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「ごめんね」を言うたびに

「ごめんね」

それがおっちょこちょいの彼女の口癖。


いつも、何かあるたびに彼女は言うんだ。

「ごめんね」って。


デート中に足を滑らせて転んだ時も。

作ってきてくれた誕生日ケーキの砂糖と塩を間違えた時も。

玉子焼きに卵の殻が入っていた時も。


彼女はいつも「ごめんね」って僕に謝る。


だからね。

僕は決めたんだ。

彼女が「ごめんね」って言うたびに、キスしてやるって。

どんな時でも、どんなところでも。

それ以上「ごめんね」が言えないように。


そう、僕は今まさにその真っ最中。


彼女がデートの時間に遅れてやってきて「ごめんね」って言うもんだから、その瞬間に唇を奪ってやったんだ。


柔らかくて、あったかくて、気持ちいい。

脳天を突き抜けるほどの快感が僕を包み込む。

彼女の唇は、最高だ。


どれくらいそうしていたろう。


そっと唇を離すと、彼女は顔を真っ赤に染めながら目をパチクリさせていた。

そうして、何を言うかと思ったら。


「ごめんね……」


こんにゃろ、まだ言うか!

僕は、速攻で彼女の唇をふさいでやった。

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