13話旅の途中1日目前半
王都を出て1時間馬車に揺られている、ベットは急拵えせいだろうか、ギシギシと音を立てている。今は、お母さんの膝の上だ。仕切りにチョッカイを出されるが、ほっぺをプニプニされるとか、足裏を、くすぐられるとか、よくある子供のあやし方である。
ただこちらとしては、鬱陶しい事この上ないのだ。自我があるので、やりたい事は分かるが、ほおって置いて欲しいものだ。たぬき寝入りでもしようかと、ウトウトしたフリをする。
「あらあら、おネムなの?」
「その様ですね」
「じゃあベットに寝ましょうね」
いやいやベット寝たら、どっかにぶつけるだろうと、思っていると、リリさんが紐を取り出したそして、ベットに、寝かされ布団を掛けられ紐で固定される。
バスケット等無いのであろうか、赤ちゃんとはいえ人権を考えて欲しい。それから2時間が経過する頃、流石にこの体制がきつくなってきた。なので起きたふりをする。
そうすると、お昼だろうか馬車が止まる。外から声が掛けられた。
「奥様そろそろお昼にします」
そうすると、馬車のドアが開いた。
外は、平原で遠くには山や森も見える
王都は、もう見えなくなっていた。革鎧を着た人達が、周りを確認している。もう1台の馬車に乗っていたのだろう。
そうすると御者が、木製バケツをもってきた。
「奥様お願いします」
そして、お母さんは、何やらつぶやき始めた。
「親愛なる精霊よこの乾きを癒やす水をウォーター」
そうすると、空中に、水の玉が出来た。それがバケツの中へ入っていった。御者はそれを持ち馬に与える。
それを、4回程繰り返し馬に水が行き渡った。それを見ていたら護衛の人が、昼ご飯の用意をしていたらしくお母さん達が、呼ばれた。
メニューは、パンとスープである。保存食的な質素な物だった。
バスケットに。入ったサンドイッチを想像していた。自分には、コレからの食に不安をおぼえた。
食事を、終えようとしたとき、水色半透明の丸い物体を発見した。
それを見て、強化魔法でハイハイして、近付いてみた。
大きさは自分(赤ちゃん)と同じぐらい。それは、プルプルしていた
そうスライムである。
「危ないわよ!」
ルクスが、話かけて来た。
ルクスの方を向いた瞬間スライムが足に、のしかかる。ルクスは、リリの元へ飛んで行った。
このプルプルした重い奴を、どうにかしなければなら無い。首よりしたが取り込まれる。ヤバイと思い手を動かすと、何か掴んだ。それを思いっきり引き抜く。すると、スライムは、粘液状になった。そして、何やら力が湧いてきた。思いがけず両足で立つ。そこへルクスとリリと護衛2人が駆けつける。3人と1精霊は驚いて一瞬立ち止まる
直ぐにリリが駆け寄ってきた。
そしてあちこち怪我をしてないか観ている。怪我が無いことが分かると
ほっとしたのか座り込んだ。護衛達は、周りを警戒している。
「取り敢えず戻りましょう」
「そうねこの粘液塗れの服どうにかしないと」
「しかし驚いた0歳でしかも素手で弱いとはいえ、スライムを、倒すとは」
「いやこの子意外と大物になるやも知れませんぞ」
そして馬車に戻るとお母さんのウォーターで洗われた。そして手にはスライムの核魔石が握られていた。
0歳でスライム倒しました
多分 世界最年少の討伐記録でしょう
ギネス物です(笑)