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〜2章〜 情熱①

ーー「・・・仙道。」


あの後、クラス中で悲鳴や恐怖の声が響き渡り今は学校では、町会と警察と親達と学校側の緊急集会が開かれている。


魔古「ーー。考え事?」


ーー「あぁ、あんなことがあるなんて。」


ちくしょう、なんでこんなことに。


魔古「仙道の死は、仕方ないことよ。」


ブチッ!!


ーー「ふざけんな!!仕方ねぇだと!?」


人の命が仕方ないで済まされていいはずがあるか!!



魔古「神の聖域を犯した罪は死でしか償えないもの。」


ーー「神の聖域だと?」


そんなこと・・・

なにをしたんだ!?仙道

そもそも、今回は!!


ーー「ちょっと待て!!今回は神隠しじゃない!!なぜ山下と原田は神隠しで、斉木と仙道は死ぬんだよ!!」





ゾクッ


なんだ?なんなんだ!?

俺は、背中が凍りついた。魔古の瞳は急に変わった。恐ろしくそれでいてどこか、なにも知らない子供を見るようなあきれた目で俺を見た。



魔古「貴方は、この世に絶対なんてないというくちかしら?」


ーー「・・・?なに言ってんだよ。」


赤夜魔古は、クスッと笑い俺を見た



魔古「この一連の事件は人の仕業じゃないわ。」



またそれか。

ふざけやがって・・・





魔古と話したあと、俺は自宅に戻った。

考えても、考えてもわけが分からない。

仙道の死で、町会と警察が本気で犯人を見つけようとしているが未だに犯人はおろか、怪しいと思われる人物の特定にも至ってない。



ーー「・・・仙道」


お前は、なんで死んだ?

そうだ。警察にその時の事を詳しく聞こう!

そうすれば、魔古の言っていたわけの分からない事が事実じゃなくこれが人間の手によるものだと分かるはずだ!!





ー林下峠警察署ー



警察「それは、教えられないねぇ。」


ーー「お願いします。仙道は、俺の友達だったんですよ!!」


警察「そう言われてもね、ほら。帰って勉強でもしたら。」



ちくしょう、やっぱり教えてくれないってか。どうにかして・・



?「ぁー、 君。事件の事が知りたいのかい?」


ーー「・・え?」



振り返ると、四十ぐらいのおっさんが俺を見ていた。シワシワのシャツに腕まくりをして書類のようなもので自分を扇いでいた。



?「教えてあげましょうか?仙道君の事を含め他の事も。」


ーー「はい!!お願いします。」


警察「ちょっと、国分さん!!まずいですよ。」


国分「なっはっはっは。大丈夫大丈夫。それじゃぁ、ちょっと場所を変えましょうか?」



ーー「はい。」


聞ける!!

これで、近づく。この不自然な死と失踪の連鎖の意味を解いてやる。



国分「ここでいいですか?」


ーー「はい。」



国分という男が選んだ場所は、普通のファミレスだった。

店に入ると話の内容があれのためか、国分は奥のテーブルに座った。



国分「ぁー、よいしょっと。いやぁねぇ、ここ。私のお気に入りなんですよ。」


ーー「そうなんですか。」



俺が本題にしか興味ないと悟ったのか、本題をすぐに話し出した。



国分「ぁー、あれですよねぇ。あなた~、お名前は?」



ーー「ーーです。」



国分「ーーさん。これからの話しは結構めちゃくちゃな話になりますよ。」


ーー「めちゃくちゃ?」



その意味が分からなかったが、今の俺は話を早く聞きたくて仕方がなかった。



国分「ぇえ。ぁー、んー。先に申し上げときますけどね、私は正気ですから。」


ーー「はぁ。」


なんなんだ?


