87話 収穫祭7
港に着いたノア達は、水揚げ場の方へと向かった。
「バードさん、こんにちは」
「おう、坊主と、、、キャラ、いや、き、き」
「キャシーです。」
「おぉ、そうだった」
「それと、兄姉と、ナタリーちゃんか、珍しい組み合わせだな」
「バードさん、人魚族の、人達は居る?」
「あぁ、居るぜ今の時間なら、元船着き場だな」
「そっか、んじゃちょっと、行ってくるよ」
「おう、気をつけてな」
元船着き場と言うのは、最初に交渉した、桟橋のある所だ。そこの、船を丘揚げし、取引所として、活用している。桟橋の手前に、釜戸設け、芋の調理をしたりして、取引を行っているのだ。
桟橋に、腰を掛け取引後に、芋を食べている人魚達が、見えて来た。
「こんにちは」
「こんにちは!ノアさんじゃあ無いですか?」
「そうだけど、誰だっけ?」
「護衛の、ジーンですよ」
「あぁ、お久しぶり」
「今日は、どうしたんです?」
「実は、こちらの、ナタリーちゃんと、キャシーさんが、人魚族を、見たいと言われまして」
会釈をする二人、ちょっとおっかなびっくりの様だった
「そうですかい、やはり人魚は、珍しい見たいですね」
「それは、そうでしょう国交が、有るのはこの辺で、この村だけですから」
「まあ、そうでしょうな」
「それより、どうです?最近は、困った事とか、有りませんか?」
「そうですね、魚の取引は、問題無いのですが、他にも取引したいんですがどうでしょうか?」
「と、言われますと?」
「漁師の方が、使っている銛とか縄後は、木材等も良いですな」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「どうしたんです?キャシーさん」
「魚と、芋の取引は、ともかく、他の取引だと、税の対象になりますよ」
「そうですね、ただ通貨が、無いんですよ」
「はい?通貨が無いとは?」
「銀や金はともかく、銅や鉄は、人魚族にとって、毒に成りますなので、通貨としては、使えないんですよ」
「はぁ、なる程では、取引は、物々交換ですか?」
「それしか、無いのが、問題ですねそして、物々交換に、税は掛けられません」
「まあ、物々交換じゃあ、規制のしようが無いですね」
「そして、金銀ですが、重いので、泳ぐのに適さないから、持ち運ぶのも、どうかと」
「それじゃあ、取引成立しないじゃ無いですか」
「そうなんですよ、海産資源は、欲しい物があるのですが、どうしても、通貨の問題に、当るのですまさか、貝殻で通貨つくる訳にもいかないし、偽造防止もしなきゃだしね」
「この件は、王様にお伺いして見ます一領主には、荷が重いですから、新しい通貨を、作れる様に、意見してみましょう」
「あぁ、それなら、ジーンさん、マリンさんか、マリーさん連れてきてくれる?」
「分かったよ、姫か、女王をお連れすれば良いんだな」
「はい?姫?女王?」
人魚取引の問題を、解決に乗り出しました。
既存の通貨は、使い難いのですが、どうするのでしょうか?
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