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拳の剣聖  作者: 心戒
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一章 1話

本日2話目の投稿です

個人の体感ですが、中々良くできたんじゃないでしょうか!

「ハァッ、ハァッ、ハァッ」


人影が見えないなだらかな緑の上を私は走っていました。


「ハァッ、ハァッ」


相変わらず獣の吐息が背中を撫でています。チラリと後ろを見れば恐怖で私の足は地面に縫い付けられてしまいそうです。

どうしてこんなことになったんだろう。私は後ろから迫り来る存在を忘れたくてそんなことを考えました。




今日のお昼、私は家にいました。お父さんとお母さんとお姉ちゃんと一緒にご飯を食べていました。

みんなで楽しく笑い合いながらご飯を食べました。そしてご飯を食べ終わると、お父さんがこんなことを言いました。


「最近、怪我人が増えてきてな。どうにも薬草が足りん。しかし相変わらず村の周辺では魔物の被害が相次いでいてな、危険すぎて薬草を採取しにも行けぬ。全く困ったものだ……」


お父さんは本当に困った顔をしていました。するとお姉ちゃんが言いました。


「なら、私が村の周辺で薬草を取ってくるわ」

「いや、流石に今は危険だ。父として危険なところには行って欲しくない」

「パパ、大丈夫よ。一応私はこの村の周辺の魔物だったら問題なく相手にできるもの」


お姉ちゃんは自信満々に言いますが、それでもお父さんはやはり納得できないようです。


「うぅむむ、しかしな……」

「そんなに危険だって言うならアーガスと一緒に行ってくるわ! それなら問題ないでしょ?」

「うぅむ……」

「大体、薬草が足りないならどの道誰かが取りに行かなきゃならない訳だし、取りに行くなら早いほうがいいでしょ?」


ここまでお姉ちゃんが言うと、やっとお父さんは


「むぅ……、分かった頼む」


お姉ちゃんが薬草を採りに行くのを許してくれました。


私はお父さんお母さんと一緒にお姉ちゃんを見送る為にみんなで一緒に村の出口へと行きました。


「じゃあ、行ってくるわ!」

「気を付けてな」

「分かってるって!」

「アーガスもよろしく頼む」

「ああ、任された」


みんなが口々に労わりの言葉を二人にかけます。そんな中、お姉ちゃんは私に近づいてきて、私のほっぺをムニムニしながら言いました。


「ちゃんと帰ってくるから留守番お願いね? 分かった?」

「はい、分かりました!」

「うん、リラは偉いねぇ!」

「えへへへ」


お姉ちゃんが最後に頭を撫でてくれました。そうして私から離れたお姉ちゃんはお隣さんのアーガスさんと一緒に行ってしまいました。

そして私はお姉ちゃんを見送ったあと、私にも何かできないかなぁ? と考えました。するとその時、ある一つの考えが浮かびます。


「(あ! あそこだったら薬草が沢山あるはず!)」


私には薬草の心当たりがありました。そしてそこは誰にも知られたくない秘密の場所です。あとでお姉ちゃんには教えようと思っていたけど中々言える機会がありませんでした。

とりあえず私は、みんなに内緒で採りに行こうと思いました。なんで内緒なのかと言うと、みんなをビックリさせて褒めてもらいたいからです。


「(そうと決まれば早く行ってこよう!)」


こうして私は誰にも内緒で村から出てきたのでした。



村から出て一目散に秘密の場所へと行きます。そこには色とりどりの綺麗なお花と薬草が所々に生えていました。私は大急ぎで薬草を摘んで両手に抱えるほどの薬草を、持ってきていたお花摘みの籠に入れて意気揚々と、その場を後にしました。


すると、どこからかケモノの唸り声が聞こえます。グルルル、グルルルって声です。私は怖くて走り出しました。この道では一度も魔物には遭遇したことがないのに、魔物の声がしたからです。


一目散に村へと走って行った私ですが、後少しで村に辿り付こうかと言う時に魔物が現れました。

ギラギラと光る牙を剥き出して低くて怖い唸り声を上げているオオカミです。


オオカミは怖くて動けなくなっている私を見て、舌なめずりをしたかと思うと一目散にこちら目掛けて襲ってきました。




「ハァッ、ハァッ、うぅっ……」


なんで外に出ちゃったんだろう、こんなことなら大人しく村の中でお留守番していれば良かった。そんな風に思いますが、もう遅いです。

オオカミの吐息がすぐ耳の横から聞こえてくる気がします。

私は最後の力を振り絞って叫びました。


「うぅ……、おとうさーん! おかあさーん! おねえちゃーん! 助けてぇぇ!! ——きゃっ!?」


その時、私は草原の中にあった石ころに躓いて転んでしまいました。すぐに後ろを振り返ると走るのをやめたオオカミがいました。

もう私を逃がしてくれる気はないのでしょう。ゆっくり、ゆっくりと舌なめずりをしつつ決して逃がさないというように、ずぅっとこちらの目を見つめながら距離を詰めてきます。

その距離があと数歩と言う時に、私は怖くて怖くて涙が溢れそうな目をギュっと瞑りました。


「(ああ、もう私はこのオオカミに食べられて死んじゃうんだ……。お父さんお母さんお姉ちゃんごめんなさい、私は悪い子です。)」


お母さんお父さんお姉ちゃんにもう会えないんだと思うと寂しいですけどしょうがないです。きっと言うことを聞かなかった罰が当たったんです。

私はギュッと目を瞑ってその時を待ちました。オオカミが私目掛けて飛び掛かる音がしました。私は更に目を瞑り覚悟を決めました。


「かみさま!————」


その時。


「ギャンッ!」

「えっ?」


恐る恐る目を開けるとそこには。


「ん……? ここどこだろ?」


神様がいました。



やっと話が進んだわぁ……、これまじ進行遅くないっすか? ちょ筆者何やってんの、続きはぁ!?

「あ、ごめんなさい、まだできてないです……」

「ハァ!? ちょテメェさっさと書けよ!」

「ヒィ、分かりましたから蹴らないで……」

というわけで申し訳ございません、鋭意制作中ですので首を突然進化させておまちください。

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