61話収穫と盗賊団と税務管2
「そろそろ移動するぞ」
アレクの演説が終わり、みんなで、農場に移動する。収穫が、終われば、納税が待っている。秋の納税は、食物で行われる為に、この時期の収穫だけは、村人総出で行う。王国には、1割の納税し、領主に2割内1割は、緊急時保存食、残る7割は村人達の食糧及び、商品で有る。税が安いって?それには、事情が有る。この領地、実は、開拓村と言う位置づけに成っている。税収が安い代わりに、周辺を、開拓しなさいと言う義務が有ってその経費分安くします。との事だ。
まあ、税が安いからと、不便な所に、移り住む人も多少は居るが、この王国善政を、布いているので、そこまで、人が集まらない。飢饉なると田舎に、人が流れる事も有るのだが。
因みに、人魚に納税の義務は、無い。疎開(難民)だから、村人として、カウントされないのだ。
大体水中を、国土として、見ていない。見ているのは、水揚げされた、海産物で有る。しかも、生物なので、王国まで、持っていく事が出来ない。だから、漁師は、春の納税(お金)で、支払いになる。便宜上の、商人扱いなのだ。
今この領地では、本当に、物々交換商人だが。
色々、考えている内に、農場が、見えて来た。今回の、収穫物は、芋と麦だ。大人組は、麦の収穫。子供は、芋の収穫と言う。組分けが、行われた。麦は、刈り取った後、乾燥する為干され、芋は、土付きのまま、箱詰めされる。麦の乾燥は、2日〜3日間され脱穀と、選別がされる。今回作った物は、脱穀と選別の為物なので、登場するのは、まだ先になる。
ノアは、子供なので当然、子供組だ。クリスや、ノエルと、芋畑に、向かう。
「ノア、芋掘りは、初めてだから無理するなよ。まだ小さいんだから、年長に、頼っても良いからな。」
「そうよ、怪我しても良いことは無いわゆっくりで良いからね」
「分かったよ。姉ちゃん兄ちゃん」
畝に、向かい腰を、下ろし土を、掘りながら、そんな会話を、する。畝には、大量の芋が埋まっていたが、畝の下まで、掘って、ある事に気が付いた。畝の下には、芋が無い。畝だけを崩せれば、芋を、拾うだけで良いのでは?
「兄ちゃん、僕疲れたら、ちょっと抜けるよ」
「おう、疲れるの、早く無いか?」
「ちょっと、耳貸して」
「おう」
「実は、いい方法を、思い付いたんだ。その為に、馬とメジストさんが、必要だから、ちょっと行ってくる」
「ノア、又なんかするつもりかか?」
「楽に芋を、取りたくない?」
「そりゃ楽に取れるなら、楽したい」
「なら、馬と、板でこの畝を、崩したら、芋掘りが、芋拾いになるよ」
「なんか分からんが、楽に成るなら、行って来い」
「下準備が要るから、みんなで、ツタや茎を、刈って置いて」
「おう」
「じゃあ、行ってくる」
農場に行って、メジストさんを、探すと、お母さんに、見つかった。
「ノア、こっちは、大人の仕事よ、子供は、芋掘りだから、アッチよ」
「お母さん、ちょっと、メジストさんを、探してて、実は、大きな石が埋まってたから、手伝って貰いたいんだ」
「あら、そうなの?メジストさんなら、あそこよ」
「何じゃ、坊主、何かあったか?」
「メジストさんちょっと手伝って」
「ワシは、良いのだが、ここは、良いのか?」
「お母さんに、許可貰ったから、問題ないよ」
「わかったで、何をするのじゃ」
「歩きながら話すよ」
馬を、借りに馬舎へと歩きながら、馬犂の、話しを、するノア道具は、馬舎にも、有る筈なのでそこで、材料と道具を借り、馬犂の、原型を作成する。今回は、畝を、崩すのが目的の為、10mmの板を、畝の高さで切り端に棒を付け30度で固定棒の中程に、横に棒を渡し補強、更に、2頭引きに、する為、馬の間に棒が来るように、固定する。
「よし、完成っと」
「じゃあ、バードさん馬2頭借りるね」
「あゝ、役立つなら連れて行ってください、鶏も世話になったし、前に行ってた、話にも関係有るんだろ、楽しみにして置くよ」
道を耕す訳にはいじゃないので、板の下に、板を敷いて固定すると、馬を、引いて農場へと、歩いて行く
「お兄ちゃん、お待たせ」
「おう、ノア、何だそれ?」
「ノア、どこ行ってたのよ」
「あ、お姉ちゃん、お疲れ」
「お疲れじゃあ、無いわよノア、が居なくなってから、お兄ちゃんが、仕切り出して、ツタや茎を刈らせるだけに成って、収穫して無いわよ。なんか、作戦がどうのって行って、草刈りに来たんじゃないのに」
「まあまあ、楽したいから作戦を、立ててくれたんだから、ボヤかないの」
「で、これどうやって、使うんだ?」
「馬を、畝の横を歩かせて、これを、引かせるんだよそうすると、この板が、土を持ち上げるから、中から芋が、表面に出てくるそれを拾う寸法さ」
「なんかよくわかんねーけどよ面白そうだな」
「畝の横の道にこの底板を合わせてこの上に、乗ると良いよ後は、馬を、引いて歩くだけだけだから、馬を、引くのは、年長さんで、乗るのは、体重が、有るほうが良いかな」
「じゃあ、俺は馬を引くよ。ノエルも、馬を引いてくれ」
「え〜と、君と君名前は?」
「俺は、フィル」
「僕は、フェイ」
「フィルとフェイだね、この両端に乗ってこの、紐を持ってバランスを、取るだけで良いよ」
「後は、後について芋拾い集めるだけだよ」
「じゃあ、やって行こう」