった。

 そんな彼らに、

「賛同ありがとう」

 更に返事をしていく。

「それで、具体的になんだけど」

 そう言って対策を伝えていった。



 やるべき事は簡単だった。

 いけ好かない攻略組をブロックする。

 なんなら、所属してるパーティ・クラン・ギルド・集団などもブロックする。

 そうして接点をまず無くす。

 これが第一段階である。



 次に、協力する全員で情報を共有。

 素材回収、つまりは戦闘などを邪魔しにくる連中の位置を常に把握する。

 これにより、攻略組の邪魔を極力回避する。

 何せ攻略組は能力は高くても人数が少ない。

 狩り場と呼ばれる敵の出現場所の全てをおさえられるわけではない。

 当然ながら穴や漏れは出てくる。

 そいつらが居ないところで活動すれば良い。



 また、ブロックしてるから攻撃を受ける事もない。

 攻略組がプレイヤーそのものに危害を加えようにも、それも不可能になる。

 これで安全は確保された。



 問題なのは手に入る素材はどうしても質が落ちること。

 数も減ってしまう。

 何より、経験値の入手効率が落ちる。

 だが、これは納得するしかなかった。

 それでも攻略組とやりあうつもりならば。



 その代わり、持ち込まれた素材から作られた物品は、こうした協力者に優先的にまわす事にする。

 装備品から消耗品まで全てを。

 こうする事で、外に出て戦う者達を生産職が支援する体制にしていく。

 これは、それ以外の者達に販売する事で、攻略組などに回らないようにするためでもある。


 目的は一つ。

 攻略組に何一つ渡さない。

 協力は一切しない。

 それだけである。

 全員、それを了承するくらいには攻略組への鬱憤がたまっていた。



 とはいえ、全く利点がないというわけではない。

 生産職が素材の提供を受けるように、戦闘担当者達は物品を得る事が出来る。

 金銭を使わない物々交換で。

 これはこれで利点は大きかった。

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