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調薬と錬金術について(中級前期まで)

内容について統合・編集しました。

 アーツとしての【調薬】および【錬金術】は初級・中級・上級に分かれる。初級の段階では両者の修得内容に差は無いが、中級の後半からはそれぞれの履修内容が分かれ始め、共通課題が存在する一方で、どちらか一つだけのための専門課題も出現する。【調薬】も【錬金術】も、指定の専門課題をこなさないと上級に進む事はできない。


 シュウイが取得しているのは【調薬(邪道)】と【錬金術(邪道)】であり、その履修内容は一般の【調薬】および【錬金術】とは一線を画している。両者の違いについては他日に譲るとして、ここでは【調薬(邪道)】と【錬金術(邪道)】の内容について簡単に触れておくとしよう。

 ちなみに「邪道」と呼ばれる所以(ゆえん)は、正規の方法ではない異端的な方法でものを作る事を目指した事によるが、ここではその詳細については割愛する。



 Ⅰ.初級


 いわゆる一般の化学反応が含まれる。魔力(ある)いはスキルを使わず手作業でも実行可能なレベルの内容からなる。ただし、スキルを使うと品質と成功率が上がる。基本的に既存のレシピをなぞるだけで、オーダーメイドやカスタムメイドの製品を作る事はできない。【調薬】と【錬金術】の初級に含まれるスキルは共通である。住民(NPC)が【調薬】や【錬金術】を修めようとする場合、初級の段階では【調薬】と【錬金術】の(いず)れに進むかは未決定であり、その後の選択によって進路が決まる。あまり知られていないがプレイヤーの場合も、初級までは特に不利益無く進路を変更する事が可能である。

 【調薬(邪道)】や【錬金術(邪道)】を学ぼうとするプレイヤーが最初に取得するのは、【調薬(邪道) 初級】ならびに【錬金術(邪道) 初級】であるが、これには以下の六つのスキルがセットされている。


 ・【素材鑑定】…素材を鑑定する。

 ・【粉砕】…物体を細かく粉砕する。

 ・【混合】…複数の物質を均一に混合する。化学変化を伴わない。

 ・【分離】…混合物を複数の物質に分離・濾過する。化学変化を伴わない。

 ・【抽出】…溶媒への溶け方の違いを利用して、混合物から成分を分離する。ただし、初級では目的の成分だけを純物質として抽出する事はできず、その他の成分も同時に抽出される。

 ・【(しん)()】物体にエキスなどを染み込ませる。

 ただし、六つのスキルのうち最初の三つに関しては、最初から完全に習得された状態にあり、特に練習を重ねる必要は無い。


 これらのスキルを取得しても、()ぐに初級が解放される訳ではない。最初のうちは仮免許扱いで、【分離】【抽出】【(しん)()】の三つのスキルそれぞれについて熟練度を上げ、課題を(こな)す必要がある。最初のうちは失敗が続き、ゴミができるどころかスキルが発動しない事も多い。それでも繰り返し練習していると成功率が上がってきて、やがて各スキルが上達すると、プレイヤーは以下のスキルを自動的に取得し、初級が解放される。

 ・【計量】…作業に必要な量を正確に量り取る事ができる。

 ・【相転移】…物質の温度を調節して、固体・液体・気体の各状態に変化させる。

 ・【成形】…物質の形だけを変える。


 【調薬】も【錬金術】も、スキルの熟練度を上げる事で離れた位置からスキルを行使できるようになる。これは、一つには【調薬】や【錬金術】に攻撃としての側面を持たせようとしたものであるが、それ以上に上級になるほど危険な素材を扱う機会が増えるため、その対策として設定された。これは邪道アーツも一般アーツも同じである。



 Ⅱ.中級への進級試験


 【調薬(邪道) 初級】や【錬金術(邪道) 初級】が解放されても、それだけで次のステップ、すなわち中級に進める訳ではない。

 初級を修了して中級に進むためには、前掲のスキルを使用して、初級の体力回復ポーションおよび魔力回復ポーションの作製に連続して二回以上成功する必要がある(逆に言えばそれ以外の作製は必須ではない)。



 Ⅲ.中級(前期)


 中級では魔力を操作する事で、一般の化学反応では不可能な生成を行なう事も可能になる。中級(前期)では新たに幾つかのスキルを修得する。これらのスキル自体は【調薬】と【錬金術】で共通しているが、そのスキルを用いる作業内容に差が出てくる。履修内容に関して両者の差が顕著になるのは中級の途中からなので、これを境に中級を前期と後期に分ける事も多い。本節では前期課程で履修するスキルについて説明する。


 ・【素材分析】…素材の状態を分析する。【素材鑑定】の上位スキルで、中級に昇級した時点で最初から修得済みになっている。邪道・一般の双方に共通するスキルである。

 ・【精製】…初級で修得した【分離】と【抽出】の統合上位スキルで、これも邪道と一般に共通するスキルであるが、その使われ方には差違がある。

 一般アーツでは原材料から不純物や(きょう)雑物(ざつぶつ)を取り除いて純度を高め、(もっ)て完成品の品質を向上せしめる事を目的として使うが、邪道アーツでは既存の製品から任意の物質を任意の分量だけ取り出すために使う事が多い。夾雑成分を調整して既存品の品質を高める他、既存品から特定の成分だけを抽出するためにも使われる。

 ・【添加】…邪道アーツに特有のスキルであり、既存品の製品に任意の物質を添加して、性能を高めたり、発効を早めたり、持続時間を延ばしたりする事ができる。ただし、適切な量を処方しないと添加物が無駄になるのみか、余剰分による汚染が発生して添加対象の品質が低下する。

 ※大雑把に言って、【調薬(邪道) 中級】ではポーションの効果を高めるレシピが多く、【錬金術(邪道) 中級】ではメッキやコーティングのようなレシピが多い(ちなみに合金の作成には【合成】スキルが必要となる)。













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