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なんか壮大なことが始まりそうな物語  作者: やまぬこもち
二章 一期一会な旅路
10/10

2章2話 「 "キミ" を死なせない。」

【登場人物】

凛夜レイガ  この物語の主人公。ゲームが好き。

       異世界に来る前は引きこもり。

       はなを探しに異世界に来た。


陽野森はな  レイガの幼馴染。異世界に転生した。

       転生前は学生。現在、行方不明。


レンゲ    レイガと同い年。

       魔力が切れやすく、記憶喪失。


ヴェイル   史上最強の剣聖。

       自他共に認める "最強" な存在。

 サイギョクを出てから4日が経った。そして、俺たちは首都であるヒガシノミヤに向かうまでにある最後の街、、、俺がいた日本では県と言うべきものに着いた。日本人なら誰もが知っているだろう、富士山があるからだいたい日本だと山梨県の辺りだろうか、、、いや、海が見えるから静岡だな。

その富士山のような山は『英雄の山』と呼ばれているらしく、イーストカリス帝国の騎士たちは年末年始や大きな争い事の前には必ず訪れる神聖な山らしい。


「ここでも変わらず、神聖な山なんだな、、、」


「ん?ここでもか?」


「あぁ、ここでもだ。」


「この山の存在は偉大だ。この山が存在していることで加護が生まれる。そして、この山から溢れる水がなければ、首都は水不足に陥るだろうな。」


「そうなのか?」


「あぁ、なんならこの国が間違いなく水不足に陥る。」


「それにしても綺麗な山ね、、、」


「ヴェイル様でございませんか、、、今年の年明けぶりですかな、、、」


「そうだね、おばあちゃんも元気そうで何よりです!」


「わしはあと20年は生きるつもりですよ、、、ところで、そこのお二人さんはどちら様ですかな、、、?」


「この2人は大きな功績を残してくれたので、共に首都へと向かっているところなんです。」


「ヴェイル様が認めなさる方々ならば、喜んでお迎えいたしましょう、、、」


「ありがとうございます。」



水の流れる音が聞こえる。やはりこの街は落ち着くものがある気がするのである。


「なぁヴェイル」


「どうしたんだいレイガ。」


「いやさ、この街の人たちどこか排斥的というか、、、なんかそんな気がするんだけどさ」


「まぁ本来この街は入ることは許されない街なんだ。神聖な力がある、、、つまり、言い換えれば大きな力があるんだ。そして、それを悪用する奴が出てくるかもしれない、、、だから、普段は人を入れないんだ。入れるのは帝国国王と特権階級の方々と、あとは一部騎士だね。」


「じゃあ、ヴェイルはその一部騎士ってことか?」


「いや、僕は特権階級だ。」


レンゲが飲んでたお茶を吹き出した。


「な、なぁ、レンゲ?お前の吹き出したお茶のせいでびちょびちょになったんだけど、、、」


「、、、ごめん」


「じゃあ2人とも温泉入ってきたら?」


「温泉!?そんなものがあるのか!?」


「あぁあるよ。」


「でも、使っていいの?」


「レンゲ、心配するな。問題はないはずだ。そして、いざというときは僕がいるからね。」


「剣聖特権すげえな」


この街の温泉は温泉大国である日本から見ても素晴らしいものだった、、、ただ、まさかの男女一緒の風呂だったことを除いたら、、、


「な、なぁレンゲ、、、なんでお前がいるんだ?」


「え?逆になんでレイガがいるの?」


「僕が説明しよう!」


「「ヴェイル!」」


「この街に温泉は一つしかない!」


「つまり?」


「必然的に僕たち3人は一緒に入るということだ!裸の付き合いとか言うだろ?」


「使い方が間違ってる気がするんだけど!?」


「本当かい!?」


まぁこの世界のことわざ?的なのはわからないからこれ以上は言わないでおこう。


「でも、よかったぁ、、、」


「あぁ、そうだな」


唯一の救いは入り口に『タオルの着用必須』と書いてあったことだ、、、それでもだいぶアレな状況なのには変わりないのだが、、、


「それにしてもヴェイル、、、お前の腹筋すごいな、、、」


「ん?そうかい?」


まじで、こいつは『自分また何かやっちゃいました?』感が強いな。まさにチートキャラだ。


「レイガはもう少し鍛えたほうがいいんじゃない?」


レンゲが俺のことを煽る。いや、お前、、、普段は巫女みたいな格好してるから気づかなかったけど、スタイル良すぎるのではないだろうか、、、さすが、異世界だと思う。俺は、はじめて異世界に来たことに感謝する。あのクソ女神にも感謝しないといけない、、、いや、しなくていいかもしれないな。なんなら、今思い出した、、、俺がこの世界に来た理由を。そして、まだ俺が貰ったは『死に戻り』しかわからない。他にあるのだろうか?


「せっかく来たからさ、観光してこようと思うんだけどレイガとヴェイルは来る?」


「僕はちょっと村長に会いに行くから、、、すまないね。」


「ちょっと俺はのぼせちまったから、少し休みたいからごめんな。」


「わかった!」


しかし、俺はそのまま眠りについてしまった、、、


「ーーーンゲ!?」


なんだろう、朝から騒がしい。


「、、、?ヴェイルどうしたんだ?」


「レイガ、、、」


ヴェイルの視線の先を見る。


「、、、ッ!嘘だよな、、、ヴェイル。嘘だって言ってくれよ、、、」


「レイガ、、、残念だけど、、、現実だ。」


どうして、、、こうなったんだ。この街は1番安全なはずだ、、、それなのにどうして。


ヴェイルによると、ヴェイルが部屋に戻ったときにはまだレンゲは戻っていなかったようだ。そして、ヴェイルもこの街は安全だという認識から何も考えずに眠りについてしまったらしい。おそらくの死因は『呪い』だそうだ。誰にかけられた呪いかまではわからないそうだ。つまり、その『呪い』をかけた容疑者はこの街にいる人間全てとなる。しかも、相当苦しんだ痕跡がある。許せない。レンゲに『呪い』をかけたやつを。


「レイガ?どうしたんだ?」


俺は走り出した。近くにある崖へと着く。


「、、、やっぱり。死ぬのは怖いな、、、」


覚悟は決めた。レンゲという存在が欠けた未来を俺は見たくない。


「うぉぉぉ!!」


俺は崖から飛び降りた、、、そのとき、俺のことを追いかけてきたヴェイルが見えた気がした、、、




「ーーガ?レイガ、どうしたんだ?」


「あ、ごめん。ちょっと考えごとしてた。」


「湯当たりでもしたんじゃないの?」


「大丈夫だって、レンゲ。」


このあと、レンゲは観光に行こうとするだろう。俺は引き留める、、、もしくは付いていくかだ。俺が選んだ選択は『呪い』をかけた相手を探し出すという択だ。だから、俺はレンゲの観光に付いていく。


次は "キミ" を死なせない。絶対に。

【あとがき】

平和が一転しての死に戻り。考えたやつは誰なのでしょう。

レイガはレンゲたちと歩む未来を掴めるのか!乞うご期待ください!

では、また!

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