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父に殺され異世界へ。  作者: 筅茶
第一章 異世界の数多
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第七話 異変の正体

 森へ入り、奥へ進む。幸い木の高さがそこまでないので、前は見やすい。それに、ミレイが積極的に周りの状況を見てくれているので、大きな戦闘もせず進めている。


 そこらへんに生えている野草をとりつつ、先へ進む。こういうところでも分析眼が役に立つから、結構いいのをもらったのだろう。間違えて毒入りのものをとってしまったら大変だからね。そして...


巨猪(ジャイアント・ボア)いたよー!」


 と報告が。巨猪(ジャイアント・ボア)とはその名の通り巨大な猪で、結構凶暴だそうだ。体長は約3mほどで、群れず単体で行動することが多いらしい。動きは早いが単調なので、推定ランクも低めの個体が多いそうだ。


 早速ご対面。聞いていた通り、猪をそのまま拡大したような感じだ。とりあえずということで、ミレイとカロイ君の戦闘を見学させてもらうことに。


 ミレイとカロイ君の連携はいたって簡単だった。ミレイに注意(ヘイト)を向けさせ、カロイ君が大ダメージを与える。カロイ君の衝撃波のせいなのか、きれいに真っ二つに割れていた。もちろんすでに絶命している。

 その後ミレイがきれいに解体し、それを亜空間収納にしまった。量が多いので、少なめに見積もっても2週間は持つだろうという量だ。亜空間収納の中では時間が流れていないようなので、早く食べきる必要もない。ただ、野草が思ったほど集まっていないので、もう少し集めることになりそうだ。


 結局ほかの動物には出会わず、(出会ったところで倒す必要もないが)今日はもう休むことにした。キャンプなどはしたことがなかったため、少し緊張した。そういえば、もしミカエルがいなければ、自分で火起こしからやらないといけないため餓死していたかもしれないな。


 その日の夕食はステーキになんちゃってバター醤油をかけた。この世界にはバターはあっても醤油はないため、似たような味のものを買って作った。正直自分は物足りなさを感じたが、ミレイとカロイ君には結構好評なようで、これから先の食事全部これにして、と言われた。さすがに変えるけどね。


    ─*─*─*─


 二日目、朝からさすがにステーキは胃が受け付けないため、パンを焼いて野草のサンドイッチを作った。魔造熱板は日が出るわけではないため、少し苦戦したものの意外と上手に焼けた。帰ってからも重宝しそうである。

 その日進んでいる最中に、一つ気になったことを聞いた。


「そういえば、この依頼では何がいるかを調べてそれを報告するだけでいいの?」

「そうだね、基本はそれなんだけど、もし狂暴だったらいつか町に来て犠牲が出てしまうかもしれないら、そういう時は討伐するようにっていうかんじだよ。」

「そ、そういうかんじなんだね」

「そういうかんじって、前にも受けたことあるんですか?」

「まぁね。こういう指名依頼ってE+からくるようになるんだけど、ランク帯によって受ける内容が偏っているのよね。イチアの街にはD帯が私たちくらいしかいないから、よく受けるのよ。」


 ミレイが言うには、EやD帯は今回のような調査、CやBになると貴族などの護衛、Aになると王族の護衛だったり下級冒険者の指導なんかも行ったりするそうだ。ただ、Aの人は少ないから人づてに聞いた話らしいが。


 今回のような調査は、成果に応じて報酬がもらえるそうだ。また、出会った物の素材なんかも売れるらしく、普通の依頼よりはいいらしい。パーティーで受けることもあるが、その場合報酬は山分けなため、揉めるパーティーもあるそうだ。



 しばらく歩くと、少し開けた場所に出た。そこには小川が流れており、ちょっとした休憩ができそうだ。魔物か何かの拠点だったのかはわからないが、火を起こした跡がある。


「もうすぐイチア領から抜けるわよー!」


 とミレイが教えてくれた。なぜわかるのかというと、ミレイの指輪が教えてくれている。普通の指輪にはそんな昨日はないが、指輪につける形の拡張パッチをつけるとそういった機能が追加され、そのうちの一つの効果だ。ほかにも周りを照らしてくれたり、二つセットで遠くと話せるようなパッチもある。値は張るため、持ってる人は少ないが、とても便利だ。


「そこの川を越えたらガノナ領だね」


 ガノナ領とは、イチア領の北にあるところだ。森の中も所有者がいる土地はあるがそれは外側だけで、そこより内側の土地は国有地となっている。採取・伐採などは自由だが、所有したり建築などをする場合は国に申請する必要があるらしい。が、冒険者の場合はギルドが代わりに申請してくれるらしい。少し北に行き過ぎてしまっていたため、東の方向へ進むことにした。


 ちなみに寝ている時だが、ミレイの結界を利用して安全に寝ることができた。もし魔物が来ても入れないので、しばらくしたら諦めていくらしい。


 そんなこんなで4日目、ギルドの人が言っていたところにたどり着いた。

 そこにいたのは、バカでかいカブトムシだった。

有言実行守れてる、偉い!←まだ一回しか守ってない


真っ二つになった巨猪のイメージは、ワン〇ースの白猪のあれみたいな感じです。

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