68話収穫と盗賊団と税務管8
ちょっとした、回想回
「揃ったな、では出発するぞ」
「リグルドさん後に乗って」
「良いのかい?」
「ちょっと頼みたい事が有るんだ」
「分かった」
手綱を渡し、後に乗って貰う並足で、お父さんと並ぶ様に、伝えると、その様に、馬を誘導した。お父さんは、先頭で、陣形等を、村人に、説明しながら、ゆっくり馬を、操っている。
ある程度、説明が終わったので、お父さんに、リグルドさんを、グラマスさん達の方へと、向かわせ、連絡をして貰う事にした。その為ノアは、お父さんの馬に、乗り移った。
グラマスさんに、伝えることは、3つ1つは、盗賊が待ち構えている事、2つ目は、そのポイントに、護衛の冒険者に斥候をしてもらい弓矢を、持っている人数を、探ってもらう事、3つ目は、こちらが行くまで、時間を稼いで、極力戦闘しない事。
しばらく、草原を行くと、森が見えてきた。リグルドは、道から、外れ森へと、入って行く、狩人の、リグルドからすれば、獣道等知り尽くした所なので分け入って行くことは難しく無い。盗賊を避け回り込む、そして、又道に戻り、道を見ると、馬車の跡が無いか、確認をした。馬車が通った形跡が無い事を確認すると、王都に向け道を進むのだった。
◇
昼食を取り、馬車を、マンドレイク村へと、進むグラマス一行
「ここだな」
「何がです?」
「あゝ、5年前に、」「やめてください!」
「ん?何がです?」
「なんか、怖い話しょうとしたでしょ」
「いやいや、怖い話じゃ有りませんよ」
「え、違うんですか?」
「まあ、一歩間違えれば、怖い話になっていたかも知れませんが、どちらかと言えば、いい話だと想いますよ」
「そうなんですか」
「5年前に、ここで、馬車の、車輪が割れてしまって、立ち往生した事があるんです」
「ここで、ですか?こんな所じゃあ道塞いじゃいますね」
「そうなんですよで、商品を破棄して、マンドレイク村に、行って助けを、呼んで来るかそれとも、戻るか、どちらにしても、野菜なんかは、駄目になる事を、覚悟して、馬車を、道から退かし、お金と、価値の有るものだけを持って帰るしか無いと思っていました」
「その頃は、護衛の冒険者も雇え無い程駆け出しでしたねナタリーも、まだ3歳で、覚えて無いでしょうけど」
「お母さん、その後どうなったの?」
「そこに、2台の馬車が、通り掛かりました。1台は幌馬車もう1台は、貴族様が、よく乗る、コーチでした。早く道を、空けないと、思い焦っていましたそこに、御者が降りてきて確認されて、そうすると、馬車から、サプル奥様が、降りて来られ、商品を見せて、欲しいと言われたのです。嵩張る物は、買えないけれど、幾らかお金にすれば、丸損よりも、良いでしょうと、言われ、商品を、並べました。そうすると、赤子の、鳴き声が聞こえてきました」
「その鳴き声は、ノア様でした。ノア様は、リリさんに抱かれ商品に興味を持たれたのか?手を伸ばされました。奥様は、下に、ノア様を、下ろすよう言われると、ペンと、インク壷、積み木、毛糸、紙を取られ、それを、持って行かれました。最初は、おもちゃにされるのだと思っていましたが、設計図らしき物を、書かれ、それを、護衛の冒険者今回同伴をお願いした。スカルウッドの、ガイアさんが、設計図と言い始めその通りに直してしまったのです」
「いい作り話だけど、赤子の所は、5歳位の方が良いんじゃない?もうちょと、捻れば、作家になれると思うよ」
「お母さん、作り話なの?」
「フフ、どうでしょうね」