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バスタオル姿の彼女に踏みつけられて

 彼女と出会って一年になる。

 彼女はよく笑い、よく泣く女の子だった。

 オレと出会った時も、高校生になったばかりということで、満面に笑顔を浮かべていた。


「よ、よろしくお願いします……」


 バスタオル姿の彼女が、恥じらいながらオレを見つめる。

 華奢で白い肌が妙に色っぽい。

 17歳とは思えない大人びた身体つき。

 ちょっと緊張した面持ちが、とても可愛い。

 オレにとって彼女の裸は普段見慣れているが、やはりこうして恥ずかしそうにうつむく彼女の姿には、ドキッとしてしまう。

 思わずサービスさせてあげたくなってくるくらいだ。


 しかし、オレは現実を突きつけてやるのが仕事だ。サービスなんてできやしない。そもそも、サービスしたところで彼女のためにはならない。


 今日も、彼女は素足でオレを踏みつけた。


 足の裏の柔らかな感触と、すべらかな肌触りがオレの神経を刺激する。

 ピリッとした電気信号が脳に伝わった。


 ああ。

 ダメだ。

 ダメだダメだダメだ。


 オレの心の針が、彼女のすべてを表示させる。


 彼女はそれを見て「いやああぁっ!」と叫んだ。


「また1㎏太っちゃった!!」


 いや、その身長で45㎏は健康的だと思うぞ。

 しかしオレは言葉を発せられない。ただ黙って体重をあらわすのみ。


「また1週間、デザート抜きの毎日が始まるのか……」


 はあ、とため息をつく彼女の姿に、オレは「どんまい!」と心の中でつぶやいた。

オレは体重計。


※こちらは擬人化企画というものに参加しようとして書いた作品です。短すぎたのでこちらに(笑)

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