国分「亡くなられた仙道解さん、斉木良太さん。このお二方実は死体が消えちゃってるんです。」



ーー「・・はい?」


国分さんは、タバコに火をつけて話を続けた



国分「ふぅ~、そりゃあそんな反応にもなりますよね。話は斉木さんの方からしましょうかね。」



ーー「・・・」



国分「斉木さんが亡くなる前日、彼はいつものように近くの山に遊びに出かけたそうなんです。これは、彼の母親からの証言です。そして、夜遅く経っても戻らない彼を心配した両親が彼を探しに行ったんだそうです。」



ーー「斉木は、普段から夜遅くまで遊んでるような奴でしたよね。」



国分「みたいですねぇ、しかしいつもより遅かったらしいんです。そして、山の中に探しに行くと首を吊った斉木さんを発見したそうです。けどねぇ、これおかしくありません?」



ーー「・・・なにがですか?」



嫌な感じがした



国分「彼はいつも夜遅くに帰るそうですね。だいたい帰宅は二十四時をまわるそうです。そして今回はそれより遅かった。」



ーー「・・・はぁ。」



国分「けど斉木さんは見つかった。あの山の中で・・・」



ーー「・・・!?」



国分「お気づきになりましたか?不可能なんですよ。あなたもご存知のとおりあの山々は、広大です。しかも暗闇で、その中から人を一人見つけるなんて不可能です。」



ーー「しかし、偶然ってことも。それに斉木の奴が遊ぶ範囲をあらかじめ親に言ってたとか。」



国分「確かにねぇ、その考えも分かります。けどねぇ、わたしも耳を疑いましたよ。斉木さんが首を吊ったのは木の一番てっぺんの枝だそうなんです。」



ーー「・・・」



国分「・・・分かりませんか?あなたー、人を探す時どこを見ますか?」



ーー「そりゃ周りを見渡しますよ。だから・・・!!」



国分「えぇ、普通見ませんよね。人を探す時に上なんて。」



ーー「・・・なにが言いたいんですか・・」



国分さんは、ニヤッと不気味な笑みを浮かべた



国分「不可能なのに見つけることができた。・・・いゃ、あらかじめその場所を知っていた・・・。」



ーー「まさか・・。そんな」



国分「そして、そのご両親は父親がその場に残り、母親は警察に駆け込んだ。」



ーー「そりゃあそうですよね。木の一番てっぺんに吊るされてるなんて他の人を呼んでこないと下ろせないし。」



国分「まぁ、そう考えますよね。・・・そこから母親が警察と町会の人を数十人連れて斉木さんが首を吊った場所に戻ったらしいんです。」



ーー「・・・」


国分「その母親、正確に場所を覚えてたのか的確に闇夜の森を警官に(こっち・・こっち)って言いながら連れて行ったらしいんですね。これだけでも怪しいんですけどねぇ。」


ーー「・・なんなんですか、その話。」


この展開だとまるで・・・


国分「えぇ、私も思いましたよ。この両親が計画的に自分の息子を殺したんじゃないかって・・。」


俺の心が分かるの国分さんは俺を見透かすように話を続けた


国分「その母親に連れられて着いたら、無いんですよ・・・。先程まであったらしい斉木さんの死体が木の上の枝先から消えてたんですよ。」


ーー「・・!?斉木の父親は?」



国分は、水を飲むとふぅっと息をしながら言葉を発した



国分「亡くなってたんです。その気の根元で。」


ーー「そんな馬鹿な!?」


国分「事実です。死因は腹部に刺さっていた刃物による出血死とみなされました。」



??⁇??


どういうことだ?何がどうなってるんだよ?



国分「そして、その父親の死体の近くに立ってたんですよ。一輪の‘‘彼岸花’’を握りしめた一人の女の子がね。」


ーー「女の子?」


国分「えぇ。あなたの御学友の一人の赤夜魔古さんですよ。」



あいつが!?



店員「ご注文はお決まりになりましたか?」


国分「あぁ、すみません。すぐに決めますよぉ〜っと。なにがいいか、、、」


ーー「・・・」



魔古がどうして・・

いったい、どうなってるんだ。






俺の焦りを他所にこの村の闇が俺を襲ってくる・・・そんな気がしてならなかった

そして、これからしばらくして俺は後悔することになる。

この事件に首を突っ込んだことを・・・






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